キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【RoadTo】キャプテン森崎39【Brazil】

1 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/28(木) 14:54:54 ID:EtOKNCQ2
キャプテン森崎は、高橋陽一氏作のサッカー漫画「キャプテン翼」の二次創作です。
大空翼に代わって主人公になった森崎有三を読者の投票によって操作していき、
他のキャラクター達と交流を深めながらサッカー選手として大成するのが目的の
読者参加型企画です。いわゆるゲームブックを想像して頂ければ分かり易いかも。

基本は毎回出る選択肢の中から読者が投票によってどれかひとつを選ぶ事によって
森崎の各数値が上下したり結果が分岐し、その結果によって森崎が活躍したり
しなかったりして物語が進んでいく…といった展開です。例えば敵にシュートを撃たれたら、
森崎の能力値+ある程度のランダム要素によってゴールを守れたり守れなかったりします。

投票や判定では2ch式(注:似ているだけで2chとは別サーバー)の掲示板で
ID付の投票書き込みを行ったりスクリプトでカードやダイスを引いてもらったりします。

過去スレのログはこちらのまとめページで見られます↓
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/11.html

ミス指摘、質問以外の雑談は下のURLの雑談スレでお願いします。
本スレでも更新毎に30レス程度までの反応レスなら問題無しとしています。
尚、30レスを超え雑談スレへの誘導が始まったら速やかに誘導に従って下さい。それがルールです。
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1277734341/l50
2ちゃんねるとは別の場所の板なので、ブラウザによっては外部板登録が必要です。
なんらかの理由で雑談スレが落ちている時は、本スレでも遠慮なく雑談をどうぞ。

【前スレまでの簡単なあらすじ】
第一回フランス国際Jrユース大会でMVPとなった若き日本サッカー界の星、森崎有三!
サッカー王国ブラジルに留学した彼は数々の強敵達と激戦を繰り広げ、宿敵・大空翼への大敗や
腰の負傷等の苦難に見舞われながらも見事復活し、今や全日本ユースキャプテンとして
日本史上初のワールドユースアジア予選突破を目指しているのだ。アジアでは突出した戦力を持つ日本は
予選リーグを圧倒的な戦果で突破したが、ワールドユース出場権を賭けた運命の決戦の相手は
守備力自慢のサウジアラビアユース。鉄壁の守りから虎視眈々とカウンターを狙う彼らの弱点は何処に?
…こんな感じで話は進んでいます。

279 :創る名無しに見る名無し:2010/11/12(金) 19:35:28 ID:2FPDbd4K
元祖サッカー小僧を救ったのはまたサッカー大好きな子供たち。
胸熱ストーリーですな

280 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:47:33 ID:mpF7cUoO
翼は走っていた。ボールを回収する為ではなく、チームの練習用グラウンドに向かって。
あのボールは彼のサイン入りだったので、痩せても枯れても名門サンパウロFCのプロ選手である
彼のボールはそれなりの値段で売れてしまう。故に翼は最初からボール探しは諦めていた。

それよりも早く、一秒でも早く、もう一度あのシュートを撃ちたかった。
息を切らせても、脚が震えても、翼は走り続けた。ただただサッカーを求めて。

翼「ハアッ、ハアッ…」

もどかしい時間の後練習場にたどり着いた翼は汗を拭く事すらせず
シュート練習に入ろうとしたが、既に先客が居た。チーム1のベテラン、ネルソンである。

ネルソン「ツバサ…?」

翼「どうも、こんにちは」

281 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:47:46 ID:mpF7cUoO
挨拶もそこそこにさっさとボールを用意する翼の姿にネルソンは目を丸くするしかなかった。
これがあの日夜悲壮感と無気力に苦しむ若者と同一人物なのか、真剣に疑いたくなる程だった。

だが次に彼の目の前で行われた風景は更に信じがたい物だった。

翼「(ボールにスピンをかけて自分の真上に蹴り上げる!)」

バシュン!!
ヒュルルル!

翼「(そして落下するボールにドライブシュートをかける!!)」

グワァアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

翼「(蹴り上げた時の回転力、ボールのスピードと高さ、そしてドライブシュートのパワー!
4つの力が1つになる時、ボールは無敵の力を秘めたサイクロンになる!!)」

バッギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!

282 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:48:02 ID:mpF7cUoO
ネルソン「なにィ!!」

ギュォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
ズギュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル!!!

ガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!

ヒュー…
ポトッ…
コロコロコロ…

翼「くっそ〜…ポストか…」

ドライブシュートの様に上空から急降下しながら、横倒しの竜巻の様に螺旋状に回転する。
そんな軌道の超高速シュート。非常識としか言い様が無い光景をネルソンは目の辺りにした。

283 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:48:13 ID:mpF7cUoO
翼「もう一度…あれ?」

グラ、グラ…
ヨロッ…
バタン。

ネルソン「…当たり前だよ。高速で回転する物体はエネルギーが増す。あんな超高速回転をかけた
ボールを蹴ったらインパクトの瞬間に足首に伝わる衝撃は普通のシュートの比ではないだろう。
ましてや何があったか知らないが、長距離を全力疾走したらしい後で体力が尽きない訳が無い」

翼「ハ、ハハ…言われてみたら当たり前ですね…俺ってバカだなあ…」

ネルソン「湿布と水を取ってきてあげよう。休憩しながら話を聞かせてくれ」

翼「はい…」

284 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:48:27 ID:mpF7cUoO
数分後、翼はネルソンにほんの少し前の経緯を話していた。

ネルソン「君がオフの度に何処に行っているのかと思ったら、そんな事があったのか」

翼「はい…あの」

ネルソン「何だね?」

翼「サイクロンって…あれで良いんでしょうか?」

ネルソン「…知らんよ。もし原理を知っていたら私だって挑戦していただろう」

翼「そうですか…ネルソンさんならひょっとしたら、と思ったんですが」

ネルソン「本当に知りたかったらジャイロに聞くしかないだろうが…あの方は引退後は世捨て人の様な
暮らしをしたらしい。そして数年前病気で亡くなった。今となっては真相を知る者は恐らく居ないだろう」

285 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:48:51 ID:mpF7cUoO
翼「………」

ネルソン「ただ、私は今君が撃った物は本当のサイクロンにかなり近いと思う」

翼「えっ?」

ネルソン「ドライブシュートの様な落ち方と言う条件を果たしているし、サイクロンと言う単語から
イメージされる螺旋状の回転もある。なにより、足に尋常ではない負担がかかる事だ」

翼「足への負担が?何故ですか?」

ネルソン「ストライカーは誰しも必殺シュートによる体へのダメージに悩まされる。
当のジャイロも選手生活の晩年はサイクロンが撃てなくなり、それでかなり叩かれたらしい。
これは私が以前聞いた説なのだが…サイクロンの伝承者が一人も現れなかったのは
ただ単に撃つのが難しいだけでなく、撃ったらどんどん体を痛めてしまうからでは?と言う説だ」

286 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:49:07 ID:mpF7cUoO
翼「そういえば…さっきからずっと冷やしっぱなしなのに、まだ足が痛いままです」

ネルソン「やはりな。そこで一つの疑惑が生まれてくる。サイクロンの撃ち方は誰も知らないのではなく、
知る者は皆口を閉ざしたのではないか?いくら数十年昔の話とは言えど、
不自然な位情報が残っていないのはそんな事情があるのでは…まあ、検証のしようもない話だ」

翼「……………」

ネルソン「いや、むしろ…本当のサイクロンは誰も撃てないのかも知れない。
サイクロンはジャイロが自分の選手生命を賭けて編み出した奇跡のシュートだ。
そんなジャイロの命とも言えるサイクロンを誰が真似など出来るだろうか?」

翼「ネルソンさん…」

ネルソン「だが君は偶然とは言え…いや、まるで運命に導かれる様に自力でサイクロンに近づき、
ついにスーパーショットを編み出した。それは君が編み出した新しいサイクロンなんだ。時代は代わった。
ジャイロの時代より人体は強くなり、医療技術も進歩し、サッカーも新しいステージに入っている。
サイクロンも墓の中から蘇り、新しい伝説を築いて良いのかも知れん。君がその使い手となってな」

287 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:49:49 ID:mpF7cUoO
長々と熱弁をふるったネルソンはここで息をつき、じっと翼を見つめた。
彼と出会って以来まるで見せなかった炎を瞳に灯している翼を。

翼「…ネルソンさん。俺、やります。俺の新しいサイクロンで新しい伝説を作ってみせます。
今までサンパウロにかけた迷惑の分も…俺はやってみせます」

ネルソン「その言葉を聞ければ、喉が渇くまで長話をした甲斐があったと言う物だ」

翼「有難う御座います…色々と」

ネルソン「ならば早速恩返しをしてもらいたいな。さしあたっては、私だけペラペラ喋るのは公平ではない。
一度君とじっくり話し合いたいと思っていたし、君について聞かせてくれないか?」

翼「俺について?」

ネルソン「ああ。無礼を承知で言うが、サッカーに関しては論外だと思っていた日本人の君に
どうしてここまでの力を得たのかに興味は尽きない。はっきり言って突然変異の珍獣同然だ」

翼「珍獣って…酷いですよ」

苦笑と共に翼はゆっくりと語り始めた。自分の生い立ち。サッカー後進国である日本。
出会ってきた敵と友。今までの激戦。味わってきた苦難と栄光。そして自分がそれらをどう感じたかを。

288 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:50:00 ID:mpF7cUoO
この時翼は気付かなかった。練習場のすぐ外に居たオリベイラとバモラが一部始終を見ていたのを。

バモラ「ん〜、何て言ってるのカナ。ここからじゃ聞こえないネ」

オリベイラ「あの顔を見れれば十分だ。もう行くぞ」

バモラ「ちょっとツマンナイけど、そうしようか。オリベイラの教育方針は上手く行ったみたいダネ」

オリベイラ「全く、手間をかけさせてくれた物だ。スーパールーキーはこれだから困る」

バモラ「そう思うんならネルソンさんに後始末押し付けるんじゃないヨー」

オリベイラ「俺は鞭担当だ。飴はネルソンさんに任せるさ」

バモラ「物は言い様だネー」

289 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:51:13 ID:mpF7cUoO
いったんここまで。

>>279
キャプ森でもたまには(たま、と言う程でもない?)王道があっても良いと思うのです。

290 :創る名無しに見る名無し:2010/11/12(金) 20:58:23 ID:045r9X2U
森崎にもこういうイベントありますか?

291 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/12(金) 20:59:58 ID:mpF7cUoO
>>290
別タイプのイベントを用意してあります。ただし選択や乱数に
影響されるので、どうなるかはまだ私にもわかりません。

292 :創る名無しに見る名無し:2010/11/12(金) 21:55:37 ID:znJ8SUTA
dです
これは慎重に行かないといけませんね

293 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 07:13:22 ID:S7luakBp
翼「…そして、今に到ります」

翼の話は小一時間にも及んだ。ネルソンは時折相槌を打ちながら熱心に耳を傾けていたが、
終盤に近づくにつれ段々呆れた表情になっていき、終わった時に深々とため息をついた。

ネルソン「君は実に馬鹿だな」

翼「うっ」

ネルソン「愛妻家の私としては、君がそのサナエと言う少女にした事は許されざる事だ。
自分自身が作り上げた問題を助けてくれようとした想い人に罪をなすりつけるとは何事だ。
タイミングが悪い失言だったとしても、彼女が言わなければ別の誰かが言っていただろう。
もう君は彼女の前に立つ資格は無い。謝罪すらしない方が良い。彼女が早く忘れられる様にな」

翼「…返す言葉も、ありません…」

ネルソン「確かに何も言えんだろうな。愛する女性を失い、更にサッカーまで
自ら手放そうとしていたのだ。これを愚かと言わずに何と言おうか」

294 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 07:13:35 ID:S7luakBp
容赦の無い言葉に翼は縮こまる事しかなかった。温厚なネルソンをしてこうまで言わせるのだから
第三者の目から見れば自分が早苗にした事は言語道断なのだろう。

ネルソン「だが…君は男としては言い訳のしようが無いが、サッカー選手としてなら同情の余地はある」

翼「…同情、ですか」

ネルソン「同情だ。哀れみとも言う。要は見下しているだけだが、拒絶よりはマシだろう?」

翼「具体的に、どんな所が同情に値すると感じたんですか?」

ネルソン「………」

ここでネルソンは一旦言葉を切り、空に目を向けてから物憂げに話を再開した。

295 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 07:17:01 ID:S7luakBp
ネルソン「サッカーには嫌な事、苦しい事、醜い事が沢山ある。一つ一つ述べるのも嫌になる程な。
私自身失敗と後悔続きだよ。サッカーを止めたくなった事も何度もある。そこに同情した」

翼「………」

ネルソン「君はそう言ったサッカーの嫌な部分から目を逸らそうとして潰されかけていた。
パルメイラスのモリサキに勝てば何かが変わると信じて、実際に勝ったのに何も変わらなかった。
当然の話だ。プロサッカー選手のキャリアは長い…18歳でデビューしたとして、28歳で引退しても10年。
33歳なら15年。私の様に20年以上続けている者すら居る。たった一人のライバルに
たった一回勝つだけで燃え尽きてはプロは務まらない。どんなに特別な相手でもな」

翼「(何か言い返したいけど、何も言えないってこういう時なんだろうな…)」

ネルソン「だが…今の君の瞳には闘志が戻っている。辛くても、上手く行かなくても、
サッカーをしたい、続けたい、戦いたい…そんな気持ちが篭った良い目だ。
その気持ちを大事にしたまえ。そうすれば君はもう迷う事は無いだろう」

翼「………はい!」

そして彼の話が終わった時、翼は力強く頷く事が出来た。
ネルソンも優しく微笑む事が出来たが、内面では割と不謹慎な事も考えていた。

296 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 07:17:15 ID:S7luakBp
ネルソン「(く〜…これだ。ダンディなベテランと悩めるルーキーの交流とはかくあるべきだ。
決まった。今の私はとてつもなく渋い!渋すぎて自分が怖い位だ)」

翼「ネルソンさん?」

ネルソン「(おっといかん、ダンディなナイスミドルはニヤニヤしたりせん)何だね?」

翼「そろそろ練習に戻ろうかと…」

ネルソン「いや、焦るな。今日はもう止めて、明日から怪我防止の準備を山ほどしてから習得に励みなさい。
あのシュートは君ですらコントロール出来ない程の超難度だが、本当に恐ろしいのは足に来るダメージだ。
なまじバランス良く恵まれた君の足首だと、気付かない内に巨大な爆弾を抱える事になりかねない。
時間をかけてサイクロンを撃てる技術だけでなく、サイクロンに耐えうる肉体を作り上げなさい。
さもなくば君は折角会得した超大技を封印するか、選手生命を削って戦うかの二択を迫られてしまうよ」

翼「なるほど、確かに。これからもご指導よろしくお願いします」

297 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 07:17:26 ID:S7luakBp
こうして翼は幻のシュートを編み出し、それを切欠にスランプから脱出した。

これだけで終わっていれば美談なのだが、そうは上手く行かないのが人生である。



ジウ「ハアハア、ツ、ツバサー!ここに居たのかー!」

翼「へ?どうしたんだ、そんなに慌てて」

ジウ「どうしたも何も…クラブに警察が来てるんだよ!お前を探して!」

翼「えええっ!?な、なんで警察なんかが俺を!」

ジウ「だって、どっかの駐車場の道路に大穴が開いてるんだよ!そしてその穴の底にお前のボールがあったんだ!」

翼「……………え゛」

ネルソン「…君は、一体、何をしたのかね…」

298 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 07:17:41 ID:S7luakBp
翌日、サンパウロのマスコミはこの珍エピソードをこぞって騒ぎ立てた。幸い人的被害は出ていなかった為
笑い話で済んだが、翼は相当な額の罰金と修理代を取り立てられたと言う。
無論クラブ幹部や監督から大目玉を食らったのは言うまでもない。

以下はサンパウロの人気選手3人のコメントである。

ネルソン「ルーキーはこれだから困る」

オリベイラ「サンパウロの恥さらしめ」

バモラ「危ないから街中でシュートしちゃダメだヨ!バモラとの約束ダ!」



翼「おかしいな…これじゃまるで俺がギャグキャラみたいじゃないか…グスッ」




299 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 07:18:09 ID:S7luakBp
いったんここまで。

300 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 07:25:53 ID:S7luakBp
宣伝です。

ただいま以下のURLにて、『キャプテン森崎外国人キャラクター人気投票』を行っております。
http://capmori.net/vote/vote13/bbs.cgi

○投票期間 2010/11/13(土)00:00〜2010/11/26(金)23:59
○一人一日、異なる項目に一票ずつ入れることができます。
 同じ項目に再度投票するには24時間空けてください。
○新しい項目は一人いくつでも追加することができます。
 対象は「『キャプテン森崎』本編に登場した外国人キャラクター名」のみです。
 日本人キャラ・未登場キャラは含みません。

沢山の人に投票して頂けると嬉しいです。また、今回は結果発表の形式の
提案なども受け付けます。上手く出来そうな物があったらそれを採用しますので、
ご遠慮なくここに書き込みをどうぞ。

301 :創る名無しに見る名無し:2010/11/13(土) 10:36:25 ID:7sE92u3S
翼復活キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
サッカーサイボーグとしてじゃなくてサッカーバカとしての復活なら大歓迎だぜ

302 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 15:48:10 ID:S7luakBp
〜インドネシア〜

加茂「っつー訳で、ワールドユースに出る16チームは以上だ。
そして抽選は一ヶ月後に行われるんだが、それはこういう仕組みになっている」

地球のほぼ反対側で数々のドラマが起きていたが、全日本ユースの祝勝会は平和なままだった。
今は賀茂が予め用意しておいたらしいポスターを広げて抽選の方式を説明している所である。

第1ポット:ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル(南米4チーム)
第2ポット:オランダ、ドイツ、イタリア、フランス(欧州1位4チーム)
第3ポット:イングランド、ポーランド、メキシコ、アメリカ(欧州2位2チーム+北中米2チーム)
第4ポット:カメルーン、ガーナ、日本、韓国?中国?(アフリカ2チーム+アジア2チーム)

賀茂「4つのグループに各ポットから1チームずつ振り分けられるって寸法だ。
強豪チームや弱小チームばっかりのグループが出来ない様にする事と、
出来るだけ違う大陸同士のチームを戦わせる事を両立させる為の仕組みだな。
ちなみにブラジルは開催国特権でA組に配置される事が決まっている」

石崎「(ポットってなんだっけ…確か、壷?いや違う、箱だ!そうだ思い出したぞ、箱だな)」

若島津「ふむ…この仕組みだと俺たちはアフリカのチームと対戦する可能性はないんですね」

賀茂「まあな。実績面で言えばアフリカとアジアがビリだからなあ。それで、だ」

303 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 15:48:20 ID:S7luakBp
バサッ。

賀茂が裏返したポスターの裏には下の様なトーナメント表が書かれていた。



             優勝
       ________________|________________
   _______|_______         _______|_______
 __|__     __|__     __|__     __|__
|   |   |.   |   |.   |   .|   .|
A   B   C   D   B   C   D   A
組   組.   組   組.   組.   組   組.   組
1   2  . 1   2   1   .2   1   2
位   位  . 位   位  . 位  . 位   位  . 位



賀茂「決勝トーナメントはこうなっている。出来る限り1位で勝ち上がって準々決勝を有利にしたい所だな」

304 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 15:48:40 ID:S7luakBp
全日本ユースが気楽に先の話に興じる事が出来たのはそこまでだった。

バタン!

井出「ゼエゼエ、ハアハア…」

突如汗だくでパーティ会場に乱入してきた井出の様子が予想外の事態の発生を物語っていた。

井出「た、大変なんだな!大変なんだな!」

見上「どうした、騒々しい」

三杉「なんだい、韓国対中国の観戦で何かあったのかい?」

井出「は、はい!中国が勝ったんです!」

森崎「それがなんだよ、どっちが勝ってもおかしくなかったじゃないか。大体同じ位の戦力で…」



井出「中国が…5−2で圧勝したんです!」

全日本メンバー「…なんだと!?」「なにィ!」「俺たちは2−1だったのに!」




305 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 15:49:05 ID:S7luakBp

初音「物語途中で失礼します。作者の分身、塩田初音です!
いよいよ終盤が近くなってきたWY編の特別企画として、こんな物を用意しました!

題して…ワールドユースの抽選を予想しちゃおう大会!
既に組み合わせはこっちで全て決めてあり、ランダム要素は一切ありません。
完全にあてずっぽうだとブラジルのA組配置確定を考慮しても8万以上の組み合わせが
考えられるけど、今までの2の作風やストーリー展開を参考にしてみると大分絞り込めるかもよ!

まずは書き込む前にトリップ付のハンドルネーム(他の人に被らなければなんでもいいよ!)を決めて下さい。
トリップのキーは重複を避ける為に長くして、単語などの使用は避けてね。
勿論一人で複数のハンドルネームを名乗っちゃ駄目よ!そこは参加者の良心任せね。

ハンドルネームを決めたら、こちらのスレに以下の形式で予想を書き込んで下さい。
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1289630555/

A組:ブラジル、(第2ポットから1国)、(第3ポットから1国)、(第4ポットから1国)
B組:(第1ポットから1国)、(第2ポットから1国)、(第3ポットから1国)、(第4ポットから1国)
C組:(第1ポットから1国)、(第2ポットから1国)、(第3ポットから1国)、(第4ポットから1国)
D組:(第1ポットから1国)、(第2ポットから1国)、(第3ポットから1国)、(第4ポットから1国)

306 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 15:49:17 ID:S7luakBp
ちなみにポットの組み合わせはこうなっているから間違えないでね。

第1ポット:ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル(南米4チーム)
第2ポット:オランダ、ドイツ、イタリア、フランス(欧州1位4チーム)
第3ポット:イングランド、ポーランド、メキシコ、アメリカ(欧州2位2チーム+北中米2チーム)
第4ポット:カメルーン、ガーナ、日本、中国(アフリカ2チーム+アジア2チーム)

予想は同じハンドルネームなら何回変更してもいいけど、一番最後の予想が当たらないと
”当選者”と見なされないから注意ね!予想の内容自体は他の人と重複しても良いわよ。

そして見事予想を当てた人には賞品として…2にリクエスト権を差し上げます!
ファンベルグの能力値を見せて欲しい!とか森崎くんと陽子さんがちゅっちゅする話を見たい!とか
IFの展開や主人公交代を見てみたいとか、可能な範囲で短めの物を書き上げましょう!
複数の当選者が居たら勿論その分リクエストに応じます!

締め切りは物語中で抽選が発表されるまで。大体1ヶ月位先になるかしら?ふるってご参加下さいねー!」


307 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 15:50:01 ID:S7luakBp
いったんここまで。

308 :創る名無しに見る名無し:2010/11/13(土) 16:07:18 ID:KOTbp8Sp
ファンベルグの能力値って別に本編で出てくるわけじゃないですよね?
変に新章突入あるんだと期待して違うとショック大きいので・・・

309 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/13(土) 16:14:35 ID:S7luakBp
>>308
出てきませんね。WY編以降も考えた事はあるのですが、
流石にネタ切れ気味な事、構想の難易度が跳ね上がる事、
キリの良い所で終わらせた方が作品として完成度が見込める等の理由で
WY編以降は続ける予定はありません。
やりたい気持ちはあるんですが、しっかりとした構想を練られないと
無理やりやってもグダグダになるのが怖くて…

310 :創る名無しに見る名無し:2010/11/13(土) 16:24:18 ID:KOTbp8Sp
ありがとうございます
森崎達がいきなりトッププロ相手に通用してもなんだかなあという感じですしね

311 :創る名無しに見る名無し:2010/11/14(日) 00:24:31 ID:BYrvMYkU
2ねいさんのおっぱいを見たいというのはありですか?

312 :創る名無しに見る名無し:2010/11/14(日) 03:38:57 ID:KR/NmU6x
にねいさんの おつぱいは

313 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 10:46:28 ID:DY00Gq5v
                                ,.´ ̄ ̄` 、
             ★                  |  こ  |
                        ◆       |  の   |
      ☆     _,,.. --─- 、..,,_               |  ロ  |
        ,. '"´           `'ヽ.,        |  リ   |
 l>    ./                 ヽ.  ,ヘ    |  コ  |
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     ,'   i /   ;'  /i   ,   ヽ.r‐┐///、_   |  ど  |
     i  i /|‐ハ-、| / | /_|_    Yニi' ニ二7/  |  も   |
     | ノ ! ,ノY ヽ|/  |/  | ` i   i___,!`"''r-'   |  め . |
      レヘ  ハ _  '   '   Y ' l   | .|  |    .i ___ノ
 ○    ,ヘ .7 " `ヽ    , ‐-、_  |  / /  |    ノノ  o
     /  ,ハ ""  '     ,,,,,,,` ノ|/|/   |
     ,'    ヽ、  rァ--、    /  . |  i.  |  ○
     |へ/| / \   _ノ   ,.イ   i |   |   |      ☆
       レヽ, /´ i`''ーr‐ァ ´/ / ,ハ|、 ハ  ノ
           ,'ヽ.i::::::::|Y___/!/レ'::/ヽ. イ
   ★      |  |::::::,レへ/ /::::::/   _,.':,        o
          ', |:::::LOO___/::::::::i  /  ',
           ',.|:::::::〈/ヽ〉:::::::::::::::',/    |
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     ____  _k、:::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::;ゝ、  /
   rノ´__;;:::二ニ=-:>、!__::::::::::::::::::::_;:イ、ヽイ
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r/::::::::-‐''"::::::::::::::::/:::::::,':::::::::::|:::::::::::::::::::::',:::::::::ヽへ

314 :創る名無しに見る名無し:2010/11/14(日) 12:49:32 ID:pVR6NGeI
なっ……!?
ロ、ロリ2ねいさん、だと……っ!?

315 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 21:20:47 ID:DY00Gq5v
井出の持ち込んだ衝撃的な知らせはワールドユース出場決定パーティを緊急ミーティングに変えてしまった。
大慌てで運び込まれたテレビとビデオデッキにテープがセットされるのを誰もが固唾を飲んで見守る。

中里「ぬぅ…韓国戦は我々に気の緩みがあったとは言え、2−1と言う接戦であった」

井沢「それが3点差もつけられて負けるなんて、中国は一体何を…?」

賀茂「…ひょっとして、中国の秘密兵器と言われていた肖俊光のせいか?」

井出「はい…あいつが出てきた途端、互角だった試合が一方的に…」

森崎「肖俊光?誰だそれ?」

中山「中国ユースの試合でそんな名前の奴、覚えが無いぞ」

井出「今まで温存されていたんだな。とりあえず奴が出てくるまでは早送りします」

316 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 21:21:01 ID:DY00Gq5v
再生されたビデオの早送りと共に井出の解説が始まる。

井出「前半は両チームとも一進一退だったんだな。中国ユースが李兄弟の昇竜脚で先制したものの、
韓国ユースも上手くイが敵GKと一対一に持ち込んで同点に追いつきました。すかさず中国ユースが
再び昇竜脚で2点目を奪ったものの、それで李兄弟がバテてしまい前半の残りは得点源が飛だけになったんだな。
ここから両チームが交互に攻撃する展開になり、両方ともGKが奮闘を見せてシュートを何本も
防いでいたんですが…前半終了間際に韓国ツートップのツインシュートが炸裂。2−2でハーフタイムを迎えたんです」

次藤「本当に互角タイ」

松山「だが、その均衡を肖と言う男が崩したのか?」

井出「はい…ここからが肖が出てくる後半です。良く見ていて下さい」



〜韓国ユース対中国ユースのビデオ〜

放送「2−2!全くの互角!ワールドユース出場権を賭けた決戦で両者一歩も譲りません!
この絶対に負けられない意地のぶつかり合いを制するのは韓国か、それとも中国か?
前者はベストメンバーのまま戦い抜こうとしています。一方後者はMFの姜くんに代えて
肖くんを投入してきました。この交代は試合の行方を影響し得るのでしょうか?」

317 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 21:22:16 ID:DY00Gq5v
中国メンバー「(影響なんてもんじゃないぜ…)」「(肖が出てきたからにはもう俺たちの勝ちは決まりだ!)」

肖「(ヘヘッ…メインディッシュの日向を頂く前に、まずは前菜を貰うとするか)」

問題の肖が登場してきた際の中国ユースの雰囲気は自信に満ち溢れた物になっていた。
肖本人に到っては舌なめずりをしている程である。当然韓国ユースがこれを愉快に思う訳が無い。

チャ「気にいらねえな」

イ「あいつらの態度か?」

チャ「ああ。もう勝った気になってやがる。そんなにあの肖って野郎が頼れるって言うのか?」

イ「ならば奴らの希望を砕いてやろう。行くぞ!」

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

318 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 21:22:27 ID:DY00Gq5v
ドドドドドドッ!

放送「マイボールで後半を始めた韓国ユース、当然と言わんばかりに怒涛の攻めを開始します!
運動量で劣っているのか、中国ユースはこれを上手く跳ね返す事が出来ません!」

呉「(く…やはり中盤で守るのは難しいか。だが肖がきっとやってくれる筈)」

いざ後半が始まると韓国ユースはドリブラーの多さを活かして多方向からの攻めを展開した。
これは前半通りの攻め方であり、中国ユースはシュートを陸が防いでくれるまでボールを取り返せない事が多かった。
よって彼らは当然その攻め方を継続したし、実際に割とあっさりとヴァイタルエリアでチャンスを作り出せた。

それこそが中国ユースの仕掛けた罠だった。

放送「おお〜っと!そうこうしている内にとうとう韓国自慢のツートップがヴァイタルエリアでボールを得た!
出るぞ!韓国ユースの究極奥儀、テェグック・インパクトだ〜〜〜!!」

イ「決めるぞ!」
チャ「ずぇりゃぁあああああああ!!」

グワグワァアアアアアアアアッ!

陸「(来たアル…あの変態の餌食になりに)」

319 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 21:22:41 ID:DY00Gq5v
シュンッ!
グワァアアアアアアアアアアアッ!!

肖「来た来た来たァアアア!美しい竜を見せてくれェエエエエエエエエエ!!」

PA前正面で、ダブルエースのイとチャがボールを持ち、最終兵器のテェグック・インパクトをぶっ放す。
誰もが韓国ユースの逆転3点目を予感した所で肖は現れた。彼らの目前に猛然と駆け込んだのだ。

チャ「!?上等だ!」
イ「防げる物なら防いでみろ!」

ヴゥワッギィイイイイイイイイイイイイン!!

タイミングを合わせたイとチャの脚がボールを打った刹那の直後。

肖「ハァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

ブゴゴゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!

肖の右足がそのボールを的確に打ち返した。

320 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 21:22:52 ID:DY00Gq5v
イ・チャ『!?ぎゃぁああああああああああああああっ!!』

ドゴガガガッ!!

結果は目を疑いたくなる様な光景だった。

ズギュォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!

肖「(美しい!三頭の竜が唸りながら飛んでいく…!ああ、ああ!なんたる快感…!)」

ドベギャッ!!

ハン「ぶへあああああああっ!!」

ズバシュッ!
ボゴゴゴゴッ!!

脚を抑えてのた打ち回るイとチャの二人、吹っ飛ばされた先でうずくまるGK、
ポッカリと穴が開いたゴールネット、凹んだコンクリート製の壁。

321 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 21:30:20 ID:DY00Gq5v
肖「ハア、ハア、うっ!…ふぅ…良い竜が見れたぜ…」

陸「(これだからこいつは嫌いアル)」

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

周囲もろとも韓国ユースの全てが打ち砕かれた瞬間だった。

〜ビデオ終了〜



シーン…

肖俊光のインパクト溢れる初プレイとその結果に誰もが黙り込む中、井出の恐る恐るとした解説が続く。

井出「この3点目で韓国は完全に士気を砕かれ、その後は一方的な中国ペースになりました。
無論無抵抗になった訳ではないのですが、肖を避けながら攻撃しようとした結果イとチャの
スタミナが切れてしまい、そのままなす術が無くなってしまったんだな。そして4点目は飛のヘディング、
5点目は肖のジャンピングボレーで決まり…中国が韓国を圧倒してしまいました」

322 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 21:30:31 ID:DY00Gq5v
森崎「カウンターシュートかよ…」

最初に苦々しげに呟いたのは森崎だった。リオカップとジャパンカップ両方で
この技で翼に苦渋を舐めさせられた彼は忌々しい気分にならずには居られなかった。

三杉「キック力だけでなくシュートとブロック両方の技術、更に一瞬しかないチャンスを見逃さない
センスを要求されるこの大技をここまで使いこなす選手が出てくるとはね…」

岬「中国ユースは超がつく程大きな切り札を隠し持っていたね」

日向「フン…面白えじゃねえか」

井出「結局このカウンターシュートは1回しか見せなかったけど…あんな狙ったタイミングで
出せるなんて、ひょっとしたら肖はあれを何時でも出来るのかも知れないんだな…」

こうして全日本ユースの祝勝会は突如中国ユースが本当の力を見せた事によって完全に水を注されてしまった。

323 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 21:30:55 ID:DY00Gq5v
〜アジア予選開始十三日目の夜〜

森崎「やれやれ。折角気楽なムードだったのに、飯が不味くなっちまったぜ。今夜はどうすっかな〜」

A 何か話題を振る(更に選択)。
B 部屋を出て誰かに会いに行く(更に選択)。
C 今夜はこのままのんびり過ごす。

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて
            ☆2010/11/14 22:00:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

324 :創る名無しに見る名無し:2010/11/14(日) 22:02:24 ID:PwspFbYT
決勝はいつなのでしょうか?

325 :創る名無しに見る名無し:2010/11/14(日) 22:56:14 ID:c6xaOFSp
ところで・・・ディアスがダントツ人気な件(>>300

326 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 22:59:57 ID:DY00Gq5v
>B 部屋を出て誰かに会いに行く(更に選択)。

森崎「試合は明後日だけど、もう監督の所に行っておくべきかな?」

101号室
政夫、和夫、次藤

102号室
反町、沢田、若島津、日向

103号室
来生、滝、井沢、高杉

104号室
岬、中里、石崎、中山

105号室
山森、葵、早田、森崎

106号室
新田、三杉、松山、赤井

327 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 23:00:15 ID:DY00Gq5v
107号室
住友、井出

108号室
見上

201号室
賀茂

202号室
片桐

203号室
陽子

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて
            ☆2010/11/14 23:30:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  10  票カウントし、一番多く票が入った部屋(と会いに行く人物)で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

328 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/14(日) 23:04:56 ID:DY00Gq5v
>>324
15日目、つまり明後日です。

329 :創る名無しに見る名無し:2010/11/14(日) 23:05:51 ID:PwspFbYT
ありがとうございます

330 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/15(月) 18:46:29 ID:yh8GgGv7
>108号室 見上

コンコン。

見上「誰だ?」

森崎「森崎です」

見上「…来るのは明日だと思っていたがな。まあ良い、入れ」

森崎「はい、失礼します」

ガチャリ。

中に入った森崎が見たのは様々なノートや図と格闘する見上と言うお馴染の風景だった。
今日は酒を飲んでいないのか側にあるのもミネラルウォーターの瓶である。

森崎「用件は、まあ、中国ユース戦の事です」

見上「当然だろうな」

331 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/15(月) 18:46:38 ID:yh8GgGv7
森崎「現段階ではどれ位決めてます?(まあまだ一日あるから大して決めていな…)」

見上「日向、三杉、中山、そしてお前を起用するのは決定済だ」

森崎「えっ?日向、出しちゃうんですか?あの肖とか言う奴が居るのに?」

森崎はまず最初にどれ位考えを決めているか伺おうかとしたが、その答えは彼の期待にそぐわない物だった。
彼の考えでは肖対策で日向をあえて出さないのもアリだったのだが、見上は日向を使う事を決意していたのだ。

見上「だからこそだ。理由は二つある。まずはカウンターシュートはアジアでは出てくるとは思っていなかったが、
ワールドユースなら使い手が出てきても全くおかしくない。その時に日向を引っ込められるか?答えはNOだ」

森崎「(このおっさん正論を盾にしやがるからやり難いんだよなー…)」

見上「そしてもう一つの理由だが…このアジア予選は韓国戦とサウジ戦の限られた時間以外では苦戦らしい苦戦が無かった。
それは想定の範囲内だったが、今こうして中国ユースと言う想定外の強敵が現れてくれたのだ。
ならば全力で戦い、更なるレベルアップを図るチャンスに変えるのが良い…特に森崎、お前にとってな」

森崎「俺ですか?(ああ、なんかどう言うか大体分かったぞ)」

332 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/15(月) 18:46:52 ID:yh8GgGv7
見上「お前がこのアジア予選、退屈しきっていたのは火を見るよりも明らかだ。
格下ばかりを相手にしていては腕も鈍ろう。またお前の野望を考慮すれば、
そろそろここら辺で存在感を取り戻しておくのも悪くあるまい?翼が合流する前にな」

森崎「有難いお気遣いで…(しかもやたらと挑発してきやがる。全く、俺を見習えってんだ)」

見上「(それに…こいつはジャパンカップ以来限界まで追い詰められた事がない。ほとんどの選手が
功を焦らねばならないこの年代で半年間と言う時間を身体の再調整に費やせた者の
ポテンシャルがどれ程上がっている物か…それを確認するには一度限界に追い詰めねばならん)」

見上は森崎の言う事をホイホイ聞いてくれる事もあるが、自分がこうと決めたら全く譲らない。
長い付き合いでそれが身にしみて分かっていた森崎は日向起用は決定事項と割り切って次の話題に移った。

森崎「じゃあ、日向と組ませるのは誰にするんですか?日向の代わりに得点出来る奴が必要ですよ」

見上「それは正直言って悩んでいる。中国には肖だけでなくGKの陸が居るからな。
生半可な奴に撃たせても跳ね返されるだけだろう…まずは井出が作ったチーム分析を確認しておくぞ」

333 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/15(月) 18:47:06 ID:yh8GgGv7
李邦内
突破力:B 得点力:A ボールカット:C ゴール前:B スタミナ:B
速攻からのダイレクトシュートが強力な双子FW。守備参加はあまりしない。


突破力:B 得点力:D ボールカット:A ゴール前:B スタミナ:C
中国ユースの中盤の要。地味だが基本を抑えたゲームメイクと守備は侮れない。


突破力:D 得点力:A ボールカット:B ゴール前:C スタミナ:C
ヘディングの一芸のみで戦う選手。他には長い足を活かしたパスカットくらいしかしてこない。


突破力:B 得点力:E ボールカット:B ゴール前:D スタミナ:C
通称センタリングマシーン。彼の右サイドアタックから中国ユースの攻撃の大半が始まる。

李邦坤
突破力:B 得点力:A ボールカット:C ゴール前:B スタミナ:B
兄とほぼ同じプレイスタイルと能力の双子FW。やはり攻撃の専門家と見て良い。

334 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/15(月) 18:47:24 ID:yh8GgGv7

突破力:B 得点力:B ボールカット:A ゴール前:S スタミナ:A
凄まじい身体能力を持つボランチ。カウンターシュートを大得意とする希有なプレイスタイル。


セーブ力:A 一対一:B 飛び出し:B
脚でセービングを行う異色のGKだが、その実力は間違いなくワールドクラス。



森崎「ふーん…こうしてみると肖と呉以外は守備を得意としていないんですね」

見上「そうだ。そして肖は実質的にDFの様なポジショニングをしてくるだろう。これを考慮すると
こっちの攻撃陣は突破力よりも火力が重要となる。さて、日向の相棒はどうしたものか」

森崎「う〜ん…」

A 「無難に新田にしておきます?」
B 「来生に突っ込ませましょうよ」
C 「立花兄弟両方を使うって手も…」
D 「いっそ滝と組ませてみるのは?」
E 「三杉使いましょうよ三杉」
F 「葵に一対一を狙わせましょう」
G 「山森なんか良いかも知れませんよ」
H 「特にこれと言った案が思いつきません」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて
            ☆2010/11/15 20:00:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

335 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/15(月) 21:33:55 ID:yh8GgGv7
>G 「山森なんか良いかも知れませんよ」

見上「山森か」

森崎の提案に見上は眉一つ動かさなかった。何時かは言い出すだろうと予想していたのかも知れない。

森崎「今のあいつは中々の得点力を持っていますし、前線からの守備もポストプレイも出来ます。
まあドリブル突破が出来ないって欠点もありますが、そこはMFがボールを運べば問題ないでしょう」

見上「…よかろう。テストにはこの上無い機会だ」

見上は手元のノートのFWの欄に日向、山森と書き加えてから森崎に向き直った。

見上「次はMFだ。中国相手には5人も要らんから4人で行く。三杉を主軸にするのは今まで通り。
実力的に岬と松山も外せん。問題は後は一人を誰にするかだ。既に山森を前で使っている分選択肢は減る」

336 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/15(月) 21:34:10 ID:yh8GgGv7
森崎「そうですね…」

A 「誰も加えなくて良いんじゃ?中国の中盤相手ならその3人で十分ですよ」
B 「オーソドックスに葵にしましょう。使い道はそこそこ多いですし」
C 「中山を加えてダブルボランチにしましょう。中盤を完全制覇です」
D 「赤井で敵のボール運び役を潰すって言うのはどうでしょう?」
E 「ウィングハーフとして滝なんかどうです?守備は出来ませんが」
F 「MFに関しては特に提案したい所はありません」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて
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    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

337 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/15(月) 22:41:37 ID:yh8GgGv7
>B 「オーソドックスに葵にしましょう。使い道はそこそこ多いですし」

見上「…ドリブラーをもう一枚増やすと言う意味でも使えるか」

見上は森崎の提案に異を挟まずノートに葵の名前を書き込んだ。

見上「FW2人、MF4人で後はDF4人だ。この内一人は当然中山だ。
後の3人だが、まず中国に空中シュートの多い事を考慮して若島津を出すか否かだ。
今のお前なら若島津の力無くとも空中戦で負ける事はまず無いと思うが…どうだ?
若島津をCBとして使うか、それとも次藤をCBとして使うか。お前が決めろ」

森崎「そうですね…」

A 「若島津を使いましょう。空中戦はあいつの担当です」
B 「次藤を使いましょう。ブロッカーを増やしておきたいです」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて
            ☆2010/11/15 23:00:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

338 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 00:33:15 ID:bmeh/M4T
>B 「次藤を使いましょう。ブロッカーを増やしておきたいです」

見上「よかろう。ではもう一人のCBは次藤だ。そしてSBは…やはり敵の右ウィングの王対策に
左に早田が必要だな。もう一人は…李兄弟の速攻に備えて赤井にしておくか」

森崎の答えを受け入れた見上はさっさと残りのDFを決め、パタンとノートを閉じた。
そしてゆっくりと森崎に向き直り、無表情に森崎を見据える。

森崎「…何ですか?」

見上「一つ話をしておこう…私は一度もアジアの壁を抜けた事がない。日本人のサッカー選手が
誰一人入れなかった未知の世界。お前たちが踏み入れようとしているのはその世界だ」

森崎「そうですね。それが何か?」

見上「その不敵な態度を保ち続けろ。お前に求められるのはその怖いもの知らずの度胸、
そして底無しの野心だ。少なくとも、私を始めとする日本サッカー協会の関係者はその考えだ。
マスコミや大衆はそうはいかん。例え明日負けようと、ワールドユースで予選敗退になろうと、
”ここまでやれれば十分だ、良くやった、夢を有難う”などと言った評価を下すだろう。
それに満足するな、それに慰められるな。お前が何処までも上を目指したいのならな」

339 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 00:33:30 ID:bmeh/M4T
森崎「何を言い出すのかと思ったら…その点なら心配ご無用ですよ。
俺は最初からどんな試合も勝つつもりです。他人に満足しろと言われて満足する訳ないでしょ。
俺は既にJrユース大会でナンバー1の快感を覚えました。もう2番以下じゃ嫌ですよ」

見上「その言葉、忘れるな。では下がれ」

森崎「はい。おやすみなさい(監督なりの励まし方か?でもこのおっさんは
後でどうとでも言い訳出来る事しか言わないからなあ…ま、どうでもいいか)」

バタン。
スタスタスタスタ…

短い説教の後、森崎は監督の真意を量りかねながら部屋を出て行った。
再び一人になった見上はタバコを一本加えながら今まで書き込んでいた物とは別のノートを
取り出し、パラパラとめくる。それは森崎の実績や観察された能力を書き記したノートだった。

見上「(Jrユース時代と比べて森崎は穴の無いキーパーとなった。ズバ抜けたセーブ力はそのままに、
あの頃は弱点としていた一対一と飛び出し両方がセーブ力に見劣りしない程強くなった。
燃費の悪さも身体の成長に伴いある程度は克服された。実力だけで言えば最早世界中の
ユースチームから警戒されるレベルに達している。今のままでも世界に通用するのは間違いない。
だが…まだだ。まだ伸び代が、短期間で伸びる部分が残っている気がしてならない。
そしてそれが実になれば、ワールドユース本大会で大きな武器となる筈なのだが…)」

340 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 00:33:54 ID:bmeh/M4T
〜アジア予選十四日目〜

大会決勝戦の前日は完全非公開のチーム練習に使われた。
昨日決めたスタメンを予め発表し、連携確認とコンディション調整が行われる。
この時唐突にほとんど経験が無いFWに抜擢された山森は少なからず動揺していたが、
そつの無い能力とセオリーを重んじる本人の性格のお陰で急ピッチで調整する事が出来ていた。

世界に挑戦する前にアジアで頂点に輝く。目標意識の統一がなされる内にチーム内の緊張感は高まっていった。



〜アジア予選十四日目の夜〜

森崎「さてと、やるだけの事はやった…か?今夜でインドネシアともおさらばだぜ」

A 何か話題を振る(更に選択)。
B 部屋を出て誰かに会いに行く(更に選択)。
C 今夜はこのままのんびり過ごす。

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて
            ☆2010/11/15 23:45:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  10  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

341 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 00:35:08 ID:bmeh/M4T
失礼しました。投票時間は ☆2010/11/16 00:45:00☆からです。

342 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 00:37:47 ID:bmeh/M4T
そして今夜はここまで。また明日お会いしましょう。

343 :創る名無しに見る名無し:2010/11/16(火) 01:53:06 ID:cmHnwa3k
FW山森乙でしたー

344 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 07:01:44 ID:bmeh/M4T
>B 部屋を出て誰かに会いに行く(更に選択)。

森崎「今日もぶらつくか。さて…」

101号室 政夫、和夫、次藤

102号室 反町、沢田、若島津、日向

103号室 来生、滝、井沢、高杉

104号室 岬、中里、石崎、中山

105号室 山森、葵、早田、森崎

106号室 新田、三杉、松山、赤井

107号室 住友、井出

108号室 見上

201号室 賀茂

202号室 片桐

203号室 陽子

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            ☆2010/11/14 23:30:00☆ から投票期間を設けます。
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345 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 07:02:38 ID:bmeh/M4T
またまた失礼しました。 投票期間は☆2010/11/16 8:00:00☆からです。

346 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 18:09:38 ID:bmeh/M4T
>203号室 陽子

森崎「う〜ん…」

数分後、森崎は陽子の部屋の前で悩んでいた。昨日中途半端に打ち切った会話の後
陽子とは顔を会わせておらず、これ以上棚上げするのも不味いだろうと
再び彼女の部屋の前に来たのだが、ドアをノックする前に悩みこんでしまったのだ。

こういう状況ではコントの様なハプニングがお約束の様に起こる物である。

森崎「まいった…こういう時、どうやって声をかけたら良いんだ…?」

陽子「とりあえずドアの前でウロウロするのは減点!」

森崎「どわあっ!?」

ピョンッ。

迷っていた矢先に急に背後から声をかけられた森崎は奇声と共に飛び上がり、
次いで背筋を縮めながら恐る恐る後ろを振り返った。
勿論その先に居たのは腰の両側に拳を当てて立ちはだかっていた陽子である。

347 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 18:10:08 ID:bmeh/M4T
森崎「よ、陽子さん。部屋に居たんじゃなかったのか…」

陽子「日本サッカー協会へFAXを送っていたのよ。それで?なんで私の部屋の前を不審者みたいにさ迷っていたの?」

森崎「ふ、不審者って…いや、言い返せないけどさ」

陽子「とりあえず、ついてきて。ここじゃ落ち着いて話も出来ないでしょ」

森崎「あ、うん…(何処に行くつもりなんだ?)」

彼女の態度は今までに無い程辛辣で、今までの友好的で親切な態度とのギャップは
森崎を動揺させるのに十分だった。それでも拒絶はされていない分まだマシかな、等と考えている内に
二人はエレベーターを通じて屋上にたどり着いていた。そこは小さめのバーといくつかのテーブルやベンチが
設置されてあり、全日本ユース合宿の為貸し切りとなっている今はバーテンダー以外は誰もいなかった。

森崎「あれ?ここの屋上ってこんな場所になっていたのか」

陽子「万が一にも選手達が飲酒したりしない様に秘密にされていたのよ。
当然森崎くんはただの水よ。私が飲ませたりしたらクビにされちゃうもの」

348 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 18:10:18 ID:bmeh/M4T
森崎「(ちゃっかり自分はビールを貰っている辺り、案外酒好きなのか?それとも飲まないとやってられないって事か?)」

ぎこちない僅かな時間の後、陽子がビールを注いだコップを唇に当てながら
じっと森崎を見据える。「で?」と視線で問われているのは明らかだった。

森崎「(あんまり機嫌は良くないな…どうしたもんか)」

A 「この前、ほったらかしにしてゴメン」
B 「この前の事、考えてくれたか?」
C 「改めて見ると、やっぱり綺麗だな」
D 「明日の試合の事なんだけどさ…」
E 「指輪の石は何が良いかな?」

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349 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 20:22:08 ID:bmeh/M4T
>A 「この前、ほったらかしにしてゴメン」

森崎はとりあえず素直に謝ってみた。陽子の反応は…目を閉じてビールをすすると言う分かり難い物だった。

森崎「これ以上あのままにしておきたくなかったから…今日会いに来たんだ」

陽子「…素直に謝ったのは良しとすべきか、そんなに簡単に謝るなと言うべきか微妙ね」

森崎「(うう〜ん、アタリともハズレとも言い難いかこれは?)」

陽子「森崎くんってさ」

森崎「ん?」

陽子「男同士の付き合いだと、本当に色んなやり方してるよね」

森崎「…ああ、そうだけど?」

350 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 20:22:34 ID:bmeh/M4T
陽子「意地を張り合ったり、下克上したり、嘲ったり、服従させたり…随分荒っぽい関係もあるのに、その一方で
逆にまるでスポ根マンガみたいな友情や信頼関係を作ったり、後輩の面倒見たり、熱いライバル作ったり」

森崎「…まあ〜、長い間に色々な事があったからなあ。でもそれって別に変な事じゃないだろ?
誰とでも仲良くするなんて…岬はやってるから不可能じゃないんだろうが、俺の性には合わん。
だけど俺だってちゃんと仲の良い相手も居る。人が集まれば大抵の奴がそんな感じだろう?」

陽子「うん。それ自体は変な事じゃないんだけど…それ、女の子との関係にはまるで適用できないよね?」

森崎「………へ?」

程なく陽子は呆れ半分怒り半分の表情になり、森崎にとっては突拍子も無い事を言い出した。

陽子「昨日からずっと考えていたんだけど…今まで私と会話した時も、中山くんや早田くんや岬くん辺りと
接する時とほとんど態度が変わらないんだもん。海に誘ったりしてなんだかんだ女扱いしてはくるけど…
ズバリ言って、貴方私を口説くのをチーム内の人望を集めるのと同じノリでやってるでしょ?」

森崎「え?いや、その、確かに人間関係管理の経験は無意識に参考にしているかも知れないが…」

351 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/16(火) 20:22:50 ID:bmeh/M4T
陽子「で…それ、役に立ってる?あれおかしいぞ、上手くいかない、なんでなんだ…そう顔に書いてある様に見えるんだけど」

森崎「………マジかよ」

だが彼女が語るに連れ、森崎は自分で思っている程冷静さを保てている訳ではない事を自覚せざるを得なかった。
思えば真剣にガールフレンドを作ろうとした事も無いし、陽子ともロマンチックな雰囲気を作ろうと努力した覚えも無い。
そう分かってくるにつれ森崎は表面的な落ち着きが少しずつ減っていく様な錯覚に囚われた。

陽子「別にそれ、間違った事じゃないと思うけどさ。どう言う”好き”なのか、いまいち分からないのよ
森崎くんは私に何を望んでいるの?私をどうしたいの?私に何をしてくれるの?それが分かんないの」

森崎「(…ううむ、なんか重要っぽいぞ。慎重に答えなくては)」

A 「そうだな…サッカーを理解してくれる女だったらそれでいいのかも」
B 「俺は陽子さんと気軽に話しているのが好きなんだが、それじゃダメか?」
C 「上手く言えないが…俺は陽子さんに嫌われるのは嫌だ」
D 「より深い関係になれる可能性を探りたい…そう言う”好き”かな」
E 「ずっと一緒に居たい。お互いを幸せにしたい。”好き”ってそう言う事だろ?」
F 「悪い。今は上手く言えそうにない。もうしばらく時間をくれないか?」

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            ☆2010/11/16 21:00:00☆ から投票期間を設けます。
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352 :創る名無しに見る名無し:2010/11/16(火) 22:50:43 ID:cCQGnLaJ
WYの抽選予想は敷居が高すぎたかもね

353 :創る名無しに見る名無し:2010/11/16(火) 23:22:07 ID:ArpGl3o0
俺みたいに、もうちょい考えてから参加しようとしてる人もいると予想
考えるだけで楽しいw

354 :創る名無しに見る名無し:2010/11/17(水) 01:34:21 ID:+IYApYQh
ぶっちゃけ決勝トーナメントの組み合わせは読めるんだけど
かませ犬の予選組み合わせが膨大すぎて読めない

355 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/17(水) 07:16:20 ID:7en1jIbw
>E 「ずっと一緒に居たい。お互いを幸せにしたい。”好き”ってそう言う事だろ?」

森崎はしばし考えて言葉をまとめてから陽子の質問に答えた。
陽子もそれを吟味する様にしばらく黙ってから口を開く。その表情はいくぶん和らいでいた。

陽子「そうだよね。言い方は千差万別だろうけど、好きってそう言う事だよね」

森崎「ああ。納得してもらえたか?」

陽子「うん。森崎くんは私をからかっているんじゃなくて、やり方が奇抜なだけって確信できた」

森崎「(奇抜…ううむ、いきなり指輪とか言い出した時点でそうなるか)」

無遠慮な陽子の物言いに森崎は内心穏やかではなかったが、事の発端は自分なだけに何も言い返せなかった。
それ以上に陽子の不機嫌そうだった表情が段々物憂げな乙女の物に変わっていくのが気になって仕方がなかった。

356 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/17(水) 07:16:38 ID:7en1jIbw
陽子「私は…そう言う”好き”に憧れる事しか出来なかったよ」

森崎「…実家の環境のせいか?」

陽子「うん。小さい頃から自分は一般人じゃないんだって自覚していたし、学校もいわゆる
お嬢様やお坊ちゃん用だったからね。私も含めて皆、子供なのに何処か覚悟を決めている感があった。
中には見栄か本気か政略結婚なんて真っ平だ、自由恋愛してみせるって息巻いている子達も居たけど…
今あの子達何処に居るんだろう。何をしているんだろう。本当に自由恋愛できたのかなあ」

森崎「ううん…俺には異世界の話でピンと来ないが、想像しただけでそんなのは嫌だな」

陽子「うん、私も嫌だった。確実じゃないけど、かなりの確率でやがて親の仕事の為に
結婚する相手を決められ、好きだから一緒になるんじゃなくて一緒だから好きになろうと努力する…
それはもう諦めないといけないものなんだって思っていたのが、ある人の影響で段々変わって行った」

森崎「(ある人…ああ、片桐さんが自分を羨んでいたんだろうって話してたな)」

357 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/17(水) 07:16:49 ID:7en1jIbw
ここで陽子はちらりと森崎を横目で見てからコップに残ったビールを一気に飲み干し、
一息ついてから語りを再開した。表情はますます物憂げになっていた。

陽子「だからこうやって兄さんの所に転がり込んだの。生まれつき約束された物を夫付で
受け取らされるんじゃなくて一般人のフリをしながら自分の力でゼロからスタートする…
それは充実していてワクワクする生活なんだけど、いずれはきっと終わるわ…」

森崎「(何が言いたいんだろう?)」

A 「だから、俺とそう言う関係にはなりたくないって事か?」
B 「その生活をずっと続けられる様になればいいじゃないか」
C 「それは分かったけど、結局何が言いたいんだ?」
D 「陽子さんらしくないな。今までの陽子さんは偽者だったのか?」
E 「俺は諦めるのが大嫌いだ。諦めるなんて勿体無さ過ぎる」
F 「(今は何も言わずに、話を聞き続けよう…)」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて
            ☆2010/11/17 08:00:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

358 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/17(水) 10:12:41 ID:7en1jIbw
>>352-4
私も企画を発表してすぐに「完全正解はまず出てこないな」と思ったので
採点式に切り替えています。少しでも多く当たればそれで高得点になりますよ。

359 :創る名無しに見る名無し:2010/11/17(水) 11:24:20 ID:TE5iNkpt
おおよそでよいので、採点基準を教えてもらえませんか?
例えば、
@日本が何組で、日本と同組にはどの国が入るのか(これは当たる人が出そう)
A、@を正解した人の中で、〜〜を当てた人が優先とか

360 :創る名無しに見る名無し:2010/11/17(水) 12:52:14 ID:Fi/8Px05
採点基準がヒントになっちゃうとかかな?

締め切り前にアナウンスをしてもらえると、直前の参加者が増えそうでいいかも。

361 :359:2010/11/17(水) 14:52:18 ID:TE5iNkpt
それとも、ブラジルのA組は確定しているので、
残りの15カ国のうち、何カ国、当たったかで決めるとか(15点満点方式)?
ただ、これだと、応募者全員分の得点を確認しないといけないので、採点が大変かな?


362 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/17(水) 21:31:29 ID:7en1jIbw
<採点基準

>>361の通り、どの組にどの国が割り当てられたかの採点で
15点満点形式にするつもりです。その際は自己採点形式で、
「何点だったよ」と参加者に書き込んでもらうつもりです。

363 :創る名無しに見る名無し:2010/11/17(水) 21:45:56 ID:ncQjEI3i
減点もあるんじゃないの 同一ポットで対戦のミスとか
ブラジルと日本が予選1位で決勝戦にならないとか
再戦で盛り上がりにくそうな相手と対戦を予想とか
ヒントがあまり無いところを当てると多く加点とかかな

364 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/17(水) 22:05:44 ID:7en1jIbw
>E 「俺は諦めるのが大嫌いだ。諦めるなんて勿体無さ過ぎる」

陽子「っ………」

森崎にきっぱりと言い切られた陽子は息を飲み、目を背けてからビールをコップに注ぎ直した。
だがそれを飲む気にはなれないらしく、泡が抜けるのをじっと見つめるだけだった。
しばらくして向き直ってきた彼女は森崎にとても儚く見えた。昨日部屋に一人で居た時と同じ様に。

陽子「私だって、諦めるなんて嫌よ…」

森崎「だろう?」

陽子「でも、受け入れなきゃいけない現実や運命だってあるの。それに成す術無いまま抗い続けるのは…とっくに疲れたわ」

森崎「(弱気になってると普段とはまるで違って見えるな…やっぱり、色っぺえ)」

365 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/17(水) 22:05:55 ID:7en1jIbw
陽子「森崎くんだって…いくら諦めないと固く思っていても、一度奪われたゴールを無かった事には出来ないでしょ?
一度負けた試合はもう勝てないでしょ?ワールドユース本大会の抽選だって勝手に決められるだけじゃない。
森崎くんにいくら精神力があっても、どうしようも無い事だってあるじゃない」

そう言ってため息をつく陽子の瞳は僅かに潤んでおり、頬もアルコールのせいか朱に染まりだしていた。
森崎はうっかりそれに見惚れそうになったが、何か答えないといけないだろうと気付き口を開いた。

A 「取られたゴールを嘆くよりも、それを取り返す方法を考えた方が良いぜ」
B 「いいや。どんなストライカーだって、どんな強敵だって完封勝利は不可能じゃない」
C 「それでも諦めなきゃ良い。陽子さんだってそうしているじゃないか」
D 「俺はそれでも諦めない。だけどそれを陽子さんに強要する事は出来ないな」
E 「確かに俺も諦めたくなった事もある。だけどそう言う時は誰かが助けてくれた」
F 「今の陽子さんみたいな態度をチームメイトが取ったら、俺はそいつをぶん殴っているぜ」

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366 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/17(水) 23:28:57 ID:7en1jIbw
>A 「取られたゴールを嘆くよりも、それを取り返す方法を考えた方が良いぜ」

森崎は自分の信念に基づいて返答した。それは自分の生まれつきの身分を嘆くよりも
それを踏まえた上でこれからの人生を変える手段を探すべきだと言う訴えでもあった。

だが陽子は悲しそうに微笑んだだけだった。

陽子「やっぱりね。森崎くんならそう言うと思った」

森崎「…じゃあ、なんでそんなに悲しそうなんだよ」

陽子「森崎くんはとってもメンタルが強い選手。上を上を目指す事ばかり考えて、邪魔する者は全部蹴散らす。
ついてこれない者は容赦なく切り捨てる。サッカー選手として一つの理想像だと思うわ」

森崎「なんでそれが悪い事の様に言うんだよ!?」

陽子の言葉は普段なら森崎の生き方に対する賞賛として受け取れたであろう物だった。だが今の彼女は
それを今にも泣きそうな声で言っている為、森崎は今まで抑えていた苛立ちが湧き上がるのを止められなかった。

367 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/17(水) 23:29:43 ID:7en1jIbw
陽子「だけど…それはサッカー選手として理想でも、男性としては理想とは言えないわ。
そういう生き方が出来るのはごく僅かな一握りの人だけよ。森崎くんは
常にそう言う世界で生きてきたから、そう言う覚悟を決めた人ばかり周りにいたんでしょうけど…
私も含めて、大抵の人はそこまで強くないわ。何時か頑張る事に疲れちゃうのよ」

森崎「…〜〜〜っ!!」

A 「だから諦めるなって言ってるだろ!諦めたら何も出来なくなるんだぞ!」
B 「だったら俺が陽子さんの分まで諦めねえ!陽子さんが諦めても俺は諦めねえ!」
C 「こんな陽子さん見たくねえよ…俺が好きになった陽子さんじゃねえ…」
D 「自分の力を試したいって言ってたじゃないか!あれは嘘だったのか?」
E 「強くないんなら強くなれよ。強くなれないって言うのは甘えだ!」
F 「自分だけじゃ頑張れないって言うんだったら、俺が引っ張ってやるよ!」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて
            ☆2010/11/18 00:00:00☆ から投票期間を設けます。
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368 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/18(木) 01:10:55 ID:phOqWFEK
>F 「自分だけじゃ頑張れないって言うんだったら、俺が引っ張ってやるよ!」

陽子「う………」

森崎「確かに誰もかもが俺みたいに強くはなれないだろうよ。当たり前だ。俺はキャプテンなんだからな。
誰にでも出来る事しか出来ない奴が人の上に立てる訳が無い。だから俺が引っ張るんだ。
俺は勇気や野心なら人に分けてやれる程余っている。自分だけじゃ頑張れないんなら、俺を頼れよ!」

何時の間にか森崎は激情に任せるままに語っていた。無意識にここが勝負所だと判断したのかも知れない。
あるいは何か言わずには居られなかっただけかも知れない。いずれにせよ森崎はもう打算を働かせる余裕もなく、
ただただ自分の気持ちと信念をストレートに陽子にぶつける事しか考えられなくなっていた。
陽子もまた余裕は無くなっていたらしく、とうとう森崎から顔を背けてポツリポツリと呟くだけになってしまった。

陽子「どうして…どうしてそこまで言ってくれるの?そこまで私が好きだって言うの…?」

森崎「ああ。そうじゃなきゃこんな事言わねえよ」

369 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/18(木) 01:11:09 ID:phOqWFEK
陽子「分からない…今までサッカー一筋だった森崎くんが、私をそこまで好きになる理由なんて、思い当たらないわ」

森崎「俺だって分からねえよ!その通り、俺だって恋愛とかはするとしたらプロとして成功してからだろうと思っていたよ。
引退してもそのままで、生涯独身で過ごす可能性だって高いと思っていた。だけど今の俺は陽子さんが欲しいんだ!」

陽子「…私が、欲しい…」

森崎「そうだよ!俺は他人には嘘だってハッタリだって言うが、自分には嘘はつかねえ!今言ってる事は
後で考えたらメチャクチャ恥ずかしそうだけど、だからと言って言わないのはもっと嫌なんだよ!
陽子さんだけの力じゃ陽子さんの運命を変えられないって言うんだったら、俺の力で変えてやるよ!………」

ここで森崎は言葉が続かなくなった。本当に恥ずかしくなったのもあるし、これ以上何を言えば良いか
分からなくなったのもある。なにより一方的に言われ続けた陽子がどう反応するか分からなくなったからだった。

陽子「………プッ。なんだ。ちゃんと口説こうと思えば出来るんじゃない」

森崎「ハア?」

そして陽子の反応は…失笑だった。相変わらず顔は背けていたが。泣きそうになったかと思えば
突如笑い出したりする乙女心の気紛れさに森崎は怒りも忘れて呆気に取られてしまう。

370 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/18(木) 01:11:22 ID:phOqWFEK
陽子「あ〜あ、昨日は散々森崎くんを意気地無しだって思っていたのに。これじゃ意気地無しは私じゃない」

森崎「だから、昨日は…その。昨日のままにしておきたくなかったから来たって言っただろうが!」

陽子「うん…だから、今日は私に逃げさせて」

森崎「へ?………あ」

ガタン。

森崎の方に振り返りながら席を立った陽子の顔は光っていた。とうとう零れだした涙の筋で。
備えつきのランプの光を反射して輝く泣き笑いの顔が森崎の瞼に焼きつく。

陽子「今夜は…これ以上はダメ。もう何を言うか分からないから」

森崎「あ、ああ」

371 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/18(木) 01:11:39 ID:phOqWFEK
陽子「でも…有難う。嬉しかった。明日の試合も勝ってね」

その言葉を最後に立ち去る彼女を追う事は出来なかった。
エレベーターが開き、閉じ、彼女が居なくなった後も森崎は席を立つ事が出来なかった。

森崎「なんなんだよ、もう…女って分からねえ」

愚痴をこぼしながら呷ったミネラルウォーターは温くて不味かった。
思わず顔をしかめると、それを待っていたかの様に新たなボトルが目の前に突き出される。

バーテンダー「サービスです、どうぞ。熱くし過ぎた恋心は次に燃やす前に適度に冷ますのが良いですよ」

森崎「…臭いセリフだな。いや、俺も言えた立場じゃないか」

バーテンダー「恋愛とはそれ位で丁度良いんですよ。大丈夫、バーテンダー暦20年の私が保証します。
彼女はどう見ても貴方にホの字です。焦らずにじっくりと行けばやがてトロトロになります」

森崎「言い方がちょっと下品だぞオッサン…」



*陽子の森崎に対する感情が「ヘタレ」から「????」に変わりました。

372 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/18(木) 01:12:55 ID:phOqWFEK
今夜はここまで。明日からはときめきメモリサキからキャプテン森崎に戻ります(笑)

373 :創る名無しに見る名無し:2010/11/18(木) 01:13:49 ID:YzSL2RxH
ときめき乙でしたー

374 :創る名無しに見る名無し:2010/11/18(木) 01:31:27 ID:uKzs8tLi
モリプラス乙でした

375 :創る名無しに見る名無し:2010/11/18(木) 07:55:00 ID:4MS5DkTa
2週間くらいぶりに来て、一瞬スレ間違ごうたのかとおもた

376 :創る名無しに見る名無し:2010/11/18(木) 13:32:55 ID:3Imx4OrQ
サッカーが見たいんや!

377 :創る名無しに見る名無し:2010/11/18(木) 18:34:18 ID:e1DAvZft
ときめきメモリサキ乙でした
こんな男らしい森崎が見れるなんて!

378 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/19(金) 00:44:22 ID:6OyyPNnm
そして夜は明け、アジア予選最終日がやってきた。



〜インドネシア首都ジャカルタ、ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム〜

ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

観客「いよいよ始まるぞ!」「まだか!いい加減待ちくたびれたぞ!」「後15分だ、落ち着いて待て!」「どっちが勝つんだ?」
「そりゃーもう日本だろ?得失点差で圧倒してるぜ!」「だが中国は日本が唯一苦戦した韓国を大差で下しているぞ」

放送「アジア中の皆さんこんにちは!ここゲロラ・ブン・カルノ・スタジアムは既に今年の若手アジアナンバー1を
決める一戦を目撃しようとするサッカーファンで超満員です。改めて言うまでもありませんが、
お互いワールドユースへの切符を獲得済の決勝の舞台でぶつかるのは日本と中国!

全日本ユースは大会前から優勝候補筆頭と言われ、それに相応しすぎる程の圧倒的な戦績で勝ち上がってきました。
彼らは4年前のフランス国際Jrユース大会で誰も予想していなかった優勝を果たし、
それがフロックではなかったと証明する為に来年のワールドユースに殴りこもうとしているのです。

しかしそんな日本に挑まんとするのはダークホースの一角でしかなかった筈の中国!
数々の優勝候補を食い破りここまで勝ち上がってきた彼らは一種の不気味な強さを持っています。
前評判を覆し下克上を果たすと言う点では日本以上の成果を上げようとしているチームです。

二つの好対照なこのチームで、より上に行けるのはどちらか?待った無しの真剣勝負が始まろうとしています!」

379 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/19(金) 00:44:34 ID:6OyyPNnm
既にワールドユース出場権争いは終わったのにも関わらず、観客たちの熱気は高かった。
それは彼らの大部分を占めるインドネシア人にとって、自チームの敗退は予想通りだったからかも知れない。
彼らの大半はどうせ来年のワールドユースはテレビでしか見れない物なのも大きいだろう…
観客席の一角で賀茂と待ち合わせをする片桐はそんな分析をしていた。

賀茂「よ、お待たせ」

片桐「ご苦労様です。どうでしたか?」

賀茂「他大陸のチーム関係者っぽいのはみつからなかったぜ。記者は何人か見かけたがな」

片桐「ふむ。やはり注目度は低いですか」

賀茂「所詮アジアって事だろうな。ま、本番はこれからだ。ところで…妹はどうした?」

片桐「…留守番役を買って出ました。確かに溜まった仕事は結構ありますが…」

賀茂「年頃の妹を持つと大変だな。カカカッ」

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