キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【ゆかりん】キャプテン松山26【参戦か】
1 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/03/04(金) 21:51:36 ID:???
キャプテン森崎のスピンアウト作品。東方サッカーネタのキャプテン森崎番外編作品です。
ただし主人公は松山光。何かと不遇な彼の発言や行動を第三者(ロムしている人)が
カードを引いたり、選択の中からひとつを選ぶ事によって進んでいきます。
筆者がわかってないなと思われたところの批判、意見は大歓迎です。雑談もOKです。
前スレ
【そして猫は】キャプテン松山26【途方にくれる】
http://capmori.net/test/read.cgi?bbs=morosaki&key=1280592193
登場人物、あらすじ、練習の説明などテンプレは>>2からになります。
866 :
森崎名無しさん
:2011/04/18(月) 23:29:46 ID:Z6t3jR0s
D
たけぇw
867 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 00:03:08 ID:CyusNNfQ
G霊夢に食べ物をおごる
868 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 00:54:19 ID:1NrBH00g
A
869 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 01:03:11 ID:FUrih4Q2
B
870 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 01:06:07 ID:???
パルパルなんとかしたげてよぉ!
某スレだとドリブルラーなんだか
871 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 12:10:16 ID:RA6xkHqQ
F
872 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 17:33:32 ID:pYEhfHLU
F
873 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/19(火) 21:40:22 ID:???
F 顔見知りがいないか探してみる
松山「(さてひとまず簡単に見回してみて……応援の片手間に食べられそうな燻製にしたものが多いなやっぱり)」
他には夏場ということで冷やした酒が売れ筋らしく、値も高めに設定してある。
松山「(紅魔カップスタジアムの売店といい、案外、競技場の売店と変わらないな」
とりあえず自分が買わなくても、シャンハイが食べられるものを適当に買ってくれるそうなので
それに甘えることにした松山は、今度は売店の詳細を興味が向くまま調べることにした。
しかしすぐ気付いたのは……
松山「(試合終わったのもあるんだろうが……いまいち客足が売店に向いてない?
ポツポツくるけど、観戦客の入りからすると……。
う〜〜〜ん? このスタジアムが、サッカーを観戦する場所として歴史が浅いせいか……?)」
考えてみれば、ここは元は賭けサッカー場だった施設。
急場拵えでスタジアムに大胆に改修したのであって歴史や背景はゼロに近い。
松山「(あ、あ……そうだよ! 俺達がこの生まれ変わったスタジアムを最初に使ったんだ……)」
そう考えると、急に愛着が芽生えてきてしまってると、誰か新しい客が真っ直ぐ歩いてきた。
松山「ん? あれって……」
874 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/19(火) 21:43:28 ID:???
>>866
高いのは、食べ物の場合は買い置き4回ぶん、飲み物で6回ぶんストックになるからです。
>>870
急すぎて友好的になれる状況でなかったのが痛いですね。
試合ではミューラーやヘルナンデスを前にしたゲーム版新田君のごとし憂き目でしたし……
先着で
売店遭遇戦 → ! card
と!とcardの間のスペースを埋めて書き込んで下さい。マークで分岐します。
ダイヤ→ ヤマメと……桶から顔だけ出してる少女だ!
ハート→ ブレインウォッシュフェアリーがふらふらやってきた
スペード→ 裁判官と羽目玉だ!
クラブ6以上→ 選手1と選手5だ!
クラブ5以下→ 選手10だ……賭けに負けて殺気だった連中に追われているぞ! コマンド!
ダイヤ・ハートJ以上→ ピルロ「よくよく貴様とは縁があるらしい」
JOKER→ 注連縄を背にした女性とカエルみたいな帽子の……って何ィ!?
875 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 21:45:43 ID:???
売店遭遇戦 →
ダイヤ5
876 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 21:47:25 ID:???
ふーむ、微妙。ヤマメはともかく(何人目だ、GK!w)キスメは味方にできれば助かる。
人材であと必要なのはDFくらいだもんなー。
877 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/19(火) 22:11:41 ID:???
売店遭遇戦 → ダイヤ5
ダイヤ→ ヤマメと……桶から顔だけ出してる少女だ!
松山が気配に気付くと、向こうから連れ添い歩く二人組……とするには変わったシルエットの二人が歩いてきた。
足音にしては硬い物音をたてて、やがて誰か判別できる距離までやってきたのは……
松山「あ……たしか、土ぐっ!?」
強い勢いで右腕を引かれた松山がバランスを崩して尻餅をつくと、透明感のある澄んだ光の中に置かれていた。
すぐ近くには霊夢が立っており、いつものま〜た面倒に巻き込んでくれてといった表情をしている。
松山「これって……結界? あ、そうだダンボール……はいらないか。霊夢さんがいるんだし」
霊夢「……?(そーいえば、ダンボールなんかに病気祓いの神霊つけて……どう身を守ってたのかしら?)」
うんうんと納得する松山と、怪訝な顔になる霊夢。
しかし結界の気配を感知したヤマメは緊張を滲ませ、桶に入った少女を庇うように前に進んで近づいてきた。
ヤマメ「貴方……達。 試合に出てた人間の選手……ね?
けど匂うわ。妖怪退治を生業にする凄腕の退妖人の気配が。 キスメはとりあえず私の後ろにいなさい」
松山「(思いっきり警戒されてるんだが……えーと)
フシュー」
ヤマメ「(ビクッ)っ!?」
キスメ「(キョトン)……?」
878 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/19(火) 22:12:51 ID:???
どうしますか?
A キスメもいるし改めて自己紹介だけする
B 手近なダンボールを引っつかんでかぶるぜ!
C こんなんじゃ俺……勧誘したくなっちまうよ
D 霊夢に話を振ってみる
E この売店のことを聞いてみる
F その他
*先に2票入った選択肢で続行。ageでお願いします。sageではカウントできません。
何だか森崎板からスレが消えてる? 調子悪いんでしょうか。
879 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 22:14:34 ID:QExhsCBM
A
880 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 22:21:09 ID:+cZRYuNM
D
ログが有れば、スレに直接ならこれるようですが……。
881 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 22:25:16 ID:???
「最新20件」からも普通に飛んでこれます。
単純にトップの表示機能が死んでいるだけなのかな?という感じですね
882 :
森崎名無しさん
:2011/04/19(火) 23:00:10 ID:+4V6N1rY
A
そりゃ松山はともかく霊夢は警戒される罠
883 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/20(水) 00:32:08 ID:???
>>880-881
復旧したみたいですね。流石クライフォート氏の仕事よ……
>>882
松山「フシュゴー! ヒュゴー!!(そうだ全くその通り!)」
884 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/20(水) 00:33:14 ID:???
A キスメもいるし改めて自己紹介だけする
とにかくやっと大きな山場を越えたばかりで余計な騒動を起こしたくない松山は、霊夢より先に行動を起こした。
宥める口調で、ヤマメと桶の妖怪少女キスメに話しかける。
松山「大丈夫だよ。 霊夢さんいきなり襲い掛かるような人じゃない(よな……?)から。
そ、そう! それより俺達はさ――」
ヤマメの先程の発言から、松山達の試合を観戦してたことは解る。
それならその解釈に沿った自己紹介をしようと思い、それこそ本分だろうと思い直して苦笑した。
松山「俺達は地上の幻想郷で、今度から本格的に活動予定の新興チーム・トラウムアドラーズのメンバーなんだ」
松山がそう言うと、対話が可能と判ったからか、ヤマメの顔から緊張が薄れる。
サッカー選手がスタジアムにいるのは何の不思議もないし、控え室から買出しに出てきたのもわかる。
妖怪退治の専門家の存在だって、妖怪だらけの中を歩くなら護身として身につけるのは必然と考えるだろう。
ヤマメ「ふぅん。 それで……無名だから対戦を組むのに困って、わざわざこんな地の底まできたの?」
松山「そういうわけでもないんだけど……実は、地霊殿チームのみんなも今度から同じ仲間になるんだ」
正直に答えた松山。だが、大々的に宣伝をして賭け試合をしながら、実は同じチームメンバー同士。
しかも地獄を管理する地霊殿の妖怪達と、地上の人間が同じチームという不可解さがヤマメの疑念を復活させる。
ヤマメ「……」
松山「(しまった……真正面から行きすぎたか! こういう時は場を和ませるもんだが話術に自信ないし……)」
困った松山は、言葉を重ねるよりも、敵意がない証にと笑いかけてみることにした。
スマイルスマイル・スポーツスマイル♪と念じながら、爽やかに微笑みかけてみる。
松山「(ニコッ☆)」
885 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/20(水) 00:34:14 ID:???
先着で
プラチナ中学松山爽やかスマイルをくらえ! → ! card
と!とcardの間のスペースを埋めて書き込んで下さい。マークで分岐します。
ダイヤ→ ヤマメ「うん、よろしくね」キスメ「……(コクンッ)」
ハート→ ヤマメ「……」ヤマメは警戒したままだがキスメが好感をもってくれた!
スペード→ ヤマメ「(初対面……いやこの声と息遣いどこかで)」
クラブ→ 霊夢「人間に近寄る悪い妖怪はどんどん退治しちゃおうねぇ」松山シャンハイ「ストップストーップ!」
JOKER→ ???「(こそっと物陰から)うらめしやぁ〜っ!」
今日はここまで。 お疲れ様でした。
886 :
森崎名無しさん
:2011/04/20(水) 00:35:05 ID:???
プラチナ中学松山爽やかスマイルをくらえ! →
スペード9
お疲れさま〜
887 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/20(水) 23:45:12 ID:???
>>896
ありがとうございます〜
プラチナ中学松山爽やかスマイルをくらえ! → スペード9
スペード→ ヤマメ「(初対面……いやこの声と息遣いどこかで)」
888 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 00:35:27 ID:???
松山「ニコ、ニ……(あれ顔が険しいぞどうしたんだ?)」
,,.. -――- 、 .,,.:''´::::::::::::::::::〈
i^'''ー-、、,,_ .,. ´ >:''"::::::::::::::::::::::::::ヽ
j:::::::::::::::::::::::::::::::::`'''ァァ∠,,,___,,,ィ=テ´:::::::::::::::::::::::::::::::::ノ
___l___ /、`二//-‐''"´::l|::l l! ';!u ';/:::l ', ';::::::l ';:::::i:::::
ノ l Jヽ レ/::/ /:イ:\/l:l l::l u !. l / ';:::l ', ';:::::l. ';::::l:::::
ノヌ レ /:l l:::::lヽ|l l:l し !/ ';:l,、-‐、::::l ';::::l::::
/ ヽ、_ /::l l:::::l l\l ヽ-' / ';!-ー 、';::ト、';::::l:::
ム ヒ /::::l/l::::lニ‐-、`` / /;;;;;;;;;;;;;ヽ! i::::l:::
月 ヒ /i::/ l::l;;;;;ヽ \ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l l::l:::
ノ l ヽヽノ /:::l/:l /;;l:!;;;;;;;;;', ';;;;;;;;;;;;;;;;;ノ l:l::
 ̄ ̄ /::::;ィ::l. l;;;;!;;;;;;;;;;;l `‐--‐'´.....:::::::::!l
__|_ ヽヽ /イ//l::l ヽ、;;;;;;;ノ.... し :::::::::::::::::::::ヽ /!リ l
| ー /::::l';!:::::::::::::::::::: u ', i ノ l
| ヽー /イ';::l ’ し u. i l l
松山「何ィ!?!?!?」
889 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 00:36:28 ID:???
突然叫んだヤマメの、辺り一帯に聞こえるほどの大声と内容に、松山は即座に反論した。
松山「な、なんだって挨拶して変態と言われなきゃなんないんだ!?
さっき説明したし君も認めてたじゃないか!? 俺達は地底にやってきた清く正しいサッカー選手で……!」
ヤマメ「KI☆SU☆ME!!! 桶逆さまにして、あの人間の頭めがけて投下しなさい!」
妖怪の力を用いたのは頭上に出現させる迄。
落ちてきたのは単純に重力作用だからか、霊夢の結界を抜けガポッと松山の頭にすっぽり嵌まってしまう。
松山「フシュ!? ヒューゴシュー!!?(ぐわ何するんだ前が見えない!!?)」
ヤマメ「ほら見なさい謎は全て解けた!
逃げるよキスメ!
妖怪退治屋の巫女と怪奇ダンボール男が相手なんじゃ、地底の妖怪でも旗色が悪いってものだよ!」
キスメ「……><!」
ダダダダダッッ! ピュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
890 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 00:37:30 ID:???
言うだけ言って、ヤマメは、キスメを連れて何も買わぬままやってきた通路を逆走し消えていった。
松山が、ガタガタとこめかみや頬の擦れる痛みを無視して、ガランと桶を取り外すと、事の次第を見てた霊夢が。
霊夢「……変態?」
松山「違う!!!!!」
霊夢「別にムキになって隠さなくていーわよ。
豹変して褌を女子に広めようとする人や変態じみて食に拘る亀もいるんだし。 私は別に気にしないから」
ひらりと紅白のスカートを翻し、売店で既に支払いを済ませた食物を胸の前に抱えた霊夢はさくさく歩いていく。
何か認められる前に、変態と烙印を押され認定されてしまってはかなわないと
松山はあらん限り、全力で否定の声を出した。
松山「ちっ、ち……違うっつってんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
霊夢「……」
シャンハイ「(あっ……笑ってる。 ハァ、お人が悪いなぁ……)」
*ヤマメ→ (変態ダンボールマン) → 松山
*ヤマメがさらに警戒を深めて評価値が下がりました
*キスメが怖がって好感度が下がりました
891 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 00:38:58 ID:???
〜松山チーム・控え室〜
松山「(違うんだ……俺は変な趣味があってダンボールかぶってたわけじゃない病気対策と割り切ったんだ
女の子びっくりさせて喜んだり楽しんだりとか奇特な趣味思考に染まったわけじゃないんだぶつぶつぶつ)」
萃香「どうしたんだいこれ。 なんで買出し行っただけで、こちらまで酒が不味くなる位どんよりしてんのさ」
霊夢「さぁ? 頑丈なんだし、いつも通り時間おけばケロッと立ち直るでしょ」
松山は沈んではいても空腹感には勝てず
シャンハイが買っておいてくれた
たけのこの里
と
芋の煮っ転がし
をガツガツ食べていた。
お腹が膨れる頃には、目の光も元に戻っていて、雰囲気もシャッキリとしていた。
松山「あぁ、でもさ。 地底の妖怪達が、俺達の地元応援団になるかもしれないんだ。
ヤマメさん達によくない感情もたれたままってのもどうかと思うんだ……あと俺は変態じゃない」
霊夢「土蜘蛛の妖怪に応援旗振り回されたら、疫病も一緒に撒かれそうで私はごめんだわ。
それに応援なんて勝手にやってればいつの間にか集まってくるわよ」
射命丸「さすが暴れまわった後には懐かれてる人望の持ち主は言うこと違いますねぇ」
機を見て会話に混ざってきた射命丸が、くいくいと時計を指して。
射命丸「そろそろ時間じゃないですか?
スキマ妖怪が何考えてるか知りませんが、面白いものは見られそうですしピッチに行ってみませんか?」
売店から行って帰りで、飯も食って丁度そんな時間になったかと、松山もヤマメ達の事はかき消して立ち上がる。
松山「じゃ、行こうか。 でも一体何の用事なんだろう?」
霊夢「行ってみれば判ることを推測したってしょうがないでしょ。ほらほら早く行く」
萃香「競い合った芝の上で宴会だったら御の字なんだがね〜」
ひょこひょこと、軽口の応酬をしながら、松山達は再度控え室を後にした。
892 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 00:40:27 ID:???
〜地霊殿スタジアム・フィールド〜
観客も、試合の熱も、ドリブルする駆け音も、ボールを蹴る音もなく……
闇夜そのもののフィールドに松山達が出てくると。
カッ! カカッ!
とタイミングよく全ての照明が稼動する。
そしてその下……照らされて佇んでいる者達を一目見て、松山は絶句した。
ルーミア「あ〜人間のキャプテン! どういうことか早く! せ、説明ほしいの〜!」
いつも飄々とした舌ったらずな声も久しぶりに聞く。 若干怯えも見えるのは、横に並ぶ錚々たる面子のせいか。
ともかく地上で松山達を待ってた筈のルーミアはじめ妖精達が、何故かこの地底のピッチに立っていたのだ。
勿論、松山達を待っていたのは彼女達だけではない。 地霊殿のさとり達妖怪姉妹と、飼っているペット達の姿も。
そして―――
阿求「松山さん、久しぶりです」
雛「次に会うのは地上……なんて言いましたけど、早くなっちゃいましたね」
肝が据わってるのか松山より場慣れしてるのか……
丁寧に挨拶してきたのは、稗田家今代の当主、稗田阿求。そして厄神様の鍵山雛。
彼女達のすぐ後ろには、紫が意味深な、悪戯っぽい笑顔を浮かべて立っている。
この状況の仕掛け人が誰かなんて、火を見るより明らかだったが、意図が掴めず松山が行動に困っていると。
893 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 00:41:33 ID:???
さとり「どうも。キャプテン。先程の試合ではお世話になりました」
さとりが目の前までやってきて、棘をあえて覗かせるような発言を皮切りにして、説明を始める。
さとり「混乱してますね。 少し長くなりますが、順次説明します。
そもそもこの試合……松山さんが私達に実力を示す舞台の用意を発案したのは、私ではなくそこの……」
紫のほうを見て、松山の理解が進んだのを第三の目で読んでから、先を続ける。
さとり「スキマ妖怪と、地底と旧都を代表してこの古明地さとりと、何人かの有力妖怪とで会議を開きました。
主題は当然、この地底から発祥し、幻想郷で活動する新チームの運営について。
折衝は無論ありましたが……つまらない横道なので省略します。
最終的に残った問題は、地底を代表するチームのキャプテンを誰にするか。
私か松山さんか、試合に勝ったほうのキャプテンが、そのまま繰り上げで担うことで落ち着きました」
そこまで言い終え、さとりはCマークが刻まれた腕章を、そっと松山に差し出してきた。
触れた瞬間、電流が体中を駆け巡ったのは、幻覚と知りつつもリアルさを伝えてきた。
松山「これは……トラウム・アドラーズのキャプテンマークか……!?」
さとり「えぇその通り。 松山さんが戦って勝ち取ったキャプテンの印です。 そしてこちらも」
次に渡されたのは、幾人かの名前が記された用紙だった。
名残惜しくもキャプテンマークをひとまずシャンハイに預けて、目を通すと……
894 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 00:42:36 ID:???
GK
伊吹萃香
古明地さとり
DF
霊烏路空
マッキー
ギード
ガメゴンb
ガメゴンC
DMF
松山光
古明地こいし
鍵山雛
妖精A
妖精C
SMF
ヒーバード
火焔猫燐
お虎
OMF
博麗霊夢
???
妖精D
FW
ルーミア
射命丸文
ダースギズモ
895 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 00:44:08 ID:???
松山「これは……トラウム・アドラーズメンバー表?」
さとり「適正を考え、本人達の希望にも照らし合わせて作成しました。
微修正する箇所がある場合、大会の一週間前迄お願いします」
松山は答えることができなかった。 震える手で用紙を掴んだまま、震える声でこう絞り出す。
松山「これが……トラウムア・アドラーズ……! 俺が指揮し、共に戦い抜いていくチーム……!」
さとり「…………。はい。
部外者が一人いますが、ここにいる全員が松山さん率いるトラウム・アドラーズです。
私達を率いて、守矢神社の開催する大会に出場する――そのキャプテンとしてスピーチをお願いします」
そう言われ、顔を上げるも、そこに立ってる者達の視線を前に、松山は震えから声を出せなかった。
苦難を人の倍以上重ねて、やっとここまできた感動か、彼女らを率いて待ち受ける熾烈な戦いへの武者震いか。
バンと同時に左右から背中を叩かれる。
萃香「ほらほら何してるんだ! 男なら、景気よく派手に、酒より燃え上がらせるような檄飛ばしてやりな!」
霊夢「こいつら揃えたのも、試合に勝てたのも、私がここにいるのだって、あんたが頑張ってきたからでしょ。
遠慮なんて誰にもいらないわよ。好きなように喋ればいいわ」
シャンハイ「光様。 みなさん、光様の言葉を待っていますよ」
松山「――……ああ! よし、みんな聞け!!!」
896 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 00:45:15 ID:???
どうしますか?
A 俺についてこい! 俺達トラウム・アドラーズが必ず優勝する!
B ここにいる皆の力を合わせればどこが相手でも恐れる事はないさ!
C これからが本当の始まりだ! 俺達の力を地上で存分に見せてやろう!
D 俺達トラウム・アドラーズで守矢カップ(仮)を陵辱してやるぞ!
E ○○さん、お願いします!
F その他
*先に「3」票入った選択肢で続行。ageでお願いします。sageではカウントできません。
今日はここまで。
AA修正にずっと手間取ってたら最後ずれてた始末。おや北海道召集の話が。
お疲れ様でした。
897 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 00:48:36 ID:sjgMXh1+
B
理想的とはとても言わんが、なんとかなる戦力にはなったはず
898 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 00:50:52 ID:/GcifqlI
A
899 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 00:53:29 ID:F98jPWDA
A
900 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 01:01:57 ID:wxZSAB5+
染まれば変態も悪くないぜD
901 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 01:03:32 ID:1CqhMYP2
B
902 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 01:08:20 ID:???
新たな異名ワイルドダンボール
あると思います
903 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 04:42:34 ID:rmUaPubU
B
904 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 12:37:18 ID:???
それぞれで感情変化する?
905 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 23:42:25 ID:???
>>902
ダンボールをかぶってる間だけ、髪の毛が金髪になって逆立つんですね!
906 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 23:43:46 ID:???
B ここにいる皆の力を合わせればどこが相手でも恐れる事はないさ!
試合の終わったフィールドに、人知れず密やかに集まった……トラウム・アドラーズ一同。
松山がゴクリとつばを飲み込み、胸の高鳴りを意識しながら、一歩前に踏み出した。
キャプテンとしての第一声。
初めての経験でないが、ぼろぼろになりながら繋ぎ集めた『成果』を前にして、声が詰まるのも無理はなかった。
トラウムアドラーズメンバー『……………………』
地上のメンバーには、守矢カップ(仮)に出場し、目標は高く優勝まで定めたことを既に伝えてある。
地底で集めたメンバーには、出会った時から松山の目標と望みを知るさとりが、ペット達に伝えてあるだろう。
松山「(だからここで俺が言わなきゃならないことは〜……よし!)」
907 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 23:44:47 ID:???
松山「みんな、聞け!!
きっと――突然地上から呼び集められた奴は戸惑ってるだろう。
また、外来人で人間の俺がキャプテンで、大会を勝ち抜けるのかを疑問視してる奴だっているだろう!」
これから自分が為さなければならないことは一つ。
個性溢れるメンバーの能力を十二分に引き出し、まとめて、試合本番で最大の力を発揮させることだ。
勿論容易くはない。 高揚してる今は見えないだけの問題が浮上してくることもある。 だが松山は激しく続けた。
松山「だが俺は知っている! ここに集まったみんなの意思と力を!
貪欲に勝利を目指そうと言った時に、ルーミアちゃんやお虎に灯った瞳の奥の炎を!!
一度は味方メンバーとして、二度目は相手チームとして戦った地底の妖怪達の力も誰より解っている!」
数回の練習や気持ちの確認。 時に衝突しながらの二度の試合。
それら理解を重ねたからこそ、松山はここに居て、憚ることなく言えた。
松山「だから俺は、確かに高らかに言えるんだ!!!
ここに集ったみんなの力を合わせれば、どんな強敵にだって打ち克てると! 優勝だって出来るんだと!!
だから――――恐れず信じて! 俺に力を貸してほしいっっ!!!!!」
908 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 23:46:48 ID:???
言い終えた松山は、目は閉じずただ黙してた。
……。
……パチ
パチパチ……パチパチパチ!!
最初は小さく。 そして確かに聞こえた。
キャプテン松山のスピーチに代わって、静寂を破ったのは、誰が先導して始めたかはわからないが皆の拍手の音。
紫「(熱いスピーチで大変結構だったわ。 チーム全体に火を点すことにも成功したわね。
ただし……トラウム・アドラーズには、大別して三つのグループが混同している。
それぞれの根っこの思惑は果たしてどうかしら?)」
先着3名様で
博麗神社組の反応 → ! card
宵闇メンバーの反応 → ! card
地底メンバーの反応 → ! card
と!とcardの間のスペースを埋めて書き込んで下さい。マークで分岐します。
909 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/21(木) 23:47:51 ID:???
博麗神社組の反応が…
ダイヤ・ハート→ 萃香「任せとき! 私の力でしっかりゴール守ってやるさ!」
スペード→ シャンハイ「(良いスピーチでした。でも……私、サッカーでお力になれるのかな)」
クラブ→ 霊夢「(地上と、封印された妖怪同士で和を結ぶ……神社にたむろされないか不安だわ……)」
JOKER→ 阿求「松山さん、私から新チーム本格始動を記念して贈り物があります」
宵闇メンバーの反応が…
ダイヤ・ハート→ ルーミア「(ほんとに私達の力も必要なのか〜……じゃぁ頑張ってみようかな?)」
スペード→ お虎「(戦力に不安はなくなったけれど……試合、出られるのかな)」
クラブ→ 妖精ADC「(ガタガタブルブルガタガタブルブル)」
クラブA→ ヒーバード「ギャオース!!! オレシャマオマエラマルカジリィー!!!!」なんと妖精達は逃げ出した!
JOKER→ 妖精ADC「私達も動く時がきた!」「妖精トリオと恐れられた」「伝説の力を見せる時がきたようね!」
地底メンバーの反応が…
ダイヤ→ さとり「心の中と一言一句違わぬ、気持ちの入った良いスピーチでした」
ハート→ ヒーバード「オレシャマノチカラガヒツヨウナニョカァ〜! オレシャマトキャプテンハ ソウルメイトナラヌ ソックスメイトダカラナッ☆」
スペード・クラブ→ お燐「(さとり様が言うから従うけど……お空泣かせてさとり様に恥かかせたの忘れない!)」
JOKER→ ???「(どうしよう驚かせ甲斐がある人間だよ……どうしよう)」松山「(何か観察するみたいな視線が?)」
今日はここまで。
スレタイも募集しようと思います。
【】キャプテン松山27【】
お疲れ様でした。
910 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 23:48:32 ID:???
博麗神社組の反応 →
ハート8
お疲れさま〜
911 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 23:50:14 ID:???
宵闇メンバーの反応 →
ハート6
912 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 23:51:53 ID:???
地底メンバーの反応 →
ダイヤA
913 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 23:52:45 ID:???
どこぞのパーフェクトGKと違って人望があるね……
914 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 23:53:28 ID:???
うわ、最良の結果とは。珍しいこともあるもんだ。
915 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 23:53:51 ID:???
JOKER除けば最良だね乙でした
916 :
森崎名無しさん
:2011/04/21(木) 23:54:02 ID:???
すっげえ幸先いい見事な引き
厄くない厄くないぞ
917 :
森崎転生
◆9eJgQP7yOM
:2011/04/21(木) 23:54:18 ID:???
おお、皆反応が良かった〜
乙でした
【再始動】キャプテン松山27【漢・松山】
918 :
森崎名無しさん
:2011/04/22(金) 00:06:48 ID:???
【地の底より】キャプテン松山27【トラウムを叫ぶ】
【スマイル☆の】キャプテン松山27【特訓から】
【地獄から】キャプテン松山27【生き地獄へ】
919 :
森崎名無しさん
:2011/04/22(金) 02:28:25 ID:???
【本格始動】キャプテン松山27【トラウムアドラーズ】
【守矢の頂を】キャプテン松山27【目指す荒鷲】
【さとりベンチで】キャプテン松山27【体育座り】
920 :
森崎名無しさん
:2011/04/22(金) 07:48:51 ID:???
【戦士】キャプテン松山27【集結】
【再び栄光へ】キャプテン松山27【羽撃く時】
【力強く】キャプテン松山27【進もう】
921 :
森崎名無しさん
:2011/04/22(金) 19:06:17 ID:???
覚悟を見せつけられたのは嬉しいな
さあ、今こそ地底から空に羽ばたく時だ!
922 :
森崎名無しさん
:2011/04/22(金) 20:32:25 ID:???
ろくに考慮せんかったけど三派閥あるんだね
たぃへんなのはこれからかもな
923 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/23(土) 00:14:42 ID:???
>>913
君のチームの守護神になろう!(ルーミア達を磁石のように視線ロックオンしながら)
>>910>>915
乙感謝でした!
>>914
対人関係でオール良好とはどれくらい振りか……
>>916
厄を憂う時代は終わった! 逆襲の時到来!
>>917
転生さんありがとうございますー
今回の引きで大会まで練習だけに集中できる確率グンとアップです!
>>921-922
三派閥といっても、寄せ集めではなく松山が中心にいる限りそうそう分解しません。
ただドリブル技術を教え込むのも含めて猫さんには微注意?
924 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/23(土) 00:48:00 ID:???
博麗神社組の反応 → ハート8
ダイヤ・ハート→ 萃香「任せとき! 私の力でしっかりゴール守ってやるさ!」
宵闇メンバーの反応 → ハート6
ダイヤ・ハート→ ルーミア「(ほんとに私達の力も必要なのか〜……じゃぁ頑張ってみようかな?)」
地底メンバーの反応 → ダイヤA
ダイヤ→ さとり「心の中と一言一句違わぬ、気持ちの入った良いスピーチでした」
松山のスピーチが終わって、拍手も鳴り止んでから……。
誰より真っ先に反応したのは、すぐ脇にいた小さな小さな……しかし鋼鉄の壁より頼れる、明るくと笑う鬼の娘。
萃香「今更よろしくもないし、大層な台詞も必要ないよね。
ただ約束に賭けて、私がゴール前に立ってる限りは、どんなシュートがきても守ってやるさ!」
そして次に、おずおずと周囲の気配を窺いながらだが、行動を起こしたのは地上の肉屋を縁に出会ったルーミア。
ルーミア「うっ、うぅ〜……」
宵闇ダークフライトを代表して前に出てきて……ちょっと青白い感じもするが意を決した表情を松山に向けた。
松山「だ、大丈夫か?(これはやっぱり地底の妖怪達のプレッシャーに当てられたとかか……?)」
ルーミア「へ、平気〜……。 キャプテン言ったよね。 私達の力も地底の妖怪の力も知ってるって。
それで私達の力も必要だって。 そんな風に言われちゃぐずってられないのか〜」
えへへ、と少し力の戻った笑みを浮かべたルーミアの発言に……
後ろで控える宵闇のメンバーも、それぞれの表情を確認しあって、頷き合っていた。
そこで、静かな足取りでさとりが近づいてくると、ルーミアは松山の後ろに引っ込んでしまう。
925 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/23(土) 00:50:39 ID:???
松山「あっ!? さとりさん、その……」
さとり「気にしませんよ慣れたことです。
それより……論法は兎も角、気概を感じさせる良いスピーチでしたよ松山さん。
今後から、トラウム・アドラーズの活動とバックアップは、私達、地霊殿に存分に任せてください」
お空「うにゅ……」
お燐「(さとり様がそんな保障するんじゃ……私の個人的感情が逆に足引っ張っちゃうかなぁ〜)」
ペット達が、どれだけ松山に不穏な気持ちを抱こうとも、その気持ちの生まれるところはさとりへの忠誠心。
さとり本人が、明らかな協力姿勢を見せたとあっては、ペットであるお空もお燐もそれに倣い従う他なかった。
それを見て、情報に精通し裏事情まで明るいブン屋・射命丸が、ひっそりと感嘆と僅かな賞賛の念を抱いた。
射命丸「(へぇ……ほぉ〜……たった一度の発言で、若干の敵意もあった曲者達を全員纏めるとはなかなか。
これは……人心掌握力の評価、上方修正せねばなりませんね)」
*トラウム・アドラーズメンバー全員の評価値と好感度が上がりました。
926 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/23(土) 00:52:26 ID:???
松山「どうやらみんな……俺を正式なキャプテンとして認めてくれた……ようだな」
霊夢「そうみたいね。 だけど……」
松山「? どうしたんだよ霊夢さん、奥歯に何か挟まったみたいな言い方して」
松山が不思議そうに聞くと、霊夢は片目を瞑って、未だ未解決の懸念事項を指摘してきた。
霊夢「別に、単純なことよ。
私達は地上にいて、地霊殿の連中は基本地底で暮らしてるわけで、旧地獄の管理とかしてるわけでしょ?
練習や試合をしに、地底と幻想郷を何度も往復なんてやってられるかしらね……。
それが可能としても、地上に出てきてどこに住居を構えるか、問題山積みじゃないかしら」
松山がそれを聞いて、盛大に頭を痛めて苦った表情をすると同時に、紫が口を挟んできた。
紫「そのことに関してお話があります。 ついでに帰途の問題についても、ね」
すい、と、気品ある動作で人差し指で虚空を撫でると、その線がパクリと開いて見る間に裂け目が大きくなる。
そして開いたスキマ空間の中から、青白い不健康な光の渦を木材で固定した様な、不可思議な何かが現れる。
松山「な、な、な!? 何ですかそれ!?」
紫「これが幻想郷に何人かの稀人を引きずり込んだ――向こう風に言うなら【旅の扉】よ。
松山君は、ターバンを巻いた高貴な旅人さんから探してほしいと頼まれてたんじゃないかしら?」
勿論思い当たる節が松山にはあった。
地底の道中、旧都まで共にやってきた魔理沙が突然翻意して、ドラゴンを模した杖を持ち去ってしまったことで
多大な迷惑をかけてしまった青年が、松山に頼んできたことが【旅の扉】の捜索だった。
927 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/23(土) 00:55:08 ID:???
紫「そこの……火車の猫ちゃんが旧都を駈けずり回って発見したのよね。
これはいわば異界と繋がってしまったワームホールみたいなもの。 幻想郷が何でも受け入れるとはいえ……
無制限に異界から客を招いてしまうこの扉は、発見が遅れたら未曾有の災禍に繋がったかもしれないわ」
言われた瞬間、松山が、焼け付くみたいな幻痛をこめかみに感じてよろめく。
松山「(うっ……!? 何だ今のフラッシュバック!? いつか巨大な腕が扉を突き破る光景見たような……)」
紫「とりあえずこの扉は既に境界を弄って、稀人が通る際には帰り道だけの、一方通行にしておきました。
そして折角あるんだから、これを活用しない手はないわよ……ね?」
紫の言葉は最後はさとりに向けられていた。
コクンと頷いたさとりが、後を引き継いですぐ側の松山に説明を始める。
さとり「私が出資、宣伝をこなして松山さんと地霊殿チームの試合をセッティングする見返りとして。
スキマ妖怪が提示したのは、地底と地上を一瞬で行き来の可能なこの……【旅の扉】の所有権利でした」
松山「…………な、何だって? すまない、理解が追いつかない……!」
紫「ようするにね。この旅の扉を潜れば、このスタジアムから一瞬の内に、地上に戻れるということよ。
地点は定めてないから、もう片方がある妖怪の山の麓に出ることになるけど」
そこまで聞いて、ワープ装置みたいなものなんだと、松山がようやく納得する。
松山「(て、ワープ!? ……霊夢さんとか瞬間移動したりと感覚麻痺しまくりだが……
とんでもないオーバーテクノロジーだ……)」
しかし驚嘆だけではなく、少年心を多いにくすぐられる神秘の結晶を前に、松山はフラッと自然に足を向ける。
あと一歩で足を踏み入れる矢先に、にゅうっと紫の開いたスキマ空間から出現した多数の腕が松山を止めた。
928 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/23(土) 00:56:39 ID:???
紫「まだ待ちなさい。
これは流石に用途を絞るでもしないと、他者に管理を委ねるには過ぎた玩具なのよ。
弄くられてどんな場所でも好きに行けるようにされては敵わないから、固定してしまうつもりなの。
オーナーの覚妖怪は、地霊殿のエントランスホールに設定すると言ったわ。
松山君はどこにするの? 自宅に設定でいいのかしら?」
松山「え、えぇ、と……(急にどこに決めろ何て言われても……。
だけど地霊殿と一瞬で行き来が出来るなら、凄く便利になるのは間違いない。どこに設定するべきだ……)」
どうしますか?
A 幻想郷の自宅近くに!(*練習用コートのベンチ脇になります)
B 博麗神社に!
C 博麗神社の裏の池のほとりに!
D 守矢神社なんていかがかな!?
E その他(*幻想郷の主要な場所に設定する場合はこちら)
*今後の変更は行えません。
*先に「4」票入った選択肢で続行。ageでお願いします。sageではカウントできません。
今日はここまで。
私信:どさんこイーグル出現するならダンボールだって! え……駄目?
お疲れ様でした。
929 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 01:00:17 ID:FZYwBAbQ
A
930 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 01:12:53 ID:mj+T7cJs
B
931 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 01:50:46 ID:???
これで外に帰れません?
932 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 02:41:06 ID:mj+T7cJs
あげ
933 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 02:51:13 ID:3T0T7lWI
A
934 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 11:52:00 ID:f+X74Bbs
A
935 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 12:03:02 ID:bTOqj3Bg
A
936 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 12:55:04 ID:???
懸案だった移動の問題が一気に解決したな
後は皆で練習して、チームをまとめていくだけだ
937 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 16:22:37 ID:???
練習ではとりあえずルーミアの育成が急務かな
こいしや雛がいるから松山がFWになってもいいが、それだと宵闇連中の立場がなさすぎる
938 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 18:26:27 ID:???
ご都合主義解決な気もするがいつでも地底に行けるのはウマウマだな
939 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/23(土) 22:37:25 ID:???
>>931
旧都捜索の時に松山が同行していたら、引きによりますがイベントの中に……?
>>936
移動の問題は解決した代わりに、ほんのちょっとだけ早朝イベントのトラブル率増加します。
ほんのちょっとだけです。
>>937
試合では、混在する三つのグループをバランスよく配してれば、大きな不満噴出まず起こりません。
そのうちメンバー同士の理解が進めばもっと楽になりますね。
>>938
最終決戦前セーブポイントとか攻略ダンジョンらくらくワープとか
無限力ロボを自軍攻撃してれば即EDとか、ご都合主義万歳!
本日は、体調面の問題で更新できないと思います。
お疲れ様でした。
940 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 22:41:05 ID:???
お大事にですー
吉良監督
のお見舞い→
チョコチップメロンパン
941 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 23:16:06 ID:???
早朝トラブルの確率上昇?どうってことないぜ!
別に変わりはしないさ!どうせAか4だ!
942 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 23:19:32 ID:???
まあ、4は引くよねw
943 :
森崎名無しさん
:2011/04/23(土) 23:28:11 ID:???
無限ロボ…?
944 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/24(日) 23:51:56 ID:???
>>940
ありが好物ですー
チョコチップならマフィンのほうが好みと贅沢抜かしてみますが!
>>941-942
4とA連発それも懐かしいですねー
早朝イベントの引きで展開左右させすぎだったかと思い修正をかけるか迷ってる段階です。
>>943
アフロはやっぱり世代の壁を感じる髪型でしょうか
945 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/25(月) 00:01:46 ID:???
A 幻想郷の自宅近くに!(*練習用コートのベンチ脇になります)
松山家と、地霊殿の距離を零にする、脅威の移動を可能とする旅の扉。
それを使うか、はい、か、いいえ、か二択で答えろというならそもそも迷う必要がない。
しっかと頷いた松山だったが……この扉が、そもそも地霊殿の私物というなら引け目や遠慮は湧いてきてしまう。
松山「こんな便利な物……地底から地上までを繋ぐ扉……本当に俺が使わせてもらっちゃっていいのか?」
そうぼやいた松山に、ひょっこりと、さとりの肩先から顔を出したこいしが、そのまま近づいてきた。
ぽむ、と、松山に薄い雑誌らしきものを押し付ける。
こいし「適当に読んでみたら? お姉ちゃんもそう考えなしじゃないってわかるよ」
松山「……?」
パラ、パラ……
『人里へようこそ! 龍神の石像から人形師の紙芝居まで! 全部回った貴方には素敵な記念品が!』
『快速☆快適☆年配な妖怪から故障のある妖獣まで☆あなたの移動をサポートします! お燐りんタクシー!』
『地上でも流行といえばズバリ! サッカー観戦!
熱狂的なバックスタンドから落ち着いて楽しみたい方まで多種多様、自由に席を選べます!』
『ツアーの終わりに美味しい食事! 情緒溢れる里の景色を一望しながらの味は格別。
そして何と温泉が待ってます! 核融合炉のクリーンな温泉で日々の疲れを落としてみては?』
946 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/25(月) 00:04:15 ID:???
松山「(……何これ? えぇと、いやぁ……何これ?)」
さとり「サッカー観戦ツアーのパンフレットの叩き台ですよ。 地上進出にあたって、ツアー企画を検討中です。
松山さんが出場した試合で、幻想郷のサッカーに関心が向いた事もあって、人気はうなぎ上りですから」
心を読み、さとりが明かしたのは、どうも松山の知らぬ水面下で進めてた企画についてだった。
阿求「稗田家当主の私から見ても、地底の外貨を引き込めることから刺激になると期待を寄せてます。
成功を続ければ、ノウハウを活かして地底ツアー開催も視野に入れてるんですよ?」
実業家みたいな顔になった阿求が割り込んできて、さとりと何やら話しだす。
急に始まったビジネスの話に、松山が対応に困っていると、霊夢が強引に前後を結びつけた。
松山「……えっと」
霊夢「ようするに旅の扉なんてあったら逆に金儲けの邪魔になるってことじゃない?
しかし地底の妖怪が人里を我が物顔で歩くわけ……? 里の安全ちゃんと考えてんでしょうね?」
阿求「目を通したばかりですが、その辺は抜かりないようです。
ツアー実施前には、寺子屋にも事前に話を通すみたいですし、根回しはかなり進んでるみたいですよ?」
さとり「まぁそんなところです。 松山さんは特に気を回さず大会までサッカーに専念してくださって結構です」
松山「ああ……そうさせてもらうよ」
疲れた風に溜息をついて、松山はとにかく会話を打ち切ることにした。
947 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/25(月) 00:06:37 ID:???
松山「よし、じゃ戻るとするか」
シャンハイ「久しぶりの我が家ですね……なんだか半年も帰ってなかった気がします」
旅の扉に足を踏み入れると、ずぶんと沈み、流動する得体の知れない感触に怖気が走ってしまう。
松山「う、うぐ……男は度胸だ! いくぞ!」
決意して、鼻を摘んで松山は勢いよく踏み込む。
グニャグニャと周りの景色が歪み、自分の体まで溶ける異常な感覚に包まれる。
粘着質なプールの中を漂うような感覚を味わって、堪えて許容して……途端、空気が変わる。
地底のとは違う、木々と濃い緑の匂いを含んだ大気。 懐かしい幻想郷の空気。
松山「ここは……幻想郷だよな? 俺達戻ってきたのか?」
萃香「みたいだね。 とんでもない代物がまぎれてきたもんだね」
呟きに返る声に後ろを振り向くと、霊夢と、萃香、それにルーミア達が旅の扉から出てくるところだった。
さとり達は地底に残ったらしく姿は見えない。
松山「……あれ? 射命丸さんと鍵山さん、阿求さんもいないが……」
萃香「ん? あぁ紫のやつが、あいつらはひとまず居残り組って言ってた。
光によろしくとさ。 旅の扉の移送は任せて、今日のところは寝ておけだってさ」
それを聞いて、あまり体が丈夫でない阿求のことが心配になったが……
紫がついてて、返すと約束したなら大丈夫だろうと松山は思って、首を回して現在位置を確認した。
948 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/25(月) 00:07:37 ID:???
松山「鬱蒼としてるし暗くて見通し悪いが……確かここは妖怪の山の麓だって言ってたな……。
とすると、博麗神社はあっちの方角?」
松山が、これまでの生活の中で感覚的に掴んできた土地勘から示すと、霊夢が頷いて宙に舞う。
霊夢「色々あったけど……疲れた。 込み入った話は後でもできるわよね」
萃香「そうだね。 ひとまず解散しようか。 私達は途中まで一緒だけど、あんたらは?」
ルーミア「私達はお散歩してから帰るよ〜」
そう言い、ルーミアの体は夜闇と瞬く間に同化し、妖精達も我先にとその場を離れ飛んでいく。
うねり続ける旅の扉だけ残して、星空の中で解散、飛翔していくメンバー達。
シャンハイが、くいと松山の袖を掴んで寄せた。
シャンハイ「光様、私達も……お家へ帰りましょう。 大事を成したんですから、ゆっくり体を休めましょう」
その言葉を聞いて。
暗がりを歩いて彷徨っていた自分。
やっとの思いで鍵を拾い、合う鍵穴のドアを見つけ出し、先へと続く扉を開ける事ができた――気がした。
松山「ああ、……ああ!
帰ろうシャンハイ! 二週間ぶりの我が家に!!!」
949 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/25(月) 00:08:38 ID:???
7月26日終了。
*松山が地底から帰還しました!
*地霊殿の協力を取り付けました。様々な援助が受けられます。
*旅の扉で自宅⇔地霊殿の移動が可能になりました。
*大会開催日は8月10日です。
*松山のガッツが回復しました。(580/900) → (900/900)
950 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/25(月) 00:12:17 ID:???
先着で
7月27日・来客イベント → ! card
と!とcardの間のスペースを埋めて書き込んで下さい。数値で分岐します。
カードの数値が……
K→ トラウム・アドラーズ全員がやってきた!
Q→ トラウム・アドラーズ博麗神社組がやってきた!
J→ トラウム・アドラーズ地霊殿組がやってきた!
10→トラウム・アドラーズ宵闇組がやってきた!
5〜9→ 新年を迎えたかのような、爽やかな目覚めを迎えられた!
A〜4→ ス キ マ
クラブA→ ???「やっと帰ってきた……」
JOKER→ ???
7月27日・来客イベントは特別仕様になってます。
長かった地底編が終わりました……!
松山の本番はこれから。 出発点についたところですが、ここまでお付き合いくださり感謝の念に堪えません。
人気投票祭が始まってますね! 投票しまくらなければ……!
そんなで今日はここまで。 お疲れ様でした。
951 :
森崎名無しさん
:2011/04/25(月) 00:13:25 ID:???
7月27日・来客イベント →
スペード5
952 :
森崎名無しさん
:2011/04/25(月) 00:18:17 ID:???
マフィンってあるのかな乙でした→
ブリトー
953 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 02:08:35 ID:???
構想が乱れたところを固め直してますので、勝手ながら本日はお休みします。
松山が森崎と練習した場面のクラブ成長が知りたくてたまらない……!
>>952
乙感謝〜
チョコチップなら何でも美味しい説を発表したいです!
954 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 05:26:24 ID:???
【???・早朝】
地獄へ繋がる地の底から、再び幻想の地へ舞い戻った松山光。
風神の座す神社では、不和と不信と偶然による不幸を重ね、半ば放逐に近い形で放り出され……。
後ろ盾を失い、独り辛い目に遭い続けた彼は、地の底でやっと光明を見出した。
パトロンとなる地霊殿。 北国シュートの新たなる理想地点。 心を通わせて共に戦ってくれるチームメイト。
勇儀という戦力を得られなかったもの、萃香と確かな信頼関係を築いて、多くの物を掴み取り――彼は帰還した。
そして迎える新たな朝。
松山光は夢を見ていた。
松山『……』
幻想郷にやってくる前の……断片が浮かんでくる。
さとりに与えられたトラウマを真っ向から乗り越えたことが、直面する力を与えたのかは松山には判らない。
ジュニアユース大会を制した日本の中盤で、功績を残した松山光。
しかしながら彼の……ふらの中での生活は、ヒーローの凱旋とは余りに遠く、何万光年も離れていた。
全国一のチームワークを育んだ部員達とバラバラになったこと。そして様々なファクターが受難の時を形作った。
955 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 05:27:49 ID:???
〜自宅・電話中〜
松山『あ、もしもし? よかった明日のテスト範囲で聞きたいことがあって……え、何だtt?』
委員長『最低って言ったの! もう学校で会っても話しかけないで!(ガチャン! ツー、ツー、ツー……)』
松山『……え、っ?』
〜ふらの中学校・お昼休み〜
松山『一体夕べのは何だったんだろうか……さてそろそろ昼飯食べておかないと午後の練習に……ん』
クラスメイト達『(ヒソヒソ)(うん、見かけによらないよね〜……)(あーあ、かっこいいと思ってたのに幻滅〜……)』
松山『……?』
〜ふらの中学校・午後〜
松山『あ、今日の掃除当番だったか。 おーい、そこのモップ取ってくれ〜』
クラスメイトA『……。ねー、今日さあ駅前にクレープ屋さんがオープンしたんだって〜』『ほんと?いこいこ!』
松山『お〜い? 聴こえなかったのかな? あれいつの間にか他の奴が使ってる……取りにいくか……』
〜ふらの中学校・サッカー部活練習〜
松山『受験も大事だがギリギリまで後輩の面倒見ないとな! そこチェックが甘い!そんなじゃすぐ抜かれるぞ!』
眼鏡マネージャー『みんなーお疲れードリンクあるから飲んで頑張ってね!』
松山『お、サンキュー! ……て、え? 俺のぶん忘れてきたの? しょうがない部室いってくるか』
956 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 05:29:02 ID:???
〜ふらの中学校・登校時〜
松山『昨日は何か変な一日だったな……!?』
下駄箱『JY活躍したからって調子のんなバーカ』机『爽やか顔してナチュラルに女の子傷つけてサイテー』
松山『な、何……だよ、これ……!?』
〜ふらの中学校・サッカー部室〜
監督『もう気にするな。やった奴にはガツンと言っておいた。松山、お前の誠実さならすぐに誤解も解ける』
顧問『けれど肝心の本人が遠いアメリカ在住というのが厄介ね。 デリケートな問題だし後は私達に任せて頂戴』
松山『(藤沢……)』
〜ふらの中学校・お昼休み〜
松山『……(街で会ったアイツ、声かけてもあからさまに無視したよな……ハァ、弁当食うか……)』
クラスメイト達『(チクチク)(ヒソヒソ)(ジロジロ〜)』
松山『(弁当の味がしない……明日から外で食おうかな……)』
〜ふらの中学校?・お昼休み〜
松山『うう寒い……痛ッ! あれ……何だこれ、洩矢……?』
???『こうして厳冬の時を過ごした荒鷲を、私達は守矢神社に招いたのね』
???『出ていく羽目になっちゃったけど……うぅん、私達がもっとちゃんと目を配ればよかったね……今更か』
松山『……!……?』
957 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 05:30:19 ID:???
流されるまま追体験を重ねるだけ。 夢と朧げにしか認識できないから夢な筈が、急速に形を得ていく。
気付くと、さとりに誘われた精神世界と酷似した空間に、松山は立っていた。
松山『俺は……そうだ、教室居辛くてパンを買う理由をつけて外へ、そして……い、いや!?』
クリアーになった思考は、今の記憶がとっくに通ってきた過去のものだと松山に気付かせる。
過去の思い出が再生される夢の世界。 本来松山だけの世界に、何者かの気配がすることにも気付く。
それが誰かと目を凝らして見ても細部はぼやけて見えないが、随分と……身長に差のあるちぐはぐな二人組だった
松山『な、何だあんた達……いや……知ってる? 俺はあんたら知ってるような……』
???『無理に理解しようとしなくていいわ。私達は……お告げ……啓示しにきただけ』
???『松山君さ。外の世界で辛い思いを味わってきた君に言うべきじゃないかもしれない。
でもね。 君は幻想郷の住人と――仲よくなりすぎちゃいけないと思うよ。
早苗とも……だしさ。 それにスキマ妖怪は……あいつは所詮松山君を巫女の……にしか考……頂……は』
声が遠くなる。
それが自分が夢から覚める為と判り……現実に引き戻される感覚がとめどなく、二人組と距離を隔ててしまう。
声を聞き取れないもどかしさから手を伸ばそうとしても、距離は開くばかりで、やがて浮遊感が松山を包む。
松山『早苗? 東風谷さんのことか……!? じゃああんた達は……いやそれよりスキマ妖怪と巫女って……』
???『ごめんね。 ここで話したことは綺麗さっぱり君は忘れるの』
???『私らが関与できるのはこれでおしまいよ。 後は君の決断が、君だけの絵を描いていくと心しておいて』
そこで二人組のいる地点から光が爆発し、殺到し、松山の視界も自分の姿までも瞬く間に覆い尽くしてしまう。
松山『待――』
958 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 05:31:27 ID:???
【幻想郷・七月二十七日・早朝】〜木曜日〜
シャンハイ「え〜とこの辺になら……あっ、あれは! シャンハーイ!」
木の枝の間をすいすいと抜けながら、シャンハイは群生するタモギ茸を見つけて顔を輝かせる。
以前話した通り、山菜の知識を活かしてみようと松山家の近くを飛び回って見つけた成果を早速刈り取っていく。
シャンハイ「本格的な準備してないから、ここを覚えるだけして、携行できるぶんだけ持って帰りましょう」
上海「シャンハーイ」
シャンハイ「光様を起こさないようそ〜っとですよ」
松山の家に戻ったシャンハイは、本家アリスには到底及ばないが巧みな人形操作で台所に茸を運ばせる。
そうして、そろそろ主人を起こそうと部屋へ向かい戸を開けると……。
松山「おはようシャンハイ。 どこか出かけてたのか?」
シャンハイ「あっ、起きてらしたんですか?」
既に目を覚ましていた松山がいて、松山は着替えから洗顔まで既に終えていた。
シャンハイがびっくりするほど毅然な態度を崩さぬまま、松山は今朝見た夢について考える。
松山「(ちょっと最後ら辺には、おかしな夢を見た気するが……。
ふらの中で過ごした時の事、色々と思い出せた……向き合えた。
弱ってた頃の自分の事も……うっ、そういやあの時)」
959 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 05:32:27 ID:???
幻想郷に来たばかりの頃、恥も外聞もなく泣き顔を晒してしまった自分を思い出し赤面する。
いかにトラウマが根深く、多感な少年の心を抉っていたかという事と、素直さと感受性の表れでもあったが。
松山「(振り返ると、本当に……らしくなかった気がする。弱い俺も俺には違いないが……。
だけど、これからはそうはいかない。
霊夢さんも萃香さんも。 ルーミアちゃん達も地底のみんなも、今の俺を信じて力を貸してくれるんだ。
過去の自分の境遇を嘆いたり、憂いたり、甘えてられる時はもう終わったんだ……!)」
今の松山は、幻想郷に来たばかりでも、守矢を後にしたばかりでもない。
一人ではなく、トラウム・アドラーズのチームメイト……仲間達がいて、孤独を失い代わりに責任を得た。
霊夢へのまだつかめない気持ちも、いつか解き明かさなければならず、萃香と交わした約束もある。
心にも体にも力が漲り、力強い芯を感じさせる動作で、松山は窓向こうの日差しを浴びて伸びをした。
松山「今日はいい朝だな。 やる気がどんどん湧いてくる感じだ。 ああ、もう何も怖くない!」
シャンハイ「(……シャンハーイ? 光様、どこか、これまでと違うみたいな……)」
首を傾げてどこが変わったか考えようとするシャンハイだが、人間の機微や変化を計るにはまだ未熟だった。
そんなシャンハイの頭をポンと優しく叩いてから、松山は部屋を出る。
シャンハイ「光様、昨日の売店で、今朝の朝食のぶんを買い込んでおきました。 居間に運んでありますっ」
松山「おっ、ありがとう。 じゃあそれ食べて……今日の行動を決めようか!」
960 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 05:33:34 ID:???
先着で
今朝の朝食何かな → ! food
*よっぽどのブツでない限り行動に影響しません。
続きは夜になります。
961 :
森崎名無しさん
:2011/04/26(火) 06:16:36 ID:???
今朝の朝食何かな →
北京ダック
962 :
森崎名無しさん
:2011/04/26(火) 18:25:54 ID:???
正直松山の性格分かってて
ハチマキって回りくどい告白した藤沢も悪いと思う
963 :
森崎名無しさん
:2011/04/26(火) 18:26:47 ID:???
北京ダック…なんだろう、夢のようだ
964 :
森崎名無しさん
:2011/04/26(火) 18:34:27 ID:???
誰が悪いかって言えば、藤沢3:松山2:周囲5というのが俺の私見。
藤沢は【松山の性格をきちんと把握できてなかったことを棚に上げた八つ当りだよね?】
松山は【空気読めなすぎ。チームの本音がわかってりゃああはならなかった】
周囲は【お前ら、実は長年特訓に突き合わされた仕返しの理由に藤沢使ったよね?】
って感じかな。もちろん異論は山ほど出てくるだろうし、あくまで私見ね
965 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 22:35:57 ID:???
>>963
中の人の今朝の朝食何かな → 1パック100円の納豆
北京ダック食べたことないけど、泣いてなんかいないっ! くそう松山! うーらーやーまーしーい!!!
>>962>>964
2ねいさんの描写とその行間を私なりに読み取って、どの程度陰湿な嫌がらせがあったか想像し書きました。
内気で控えめなアプローチが招いたと言ってはあんまりですが
松山も北海道のスポーツ少年として五指に入るレベルの知名度あるでしょうし、色々重なったと脳内補完してます
966 :
キャプテン松山
◆RxYivCScyw
:2011/04/26(火) 22:38:50 ID:???
今朝の朝食何かな → 北京ダック
松山は目の前の食卓の光景が信じられなかった。
北京ダックとは、中華料理の中でもご馳走に分類され、松山も丸々味わう機会などなかった。
パリパリに焼き上げた皮の旨味に舌鼓を打ち、夢中になって食を進め一気にたいらげてしまう。
松山「っあ〜〜〜〜美味しかったァ!! シ、シャンハイ、これ本当に地底の売店で売ってたのか!?」
シャンハイ「え、えっ、ハイ! スタジアムの新造記念で限定特売されてて!」
松山「そうなのかぁ……。 ならきっと俺の新しい出発を記念に天が授けてくれたんだな!
あっ、地底で見つけたのに変か。 ははは……」
幸せは案外身近に転がってるものだなぁと、美味しい食事を堪能した松山は、周辺の散歩に出かけた。
思えば家が新築されて、ろくに検分もしないまま地底に赴いてしまったので、この機会によく見回ってみる。
裏に出ると、萃香が用意してくれた練習場は手入れしてない間にすっかり雑草が茂って使えなくなっていた。
松山「ん? ベンチなんてあったっけ……? それに横で目立ってるアレは、昨日の……」
左右に開閉する両開き戸を取り付けられた旅の扉が、ベンチ脇に鎮座している。
おっかなびっくり開くと、昨日と同じ光の渦が蠢動しており、一歩足を踏み入れたら地底へいけそうだ。
松山「う〜ん……今日一日は何をしようか。
コーチの約束とか、地底でやれなかった事沢山あるが……不思議と今日は気ままにできる気がする。
だが、肝心の大会まで期限が迫ってるのも確かだ。
優先順位はしかとつけておかないと。 どこへ行って何から始めるべきか……」
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