キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【待ち受ける】幻想のポイズン54【天才たち】

1 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/23(日) 23:20:43 ID:???
全幻想郷JrユースのFW、反町一樹が幻想郷・外の世界のサッカー界に旋風を巻き起こすというスレです。
この話はキャプテン森崎のパラレル作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
もしかしたら他のアニメや漫画、小説などからもキャラが出たりするかもしれませんがご了承下さい。

本編のように、選択肢を選んだりカードを引いたりして物語が進んでいきます。

【前スレ】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1309872386/l50

[前スレのわかりやすいあらすじ。]
博麗霊夢・霧雨魔理沙・東風谷早苗・十六夜咲夜・魂魄妖夢という主力選手たちが離脱し戦力に不安の残っていた幻想郷Jrユース。
初戦のウルグアイを2−1で下し、次なる相手は堅固な守備と爆発的な得点力を売りにしたイタリアJrユース。
閻魔様の堅固な守備力、ヘルナンデスの意地のセービングに何度もチャンスを阻まれ苦戦を強いられるも。
フランドールの退場から流れを取戻し、パルスィのアシストの効果もあって3−2と辛うじて勝利を収める幻想郷だったが。
その後、アルゼンチンvsウルグアイ戦を見て天才のプレーに戦慄をするのだった。

パチュリー「もう駄目だ……おしまいだぁ……(威厳的に考えて)」
リグル「MFたちが使えない。もっと私にパスを出すべき。それなら10−0くらいになってた」
フラン「私はロッカールームで体育座り」
パルスィ「オータムスカイズへの評価が±0になったけど、すぐ−1になる予定。妬ましいから」
ヘルナンデス「ハットトリックされたけど、そんな事よりフランちゃん可愛い! 退場は気にしなくていいよ! ちゅっちゅ!」
ディアス「天才だから1試合6ゴールとか余裕。 15分で3ゴールも超余裕」
???「穣子さんルート? そんなのある訳ないじゃないですか。 浮気は絶対許早苗ですよ(ニコッ」
うどんげ「新シュートの名前? 『幻の月(インビジブルハーフムーン)』かな(キリッ」

ロリっこパラダイスなイタリアを相手に辛くも勝利をする事が出来た幻想郷。
しかし、第三戦のアルゼンチン戦はあらゆる意味でここまでの試合とスケールが違いそうだぞ!
大丈夫か!?大丈夫なのか!?ゲームバランス的に考えて!
そんな幻想のポイズン54スレ目、これからもよろしくお願いします。

245 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/29(土) 01:57:46 ID:???
全日本では絶賛翼君がおかしい。という所で本日はひとまずここまでです。
それでは、お疲れ様でした〜。

246 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 01:57:54 ID:iat7PoXo


247 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 01:58:07 ID:l7DfopA2
A

248 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 02:00:25 ID:t9mXJi6U
C

249 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 02:00:46 ID:???
乙でしたー
日本の試合ツッコミどころ多すぎでしょww

250 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 10:32:23 ID:???
何話そうか……
もしかしたら夜練習誘えるかな
話し合って対策出来るような相手ではないし

251 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 10:42:14 ID:???
翼「何を話さそうかだって?とりあえずリグルの素晴らしさを語り合うべきだよ」

252 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 11:22:28 ID:???
三杉「キミは何を言っているんだ」

253 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/29(土) 22:35:21 ID:???
>>249 乙感謝です。 イヌカマッセにはまだまだ名有りキャラがいるぞー!
>>250 練習に誘えるか否かは話の持っていき方やキャラの性格によりますね。
>>251-252 三杉君の安定感は異常。

>A.同室のメンバーに話を振ってみる
====================================================================
反町「(そうだな。 久しぶりに部屋にいるんだし、ここは同部屋の皆と話をしよう。
    さて、どんな話をしようかな?)」

A.穣子の話(更に分岐)
B.リグルの話(更に分岐)
C.妹紅の話(更に分岐)
D.反町の話(更に分岐)
E.前回のイタリア戦について
F.次回のアルゼンチン戦について
G.チーム内の情勢について
H.他国のチームについて(更に分岐)
I.その他 自由投票枠

先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

254 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 22:37:02 ID:XUxCbfZk


255 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 22:38:57 ID:TuWwtUXc
F
今更だけどクロコダインは結構頑張ってると思うの

256 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/29(土) 23:15:42 ID:???
>>255 男の価値は〜の下りは名セリフですね。

>F.次回のアルゼンチン戦について
=================================================================
反町「(そうだな。 やっぱりここで話題に出しやすいのはアルゼンチン戦の事か)」

各々の話題を振っても良かったが、やはりここで一番議題として取り上げやすいのは次回のアルゼンチン戦の件について。
特にあのディアスに対してなぜか対抗意識を持っているらしいリグルならばこの話題にすぐに乗ってくるだろうと考え。
反町はまったりとくつろいでいる一同に話しかける。

反町「ところで皆、アルゼンチン戦について思う所ってあるか?」
穣子「んー……そうね。 正直な感想を言えば……なんつーの?
   外の世界の選手がメインとチームと戦う……っていうのが初めてで、いまいち勝手がつかみにくいってのがあるかな」
反町「んん? どういう事だ?」

しかし、反町の予想とは裏腹に、この話題に即座に食いついたのは穣子だった。
その穣子の言葉がいまいち理解できていない反町、そして他の同室メンバーは首を傾げ……。
それを見ながら、穣子は頭をかきながら説明をする。

穣子「例えばウルグアイもイタリアも、確かに強い外界の選手がキャプテンで主軸だった。
   でも、ウルグアイは鬼の2人。 イタリアは四季映姫がどっちかっつったら強敵ってイメージ強いでしょ?」
妹紅「あーあーあー……そっか、確かに言われてみればその通りだね!」
リグル「アルゼンチンには永遠亭の薬師もいるけど、どっちかっていうとあのもじゃもじゃの方が目立ってたもんね」
穣子「そうそう。 そういう事なのよ」
反町「なるほど……そうか、そういう意味ではこのチームにとっては初めてのタイプの敵なのかもな」

穣子の言うように、ウルグアイはビクトリーノをキャプテンとしたチームであるが……。
その中心となっているのは、星熊勇儀と伊吹萃香という鬼コンビ。
イタリアにしても、ヘルナンデスは確かに実力者ではあったが四季映姫の強烈なカウンターシュートの方がインパクトはあったと言える。
それに対して、アルゼンチンは完全にディアスが主役の、ディアスの為のチームと言えた。
ディアスのインパクトは、あの八意永琳の活躍すらも霞む程である。

257 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/29(土) 23:16:42 ID:???
妹紅「今までは大なり小なり見知った相手が主軸だったから、こっちもやりやすかった部分はあったけど……」
穣子「今度は完全に初見だもんね。 ……いや、試合とかも観戦してある程度実力は把握してるけどさ」
反町「(そうか……幻想郷サッカーは、なんだかんだ言って狭いもんな。
    実力者の手の内とかもある程度わかっていたけど……今度はそれが通じないっていう事か)」

穣子の言うような不安は、恐らくこのチーム内。
今は他の部屋で寛いでいるだろうチームメイトたちの中にも、抱いている者はいるだろう。
合宿中、スウェーデンJrユース、サンパウロFCと練習試合で外の世界の選手達と戦う機会は得ていたものの。
それはあくまでも練習試合。
正式な試合で外界の選手が主軸となったチームと戦うのは、アルゼンチン戦が初めてとなるのだから。

リグル「ハッハァー! 何も問題はなーい!
    幻想郷を代表するこのエース様がいるからには、あんなもじゃもじゃ怖くないよ!」
反町「(そして安定のリグル。 うーん、しかし、ここはなんて言っておこうかな?)」

A.「外の世界のチームだっていつでも見知った敵と戦える訳じゃないんだ。 その不安は甘えだよ」 あえて厳しく諭す
B.「対策をしっかり練れば怖いものなんてないさ。 幸い試合まで時間はあるんだ」 不安を無くすよう諭す
C.「リグルの言う通りだ! リグルさえいれば怖い者なんてないぞ!」 やっぱりリグルは格が違った!
D.「いや、アルゼンチンはディアスが主軸と見せかけて永琳さんが一番怖いぞ」 永琳の危険性を指摘する
E.「リグル、相手の力量をしっかり見極める事もエースにとって必要な事だぞ」 リグルを注意する
F.「ふふふ、ファン=ディアス如きはこの俺の踏み台だ。 あんなもん怖いもんか」 キャプテンの頼もしさをアピールする
G.その他 自由投票枠

先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

258 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 23:17:36 ID:l7DfopA2
G なぁ・・・スケベしようや・・・・

259 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 23:18:39 ID:f1IVMPnA


260 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 23:18:41 ID:TuWwtUXc
B

261 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 23:20:17 ID:iat7PoXo


262 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 23:21:08 ID:???
>反町「(そして安定のリグル。

そして安定の翼君と三杉君↓

263 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 23:22:23 ID:???
C.翼「リグルの言う通りだ! リグルさえいれば怖い者なんてないぞ!」

264 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 23:22:37 ID:???
三杉「君は何を言ってるんだ」

265 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 23:26:01 ID:???
ついに20秒切ったか

266 :森崎名無しさん:2011/10/29(土) 23:33:19 ID:???
なんか別のゲームになってきたな

267 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 00:16:17 ID:???
イヌカマッセの名有りメンバーには「サーノ」とか「ラモーン」とかもいるのかな?

268 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 00:59:54 ID:???
>A.「外の世界のチームだっていつでも見知った敵と戦える訳じゃないんだ。 その不安は甘えだよ」 あえて厳しく諭す
================================================================================================================
穣子「……むぅ」

普段は柔和な反町も、しかし、ことサッカーに対しては真摯である。
その点をよく穣子らからは超がつく程のサッカー馬鹿としてからかわれたりもするのだが……。
とにもかくにも、反町は今回の穣子の弱気な発言を甘えだと断定し厳しく注意した。

反町「俺は外の世界でもサッカーをしてたけど、大会に出れば毎試合を見知った敵と戦える訳じゃない。
   大会に初出場する無名のダークホースだっているし、
   遠くの地方で予選を勝ち抜いてきたからロクな偵察も出来ず、戦う羽目になる場合だってある。
   それを考えれば実際に目で見て主力プレイヤーの実力を見れた分、今回のアルゼンチン戦はずっとマシだ」
妹紅「そっか、外の世界は広いんだもんねぇ……。 ……ところで、ロクな偵察も出来ない場合ってどう戦うの?」
反町「試合の中で相手の特徴を把握していってそれに合わせる方法もあれば、
   自分たちのスタイルを貫いて戦う方法もあります。 戦い方は監督の方針やチームの特色次第ですよ」

269 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:01:07 ID:???
無論、反町もまだ中学生。
そんなに多くの場数を踏んだ選手とは言えないが、それでも幻想郷の選手達よりはずっとずっと経験豊富である。
特に強豪中学である東邦学園の主力選手(3年生の大会途中まで)だったのだから、その経験たるや穣子らでは到底及ばない。

穣子「んー……確かに……あんたの言う通りかもね。 偵察も出来なかったってよりはずっとマシだわ」
反町「それにこの先、トーナメントに進出すればアルゼンチン以外にも外界の選手を主軸にしたチームがある筈だ。
   そのたびに泣き言言ってたら仕方ないぞ?」
穣子「はいはい、わかりました。 (ほーんと……サッカーに関しては厳しいというかなんというか……いい顔すんのよねぇ。
   普段はヘタレなのに。 いや、最近は変わってきたかしら?)」

厳しい口調で鼓舞して〆る反町に、その言葉を素直に受け取る穣子。
真剣なまなざしをして語る反町を、穣子は少しだけ頬を染めて苦笑しつつ眺め、こうして夜は更けていくのだった。

※穣子の反町への評価値が+1されましたが、既に限界なので反町の支持率が上昇します。
 反町支持率:50→51

270 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:02:14 ID:???
早苗「(反町君は今頃何をしているでしょう……もうお休み中でしょうか?)」
魔理沙「何ぼけ〜っとしてんだ早苗、霊夢じゃあるまいし」
早苗「あっ、いえいえ、何も……ちょっとした考え事です」

そして視点は切り替わり、再び幻想郷へと舞台は移り変わる。
完全復活を果たした魔理沙に祝!自機復活を果たし感無量の咲夜を加えた総勢5人(一部半人含む)は、
EXステージも速攻で攻略。
というか5人がかりでボスを取り囲んで雨あられの弾幕を浴びせるとかマジ鬼畜。
何? ボスが可哀想だって? 問題ない、妖怪は退治するものだ。

そんなこんなで無事に異変も解決した一同は、ひとまず永遠亭へと戻ってきていた。
既に体調は万全となった魔理沙がここにいる理由は無いのだが、
置いて行ったみまノートを回収しにくる為にここまでわざわざ戻ってきたのである。
そして、無事に回収をした一同は全快をした魔理沙の快気祝いとして酒盛り中。
用事が全て済んだ以上、早めに戻った方がいいのではないかという考えもあったにはあったのだが……。
何せ外界に行くには紫の力が必要。
しかし、紫を呼んでも一向に現れないのだから、霊夢達としても外界に向かう手段が無い為、
完全に幻想郷で足止めされている状況だったのだ。

咲夜「まぁ、うちのチームは私たちが抜けても強いし問題は無いでしょう。 リーグ突破くらいは」
妖夢「そうですね。 まさかリーグが超強豪ばかりで埋め尽くされるという事も無いでしょうし」
霊夢「(……何かしらねぇ。 すっごい嫌な予感がするんだけど……)」

因みに、リーグの組み合わせが決まる以前にこちらへと戻ってきていた一同は、
予選突破くらいは楽勝だろうと一部を除き気楽に考えていたという。
……現実にはこれなんて無理ゲ?と言ってもおかしくないリーグに配置されたとは知らずに。

271 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:03:25 ID:???
さて、こうして酒盛りをし始めてから一刻ほど。
普段は騒がしく宴会をするのが通例である幻想郷の乙女達も、
今日は和気藹々と年頃の女の子らしく(一部年頃からかなりいってるっぽい人もいるけど)ゆっくりとしたペースで談笑しながら飲んでいた。
しかし、この5人の中で未だに不和である者たちがいる――東風谷早苗と十六夜咲夜である。
酒盛り中もお互いそれなりに言葉は交わすものの、それはやはり他人行儀に近いもの。
数少ない人間同士の友人としてそれなりに付き合ってきた2人の関係を考えれば、やはり違和感を感じるものであった。

咲夜「……ねぇ早苗」
早苗「うひぃっ、は、はい、なんでしょう?」

そして、この状況を打破する為に――十六夜咲夜は動いた。
大人な女である彼女は、如何に早苗に同性愛者的扱いをされようと、歩み寄れるだけの心の余裕があったのである。
逆に早苗といえば、歩み寄られては引っ込んでしまう程咲夜の接触を恐れていた。
常識が戻り反町という美男子(早苗フィルター通し済み)と相思相愛になった今、女に言い寄られるなんて考えたくもない事だったのである。

咲夜「……どうしてそうも私を避けるのよ」
早苗「いえ、あの、咲夜さんは一人の人間としては尊敬もしていますけれど、その、私はそういう趣味もありませんので……。
   ……ええ、別に差別をしている訳ではありません。 ただ、趣味ではないんです。 ごめんなさい、ごめんなさい……」
魔理沙「……おい、なんなのぜこの空気。 いくらお前、私らの間で男が少ないからって……」
霊夢「(何かしらねぇ……魔理沙は言うなって空気を感じるわ。 二次創作的に考えて)」
妖夢「えっ……咲夜ってそういう人だったんですか?」
咲夜「違うわよ! だから、どうして早苗はそうも私を同性愛者に仕立て上げようとするのよ?」

こうして勃発するのは女同士の言い争いである。
咲夜としてはただ単に早苗と以前の関係に戻りたいという思いがあるが故の行為が。
やはり早苗から見ればどうしても言い寄られているように見えてしまう。
というか、なんかもう生理的に無理という感じになってしまう。
だが、この言い争いは結果から見ればいい方向へと向かった――。
2人は言いあいをする事によって、ようやく真実を知る事が出来たからである。

272 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:04:26 ID:???
早苗「だって咲夜さん! 私に愛の告白をしたじゃないですか!!」
霊夢「……うわぁ」
咲夜「ちょっ……!? い、いつよ!? してないわよそんな……そ、そんな目で見ないでよ霊夢、魔理沙、妖夢!!
   してないしてない!! 告白なんてしてないわよ!!」
魔理沙「おい早苗、その告白っていつされたんだよ? 咲夜めっちゃ否定してんぞ」
早苗「いつって不夜城カップの決勝の後ですよ! 私のキャプテンマークと鉢巻を交換して……。
   あの鉢巻で愛の告白してきたじゃないですか! 他の人に見つからないようにか知らないですけど、白い糸で丁寧に刺繍して!!」

……… ……… ………

咲夜「は? ……鉢巻? 不夜城カップの後の……刺繍なんてついてたの、あれ?」
早苗「……咲夜さんが作ったんじゃないんですか、あの鉢巻?」
咲夜「え……い、いいえ、違うわよ?」
妖夢「そういえば決勝戦で鉢巻してましたっけ、咲夜さん。 私もあれを作ったのは咲夜さんだと思ってましたが……」
霊夢「そうねぇ……だって、紅魔館でそういう細かい仕事するのってあんたの役目だし」
咲夜「確かにそうだけど……あの鉢巻は違うわよ。 あれは小悪魔が作ったもの。
   私だけは特別にお嬢様から直々に鉢巻を受け取ったけれどね」
魔理沙「……おい、それって……」
早苗「もしかして……レミリアさんが送ったんですか? あの……鉢巻は……」
咲夜「そ、そうよ? で、だからなんなのよその刺繍って。 何が縫ってあったの?」

………

……



273 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:05:26 ID:???
早苗の説明から30分後。
そこには泣き崩れ酒を浴びるように飲む咲夜と、いたたまれない表情でそれを慰める4人がいた。

魔理沙「な、今日は飲もう。 飲んで忘れようぜ、咲夜……」
咲夜「だから次の日に美鈴に昼食を持っていった時に盛大なため息を吐かれたんだ!
   だからパチュリー様にも蔑んだ目で5日くらい見られ続けたんだ! だから小悪魔に悲しそうな笑顔で肩を優しくたたかれたんだ!
   だからしばらくお嬢様が私が日頃つくのを拒んで霊夢の所にばかり行っていたんだ! だから三杉にも冷笑されたんだ!
   だから妹様にも有無を言わさず弾幕ごっこを仕掛けられたんだ! だから……」
霊夢「あー……そういやあの決勝戦が終わってしばらく、ずっとレミリアうちに遊びに来てたっけ。 えらい機嫌悪いと思ったけど……」
妖夢「これは……同じ従者として、凄く咲夜さんの気持ちがわかります。 なんというかもう、見てられない……!」
早苗「……いや、あの、なんかごめんなさい。 本当ごめんなさい。 黙ってた方がよかったでしょうか……」
魔理沙「遅かれ早かれわかってた事だろ。 早苗が気にするこっちゃねぇよ」
咲夜「うぅぅ……おっ、お嬢様ァ〜……」

従者として優れ、忠誠心も高い事で知られる十六夜咲夜は、しかし、どこか抜けている少女(?)だった。
レミリアから思いの籠った鉢巻を送られて、それを早苗と交換してしまう程度には、抜けていた。
そして、その結果としてレミリアからの施しを無為にしてしまったと知った咲夜は、それはもう泣いた。
もう瀟洒とか完璧とかパーフェクトとかそんな事いってられる次元じゃないくらい泣いた。
でも誰も引かなかった。それだけ咲夜は傍目から見ても痛々しく、弱弱しかった。

274 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:06:27 ID:???
早苗「ま、まあまあ咲夜さん……私が言うのもなんですけど、その後もレミリアさん、咲夜さんの練習に付き合って下さったんでしょう?
   レミリアさんももう許してますよ」
咲夜「グスッ……ほ、本当? なんだかこの展開だとこの後私は凄く不幸になりそうな気がするんだけど……」
魔理沙「許して貰えてないんなら練習にも付き合わんだろうに……。
    まぁ、大会が終わって紅魔館に帰ってから謝って今まで以上に尽くしゃなんとかなるんじゃねーか?」
咲夜「そうかしら……うぅぅ……」
霊夢「……なんなら私からも言っておくわよ。 つーか、気づきなさいよ幾ら白い糸で刺繍されてたからって!!
   あんたにだけレミリアは手渡ししたんでしょ!?」
早苗「それに気づけないのが咲夜さんの咲夜さんたるゆえんですね……」
妖夢「こ……こういう時は体を動かすに限ります! サッカーしましょう、サッカー! さあ、咲夜さん!」
魔理沙「そうだな、丁度酒も抜けてきた。 咲夜、やるぞ!
    外の世界に行ってヒューイにポジション奪われましたってんじゃレミリアに合わす顔もねーだろ!」
咲夜「うぅっ……そ、そうね……体を動かして……う、うぅっ……お、お嬢様ァァ〜ッ!!」
霊夢「(……無理やり特訓パートに持っていったわね)」

275 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:07:31 ID:???
先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、

★新自機カルテット「4人コーチだけどカードは1枚」→! card★
★咲夜「ここでクラブA出たらどうしよう」→! card★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

咲夜のカードのマークが

JOKER→???「兄弟……お前に日なたの道は似合わない……」 地獄からの住人がやってきた……
ダイヤ→咲夜「やはりタックルで負けてられないわ」  ハート→咲夜「キープ力を上げればヒューイと差別化できるわよね」
スペード→咲夜「パスカットが出来れば万能になるわ」  クラブ→咲夜「ううう…お、お嬢様ァ〜、咲夜は悪い子です〜」

二人の特訓カードのマーク・数字が一致した場合、数値の合計に+5されます。
JOKERの場合は、自動的に相手のマークと一致になります。
二つのカードの合計値が、

35→自責の念が咲夜さんの力となる……! マークに応じた技、更にドリブル技・パスカット技・新スキルを取得し全能力+3。
31〜33→パーフェクト咲夜さん! マークに応じた技、更にドリブル技・パスカット技を取得し全能力+2。
26〜30→咲夜さん十六夜! マークに応じた技、更にドリブル技・パスカット技を取得し全能力+1。
22〜25→咲夜さん従者! マークに応じた技、更にパスカット技を取得。
18〜21→咲夜さん瀟洒! マークに応じた技、更にパスカットフラグを取得。
11〜17→咲夜さん感謝! マークに応じた技を取得(クラブの場合は何もなし)
2〜10→まるで効果無し。 咲夜「おっ、お嬢様ァ〜……!」

276 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:07:57 ID:???
★新自機カルテット「4人コーチだけどカードは1枚」→ ハート6

277 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:08:06 ID:???
★新自機カルテット「4人コーチだけどカードは1枚」→ クラブ3

278 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:09:04 ID:dvafX5So
★咲夜「ここでクラブA出たらどうしよう」→ JOKER

279 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:09:10 ID:???
★咲夜「ここでクラブA出たらどうしよう」→ ハート6

280 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:09:15 ID:???
なにィ!?

281 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:09:26 ID:???
なん……だと……?

282 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:10:04 ID:dvafX5So
勝ったな

283 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:10:27 ID:???
キックホッパー!

284 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:11:51 ID:???
地獄兄弟の2人がチームに加入するのかー?

285 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:28:21 ID:???
勝った!第一部完ッ!!w

286 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:31:49 ID:???
仮面ライダーPADホッパーの誕生だった

287 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:44:55 ID:???
こりゃ勝ったわ
チェーンジ キック ホッパ

288 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:56:29 ID:???
>★新自機カルテット「4人コーチだけどカードは1枚」→ ハート6 ★
>★咲夜「ここでクラブA出たらどうしよう」→ JOKER ★
>咲夜さん十六夜! マークに応じた技、更にドリブル技・パスカット技を取得し全能力+1。
>※咲夜さんがJOKERを出したので追加イベントが発生します。
========================================================================================
咲夜「(そ、そうよ……お嬢様のご厚意を無駄にしない為にも……嘆いている暇なんて無い……!
    今の私に必要な事……それは、お嬢様の顔に泥を塗らぬよう、ただ努力を重ねる事!
    紅魔館の一員として、恥じないプレーを出来るようにする……! それこそが私にいま出来る事なのよ……!)」

咲夜は怒った。己自身を恥じ、怒った。
レミリアの厚意に気づかず、それどころかそれを蔑ろにした己を恥じた。
それに気づかぬまま鉢巻を交換し、早苗にいらぬ誤解を与えてしまった己を恥じた。
そして、ただそれに対して泣くだけだった己すらも恥じ、怒った。
基本的に何をやっているのか職を持っているのかよくわかんないうやむやな者たちが多い幻想郷の中で。
際立って職業意識が高く、レミリアの従者である事を誇りとする十六夜咲夜は。
その自身の無神経さと甘さ、軽率さを恥じ、怒った。
その思いは、練習の成果として見る間に現れていった。

289 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:57:29 ID:???
キュッ……グッ……!

妖夢「と、取れない……!」
咲夜「これが私のパーフェクトキープよ!」

粘り強いキープ力は一層増し。

シュパパンッ! ダダッ! バッ!!

咲夜「そしてこれが私のパスカット――チェックメイドよ!!」
魔理沙「ありゃ……私と霊夢のワンツーをカットできるようになっちまったか」
霊夢「(……どうでもいいけど、レミリアがいなくても大概なネーミングセンスよね)」

更にはパスカットでは機敏な動きを見せるようになった。
しかし、こうして咲夜が着実に成長を続け、日なたの道を歩くのを否定する男がいた。

290 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 01:58:29 ID:???
???A「いいよなぁ……所詮ただの互換キャラは……どうせ俺なんか……」
???B「やっちゃおうよ、兄貴!」
咲夜「!? な、何者!?」
妖夢「曲者ですか!? よし、斬る!」
霊夢「待ちなさい妖夢、相手は人間よ」

練習を続ける咲夜たちの前に突如現れたのは、マスクをつけた奇妙な男たちであった。
どこからどう見ても不審者全開なこの男たちを目にして妖夢はすかさず斬りかかろうとするのだが、
霊夢がそれを寸での所で止め、男たちを睨み付ける。

霊夢「誰、あんたら? 人里とかでも見かけた事が無いんだけど?」
???A「俺たちは所詮地獄の住人……日なたを歩く巫女なんかの目にかかる筈が無い……」
???B「兄貴、やっちゃおうよこんな奴! 性的な意味で!」
魔理沙「つーかなんの用だ? 事と次第によっちゃ力づくで帰ってもらうぜ?」

警戒をする魔理沙達を前にしても男たちは涼しい顔(マスクをしているのでわからないが多分そう)で笑み。
そのマスクに手をかけながら言う。

???A「そんなに知りたければ教えてやろう……俺たちは……」

先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、

★地獄からの使者→! card★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

JOKER→佐野「俺だァ!」 ビクトリーノ「俺だァ!!」 何やってんスかイヌカマッセ
ダイヤ→矢車「地獄の住人だよ……」 影山「穢してやる、太陽なんて!」 本家本元!
ハート→○池「パーフェクトも瀟洒も無いんだよ……」 ○前「兄貴はやっぱり最高だよ……」 早苗さんの地元からの刺客!
スペード→阿部瑠「いいのかい、俺はノンケでも……女しかいねぇ!?」 呂出井「私はどうせ駄目なんだ……」 異世界からの刺客!
クラブ→慈円手入「カルチョはジャポネーゼがやるスポーツじゃないぜ」
    マッケンジー「俺の手の届かない所でNo.1争いするなよ……」 おい1人目、お前もうスレで出てただろ

291 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:58:48 ID:???
★地獄からの使者→ スペード7

292 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:59:15 ID:???
★地獄からの使者→ ダイヤ8

293 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 01:59:53 ID:???
JOKERwww

294 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 02:00:25 ID:???
モリブレムさん、滝さん、事後承諾の形ですがキャラお借りします。

それでは地獄からの使者がやってきた所で本日はここまで。
お疲れ様でした〜。

295 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 02:00:26 ID:???
惜しい。

296 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 02:02:23 ID:???
オツデシター

とりあえずJOKER見て腹筋崩壊しましたわw

297 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 02:03:27 ID:???
ハートが見たかったw
というか反町のいる時空に○前はやばいww

298 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 02:05:16 ID:???
というか全員出て欲しかったw

299 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 02:19:58 ID:???
乙でしたー
咲夜さんが成長する
ヒューイが落ち込む
反町が助ける
師匠だーい好き!ちゅっちゅ!

大 勝 利

300 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 02:40:55 ID:???
この二人なら万一リアルファイトになっても一方的に虐殺はされなさそうだな



…所でこれもしハートだったら
>???B「兄貴、やっちゃおうよこんな奴! 性的な意味で!」
を○前が言ってたんだよな
ハートじゃなくて良かったぜw

301 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 03:26:46 ID:???
今回は叶わなかったが、いつか「反●と○前、二人は魔王」を見てみたくはあるw

302 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 14:02:16 ID:???
そういやキャプテンとしての評価値しかないけど大会前での評価値も残ってるんだったっけ
もしあったらキャプテン評価がMaxでも支持率も上がるし良いかもな

303 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 15:42:31 ID:???
地獄からきたあの松山とここの早苗さん出会ったらどうなってしまうんだ

304 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 23:32:38 ID:???
>>295
???「兄弟……お前も北海道に来い……」

>>296
乙感謝です。ビクトリーノが幻想入り。

>>297 >>301
○前さんと反町が合わさり魔理沙が泣きを見る事になる。

>>298
収集つかなくなっちゃうYO!

>>299
乙感謝です。
反町「ヒューイペロペロ(^ω^)」
???「許早苗ですよ(ニコッ」

>>300
ハートが出てたら……
ダイヤのQさん「に、逃げるんだぁ……勝てっこない……奴は伝説のスーパーKさんなんだぞ……」

>>302
はい、大会前の評価値……感情値のようなものは残ってますね。

>>303
ここの早苗さんは松山とは全然面識ないです。

305 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 23:33:39 ID:???
>★地獄からの使者→ スペード7 =★
>阿部瑠「いいのかい、俺はノンケでも……女しかいねぇ!?」 呂出井「私はどうせ駄目なんだ……」 異世界からの刺客!
===================================================================================================================
マスクを剥がし現れたその顔を見せた男たち。
一人は屈強な肉体を持った緑の髪をした美男子。
そして、もう一人はこれまた鍛え上げた肉体を持つ茶髪の美男子であった。

霊夢「……ウホッ、いい男」
魔理沙「霊夢ェ……」

この美男子の登場を前に、面食いである霊夢は少しだけ喜色ばんだ声を上げ、これを魔理沙が突っ込む。
一方で姿を現した男たちの片方――緑髪の男、阿部瑠は何故か肩を下げて落ち込んでいた。

阿部瑠「何故女しかいないんだ……おかしいだろ……男女比率的に考えて……」
早苗「そうは言われましても……そもそもこのシリーズ、男性キャラクターは少ないですし……」
妖夢「パプワくんに何故女が登場しないんだと言っているようなもんですよね」

何故かこの場に女性しかいない事を嘆く阿部瑠。
突っ込みたい衝動にどこかかられる一同だが、突っ込んだらいろんな意味で危険な気がした為にスルーしつつ。
結局の所、一体全体何をしにここにやってきたのかと問いかける。

咲夜「それで? 阿部瑠と……呂出井だっけ? 貴方達は一体何の用があってここに来たの」
阿部瑠「うむ、よくぞ聞いてくれた。 それというのも……十六夜咲夜。
    君を我が地獄イレブンに加入させる為にやってきたのだ!」
妖夢「なにィ!?」
早苗「地獄イレブン……ってなんでしょう?」
呂出井「日なたの道を歩けない闇に落ちた住人の安住の地……それが地獄イレブン……。
    さぁ、貴女も一緒に行こう……ピリオドの向こう側へ……」
妖夢「……なんかパルスィに似てる」
霊夢「うん、それは私も思った」

306 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 23:34:43 ID:???
阿部瑠と呂出井の目的――それは、咲夜を自分たちのチームへと加入させるというものだった。
地獄に落ちる――即ち、なんかこう大口をたたいた割には大活躍が出来なかったり。
或いは強い筈の設定なのに引きのせいで格下相手にも負けちゃったりポストっちゃったりしたキャラを。
阿部瑠と呂出井がいるチームは探し続けていたらしい。

咲夜「ちょっと待ちなさい。 私は別に試合で大ポカとかはしてないわよ」
阿部瑠「しかしお前は地獄を見た筈だ……主君の厚意を捨て去るという、従者として許されざる行為をした為にな」
咲夜「うぐぅっ!?」
呂出井「私に本当に騎士としての資格があるのか……ふふ、どうせ私なんか……」
魔理沙「おい……なんかあっちの方勝手に落ち込んでるぞ」
霊夢「放っておきなさい。 元スレの方ではとっくに立ち直ってるわ。 突破にも成功してるし」

咲夜は試合で大ポカこそしていないものの、しかし、地獄を一度見た為に。
地獄イレブンへの加入資格は十分にあると2人は判断した。
その指摘を受けて咲夜は一瞬呻くものの……即座に首を振り、断固として断る。

咲夜「冗談じゃないわ……悪いけれど、他を当たってくれないかしら?
   外の世界ではお嬢様が待っているの……お嬢様を満足させるべくお嬢様と戦う為にも……。
   あんた達みたいなのに構っている暇なんて無いのよ」
阿部瑠「……まあ、そう簡単についてきてくれるわけはないよな。 なら、一つ勝負でもしようじゃないか」
咲夜「勝負ですって?」
阿部瑠「そうだ……俺たちが今からサッカーでお前と勝負をする。 その中でお前さんが一勝でも出来ればこの話は無しにしようじゃないか。
    だが……勝てなければ俺たちについてきてもらう。 それでどうだ?」
早苗「待ってください! そんなの咲夜さんに何のメリットも無いじゃないですか! 賭けになってませんよ!」
咲夜「……いいわよ。 その勝負、乗ってあげる」
早苗「!? 咲夜さん!?」

307 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 23:36:29 ID:???
阿部瑠の無茶苦茶とも思える勝負の提案に、早苗は反論をするが……。
咲夜は涼しい微笑を浮かべつつ、今度は首を縦に振りいとも簡単に承諾をする。

早苗「な……い、いいんですか咲夜さん!?」
咲夜「実力でねじ伏せてしまえば何の問題も無いのでしょう? いい事、2人とも。 私が勝ったら何も言わず速やかに帰りなさい。
   無論、負けたら素直についていきましょう」
阿部瑠「嬉しい事言ってくれるじゃないの。 それじゃ、トコトン喜ばせてやるからな。
    よし……まずはお前からいけ、呂出井。 俺たちの力を見せつけるんだ!」
呂出井「わかりましたよ、阿部瑠さん……」
魔理沙「(咲夜も大概負けず嫌いだよなぁ……。 ……しかし、どの程度の実力者なんだこいつら?)」
霊夢「(幻想郷界隈での実力者なら、私たちが知らない筈が無いんだけど……)」

紅魔館の一員として、挑まれた勝負から逃げ出す訳にはいかない。
更に言えば、話し合いで拒否をしようとも付きまとわれる可能性を加味すれば、ここで実力を行使し有無を言わせず帰ってもらった方がいい。
そういった考えを持って咲夜は勝負を肯定し、約束を取り付け、勝負は始まる。
まず最初は、阿部瑠の後輩的立ち位置――自らに自信が持てない青年、呂出井との勝負となる。

トトトトッ……

呂出井「いいよなぁ……自分に自信がある人は……。 どうせ私なんか……」
咲夜「貴方の世界も私のもの……。 ボールは貰うわ!」

308 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/30(日) 23:37:34 ID:???
先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、
★呂出井→ ! cardドリブル 52 +(カードの数値)=★
★咲夜→ ! cardタックル 57 +(カードの数値)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→呂出井が抜いた! やっぱり呂出井さんは復活したんや!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。勝負は引き分け。
≦−2→咲夜さんは鬼だった……。

【補正・備考】
呂出井:ダイヤで「華麗なドリブル(+3)」
咲夜:ダイヤかハートで「切れたナイフタックル(+3&吹っ飛び係数4)」

309 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:37:55 ID:???
★呂出井→  ダイヤ2 ドリブル 52 +(カードの数値)=★

妖夢にはスカウトないの?立派なPK地獄の住人だし

310 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:38:00 ID:???
★呂出井→  ダイヤA ドリブル 52 +(カードの数値)=★

311 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:38:02 ID:???
★呂出井→  ハート9 ドリブル 52 +(カードの数値)=★

312 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:39:36 ID:???
★咲夜→  クラブ7 タックル 57 +(カードの数値)=★

313 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:39:41 ID:???
★咲夜→  クラブ2 タックル 57 +(カードの数値)=★


314 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:45:17 ID:???
フォーレスツ加入の某咲夜さんみたいに賭けに負けてしまうと思ったけどそんなことはなかった
というか圧勝だな

315 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:45:29 ID:???
霊夢は面食いなのか
良かったな反町、お前は顔もアソコも6点だ

316 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:48:40 ID:???
顔じゃない方の点数は関係ないだろw

317 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:48:54 ID:???
霊夢もいつか反町ハーレムに加えて
アヘ顔ピースさせてやりたいな

318 :森崎名無しさん:2011/10/30(日) 23:55:56 ID:???
割と高そうな感情値が有りそうだがそれは流石にないと思うが
まぁ霊夢アシストで点取った時ピースぐらい返して貰える位には仲良くできたらいいな

319 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 00:00:54 ID:???
>>314 問題は次だったりしたりなんだり。
>>315-317 霊夢面食い説は書籍で「イケメンと言われた神」がいる存在を知って神下ろしをしようとした所から来てますね。
        霊夢「反町? んー、そうね。 6点ね」 早苗「許さんからな……!」
>>318 魔理沙さんと仲直りしたので多少は機嫌がよくなってるかもです。霊夢さん。

>★呂出井→  ダイヤ2 ドリブル 52 +(カードの数値)+(華麗なドリブル+3)=57★
>★咲夜→  クラブ7 タックル 57 +(カードの数値)=64★
>≦−2→咲夜さんは鬼だった……。
================================================================================
キュッ ダダダッ……!

魔理沙「(お、意外に華麗なドリブルだな。 妖夢……よりは劣るくらいか)」
霊夢「(でもその程度じゃ……)」

ギュッ! ズバァッ!!

呂出井「!?」
咲夜「そんなお粗末なドリブルで抜けると思って? 2時間前から出直しな」
呂出井「どうせ私なんか……」

自らを卑下する割には、決して低い技術を持っている訳ではない呂出井。
しかし、そんな彼のドリブルは――幻想郷随一のボールカット力を持つ咲夜には通用しなかった。
切れたナイフタックルを出すまでもなく、軽々とボールを奪って見せる咲夜。
そんな咲夜を恨めし気な目で見ながら呂出井は自嘲し、地面にのの字を書き始める。
とにもかくにも、これで咲夜の勝利。誰がどう見ても完勝。
咲夜が地獄イレブンとやらに行く必要は無くなったのだが……。

320 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 00:01:55 ID:???
咲夜「さ、それじゃさっさと荷物を纏めて帰って――」

ダダダダダッ!

阿部瑠「散々自分だけ愉しんで俺はお預けかい? そりゃ無いだろ」
咲夜「!?」

しかし、そんな咲夜に向けてボールを持ち挑みかかったのは阿部瑠。
既に賭けの勝負はついた以上、これ以上の戦いは両者にとって必要ではなかった。
だが、そんな賭けとは別の意味で――阿部瑠は咲夜と戦う事を望んだのである。

阿部瑠「気になるねぇ。 一度地獄を見た癖にすぐに立ち直ったそのメンタル……。
    一戦交えさせてもらおうじゃないの!」
咲夜「……やれやれ。 無益な勝負はしたくないのだけれど……挑まれた以上は、加減はしないわよ」

先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、
★阿部瑠→ ! cardドリブル 55 +(カードの数値)=★
★咲夜→ ! cardタックル 57 +(カードの数値)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→阿部瑠が抜いた! やっぱり阿部瑠さん最高や! グラディウスの持ち主に相応しいんや!!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。勝負は引き分け。
≦−2→咲夜さんマジ瀟洒。

【補正・備考】
阿部瑠:ダイヤで「グラディウス(+5&吹っ飛び係数2)」、ハートで「高速ドリブル(+4)」
咲夜:ダイヤかハートで「切れたナイフタックル(+3&吹っ飛び係数4)」

321 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:02:53 ID:???
★阿部瑠→  ハート8 ドリブル 55 +(カードの数値)=★

322 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:02:57 ID:???
★阿部瑠→  ダイヤJ ドリブル 55 +(カードの数値)=★

323 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:02:57 ID:???
★咲夜→  JOKER タックル 57 +(カードの数値)=★

324 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:04:07 ID:???
いいのかよこんなに強くしちゃってww

325 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:04:17 ID:???
またしても圧勝w

326 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:05:57 ID:???
さすがに強くなりすぎだなw

327 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 00:06:11 ID:???
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『2回勝てればいいボーナス。1回勝てればふつうのボーナスをあげようと
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        思ったら2回勝って更にJOKERを出してた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    オリベイラさんの2枚JOKERだとかヒューイの超覚醒だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


328 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:07:59 ID:???
もうここで全能力+1と必殺タックル発動率あがるだけでも十分やがなw

329 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:13:19 ID:???
これはディアス涙目の展開だろww

330 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:18:01 ID:???
これは>>299が現実になってしまうのか…?

ところでヒューイって中里の好みのタイプだったよね?

331 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:18:09 ID:???
自機キャラになって異変解決したから調子上がったのか

とりあえずボーナスは何だろうブロック技かな
グラディウスでも盗ってお嬢様と仲直りしたいな

332 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 00:28:06 ID:???
これはサンタナ外伝の対戦相手に地獄イレブン追加か?

333 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 01:51:03 ID:???
>★阿部瑠→  ハート8 ドリブル 55 +(カードの数値)+(高速ドリブル+4)=67★
>★咲夜→  JOKER タックル 57 +(カードの数値)+(切れたナイフタックル+3)=75★
>≦−2→咲夜さんマジ瀟洒。
>※咲夜がJOKERを出して勝利した為全能力+1、更に「切れたナイフタックル」の発動率が3/4に!
=============================================================================================
ズダダダダッ! シャシャシャーッ!!

魔理沙「へぇ……」
霊夢「ふーん……」
早苗「これは……中々……」
妖夢「上手い……!」

霊夢、早苗、魔理沙、妖夢――いずれも幻想郷界隈では、言わずと知れたドリブルの名手として知られる選手達である。
そんな彼女たちが息をのみ関心をする程には、阿部瑠のドリブルは上手く、巧みで、速かった。
それは選手のタイプとしては、小手先のテクニックで翻弄する霊夢や早苗。
持ち前のパワーで強引に突破をする魔理沙と違い、どちらかと言えばスピードを生かす妖夢のそれに近い。
妖夢の芸術的なドリブルには及ばないまでも、それでも高速で繰り出されるフェイントは読みにくく。
如何な咲夜でも、このボールをカットするのは難しいかと思われた。

咲夜「(確かに上手く速い――しかし……!)」

ギュッ! ズバァァァァアアアアアッ!!

咲夜「たァァァァァアアアッ!!」
阿部瑠「アオ――――――――ッ!!」

バシィィ―――ッ!!

しかし、十六夜咲夜はその阿部瑠のドリブルを完璧に堰き止めた。
ボールをこぼれ球にするのではない、完全なる勝利。
それは正しくパーフェクトメイドと言うにふさわしいまでの、完全なる勝利だった。

334 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 01:52:12 ID:???
咲夜「……ふぅ」
霊夢「へぇ……随分気合入ってるわね。 今なら私でも抜くのはちょっと厳しいかな?」
咲夜「今も昔も抜けないわよ……私は紅魔スカーレットムーンズの守備を担うボランチ。
   バイタルエリア以下は全て私の世界――あらゆるボールは私のものよ」
妖夢「(私じゃ相手にもならないですね……パルスィなら……。 いや、パルスィでも厳しい……?)」

ボールを奪い、立ち上がった咲夜に浴びせられるは仲間たちからの勝利を喜ぶ声。
それに対して咲夜は瀟洒に笑みを見せ、片手をひらひらと振りながら喜びを分かち合う。
先ほどまで泣いていた少女(?)と同一人物とは、とても思えない振る舞いである。
そして、一方で立つ瀬が無いのは阿部瑠と呂出井の2人である。
勝負の結果はいずれも惨敗、悔しい程にまで咲夜に対して彼らは歯が立たなかったのだ。

阿部瑠「悔しい事やってくれるじゃないの……やれやれ、イイ男がこんな結果じゃ示しがつかないな」
早苗「どちらかといえば咲夜さんが絶好調だった……という感じですから、気にされる事ではないと思いますよ?」
呂出井「いいよなぁ……人を慰める余裕がある人は……。 どうせ私なんか……」
咲夜「貴方達にも貴方達の使命があったのでしょうけれど……私にも私の誇りと矜持がある。
   紅魔館の一員、レミリア=スカーレットの従者としての矜持がね……。
   見ず知らずの選手にそう簡単にやられる訳にはいかないのよ」
阿部瑠「その主君の厚意を裏切ったのに……まだ主君の為に戦えると信じているのかい?」
咲夜「当然でしょう。 ……先ほどまでは私は確かに落ち込んでいたわ。
   けれど、それを悔いている間は無い……時は金なり、ただ悔悟をして時間を浪費するよりも、私はお嬢様の為に懸命に動く。
   それこそが私がここに今いる意味なのよ」
阿部瑠「なるほどね……それがお前さんの強さの秘訣って事か……」

完全で瀟洒な従者――十六夜咲夜。
彼女は誰よりもレミリアに尽くし、レミリアを慕い、レミリアの為に存在していた。
その従者としてのプライドこそが彼女の強さの源であり、生きる意味でもある。
咲夜の言葉に阿部瑠と呂出井は感慨深げにため息を吐き、頬をかいて頭を下げる。

335 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 01:53:24 ID:???
呂出井「主君の為に常にあり続ける……それこそが騎士の役目……それなのに私ときたら……」
阿部瑠「やめておけ呂出井……俺たちはもはや、日なたの道を歩けない……」
咲夜「……貴方達の事情は聴かないわ。 聞いても意味が無いしね」
阿部瑠「そうしてくれると助かる。 約束通り、勧誘はもうしない……俺たちはもう、お前の前に姿は現さんよ」
魔理沙「そういやお前ら、結局何者だったんだ? 幻想郷の奴らじゃねぇよな?」

呂出井の肩を抱きながら、そのまま背を向けて歩き出す阿部瑠。
恐らくはもう今後、会う事は無いだろうという予感を誰もが持つ中。
不意に魔理沙が問いかけると、阿部瑠はくるりと振り返り呟いた。

阿部瑠「言ったろう? 俺たちは……地獄からの使者さ。
    日なたの道を歩く者たちに俺達の姿は見えない……俺達に幻想郷も外の世界も関係ない……」
咲夜「………………」
阿部瑠「十六夜咲夜。 友を、仲間を――主君をお前のその力で守ってやれ。 ……俺の分まで」
咲夜「…………ええ。 さようなら、阿部瑠」

そうしてまた、阿部瑠は歩き出した。
彼はもう振り返らず、咲夜ももう声をかけなかった。

………

……



336 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 01:54:36 ID:???
魔理沙「なんつーか変な奴らだったな……パルスィが可愛く見えるぜ」
早苗「まあ……確かに、個性的でしたね」
霊夢「でも顔だけは良かったわね」
妖夢「霊夢……いくら顔が良くても……」
霊夢「あれで金もってりゃ最高だったわね」
魔理沙「霊夢、お前にはロマンが足りんぜ」

阿部瑠達が立ち去ってから10分後、5人組はサッカー道具などを片付けながら先ほどまでいた男たちについて話し合っていた。
よくも悪くも、インパクトが強すぎた阿部瑠達。
霊夢らはああでもないこうでもないと和気藹々と談笑していたのだが……。
その輪から1人外れていた咲夜は、不意に物陰であるものを見つけていた。

チャリッ……カタ

咲夜「これは……?」

木に立て掛けるようにして置かれていたのは、巨大な一本の槍。
そして、その傍らに寄り添うようにして置かれた奇怪な形をしたブレスレット。
それらを拾い上げた咲夜は、まずはしげしげとその一本の槍を観察する。
ナイフなど小型の刀剣類にはある程度の造詣がある咲夜も、ことそれ以外の武器類には詳しい訳ではない。
しかし、そんな咲夜にもわかる程の――いわゆる"本物"だけが持つオーラを、その槍からは確かに感じ取れた。

咲夜「な、何よこれ……!?」
妖夢「咲夜さん……な、なんですその槍は!?」
咲夜「わ、わからないわ。 いつの間にかそこの木に立て掛けられていたのよ……」
妖夢「そんな……!? だ、だってこれ……ちょっと見ただけでもかなりの業物だってわかりますよ!?」
咲夜「やっぱりそうなの?」
妖夢「私の楼観剣や白楼剣にも負けず劣らない……い、いや……もしかしたらそれ以上……? な、なんですこれ……。
   こんな凄い槍、見た事が無い……!」
魔理沙「なんだなんだ? どうした?」

337 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 01:55:38 ID:???
そして、刀剣類マニアと言って差し支えない程の戦闘オタク――魂魄妖夢はこの槍にいち早く反応した。
やはり彼女の見解でも、この槍は国宝級の業物であるらしく。
そんなものがどうしてこんな木に立てかけてあったのか、と一同は首を傾げ……。
やがて霊夢は一つの結論を出す。

霊夢「あの阿部瑠と呂出井とか言うのが置いてったんじゃない?」
咲夜「えぇっ!? な、なんで……!?」
霊夢「賭けの代償とか。 ほら、あいつらが勝てば咲夜がチームに加入する……って事になってたけど。
   逆にあいつらが負けても何も無かったでしょ?
   まあ、実際それならそれであいつらが『こっちが負けてもなんにもなしよ、はいさいなら』つって帰っても不思議じゃないけど……」
早苗「なるほど……阿部瑠さんたちはそれを好しとせず、代価を置いて行ったという事ですか……」
妖夢「そんな!? こんな業物、代価としては高すぎます!!」
霊夢「それを決めるのはあんたじゃないわよ、妖夢」
妖夢「うぐっ……!」
咲夜「阿部瑠……」

真実はどうなのかは、阿部瑠達がいなくなった今、わからない。
しかし、ここにこの槍が存在する理由はそう考えるよりほかに無い。
妖夢の言うように賭けの代償として払うには、些か駄賃が多すぎるような気がしないでもないが……。

霊夢「こちらが負ければ咲夜自身を差し出していた。 つまり、阿部瑠は咲夜とその槍を同等として考えたという事でしょ」
咲夜「………………」
魔理沙「過大評価――にしちまう訳にはいかんよな、咲夜?」
咲夜「ええ……もちろんよ」

そう、阿部瑠は恐らく……咲夜の対価とするならば、この槍が相応しいと考えたのだろう。
ならば、咲夜はこの槍の価値に見合うような結果を残し続けなければならない。
サッカーでも、そして……レミリアの従者としても。
それがおそらく、阿部瑠の望む事なのだろうから。

338 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 01:56:41 ID:???
ブブブブブブ……

早苗「えっ……ハ、ハチ!?」
妖夢「でも……なんかこのハチ……形が変なような……」
魔理沙「にとりが見たら喜びそうだな……機械か何かか?」

そして、不意に一同の目の前に現れたのは巨大なハチ――の形をした、何かの機械だった。
それは何もない上空から突如飛来し、辺りを旋回しながら咲夜の周囲を飛び回り始める。
これには一同も目を丸くして驚いていたのだが……咲夜は特に何も驚かず、槍の他に置かれていたもう一つの阿部瑠の置き土産。
"ライダーブレス"をその左腕に装着し、右手を広げてそっとその場へとハチ――"ザビーゼクター"を誘導する。

霊夢「……それもまた、あいつらが置いてったの?」
咲夜「多分ね……」
妖夢「そ、それは一体どんな道具なんです……?」
咲夜「わからないわ。 多分、だけど……私にはきっと不要なものなんだと思う。 これは本来、力を持たない人間の為の道具だから。
   けれど……これが……このザビーゼクターがここに来た理由は、私にはなんとなくわかるわ」

言いながら、咲夜はザビーゼクターをライダーブレスへと取り付け、正面になるよう回転させる。

……何も起こらない。

ブレスレットから音が聞こえる訳でもなく、当然、咲夜の体が変質する訳でもない。
ただ、その瞬間、咲夜の中で何かの声が聞こえた。
かつて栄光を求め、しかし、地獄へと落ちて行った男たちの悔恨の声を……。

咲夜「………………」
霊夢「咲夜?」
咲夜「霊夢、魔理沙、妖夢、早苗。 外の世界へと行けるようになったら……必ずすぐに戻り、チームに合流するわよ」
魔理沙「言われるまでもないぜ。 ……しかし、どうしたんだ咲夜? 今更そんな事言うなんて」
咲夜「そうね……ただ、早く戻らなければ……組織としての立ち位置もすぐに失われてしまう。 そう思っただけ。
   それに、早く戻らなければ……折角合宿で掴んだ味方とのコンビネーションの感覚が薄れてしまうでしょう?」

339 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 01:57:46 ID:???
ザビーゼクターを装着した瞬間、十六夜咲夜の中で何かが変わった。
いや、それは変わったというよりも――もともとあるものが、より一層研ぎ澄まされたと表現した方が近いかもしれない。
十六夜咲夜は、しばしば完全で瀟洒な従者として表現をされる事がある。
それは偏に、彼女の働きぶりが完璧――パーフェクトと呼ぶに相応しいものだったからだ。
しかし、普段のレミリアの従者としての彼女がパーフェクトと呼ぶに相応しい働きをしていたからといって、
サッカーをする彼女が同義という訳ではない。
幻想郷の名ボランチとして知られていた彼女であったが、そんな彼女にも勝てない相手は山ほどいたのだから。
だが、彼女はこの時、ザビーゼクターの声を聴く事によって理解をした。

個人としての完璧さというものもあるが、それと同時に、組織としての完璧さというものもあるのだという事を。

そして、それはサッカーにも活用が出来るという事に。

咲夜「私のいる中盤の底は、必ず抜かせない。 仲間と協力をし、組織として最高のプレーをし守る。
   完全調和(パーフェクトハーモニー)を目指すわよ、皆!」

十六夜咲夜はこの時、ボランチとしての完全なる才能を開花させた。
誰もが認める幻想郷No.1ボランチとなる為のステップを、5段飛ばしくらいで上った。

霊夢「……でも私博麗の巫女だし(スキル無効化能力)。 あれ、味方のスキルは無効化しないんだったかしら? どうだっけ?」
魔理沙「私FWだぜ」
早苗「GKですしおすし」
妖夢「……試合に出れるかどうかすら」
咲夜「ギャフン!?」

ただし、残念ながら彼女の熱い宣言は軽く流されて終わってしまった。

咲夜「……あれ? なんか私ギャグキャラになってない? こんなに瀟洒なのに」
魔理沙「20スレくらい前からそうだよ」

※咲夜がスキル「完全調和」を習得しました。更に謎の槍を入手しました……。

340 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 01:58:46 ID:???
〜大会4日目 幻想郷Jrユース 宿舎〜

こうして咲夜が大幅なパワーアップを果たしているとは露知らず。
外界の幻想郷Jrユースの面々は、今日もまた練習に精を出していた。
アルゼンチン戦を明日に控えたこの日、流石に一同の練習もいつにもまして苛烈である。

輝夜「(いい調子ね……特にうどんげがまた伸びてくれたのが何よりありがたい……。
    未だに得点力としては数えにくいけれど……選択肢が増えるだけで十分。
    ……アルゼンチン戦のスタメン、練り直した方がいいかしらね)」

輝夜はそんな一同を見ながら笑みを浮かべ、頭の中で明日のスタメンについて再構築をし始める。
実際に見たディアスの凄まじさ、そして、伸びてきた味方選手達。
勝つにはどのように戦術を練り、誰を起用するのか――それを考えるのが、彼女の仕事である。

そして、監督が考えるのが仕事ならば選手達は強くなるのが仕事。
幻想郷Jrユースキャプテン、反町一樹もまた、午前の練習に向かおうとしていた。

反町「今日はDグループの試合はイタリア対ウルグアイ、アルゼンチン対フランスだったっけな。
   どっちも松岡さんが見てくれてるから、今は練習に集中しよう。
   なんだか昨日全然成果が出なかったし……今日は特に頑張らないとな。 さて、今日はどうしよう?」

341 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 01:59:54 ID:???
どの練習をしますか?

もう上がらない:シュート(59)
やや上がり難い:ドリブル(55)、パス(53)、タックル(54)、ブロック(53)
普通:パスカット(52)、せりあい(52)

持ってるフラグ:ドリブル・パス・せりあい

A.個人練習
B.他者の練習を補助
C.他者に練習を補助してもらう
D.他者と一緒に練習する

先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

342 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 02:01:08 ID:+sT0b/Qc


343 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/31(月) 02:02:47 ID:???
咲夜さんがたくさんかけてうれしかったけれどぶっちゃけネタもなんもなかった行き当たりばったりだったので難産でした。
時間かかってごめんなさいです。
それでは、本日はここまで。お疲れ様でした。

344 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 02:04:56 ID:HqLc7T32
C 乙でした

345 :森崎名無しさん:2011/10/31(月) 02:08:14 ID:???
乙でしたー
完全調和な咲夜さんか。ヒューイにあんたは不協和音だなんて言われんように頑張ってくれ

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