キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【待ち受ける】幻想のポイズン54【天才たち】
1 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/10/23(日) 23:20:43 ID:???
全幻想郷JrユースのFW、反町一樹が幻想郷・外の世界のサッカー界に旋風を巻き起こすというスレです。
この話はキャプテン森崎のパラレル作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
もしかしたら他のアニメや漫画、小説などからもキャラが出たりするかもしれませんがご了承下さい。
本編のように、選択肢を選んだりカードを引いたりして物語が進んでいきます。
【前スレ】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1309872386/l50
[前スレのわかりやすいあらすじ。]
博麗霊夢・霧雨魔理沙・東風谷早苗・十六夜咲夜・魂魄妖夢という主力選手たちが離脱し戦力に不安の残っていた幻想郷Jrユース。
初戦のウルグアイを2−1で下し、次なる相手は堅固な守備と爆発的な得点力を売りにしたイタリアJrユース。
閻魔様の堅固な守備力、ヘルナンデスの意地のセービングに何度もチャンスを阻まれ苦戦を強いられるも。
フランドールの退場から流れを取戻し、パルスィのアシストの効果もあって3−2と辛うじて勝利を収める幻想郷だったが。
その後、アルゼンチンvsウルグアイ戦を見て天才のプレーに戦慄をするのだった。
パチュリー「もう駄目だ……おしまいだぁ……(威厳的に考えて)」
リグル「MFたちが使えない。もっと私にパスを出すべき。それなら10−0くらいになってた」
フラン「私はロッカールームで体育座り」
パルスィ「オータムスカイズへの評価が±0になったけど、すぐ−1になる予定。妬ましいから」
ヘルナンデス「ハットトリックされたけど、そんな事よりフランちゃん可愛い! 退場は気にしなくていいよ! ちゅっちゅ!」
ディアス「天才だから1試合6ゴールとか余裕。 15分で3ゴールも超余裕」
???「穣子さんルート? そんなのある訳ないじゃないですか。 浮気は絶対許早苗ですよ(ニコッ」
うどんげ「新シュートの名前? 『幻の月(インビジブルハーフムーン)』かな(キリッ」
ロリっこパラダイスなイタリアを相手に辛くも勝利をする事が出来た幻想郷。
しかし、第三戦のアルゼンチン戦はあらゆる意味でここまでの試合とスケールが違いそうだぞ!
大丈夫か!?大丈夫なのか!?ゲームバランス的に考えて!
そんな幻想のポイズン54スレ目、これからもよろしくお願いします。
374 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 00:16:20 ID:???
そして、場面は再び移り変わり幻想郷Jrユース宿舎へ。
午前中の練習を終えた一同は昼食を取る為に一旦休憩へと入り、それを終えた反町は大きく伸びをしながらフィールドへとあらわれる。
反町「ふぅ……さて、昼食も食べ終わったし。 午後も張り切って練習しよう。
試合も気になるけど、今はこっちに集中しないとな。
午前中はタックルの練習をしたけど……午後はどうしようかな?」
どの練習をしますか?
もう上がらない:シュート(59)
やや上がり難い:ドリブル(55)、パス(53)、タックル(54)、ブロック(53)
普通:パスカット(52)、せりあい(52)
持ってるフラグ:ドリブル・パス・タックル・せりあい
A.個人練習
B.他者の練習を補助
C.他者に練習を補助してもらう
D.他者と一緒に練習する
先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。
375 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:16:59 ID:DdYwwWJ+
D
376 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:19:43 ID:AnyY4Ujk
C
377 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:20:23 ID:wrO7yFKI
B
378 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:20:45 ID:ZVoPVJ5+
D
379 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:22:11 ID:???
>>365
で試合中の閃きというのは、要するにK勝利すれば覚えられるってことですか?覚醒廃止したと聞いてましたけど
380 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 00:22:36 ID:???
>D.他者と一緒に練習する
======================================================
反町「(……そうだな。 午後は誰かと一緒に練習しようかな。
でも、誰と練習をしよう? うーん……)」
先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。
持ってるフラグ:ドリブル・パス・タックル・せりあい
※練習をする選手の名前を明記して下さい。
「パチュリー」も選択出来ます。
※右記のメンバーは指名出来ません。「霊夢」「魔理沙」「早苗」「咲夜」「妖夢」「松岡」「輝夜」
381 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:23:13 ID:ZVoPVJ5+
妹紅
382 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:23:19 ID:???
反町のブロック値ってあってる?
383 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 00:23:41 ID:???
>>379
……すみません、覚醒廃止したの忘れていました。
という事で
>>365
の試合中の閃き云々は無視して下さい。
誤解を与えてしまって申し訳ありません。
384 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:24:30 ID:DdYwwWJ+
妹紅
385 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 00:25:30 ID:???
>>382
ごめんなさい、改めて確認したら正しくは52でした。53はミスです。
ミスが多くて本当に申し訳ありません。
なお、数値は違っていますが前日の練習での判定は間違っていませんのでこのまま続行とさせていただきます。
386 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:26:40 ID:???
練習ルール変えたせいなのかちょっと混乱してるね…
387 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 00:36:30 ID:???
>妹紅
====================================================================================
反町「(そうだな。 午前中も妹紅さんと練習して上手くなれたし、午後も妹紅さんと練習しよう。
あと、試合中の閃きでものにできそうな気がしたがそんなことはなかったぜ!)」
午前中に引き続き、午後も妹紅と練習をしようと考えた反町。
昼食を食べ終えてコートに戻ってきた妹紅を早速誘うと、妹紅は満面の笑みで快諾をする。
妹紅「よし、友情タッグトレーニングだね! うんうん、頑張ろう! それで、どんな練習しようか?」
反町「? 何か妹紅さん、やりたい事とかは?」
妹紅「別に無いよ。 反町に全部任せる。
あ、因みに私、ちょっと頑張って練習すればタックルで何かひらめくような気がする!」
反町「(との事だけど……? うーん……)」
A.反町がドリブル/妹紅がタックル
B.反町がタックル/妹紅がドリブル
C.反町がパス/妹紅がパスカット
D.反町がパスカット/妹紅がパス
E.反町がトラップ/妹紅がクリアー
F.反町がクリアー/妹紅がトラップ
G.互いの能力を向上させる練習
先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。
388 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:36:52 ID:ZVoPVJ5+
A
389 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:39:14 ID:akI5wBmI
A
390 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:40:15 ID:???
試合で活躍出来るかな……
ドリブルとシュートがあれば大丈夫だと思うけど
幸いタックル値の高いFWがいるから奥の手としてガルバンにパスして奪わせりゃ良いし
391 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 00:47:13 ID:???
>A.反町がドリブル/妹紅がタックル
===================================================================
反町「よし……それじゃあ俺がドリブル、妹紅さんがタックルで練習しましょう」
妹紅「そっか! うん、よし、それじゃあ頑張ろう!」
先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、
★反町のドリブル練習→(! dice)=★
★妹紅のタックル練習→(! dice)=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
※反町のドリブル経験値は「5/10」です。 10到達で技を取得できます。
※妹紅のタックル経験値は「5/10」です。 10到達で技を取得できます。
392 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:48:04 ID:???
反町と妹紅の経験値って5でしたっけ?
393 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:48:51 ID:???
★反町のドリブル練習→(
2
)=★
394 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 00:49:45 ID:???
>>392
経験値、というより両者共にフラグがあるので5として扱っています。
妹紅は以前タックル練習をして2を得ていましたが、その後覚醒してフラグを立てたので5になりました。
395 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:50:15 ID:???
★妹紅のタックル練習→(
3
)=★
396 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:51:54 ID:???
タックルフラグ得た後に練習したんじゃありませんでしたっけ?
397 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 00:52:19 ID:???
>>396
ちょっと待ってください、確認してきます。
398 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 00:54:25 ID:???
ども。確認してきた所、仰る通り妹紅は練習前にタックルフラグを持ってましたね。
なので今回の練習で回収となります。ご指摘ありがとうございました。
399 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 00:58:28 ID:???
経験値2の状態でKを引いても2+5になるわけじゃなく単純に5になるだけなんですか
なんかすっごい勘違いしてたな…
400 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 01:05:52 ID:???
>>399
そちらの方が計算や整理が難しくなくて処理が簡単というのが大きな理由ではありますね。
401 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 01:25:26 ID:???
他にそうなるのは美鈴のシュートだけか、どうしようもないが美鈴ェ……
402 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 01:26:06 ID:???
モンゴルェ…
403 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 01:38:53 ID:???
>★反町のドリブル練習→( 2 )=反町のドリブル経験値が7に★
>★妹紅のタックル練習→( 3 )=妹紅のタックル経験値が10に★
>※妹紅がタックルフラグを回収し、スキル・タックル+1を取得!
==========================================================================
反町「(よし、ここは俺のちょっとだけ華麗なドリブルで……)」
ズザザザザーッ!
妹紅「それっ!」
反町「うわっ!?」
反町がドリブル突破を挑み、妹紅がそれを止めるという練習が続いた午後の時間。
反町はこの練習でいまいち閃きを得る事が出来ず、技を習得するには至らなかったものの。
妹紅は逆にこの練習でタックルの鋭さを増し、磨きをかける事に成功をする。
無論、その精度はこの幻想郷Jrユースのボランチ――ヒューイには及ばず。
幻想郷で異常なパワーアップを果たしてしまった十六夜咲夜にも劣るものだったのだが……。
妹紅「うん、汗を流すって気持ちいいね!」
反町「(……うぅん、あまりこの2日の練習で成果は出せなかったなぁ。
いや、悔いても仕方ない! フランス戦が終われば練習できる日もあるんだし、その日に頑張ろう!)」
快活な笑みを見せる妹紅に対し、反町の表情は浮かないもの。
しかし、明日にはまたアルゼンチン戦があるのだ。
これ以上のオーバーワークで体を壊しては本末転倒だと反町は己に言い聞かせつつ。
こうして幻想郷Jrユース、2日間の練習は終わったのだった。
※2日間の練習を通じて、反町を除く全幻想郷メンバーの全能力が+1されました。
404 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 01:39:54 ID:???
そして練習終了後、反町たちは夕食を終えた後、それぞれ汗を流し、ミーティングルームへと集まっていた。
昨日に引き続き、偵察に行っていた松岡コーチに今日の試合結果を教えてもらう為である。
メディスン「今日あったのは……ウルグアイとイタリア。 アルゼンチンとフランス……だっけ?」
レティ「もう戦ったウルグアイとイタリアはともかく……後者の2チームの試合については、よく聞いておかないとね」
輝夜「いえ、前に戦った2チームも決勝トーナメントに上がってくる可能性があるわ。
戦法などが短期間で変わるとも思えないけれど、聞いておいて損は無い。
ま、目下、気にすべきはレティの言う通りアルゼンチンとフランスだけどね」
穣子「しっかし遅いわねあのコーチ」
輝夜「もうそろそろ帰ってくると思うんだけど……」
ドタドタドタドタドタ バタンッ!!
松岡「ハァッ! ハァッ! ハァッ……!!」
輝夜「うわぁぉっ!? び、びっくりした……」
噂をすればなんとやら……丁度松岡コーチの事を話していた時、ミーティングルームの扉は強引に開かれ。
中に入ってきたのは、何やら慌てた様子の松岡コーチである。
いきなり飛び込んできた松岡コーチに一同は驚くものの、しかし、すぐに気を取り直し。
どうしてそんなに慌てているのか、と松岡コーチに問いかける。
パチュリー「……何か、あったのかしら?」
松岡「なななな、何か……どころじゃないZO!?」
輝夜「ちょっ……お、落ち着きなさいよ。 ほら、まず、順序だてて話しなさい。
イタリアとウルグアイの試合はどうだったの?」
松岡「そ、そっちはウルグアイが3−1でイタリアを下したZO! これでイタリアは予選リーグ敗退決定!
逆にウルグアイはようやく勝ち点3を獲得だZO!」
反町「(ヘルナンデス……)」
405 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 01:40:57 ID:???
まず松岡の口から説明されたのは、今日行われた第一試合、イタリアvsウルグアイの試合結果である。
イタリア敗戦の悲報を聞いて反町はヘルナンデスと再戦が出来なくなった事について一瞬暗い表情を浮かべたが……。
しかし、周囲の反応は多少ざわめいているもののそこまで驚いた印象は無い。
確かにイタリアの強さはわかっていたが、ウルグアイもまた鬼の勇儀・萃香と実力者を有するチーム。
イタリアが敗退しても不思議ではなく、松岡がここまで慌てる事ではないだろうと考えていたからである。
輝夜「とすると……問題はアルゼンチンとフランスかしら? ……そっちの結果は?」
松岡「そ、そうだZO! それが問題だ! こっちは……5−0だったんだZO!」
ざわ……!!
その松岡の言葉を聞いて、ミーティングルームに集まったメンバーは今度こそ驚いた。
前日のイタリア戦でアルゼンチンが引き分けに終わった事もあり、
ディアスを相手にしても完全に負けた訳ではないのだと考えていたからである。
だが、5−0でアルゼンチンがフランスに勝利したとなれば――やはりディアスの実力は本物なのだと、認めざるを得ない。
如何にフランスが弱小国だとしても、ホームタウンディシジョンがある以上はそこまでの点差をつける事など土台不可能なのだから。
美鈴「やっぱりアルゼンチンさんは強敵みたいですね……(咲夜さんがいてくれればなぁ……)」
静葉「(これは点の取り合いになるかしらね……一樹君とリグルちゃんの出来次第だわ……)」
改めてアルゼンチンの驚異を知った一同は、緊張感に満ちた表情で話し始める。
本当に明日勝てるのか、いや、それでも、やるしかない……。
半ば決死隊の覚悟になるものもいる中、懸命に闘志を失わぬようにする一同を見て……輝夜は満足そうに笑む。
だが、松岡コーチだけは珍しく暗い表情をしたまま……静かに首を横に振った。
松岡「違うんだZO……」
輝夜「? 何が違うの?」
松岡「勝ったのは……アルゼンチンじゃない……」
チルノ「……はァ?」
松岡「勝ったのはフランス……。 フランスJrユースが、5−0でアルゼンチンに完封勝利。 大差で下したんだZO!!」
406 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 01:41:58 ID:???
_,,.. -─- 、.,__
(ゝ、..,_,. '"´ `ヽ. /|
,> '" _,,,......,.,,_ (` '⌒; ∨ |
/ ./ '"´ / `\/、 /
/ / / | | ー- /| \ ハ
</ / /イ | |ヽ.__ / ! \ }
,{ ∠、 ' |__∧ /|ァtテ=ァ } `' iー- 、
八 , |rテ=ァr\| ゞ-゚'´| / | '、 }
´ \ \| ゞ-゚' ""レ' / ヽ./ なんか逆に幻想と当たる時の凌辱フラグな気がします……
,>、,__,ゝ" ' ∠,. イ! }
/ ソ ハ r‐、 ,| 八 , ,ハ
/ ∠、 人 / ! /-- 、 /レ' |
.{ レヘ、 `l.7ァーr,イr/レ' ヽ. '
、 \/∨\_r} // ./ / ∨
\ , -‐─l7| |/ /|/ ト、
ヽ / /| l/| ,r{/! /| \
} / (`'⌒ソ´ | __ ' ; ',
/ | , --、 |,'ヽ/` ー ァ'"´ `ヽ/ ./___.ノ
;' 、/ r-、j |{ } ; く_()) ; /{
、 /  ̄ ヽr!| (') 人 ノ .' '、
,r{ r、ン´}ハ| { .// `''ー '" ム ヽ
という所で判定はありませんが本日はここまでです。それでは、お疲れ様でしたー。
407 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 01:44:06 ID:???
乙でしたー
フランスって反町とリグルだけ集中マークしてれば完封できそうだからなー…
408 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 01:44:47 ID:???
乙でした。
予想通りでしたが…5-0は考えなかったですねえ。
2-1或いは3-1くらいかと…
409 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 01:45:44 ID:???
やっぱりパルスィって以前の反町のようにトラウマ攻撃されるんだろうか?
410 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 02:29:18 ID:???
乙
ディアスのドリブルでもさとりは抜けなかったか
411 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 02:30:28 ID:???
アルゼンチンの無得点は予想したけどフランスの5点は伏兵も決めたということか
412 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 02:44:37 ID:???
ぷるんぷるん乙でした
試合内容が気になるわ…特にフランスの攻め方。
413 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 02:48:24 ID:???
そういえばさとりセービングって落葉シュートみたいなブレ球には使えないはずだよね?
隠しておけばPA内フリーででらくらく発射できるかな?
414 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 07:13:47 ID:???
イヌカマッセの精鋭に
雑魚ヴァルキュリアより弱い魔道軍将がいるとはw
415 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 07:39:20 ID:???
そして腐乱す審判は月の天才の人体実験の犠牲者となったのであった
416 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 08:30:59 ID:???
そうかフランスは来生とディアスをすり替えておいたのか
417 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 08:32:12 ID:???
>輝夜「とすると……問題はアルゼンチンとフランスかしら? ……そっちの結果は?」
そもそもどういう結果になったらイタリアとウルグアイが問題になるんだよ
418 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:07:27 ID:???
イタリア10-0くらいだと得失点差勝負になったとき辛い、とかw
419 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:23:22 ID:???
能力上がったからリグルがスキル込みで67か
一点入れた後はエースに頑張ってもらうか
シーソーゲームにして味方の判定増やすためにワンツーで上がり最後にオータムを2、3発入れれば……
420 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:26:44 ID:???
イヌカマッセの残りのメンバーが気になるZE
421 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:27:17 ID:???
一番困るのはシューターのレッドカードだな
ってあれ?反町退場の場合ってその時点でゲームオーバーだっけ?
(点が取れなくなるという意味ではほぼ確実にゲームオーバーだけどね)
422 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:29:11 ID:???
翼「リグルが退場? 不正をしてまで勝ちたいのか!」
423 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:29:15 ID:???
翼「秘密兵器のEXリグルが10点とるから問題なし」
424 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:31:55 ID:???
>>420
ジェリドとか加賀美辺りだな
425 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:31:57 ID:???
三杉「もうどうでもいいよ…」
426 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:32:11 ID:???
三杉「君たちは何を言っているんだ」
427 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:51:13 ID:???
まぁ問題ないんじゃない?
アルゼンチンから五点も取ったんなら、隠してるものも最早ないはずだし
428 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 12:57:16 ID:???
翼は相変わらずだな
もしかしたらリグルの技を覚えてしまったために基礎が鍛えられてないんじゃないか?
429 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 14:06:23 ID:???
反町の相対的弱体化が止まらねぇw
430 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 15:13:15 ID:???
反町の成長よりもイヌカマッセの全メンバーのほうが
少しだけ気になり始めたのは内緒だw
431 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 18:27:09 ID:???
輝夜「フ……フ、フランスが……アルゼンチンに……」
妖精1「5−0……? う、うそ……!?」
ざわ……! ざわ……!
松岡の衝撃発言を受けてから数秒間、ミーティングルームの時間が停止したように静寂が訪れ……。
しかし、やがて輝夜が驚きの声を上げたのと同時に室内は騒然とし始める。
それ程までに、松岡の発言は一同にとって予想の範疇を超えるものだったのだ。
リグル「やっぱりあの天パは大したことないんじゃないか! フランスなんかに負けちゃってさ!」
パチュリー「……コーチ。 今日の試合、ディアスと八意永琳は出ていたの? 怪我か何かで欠場とか……」
松岡「ディアスも永琳もスタメン出場。 アルゼンチンはベストの状態で試合に臨んでるZO」
パチュリー「……とりあえず、ビデオを見せて頂戴。 実際に見た方が早いわ」
輝夜「そ、そうね! 松岡コーチ、お願い」
松岡「わかったZO!」
ディアスたちに何かのアクシデントがあり出場していなかったのかと思えば、それも違うと松岡コーチが否定。
ならば一体どのようにしてフランスJrユースが勝利をしたのか……。
当然ながらこの場にいる大部分の選手達は、それが気になる。
それを確認するには、やはりこの目で試合を見てみなければならない。
松岡コーチはパチュリー、輝夜に促されるままそそくさとビデオデッキに持ってきたビデオを入れ、再生ボタンを押す。
すぐにテレビにはフランスvsアルゼンチンの試合――試合開始からの様子が映り始めるのだった。
反町「(確かにさとりさんは一対一の名手だ……だけど……それだけであのディアスを完封出来るのか?)」
てゐ「(……つーか問題はどうやって5点も取ったかウサ。 話によりゃフランスは攻撃力も不足って話だったのに)」
432 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 18:28:10 ID:???
………
……
…
パスカル「よし……まずは1点取っておくか! ディアス!」
ディアス「オッケー!」
フランスvsアルゼンチンの試合は、まずアルゼンチンのキックオフで始まった。
アルゼンチンはこのキックオフでまずは1点を取る為、ディアスにボールを預け。
ディアスの超個人技でフランスの意気を殺ぎつつこちらのペースに持ち込もうという腹積もりで攻撃を開始する。
ドダダダダダダッ!
ナポレオン「うおおおおおおおりゃああああああああっ!」
ディアス「おっと」
ボッシ「う、うわあああああああああっ!」
ディアス「ほいほい」
サササッ
ピエール「……止める!」
ディアス「とまらねぇよ〜、っと」
ババッ! ダンッ!!
ピエール「くっ……!(なんてデタラメなドリブルセンスだ……!)」
そして、ディアスはあっさりと中央を突破していった。
フランスのFW、ナポレオンとボッシをあっという間に高速ドリブルで抜き去り。
守備力に定評のあるキャプテン、ピエールをクリップジャンプで飛び越えた。
その一連の動きは正に華麗――これはこのまま早くも1点入ってしまうかと、アルゼンチンサポーターからは歓喜の声が沸き上がり。
一方でフランスサポーターからは悲鳴が漏れ始めるのだが……。
433 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 18:30:22 ID:???
こいし「(やらせるもんか……! えいっ!)」
ディアス「うおっ!?」
むんずっ ガガガッ!!
しかし、ここでボランチのこいしがディアスにプレスをかけ、ディアスの動きが一瞬止まった。
誰にも見えないようにではあるが、こいしはディアスと接触をした瞬間。
片腕でディアスのユニフォームを掴み、引っ張り、ディアスのバランスを崩させたのである。
それは審判が見ていれば確実にファウルを取られていた行為であったが、笛は吹かれなかった。
単純に審判が見ていなかったのか……はたまたこいしが上手く審判から見えないようにやったのか。
それとも審判が見ていたとしても、吹かなかったのか――憶測はいくらでも出来るが、とにかく結論として、ディアスの動きは止まった。
ディアス「(ちっ……狡い真似してくれるぜ! でもそれなら……)そらっ!」
パスカル「(? ディアス、何を手間取っているんだ……? ……まあいい、ここは俺が運ぶか)よし!」
こいし「(ちぇっ、ボール奪えなかったか〜)」
だが、ディアスもただでボールを奪われるような真似はしなかった。
こいしに奪われるよりも早く、素早くボールを捨て、このボールは相棒――パスカルがトラップ。
こいしがディアスについている間に速く中盤を突破しようと、そのままパスカルは単身上がり始めたのだが……。
タタタッ!
パスカル「(よし、あのコイシとかいうボランチがいなくなれば後は楽勝だ。 ディアスがあいつを振り切ってからパスを出して……)」
ドゴール「フンガーッ!!」
パスカル「な……!? ぎゃ、ぎゃああああああっ!?」
バゴォォンッ!!
パスカルはボールを奪われ、ここでアルゼンチンの攻撃は終了してしまった。
そのダイナミックかつ強力なパワータックルでパスカルを弾き飛ばし、ボールを奪ったのはフランスDF――ドゴール。
彼のタックルの鋭さ、破壊力は、少なくとも見ている限りではキャプテンであるピエールに負けず劣らずの威力だった。
434 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 18:31:38 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?
ジョン「あ……あ……あっとぉ!? これはフランス……アルゼンチンの攻撃を阻みましたァ!!
ボールを奪ったのはドゴール選手! これは凄い! そのパワータックルにパスカル選手弾き飛ばされましたァ!!」
観客「お……おおお! い、いいぞドゴール!」「ドゴール! ドゴール! ドゴール!」
「あれ? ピエールとナポレオン以外が活躍してる……」「どういう事なの……」
パスカル「ぐぐっ……い……いたた……」
ディアス「(……俺なら抜けた、が、パスカルだと少し厳しいな。 ……しかし、なんだったんだ今のは?
フランスってのは数少ない主力しか見る所の無いチームじゃなかったのか?)」
永琳「(これは……)」
こいし「やったー! ドゴちゃん最高! よし、こっちの反撃だよ〜!」
ドゴール「マッ!」
このドゴールの守備に驚いたのは、攻撃をしていたアルゼンチン。
そして、実況席と観客たちである。
事前情報でもイタリア戦の様子を見る限りでも、フランスJrユースの中心選手以外はただの数合わせ程度という認識しかなかったのだから。
パスカルのドリブルを中心選手ではないドゴールが止めた事に驚愕をしても仕方がないと言えるだろう。
だが、アルゼンチンJrユースはここから更にフランスの実力に驚き続ける事となる。
バシッ! バムッ!
ジョルジュ「ふ……よくやったドゴール。 後は大陸一のこの私に任せておきたまえ」
パルス「いいからそのボールを寄越したまえ! いい子だから!」
ジョルジュ「いいや渡さんさ。 そら……走れ、フェレーリッ!」
パルス「うわぁ〜、目がぁ〜、目がぁ〜……!」
バシュッ! シュピィイイイイイイイインッ!!
435 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 18:32:38 ID:???
ドゴールからボールを受け取った左サイドハーフ、ジョルジュ。
自称・大陸一のサッカー選手と豪語する彼は、しかし、そう大した実力を持たない選手であった。
だが、彼にはなぜか異常なまでに上手いパスコースを探す能力とそこに通すだけのキックコントロールの実力があった。
まるでパス以外の才能をどこかに置いてきたかのような彼のパスは、アルゼンチンのカットを縫うようにして逆サイドのフェレーリへと届く。
フェレーリ「うおおおおおお! 俺はスーパーカー! 俺はスーパーカー! 俺はスーパーカァァァァァァアアアアア!!」
ズダダダダダダダダダダダダダダッ! シュバァァァァアアアアアアアアッ!!
ガレヤ「な……こ、こんな……!?」
バサロ「う……ウソだろ……!?」
そして、ボールを受け取った右サイドハーフ、フェレーリは走った。
彼は守備力も無かった。得点力も無かった。パスセンスも無かった。ただし、脚だけは速かった。
その瞬発力、加速力、最高速度を生かす為の練習を合宿で積んできた彼の高速ドリブルは――。
ディアスや永琳との練習でドリブラーと相対する経験が多かったアルゼンチンのDF達すらも奪えない程に速く、鋭かった。
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?
ジョン「こ、これは凄いッ! フランス……フランスJrユースがアルゼンチンを押しているッ!!
フェレーリ選手、速い速い! 一気にサイドを駆け上がってしまったァ!!
なんという突破力! こんなドリブラーがフランスにもいたのかァ!? フランス、いきなりの得点チャンスですッ!」
永琳「(……イタリア戦とは見違えるような動き。 一体これはどういう事かしら……?
……疑問は尽きないけれど、とにかく……今は守りきる事が肝要!)
ガルバン君、止めに向かって! PA内は私がフォローをする!」
ガルバン「了解!」
フェレーリ「(よし……ボールを運べた! 後は……)ナポレオンッ!!」
ナポレオン「おっしゃあっ!!」
ガルバン「ぐっ……くそっ!」
永琳「(……パスは平凡もいい所、か。 ふむ……)」
436 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 18:33:40 ID:???
サイドを突破したフェレーリは、ガルバンが襲い掛かる前にボールを素早くゴール前に駆けこむナポレオンへとパス。
グラウンダーのボールを受け取ったナポレオンはそのままワントラップをしてから大きく右足を上げ。
しかし、その前にはここまで戻ってきた永琳が立ちはだかり、全身でシュートコースをブロックしている。
ガルトーニ「た…… た す け て え ー り ん ! 」
永琳「そうそう簡単にゴールは許さない……!」
ナポレオン「(決める……! 決めてやる……! ここまでボールを繋がれて、決められねぇで何がストライカーだ!!
食らいやがれ! これが俺の……!)」
ブワァァァアアアッ!!
ナポレオン「ハイメガキャノンシュートだァァァァアアッ!! うがあああああああああああらああああっ!!」
バゴッ……ギュガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!
永琳「うっ……ああああああああああああああああっ!?」
ガルトーニ「エ、エイリンさん……みぎゃあああああああああああああっ!?」
バギャガガァッ!! ズバアアッ!! ピピィイイイイイイイイイイイイイイーッ!!
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
だが、永琳はこのナポレオンのシュートを止める事は出来なかった。
メガキャノンシュートでは世界は取れない。
チームのストライカーとしての面子も保たれず、それどころか1点も取れないまま試合を終える可能性もある。
イタリア戦でそう感じ、幻想郷の反町、ウルグアイの勇儀、イタリアのフランのシュートを見た彼は。
この大会に向けて開発していたメガキャノンシュートを更に昇華させた。
威力を上げ、破壊力を増し、スピードを伸ばしたそのシュートはゴールネットを突き破り。
ゴールが決まった事を知らせる審判の笛が、高らかになったのだった。
フランスJrユース 1−0 アルゼンチンJrユース
437 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 18:34:55 ID:???
一旦ここまで。
438 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 18:41:29 ID:???
反町「良い特化だ感動的だなだが無意味だ」
バシュ!
439 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 18:43:04 ID:???
森崎板ルールにおける最適解、特化戦術で来たかー。
まあ、この世界じゃ実際にオータムがこれで大暴れしたもんな。
440 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 18:43:35 ID:???
どこかで見たような特化型チームだw
441 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 18:58:47 ID:???
早速パルス大佐が決め台詞だしてるw
442 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 19:18:33 ID:???
ハイメガキャノン…なんて聞き覚えのある名前w
443 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 19:19:29 ID:???
このナポレオンは妹いるなw
444 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 19:26:04 ID:???
ナポレオンはエロゲ顔負けのハーレムなのに鈍感っぽいw
445 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 19:48:58 ID:???
特化するとシステム的にはすげぇ強いからね
ポイズンさん側から対策用の特殊要素加えない限りw
446 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 20:35:36 ID:???
フランスわろたw
447 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 20:41:19 ID:???
ジョン「んなああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?
こっ、これは凄い! 凄まじいィッ!! フランス、前半6分、早くも先取点を挙げたァァァッ!!
決めたのはフランスエースストライカー、ルイ=ナポレオン選手ッ!
豪快なパワーシュートでアルゼンチン守備陣は呆気なく吹き飛ばされてしまったァァァッ!!」
観客「うおおおおおおおおおおお! フランス! フランス! フランス!!」「いいぞー、ナポレオーン!!」
「きた! メインストライカーきた! これで勝つる!!」「アシストしたフェレーリもナイスだー!」
「フランス最高や! イタリア戦の負けは間違いやったんや!」「負ける気せぇへん、地元やし」「ここから3タテあるで」
フェレーリ「ナイスゴール、ナポレオン!」
ナポレオン「ふん。 バンバン俺にボールを持って来い! この試合、まだまだ点を取るぞ!」
ピエール「……体力配分は間違えるなよ。 後半に入る前にガス欠になっては元も子もない」
ナポレオン「へいへい、わかってますよキャプテンさん」
こいし「ボーちゃんも25cmに負けないように頑張ってね!」
ボッシ「あ、ああ……(やっぱりナポレオンは凄いな……)」
さとり「(……いい流れです。 ですが、相手もこのまま終わりはしないでしょう)」
試合開始早々の先取点。今大会初めての得点とあって、フランスの士気は跳ね上がる。
ゴールを決めたナポレオンは晴れやかな笑顔で自身にボールを集めろと宣言し。
周囲の者たちもナポレオンを祝福しながら、いいムードで自陣へと戻り始める。
それをゴール前から見やりながらさとりは微笑み……次いでアルゼンチンの方へと視線を向けた。
448 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 20:42:37 ID:???
ガルバン「ぐ……く、くそっ! してやられた……!」
永琳「……これは少し予想外ね。 でも大丈夫、1点差程度跳ね返せる。 まだまだ時間があるこの状況なら……そうでしょう?」
ディアス「とーぜん! すぐに倍にして返してやるぜ!」
パスカル「……しかし、フランスの連中。 イタリア戦とはまるで動きが違うぞ。 別人みたいだ……」
永琳「そうね……それは不思議ではあるけれど……必要以上にそれを恐れる必要はない。
確かにドゴール君のタックルは凄かったけれどディアス君なら油断しなければ抜ける。
ジョルジュ君のパス、フェレーリ君のドリブルも凄かったけれど……恐らく彼らはそれしかできない。
なら戦いようはいくらでもある。 それをさせなければいい。 守り方を考え、攻め方を考えれば対処できる」
ディアス「そういう事だな。 ……よし、いくぞみんな!」
ピィーッ! バムッ! バシッ!!
このフランスの先取点。そして、イタリア戦からは考えられない程の選手達の活躍に……。
しかし、永琳はあくまでも落ち着いて戦うべきだと一同を諌め、纏め上げた。
これにより落ち着いたアルゼンチンは、再びディアスを使っての攻勢に出る事となる。
シュバババッ! ダダダーッ!!
ナポレオン「うがあああっ!」
ピエール「くっ……!」
ボッシ「ああ……や、やっぱり駄目だぁ……」
ディアス「(そう簡単に止められるかよ!)」
449 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 20:43:49 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
試合開始時のリプレイを見ているかのように、再びフランスの中盤を突破し始めるディアス。
ナポレオン、ボッシ、ピエールを鮮やかなフェイントで抜き去ったディアスの前に現れるのは。
ボランチの位置で守備についていた古明地こいしである。
こいし「(今度こそ止めるぞ〜)」
ディアス「(来たな……! だけど、同じ手はそう何度もくわねぇよ!)」
今度こそディアスを何が何でも止めてやると息巻いているこいしを見やりながら……。
ディアスはその右足を大きく振りかぶった。
グワァアッ!!
こいし「うえぇっ!?」
ジョン「あ、あああああっとぉ!? これはディアス君、ミドルシュートの体勢だァ!!
そうです! ディアス君はそのドリブルだけではなく、ミドルレンジからのドライブシュートも持っているのです!
距離はややありますが……しかし、無謀とは言えません! これは入るかァ!?」
バルバス「(そうだ、それでいい。 エイリン殿の話によれば、フランスのGKはミドルレンジからのシュートに弱い筈だ。
体力的に不安もあるが……まずはこの1点を返す事が先決。 やれ、ディアス!)」
ディアス「いっけェェェェ〜ッ!!」
バシュウッ! ギュルルルルルルルルルルルルルルゥッ!!
こいし「あわわ……と、届かないィッ!」
さとり「(ミドルレンジからのドライブシュート……嫌な記憶が蘇りますね……)」
450 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 20:44:59 ID:???
この思い切ったディアスのシュートは、しかし、実の所理にかなっている選択だった。
古明地さとりの長所は、そのPA内での圧倒的な強さ。
一対一、至近距離からのシュートにめっぽう強いとされる彼女であったが……そんな彼女にも弱点がある。
それはさとりの心の目が届かない程、距離の離れた場所――PA外からのミドルシュートである。
この弱点を事前に永琳から聞いていたディアスは、だからこそここでミドルシュートを選択したのだ。
パスカットに長け、ダーティーなディフェンスで接触プレイもこなすこいしも、ことブロックではあまり役には立たない。
自らの頭上を越えて飛び上がるボールを見上げながらこいしが振り向けば、さとりは弾道を見極めようと腰を低くして拳を握っている。
ディアス「(入れ!)」
さとり「(……威力は反町君には大きく劣る。 これならば……!)」
渾身の力を籠めてシュートを放ったディアス。
そのシュートを止めるべく、ギリギリまで弾道を見極めようとするさとり。
2人の勝負は、意外な形で決着がついた。
ブラボー「ブラボーブロック!」
バッ! バシィィィィイイインッ!!
ディアス「な……なにィィィィッ!?」
さとり「ブラボー君!」
ブラボー「ブラボー……おお、ブラボー……!」
451 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 20:46:10 ID:???
ドライブシュートが落下し始めた段階で大きく飛び上がり、その背中でボールを弾き返すブラボー。
自称・攻める事でなく、守る事に特化をした力を持つ彼は、合宿中、幾度となくFWたちのシュートを弾き。或いは弾かれを繰り返してきた。
そんな彼がディアスの得意とするドライブシュートを止められたとしても何らおかしい事ではなく。
しかし、それでも完全に阻む事だけは出来なかったのかボールはこぼれ球となり、高く浮かび上がる。
ダダダダッ! バッ!!
パスカル「任せろ、ディアス! ボールはまだ生きている!」
ベルジェル「俺だけ特にキャラが立ってないが……負けてたまるかーっ!!」
バッ! バコォンッ!!
パスカル「うわぁあっ!?」
零れ球にあわせオーバーヘッドキックに向かうパスカルに相対し、共に飛び上がり――。
パスカルがボールを蹴るより早くクリアーをしたのは、ベルジェル。
名前的に考えて特にキャラを立たせにくい彼も、しかし、立派なフランスJrユースの一員。
タックルが上手いドゴール。ブロックが上手いブラボーに対抗をするように、彼は空中戦で存在感を発揮していた。
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
ジョン「こ……これは凄いッ! フランス、ディアス選手、パスカル選手の波状攻撃を防ぎましたァァァッ!!
ドゴール選手だけじゃないッ! さとり選手だけでもない! フランス守備陣は……正に鉄壁!!
強い、強いぞフランスJrユースッ!! 圧倒的天才、ディアス選手もこれには手も足も出ないかァッ!?」
観客「俺は夢でも見てるのか……強いフランスなんて……」「これが特化型の恐ろしい所なんですよ」
「フランスの守備最高や! アモロなんていらんかったんや!!」「これは勝っただろ……流れ的に考えて……」
452 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 20:47:30 ID:???
ディアス「ちっ……戻るぞ、パスカル!」
パスカル「う……お、おう!」
永琳「(予想外、計算外、想定外……ね。 これは私の攻撃参加も検討しなくては……)」
ピエール「よし……ナイスディフェンスだ、ブラボー、ベルジェル!」
ナポレオン「とっととこっちに回しやがれ! もう1点取るぞ!!」
こいし「(みんなちゃんと練習でやった事をやってくれてる! 勝てる! 勝てるよ!!)」
さとり「(……皮肉なものです。 弱き者が強くなろうとして、あのチームの真似事をする事になろうとは)」
その後、フランスは二度目のカウンターアタックを決めて2点目を挙げる。
今度は右サイドのフェレーリではなく、中央のピエールが自ら果敢に攻め入って単独でゴールを決めた。
守備が安定した今、ピエールの攻撃力も存分に生かせるようになったのである。
2点差となって、再びアルゼンチンのキックオフで試合再開。
ここでアルゼンチンは攻撃パターンを変え、永琳を中心として攻め込み始める。
そして、永琳はミドルレンジでボールを持つとディアスと同様ドライブシュートを放つのだが……。
さとり「それは……通しませんッ!!」
バチィッ!!
永琳「くっ……。
(ミドルレンジからの私のシュートでも通用しない……? ……四季映姫のロングシュートを弾き返したのは伊達ではないわね。
これでは私たちクラスのシューターでは分が悪い……。 ……相性が悪すぎるわよ)」
しかし、ゴールはフランスの守護神――古明地さとりが許さなかった。
ミドルシュートを持つとはいえ、永琳もディアスも、どちらかといえばドリブラータイプの選手である。
それでも、かつてのさとりが相手ならば、永琳たちでもゴールを奪えていたかもしれない。
だが、さとりは過去からは考えられない程にまで大きく成長をしていた。
伊吹萃香にはまだ及ばないだろうが、それでも確実に過去よりも強くなっていた。
453 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 20:48:47 ID:???
そして試合はフランスペースで運ばれていく事となる。
前半25分、今度はピエールとナポレオンの高速ワンツーから一気にアルゼンチン深くまで切り込み。
ボールを預けられたボッシは、新必殺シュート『ネオサーブルノワール』でゴールを狙う。
だが、これはあっさりガルバンに弾かれ……た所を、詰めていたピエールがジャンピングボレーを決め、3点目。
アルゼンチンがせめて前半で1点でも返しておかなければと焦り攻勢に出てきた所を。
ようやくピエールがディアスのドリブルを止め、
フェレーリのドリブルでサイドを破ってからのサイドチェンジでジョルジュへとボールが渡り。
前半30分、ジョルジュの針穴を通すパスを受けたナポレオンが、ガルバンを振り切りノートラップキャノンを決め4点目。
ではディアスとパスカルのコンビネーションでは抜けないかと試してみれば……これはパスカットを得意とするこいしの餌食となった。
そのままこいしがボールを持って上がり、得意のパスでナポレオンに通し、
ナポレオンが再びハイメガキャノンシュートを放ち5点目。
これでナポレオンはハットトリックを達成した事となる。
それでも最後の最後、前半戦ロスタイム。
ディアスが意地を見せて中央を突破し、DF達を抜いてさとりとの一対一の場面となる。
ディアス「(これ以上好き勝手やらせてたまるか! 1点を取って……後半で逆転だ!!)」
これだけ好きにやられても、ディアスはまだあきらめていなかった。それを許される状況に、彼はなかったのだ。
天才は諦める事を許されない。天才は最後まで1人でも戦い抜かなければならない。
何よりも彼の天才としてのプライドが、前半無得点で終わる事を好しとしていなかった。
さとり「(……ドリブル!)」
だが、ゴールを守るさとりにもプライドがあった。一対一では絶対に負けないというプライドがあった。
ディアスの心を読み、行動を読んださとりは、迷いを見せず飛び出す。
454 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 20:49:49 ID:???
ダダダダッ! バッ!!
ディアスは足でボールを挟み、高く飛ぶ。さとりが届かない程に。
ディアス「抜い……」
さとり「てません!」
さとりはそれを読んでいた。だからディアスがさとりを飛び越える前に、最高度へと到達する前に、ボールに触れた。
ダンッ! バチィィッ!!
ディアス「なっ……!?」
結果、さとりはボールを奪取した。
天才ファン=ディアスは、古明地さとりを抜けなかったのである。
ピッピッピィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
そして、フランスボールとなった瞬間、審判の前半終了を告げる笛がフィールドに響いた。
5−0……攻撃力を最大の売りとしたアルゼンチンJrユースは、守備力が最大の課題とされたフランスJrユースを相手に。
しかし、前半戦で1点も取る事が出来ず、試合を折り返す事となったのであった。
永琳「(……これは、勝機は無いかしら。 ……ただ、諦める前に出来る事がある。
……決勝に上がる為の布石、打たせてもらいましょう)」
フランスJrユース 5−0 アルゼンチンJrユース
455 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/01(火) 20:51:03 ID:???
一旦ここまで。今日中には判定無いシーン終えたいです。
456 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 21:14:49 ID:???
まともにフランスが勝ってるなあ
主審の活躍が無いのに
457 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 21:17:01 ID:???
特化チームは相性がはまって欠員がいなければ
(秋風がタックラー抜きで負けたように)強いもんねー。
458 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 22:03:49 ID:???
ただ、ここで『誰がどういうタイプか』を知れたことは大きいと思う。
守備はともかく、攻撃は作戦さえしっかり立てれば大分やりやすくなるんじゃないかな?
勿論、向こうも何らかの作戦は立てて来るだろうけど。
459 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 22:29:41 ID:???
弱点はえーりんが教えてくれるから大丈夫
460 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 22:38:30 ID:???
(弱点)おしえてえーりん!
461 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 22:41:53 ID:???
(弱点)おしえてめーりん!(無茶振り)
462 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 22:43:02 ID:???
本当に無茶だw
463 :
森崎名無しさん
:2011/11/01(火) 22:46:57 ID:???
(弱点)おしえてーおりん!(は居なかった)
464 :
森崎名無しさん
:2011/11/02(水) 00:45:46 ID:???
翼「弱点なんか教わらなくてもリグルさえいれば問題ない!」
465 :
森崎名無しさん
:2011/11/02(水) 00:46:18 ID:???
三杉「君は何を言っているんだ」
466 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/02(水) 01:00:15 ID:???
ガルバン「くそっ! 前半戦だけで5失点も喫してしまうとは……!」
ガルトーニ「(俺がもっと頑張れていれば良かったんだけどな……完全に俺はこのチームの穴だ……)」
ディアス「……気にするな、ガルバン、ガルトーニ。 前半で俺達だって点を取れてねぇんだ」
パスカル「……監督、後半からはどう攻めるんです? このままじゃ……」
バルバス「うむ……」
ハーフタイム中、アルゼンチンJrユースの面々は浮かない表情でいた。
圧倒的格下だと思っていたフランスを相手に、天才ファン=ディアスは1点も取れず。
逆にフランスはアルゼンチンを攻めに攻め、5得点を挙げていたのである。
こんな状況では普段陽気なディアスといえど、その表情に笑みが浮かぶ筈もなく。
ただただ悔しげに歯噛みをしながら、パイプ椅子に腰かけ体を休めている。
この状況をどのように打破すればいいのか――パスカルがバルバスに問いかけた瞬間、不意にロッカールームの扉が開いた。
永琳「あら……随分と暗いわね、みんな」
パスカル「エ、エイリンさん……こんな時に一体どこに行ってたんだ? しっかり体を休めないと……」
永琳「大丈夫よ、簡単に倒れるようなヤワな体はしていないから。 ……ディアス君、それに皆、はい、これ」
ディアス「おっ、サンキュー」
パスカルの言葉を受け流しながら、永琳は肩から下げていた袋の中から多量のドリンク剤を選手達に配り始めた。
八意印の栄養ドリンク――疲労回復に効果覿面なこのドリンクのお陰で、
ディアスは毎試合ある程度の無茶は出来るだけの体力を確保しつつ試合に挑み続ける事が出来ていたのである。
永琳「ところで監督さん。 例の件だけど……」
バルバス「上手くいったか!?」
永琳「勿論。 これで後半戦、多少なりとこちらが有利な状況を作れる筈だけど……」
バルバス「……恐らく逆転は不可能だ、と言いたいんだろう? わかっている」
ガルバン「な……何の話ですか?」
バルバス「……いいかお前たち、試合はこの1戦だけで終わる訳ではない。
最終的にリーグを勝ち抜ければ、フランスに負けようが関係は無いのだ。 そこで後半戦は少し戦い方を変える」
ディアス「……どうするつもりなんですか」
バルバス「うむ……それはだな……」
467 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/02(水) 01:01:19 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
ジョン「さぁ〜、ハーフタイムを終え、両チームの選手達が再入場を果たして参りました!
フランスは果たしてどこまでこの点差を広げる事が出来るのか!
アルゼンチンは逆に、どれだけ点差を縮める事が出来るのか!? いよいよ後半開始です!」
観客「これは10−0とかもあるで」「フランス! フランス! フランス!」「さとりんペロペロしたい」
「Vやねん! フランス!」「もう許してやれよ……」
ナポレオン「へへへ、後半もひと暴れさせてもらうかな」
ピエール「……後半は落ち着いて行けよ。 前半で3本もシュートを撃っているんだからな」
ボッシ「(俺も1点くらいは決めたいけど……駄目かなあ……)」
こいし「このまま無失点勝利だよ、お姉ちゃん!」
さとり「……そうね、こいし(ただ……アルゼンチンがこのまま終わるとも思えないけれど……)」
ディアス「……まさかこんな情けない戦い方をしなくちゃいけないなんてな」
永琳「戦い方に情けないも何もないわ。 最終的に勝てば、経過などどうてもいいのよ。
……作戦通りに頼むわよ、ディアス君」
ディアス「わかってるよ。 (確かに……ここから逆転を狙いに行くのは厳しいからな……)」
ハーフタイムが終わり、フィールドに現れる両チームの選手達。
片や既に勝利をしたかのようなムードでいるフランスJrユース。
片やもはや逆転は絶望的だと悟り、しかし、それでも一縷の望みを繋ごうとするアルゼンチンJrユース。
それぞれのチームはポジションに散らばり、フランスのキックオフでの試合再開となるのだが……。
ピエール「(む……? 主審が……)」
468 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/02(水) 01:02:27 ID:???
ジョン「えー、なお、前半で主審を務めていたカネウケトッテ=マスネン氏が謎の腹痛で緊急搬送をされた為。
後半からはキレイーナ=ケッパク氏が主審を務める事となります。
いやぁ〜、南沢さん。 このような事があるんですねぇ」
南沢「どんな時にも事故や不幸というのはつきものですからね。 まぁ珍しいケースですが、こういう事もあるでしょう」
永琳「(そうそう……事故や不幸はどこにでも転がっているものよ。 ふふふ……)」
ピエール「(……主審が変わろうが変わるまいがやる事は同じだ)」
なんとハーフタイム中に前半主審を務めた審判が謎の腹痛を訴え、後半からは違う審判が代行として主審を務めるという。
この珍しい事例に観客席はざわめくのだが、まぁ持病か何かを持っていたのかもしれない……お大事に、の一言で済んだ。
真実は闇の中である。
ピィーッ!
アクシデントはあったものの、試合には影響がない。
主審の笛が吹かれるとフランスは再び攻勢に出、まずはフェレーリのドリブルでサイドを突破しようとする。
だが、この突破は失敗に終わった。
フェレーリ「俺は速い俺は速い俺はスーパーカー! スーパーカートリオォォォオオオオオオオオオオオオオオッ!!」
ディアス「うるせぇな叫ぶな!」
永琳「F1セブンの方が好みよ」
ズザァァァァッ! バシィッ!!
フェレーリ「……ぷすん」
どれだけ高速ドリブルが上手くても、流石にディアスと永琳という実力者2人を抜くのは難しかったのである。
469 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/02(水) 01:03:28 ID:???
ジョン「あっとぉ!? これはフランス、攻撃失敗! アルゼンチン、今度は突破を阻みました!
さぁ、果たしてここからどうやって反撃をしてくるのか……っと、おっとぉ、これは……?」
バムッ! バシィッ! パンッ!
永琳「さぁみんな、落ち着いてボールを回していくわよ!」
パスカル「オーライ!」
パルス「ふははは、素晴らしい。 最高のパス回しだと思わんかね」
ピエール「な……何?」
ナポレオン「……何考えてやがんだこいつら」
5点差。そして、残り時間は後半45分のみ。
同点に追いつくにしろ、逆転を狙うにしろ――或いは、得失点差を縮める為にも点差を少しでも詰めるにしろ。
アルゼンチンJrユースは、攻めなければならない状況にあったのは確かだ。
しかし、アルゼンチンはなんとここで自陣でのパス回しを始めたのである。
これにはフランスJrユースの面々も目を丸くして驚き、観客たちも騒然とする。
何故、限りある時間を無駄に浪費しているのか……誰も理解が及ばなかった。
ボッシ「も、もしかして……これ以上点差を広げられたくないから……キープして時間を稼いでいる、とか?
お、俺達って前線での守備力が殆ど無いし……」
ピエール「……それは考えにくい。 まだ時間も残っている。
あいつらがいくら上手かろうと、いずれ俺やコイシあたりがボールを奪うのは明白だ。
自陣で奪われてしまえば、それこそ致命傷になる。 悪手にも程があるが……」
それから十分が経過しても、アルゼンチンは一向に攻める様子を見せずパス回しを続けた。
これに対してフランスは、やや引いた位置で守り積極的にボールを奪いに行く事はしなかった。
相手の考えが読めなかったのもあったし、5点のリードがある以上、時間が潰れてくれるのはありがたい事だったからである。
だが、この事態に一人、我慢が出来ないものがいた。
470 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/02(水) 01:04:53 ID:???
ナポレオン「いつまでもチンタラやってんじゃねぇぇぇえええええええええええ!!」
ピエール「!? ナポレオン!?」
永琳「(よし、かかった!)」
ジョン「あっとぉ!? これはナポレオン選手、猛然とボールに向かって突っ込んでいったァ!!
それも当然でしょう! アルゼンチンはまるで攻めるつもりを見せず、ボールを回すだけです。
焦れてしまうというのも無理が無い!」
ルイ=ナポレオンは短気な男だった。
実力はフランスにおいて群を抜く程の選手だが、その凶暴な性格と短気で喧嘩っ早い性質が問題視され。
フランスJrユース内でも、問題児扱いされる程の選手だった。
そして、そのナポレオンの性格についても八意永琳は知っていた。データとして取っていた。
サッカーをするのは人形ではない、人である。
どれだけ優れた選手であろうと、メンタルが弱くそこを突ける選手もいる。
八意永琳はそれを知っていた。故に、一つの作戦を立てた。ルイ=ナポレオンを陥れる為の作戦を。
永琳「(まずは彼をここから更に焦らす……)それ!」
ディアス「ナイスパス! よっ!」
ナポレオン「ド畜生がァッ! ボールを寄越しやがれェェェェェッ!!」
ピエール「よせ、ナポレオン! 熱くなりすぎるな!!」
ナポレオン「うるせぇ!! 5点で満足しちまう軟弱野郎が指図すんじゃねぇ!!」
顔を真っ赤にして怒り狂うナポレオンを後目に、永琳たちは更に焦らすようにパス回しを続ける。
止めるピエールの声を聴かず、ナポレオンは更に頭に血を登らせながら夢中でボールを追い始める。
しかし、当然ながらこのパスをカットできる筈が無い。
ナポレオンはそれほどパスカットが上手い訳でもないし、何より相手が取れるパスコースは多いのだ。
たった一人でアルゼンチンのパス回しを止めようという方が無謀である。
471 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/02(水) 01:06:42 ID:???
永琳「(……そろそろ頃合いね。 今よ、ボールを!)」
パスカル「(オッケー!)それっ、エイリンさん!」
永琳「ナイスパ……」
そして、永琳はフランスJrユースメンバーに感づかれないようサインを送った。
瞬間、ボールは永琳へと預けられ……それと同時に、近くにいたナポレオンが即座にプレスをかけにくる。
彼に少しでも物事を考えるだけの余裕があったなら、もしかしたら気づいたかもしれない。
パスコースが余分にあるのに、パスカルがわざわざナポレオンがそばにいる永琳へとボールを渡したかを。
ナポレオン「もらったああああああああああああああああああああっ!!」
永琳「っ!? きゃあああああああっ!?」
バゴォッ!! バシィィッ!!
ナポレオン「へへへ……ざまあみやがれ! よし……!」
ピピピピピ! ピィーッ!!
ナポレオン「……あん?」
永琳「うっ……つつつ……いったぁ〜い」
ピエール「(こ……これが狙いか……!?)」
ディアス「(エイリンさん……そのあまったるい声はやめてくれ……本気で寒気がした……!)」
エル=シド=ピエールはこの時ようやくアルゼンチンの狙いに気づいた。
しかし、気づいた時にはもう遅かった。
472 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/02(水) 01:07:46 ID:???
ジョン「あっ……とぉ!? これはフランス、危険な接触プレイです!
永琳選手、ボールを持った所をナポレオン君の豪快なタックルを受けて吹き飛ばされましたァ!!
おっとぉ、今、主審が永琳選手の元へと向かいます! け、怪我でもしたのでしょうか!?」
ディアス「お、おいエイリンさん! 大丈夫か!?」
パスカル「酷い……靴下がズタズタじゃないか。 思いっきり削られてる……!」
永琳「くっ……だ、大丈夫よ……。 この程度……」
ディアス「そんな訳ないだろ! 審判さん! タンカを!」
主審「うむ……」
地面に転がり、脚の部分を抱えながら悶絶をする永琳。
アルゼンチンJrユースの面々は永琳の怪我の様子を心配するように取り囲み、主審はすぐさまタンカを持ってくるよう要求。
すぐさまタンカはフィールドまで運ばれ、永琳はその上に乗せられてベンチへと応急処置の為に運ばれてゆく。
そして、主審は己の職務を全うする為に茫然としていたナポレオンの前に立った。
ビッ!
ナポレオン「!!!!!!!」
ピエール「ば、馬鹿な……」
こいし「な……なんで……?」
ドワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?
ジョン「あっ……ああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?
こ、これは……これは、ナポレオン選手! レッド! 一発レッドカードが出てしまったァ!! 退場だァァアアッ!!
し、しかし……しかし、重すぎる罰では決してありません!
永琳選手の怪我の様子はわかりませんが、先ほどのは明らかに危険なプレーでした!
これではレッドカードが出ても、不思議ではないでしょう!!」
ここでナポレオンに下された裁定は、レッドカード――退場処分だった。
もしも主審が、前半戦と同じ人物ならば、或いはこの反則も流されていたかもしれない。
だが、後半から入った主審は、このナポレオンの反則を見逃さず、厳しい罰を下した。
473 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/02(水) 01:08:58 ID:???
観客「な、なんでだ〜! なんでナポレオンが退場しなきゃならないんだ!!」「審判に訴訟も辞さない!」
「せめて軽い注意で済ますべきだろ地元的に考えて……」「っていうかナポレオンいなくなったら次の試合どうすんだよ……」
ナポレオン「お……お、おれが……退場だと……?」
ピエール「……ナポレオン」
ナポレオン「う……」
この裁定に狼狽えていたのは、ナポレオンである。
彼は超危険人物として何度も退場処分を受けた程の問題児だが、しかし、この大会の重要性も理解していた愛国心溢れる少年でもあった。
レ・ブルーの誇りを胸に大会を勝ち上がらなければならないという事は、彼もまたわかっていたのである。
故に、この退場処分は彼にとっていつもの試合とは違う意味を持っていた。
それだけ大きなショックを受けるだけの、裁定だった。
ピエール「……速やかに退場しろ」
ナポレオン「………………」
ピエールの有無を言わさぬ言葉を聞き、ナポレオンは静かにその場を立ち去って行った。
こいし「に、25cm……あんな25cm……見た事無い……。 すっかりしおしおに萎んじゃって……」
さとり「(……八意永琳。 わざと……ですか)」
それを遠くから見つめていた古明地姉妹は、彼にかける声を見つけられなかった。
こいしはいつもの強気な姿からは考えられない程落ち込んだナポレオンの姿にショックを受け。
一方でさとりはベンチで手当てを受ける永琳を見つめながら、小さく息を吐く。
さとり「……こいし。 この試合、反則まがいの守備はやめておきなさい」
こいし「え? な、なんで?」
さとり「審判の印象は先ほどのナポレオン君のプレーで悪くなっている。 ……貴方まで退場したら、この試合はともかく。
明日のウルグアイ戦が厳しい戦いになる」
こいし「う……わ、わかった」
さとり「(八意永琳……汚い、とは言いません。 こちらも同じような事をやっているのですから。
しかし……やはり貴方は、手ごわかった)」
474 :
幻想のポイズン
◆0RbUzIT0To
:2011/11/02(水) 01:09:58 ID:???
バルバス「……上出来だな、エイリン殿」
永琳「ええ。 まさか一発レッドカードだとは思わなかったけれどね……」
ベンチで手当てを受ける永琳は、苦しげな表情を浮かべ、苦しげな声を出しつつ……しかし、心の中でほくそえんでいた。
そう、血気盛んなナポレオンを焦らし、危険なプレーを誘発させやすい状況を作り……。
わざと負傷を負う事によって、ナポレオンにカードを出させる事が永琳たちの狙いであった。
この試合、既にアルゼンチンにとっては負け戦と言っていいものである。
だが、大会は……グループDのリーグ戦は、この試合で終わりではない。
永琳「(現在私たちアルゼンチンが勝ち点4。ウルグアイが3。フランスは……今日の試合で3になるわね。
幻想郷は6、ほぼ通過は見えている位置。 だから私たちが狙うべきはどのようにして勝ち上がるか。
そして、それは既に決まっている。 明日の幻想郷戦で勝ち、勝ち点を7にする。
引き分けで勝ち点5なら、明日のフランスvsウルグアイでどちらかが勝てば抜かれる。
故に、勝ち点7だけが確実に決勝に上がる為の道筋。 しかし、それにも障害がある。
それは、万一にもここからフランスが3連勝をする事。
……そうすればフランスは、勝ち点が9になる。 即ち、私たちのリーグ敗退が決定する。
そのリスクを回避するには……明日の試合でフランスが負けるようにするのが、ベスト。
そうすれば仮に幻想郷戦でフランスが勝った場合、私たちが7。 フランスは6となり、私たちが決勝に上がれる事となる。
ではどうやってフランスを負けさせるのか……エースストライカーを出場させなくする。 それだけでいい)」
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