キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【覇者の称号】キャプテン森崎44【カンピオーネ】

1 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/08/24(金) 23:22:30.41 ID:tkrBsq2Y
キャプテン森崎は、高橋陽一氏作のサッカー漫画「キャプテン翼」の二次創作です。
大空翼に代わって主人公になった森崎有三を読者の投票によって操作していき、
他のキャラクター達と交流を深めながらサッカー選手として大成するのが目的の
読者参加型企画です。いわゆるゲームブックを想像して頂ければ分かり易いかも。

基本は毎回出る選択肢の中から読者が投票によってどれかひとつを選ぶ事によって
森崎の各数値が上下したり結果が分岐し、その結果によって森崎が活躍したり
しなかったりして物語が進んでいく…といった展開です。例えば敵にシュートを撃たれたら、
森崎の能力値+ある程度のランダム要素によってゴールを守れたり守れなかったりします。

投票や判定では2ch式(注:似ているだけで2chとは別サーバー)の掲示板で
ID付の投票書き込みを行ったりスクリプトでカードやダイスを引いてもらったりします。

過去スレのログはこちらのまとめページで見られます↓
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/11.html

ミス指摘、質問以外の雑談は下のURLの雑談スレでお願いします。
本スレでも更新毎に30レス程度までの反応レスなら問題無しとしています。
尚、30レスを超え雑談スレへの誘導が始まったら速やかに誘導に従って下さい。それがルールです。
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1343209591/
2ちゃんねるとは別の場所の板なので、ブラウザによっては外部板登録が必要です。
なんらかの理由で雑談スレが落ちている時は、本スレでも遠慮なく雑談をどうぞ。

【前スレまでの簡単なあらすじ】
第一回フランス国際Jrユース大会でMVPとなった若き日本サッカー界の星、森崎有三!
サッカー王国ブラジルに留学した彼はリオカップ、ジャパンカップ、ワールドユースアジア予選と言った
数多の激戦を経てワールドユースの出場権を勝ち取り、全日本ユースのキャプテンと正GKとして
ワールドユース本大会に殴りこんだ!予選グループを勝ち点7の1位で突破した彼らは
準々決勝で1年前屈辱的な大敗を味わわされたオランダユースと対峙した。
トータルフットボールを駆使するオランダ相手に日本は堅守速攻で対抗し
後半早くも2−0で勝利をほぼ手中にしていた。そして今、3点目が決まる…
…こんな感じで話は進んでいます。

50 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/11(火) 10:07:35.48 ID:m8trYeyV
今日はこれまで。また明日お会いしましょう。

なお、何やらツイッター上で起きたらしい騒ぎについては
私は事情がよく分かりませんし、関わるべきではないと思いませんので
新田くんします。皆さんも新田くんをよろしくお願いします。

51 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/11(火) 10:08:23.00 ID:m8trYeyV
>>50
思いません、じゃなくて思います、でした。失敬。

52 :創る名無しに見る名無し:2012/09/11(火) 13:51:07.74 ID:24LCtDiv
乙でした―
三杉さんが久しぶりに活躍した気がする・・・

53 :創る名無しに見る名無し:2012/09/11(火) 14:39:32.01 ID:yM+U96uo
乙です。三杉△

54 :創る名無しに見る名無し:2012/09/11(火) 15:51:53.33 ID:/nPh5j1p

次はイタリアか
最強のドリブラーは森崎だと知らしめてやろうじゃないか

55 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/12(水) 11:04:29.95 ID:K7wf17X0
〜大会17日目の夜〜

見事準決勝へ勝ち進んだ全日本ユースはその日の内にブラジリア連邦直轄区から準決勝の舞台となるサンパウロ州に移動した。
選手たちは疲れを癒す為にホテルに到着してから思い思いに暇を潰していたが、選手たち以外のスタッフはむしろここからが本番である。

見上「邪魔をするぞ、井出」

井出「あ、いらっしゃいませ!散らかっているのは勘弁なんだな」

片桐「それがお前の仕事だからな。しかし良くここまで集めた物だな」

賀茂「睡眠時間は削りすぎんなよ?倒れるんなら大会が終わってからにしろ」

井出「大丈夫です!ブラジルのビデオ屋はお宝の山なんだから、むしろ見れば見る程力が湧き上がるんだな!」

賀茂「そ、そうか…特殊な奴だな、お前…」

見上「若いからと言って無理をし過ぎると体を壊すぞ…」

特にデータ分析を受け持つ井出はビデオとノートの山に囲まれて夜を過ごす事になるのだが、今夜はここに監督達も集ってきた。
何十本ものビデオを繰り返し見て解析する地道な作業を苦しむどころか楽しんで行う井出に
監督達も呆れ半分に感心するが、ふと片桐が一つのビデオテープに気づいた。

片桐「ん?井出、なんだこのテープは。これもサッカーのテープなのか?」

”Aの伝説”と言うおよそサッカーとは関係なさそうな題名がついたテープに。

56 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/12(水) 11:05:40.14 ID:K7wf17X0
井出「ああ、それですか?沢山買ったら店主がオマケでくれたんだな。何でも南米のストリートサッカーや
非公式試合で活躍する都市伝説級の謎の選手、通称”勝負請負人A”のプレイ集のビデオらしいですよ」

見上「なんだそれは?胡散臭いにも程があるな」

井出「俺もそう思ったんだな。だから全然見てません」

賀茂「まーアテにはなんねえな。でも笑いのネタにはなるんじゃねーか?今見てみようぜ!」

片桐「また始まった…賀茂さん、時間のムダですよ」

賀茂「固い事言うなよ!次の試合は4日後だぜ?ちったぁ息抜きするのも大事だってんだ」

見上「ふぅ、賀茂はこうなったら聞かんからな…まあ少しなら良いだろう。井出、そのビデオを見せてくれ」

井出「あ、はいっ(何時も思うんだけど、賀茂さんってどんな役職についているんだろ?)」

彼らは興味本位でそれを見る事にした。ただの息抜きのつもりで。

見上「ん?…この青年は何処かで見た気がするな」

片桐「言われてみれば確かに…誰でしたっけ?」

賀茂「あ、この顔…こいつ、ブラジルユースで10番つけてる癖に全然試合に出てこない奴じゃないか?」

井出「そ、そうなんだな!アルツール・アンチネス・コインブラ!彼のビデオだったなんて…」

見上「ほう。これは思ったより有用な資料になりそうだな」

57 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/12(水) 11:06:21.20 ID:K7wf17X0
1時間後、彼らは息を潜めて静まり返っていた。
言葉を失うとはまさにこの事で、誰も何も言いたくなかったのだ。
それでもその場の最高責任者としての意地か、見上が振り絞る様な声を上げた。

見上「何故だ…?」

井出「か、監督…」

見上「何故これ程の選手が試合に出てこない!?あの猛者達を差し置いて10番をつけているのも
これなら全面的に納得だ!だが、それなら何故試合に出ないのだ!そもそも何故徹底的に無名なのだ!?」

賀茂「お、落ち着きやがれ見上!パニックになったってしょうがねえだろうが!」

片桐「そ、そうです見上さん。息を整えて下さい」

見上「はあ、はあ…すまん。もう大丈夫だ」

井出「え、えーっと…たぶん、ケガをしているんじゃないでしょうか。それともチームメイト達と仲が悪いとか、
秘密裏に処理されたけど監督の怒りを買ったスキャンダルを起こして起用して貰えないとか…」

片桐「それなら出場していない理由にはなるが、無名さの説明にはならないな」

賀茂「そんなん分かる訳ねーだろ…地元のマスコミだって分かっていないみたいなんだし」

58 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/12(水) 11:07:05.53 ID:K7wf17X0
あのただでさえ強いブラジルユースに更にとてつもなく強大な戦力が隠されていた可能性がある。
こんな状況ではどんな百戦錬磨の者でも冷静である事など出来はしない。

見上「…分かり様が無い謎はもう良い。分かっているのは、もしこの選手が出場してきたら凄まじい脅威となる事だ」

井出「は、はい…彼がチームの一部として機能すれば、ブラジルユースはもう反則的な強さに…」

見上「出来る範囲で良い、解析はやっておけ。だがウチの選手達には知らせるな…
この男については訳が分からない事が多すぎる。今まで全く出てこない選手の事まで煽り立てて、不安を蔓延させる訳にはいかん」

井出「はい」

片桐「(参ったな。今までのブラジルユース相手なら、勝ち目は確かにある筈だったのに)」

賀茂「(こんな奴出てきたら神に祈るしかねえな。こりゃまた見上が胃を痛めそうだ)」

最終的に彼らはその脅威の対策をしつつそれが徒労に終わるのを祈る事にした。
それを逃避と見るか、精神を守る為の決断と見るかは人それぞれだろう。

彼らの努力は近い未来に報われる事になる。

59 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/12(水) 11:07:50.65 ID:K7wf17X0
今日はこれだけ。また明日お会いしましょう。

60 :創る名無しに見る名無し:2012/09/12(水) 20:56:19.13 ID:26IVB77v
おつかれさまです

友達からキャプ森を教えてもらってからやっと追い付きました!

これからも楽しみにしています

61 :創る名無しに見る名無し:2012/09/12(水) 21:04:13.05 ID:BcTpRwWd
はぁ?

62 :創る名無しに見る名無し:2012/09/12(水) 21:31:19.39 ID:6XFF3Y9D
>>60
それはいい友人ですね。もしかして外伝製作者だったりして?

63 :創る名無しに見る名無し:2012/09/13(木) 07:37:25.22 ID:APJEGYgg
避難所でやれ

64 :創る名無しに見る名無し:2012/09/13(木) 09:45:14.58 ID:tys7WBQ8
森崎板を知らないのかもしれないので
ttp://capmori.net/morosaki/

65 :創る名無しに見る名無し:2012/09/14(金) 22:25:15.05 ID:r3hiSM1J
エールやちょっとした雑談も潰そうとする方が居ますが2さんはそれをお望みでしょうか?

66 :創る名無しに見る名無し:2012/09/15(土) 07:47:18.57 ID:jwlXuQ7F
【見上様が】キャプテン森崎19【見てる】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1207413872/700-734
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1207413872/735

ちょっとサルベージしてきたけどあの地点から4年経ってんだな
タケシがまだ試合に出れた時代w

67 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/15(土) 14:15:53.33 ID:9dxTORDL
〜ブラジルユース宿舎〜

彼は夢を見ていた。これは先日見た夢より更に久しぶりの夢だった。

それは8年前の事。彼がまだサッカーを心から楽しんでいた頃の事だ。
それまで父と二人きりのサッカーしか知らなかった彼はこの時初めてチームに入る事が出来た。
フラメンゴのデンチデレイチである。

初めはとてつもなく楽しかった。大勢の人数でするサッカーはとても新鮮だったし、
それ以上に彼は同年代の誰よりもずば抜けて上手かった為歓迎されたのだ。

だがそれは長く続かなかった。あまりにも上手すぎる事によって彼は特別扱いされ、
孤立し、彼に向けられる感情は媚と敵意の二つしかなくなってしまった。
彼は彼なりにその状況を打開しようとしたが、全ては悪化するばかり。

半年後、耐えられなくなった彼は退団届けを置いて去り…その日の内にカルロス・サンターナと出会った。

見るからに田舎から出てきましたと言わんばかりの格好をしたカルロスは滑稽な程途方に暮れた表情をしていた。
何故声をかけようと思ったのか、今では思い出せない。自分以外にも不幸そうな存在をみつけて嬉しかったのかも知れない。
ただ成り行きで自分のサッカーボールで練習させてやる事になり…何時しかそれはとても楽しい時間になっていた。

カルロスは彼より下手だった。サッカーボールの扱いに慣れていなかったからだ。
そこでコツを教えてやるとあっと言う間に目に見える程上達し、小一時間もすると彼も本気を出してカルロスと競い合っていた。

「記念だ、そのボールはお前にやるよ」上機嫌な彼が言っていた。
「ホントに良いの?高いんじゃない?」カルロスは遠慮がちに受け取った。
「良いよ、まだあるし。それよりもまたやろうぜ」この時の彼はまたカルロスとプレイ出来る事を楽しみにしていた。
「うん、良いよ。俺、カルロス・サンターナ!カルロスって呼んでくれ!」カルロスとチームメイトになれば、あのチームでもやり直せると思っていた。
「俺は…アーサー。本名はちょっと違うけど、アーサーって呼んでいいぜ」だが、その約束が果たされる事はなかった。

68 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/15(土) 14:17:22.18 ID:9dxTORDL
段々夢の中の光景が薄れていく。もうすぐ目が覚めるだろうと分かる。

カルロスと別れた彼は駆け足で家に戻ろうとしていた。
頭の中はどうやってチームに戻ろうか、監督達は怒っていないか、嫌いなチームメイト達とはどうしようか等と言った事で一杯だった。

だがそれらは帰宅した時に全て消え去り、彼がフラメンゴに戻る事はなかった。

父が倒れていたからだ。

コインブラ「……………」

ここでアルツール・アンチネス・コインブラは実に不愉快な気分のまま目を覚ました。
彼は既に少年ではなく、父は既にこの世には無く、そして彼はカルロスとプレイもしていない。

コインブラ「…またつまらん夢か」

低い声で吐き捨て、洗面所に向かい、顔を洗う。
誰が見ても不機嫌だと分かる青年が鏡の向こう側から睨み返して来た。

コインブラ「俺はこんな所で何をやっているんだ…」

鏡の中の彼は答えてくれなかった。俺が知りたいと言わんばかりに顔の歪みを深めるばかりである。

69 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/15(土) 14:20:28.87 ID:9dxTORDL
いったんここまで。今日はもう一回更新出来るかな?



尚、応援や感想、挨拶や質問などはこちらに書いても構いません。
メインの雑談は雑談スレで行って下さいと言う事です。
雑談スレに誘導する場合はあくまでも紳士的に、親切にお願いします。

>>60
この時期でも新規読者が入ってくるのは素直に嬉しいですね。
友人ともども、是非ともお楽しみ下さい。

70 :創る名無しに見る名無し:2012/09/15(土) 17:34:54.99 ID:+Z4p/75L

……しかしどうしてカルロスはボールをコインブラと思うようになってしまったんだろうw

71 :創る名無しに見る名無し:2012/09/15(土) 17:59:06.49 ID:sI/KxITs
そこは本当に謎すぎるw

72 :創る名無しに見る名無し:2012/09/15(土) 21:08:46.37 ID:EBvaqpMt
サイボーグになる過程のストレスでボール自体がアーサーになっていったんだろう
都合のいい人格を作り上げるみたいな

73 :


74 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/21(金) 01:17:06.33 ID:rda5nBl/
〜大会18日目&19日目〜

大会18日目に行われた第三の準々決勝のカードはブラジルVSアルゼンチンだった。
通常はこのカードは説明不要の因縁の対決であり、当事国どころか外野も熱狂する試合となる。

だが今回は例外だった。

ディアス「………」

アルゼンチンユースのキャプテンにしてエースのファン・ディアスが負傷で出場不能となっていたからである。
これによりアルゼンチンの戦力・士気の両方が致命的に減少し、サポーター達ですら覇気がなくなっていた。

こんな状態でブラジルと勝負出来る訳がない。誰もがそう認識していたし、現実はその通りだった。

試合は描写出来る程の起伏が無かった。
終始ブラジルが攻め、終始アルゼンチンが対応に苦慮し、そして終始ブラジルがゴールを重ねるだけだったのだ。

カルロスが2ゴール、ザガロも2ゴール、そしてトニーニョも1ゴールを得、5−0になってようやく試合が終わった。
その頃はアルゼンチンサポーターは悲哀の叫びと屈辱の怒号を散発的に漏らすだけになっており、
大勝で喜ばしい筈のブラジルサポーター達もあっけなさ過ぎて白けた雰囲気になって居たと言う。

バルバス「(ふぅ…選手達のキャリアに傷をつけてしまったな。これからどうフォローすべきか…)」

ディアス「(今に見ていろよ、ブラジル、そしてイタリア。この天才を怒らせた報いを必ず受けさせてやる)」

後日”史上最も盛り上がらなかったブラジルVSアルゼンチン”と評された試合はこうして終わった。



ブラジル 5−0 アルゼンチン

75 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/21(金) 01:18:10.77 ID:rda5nBl/
そして大会19日目の最後の準々決勝はウルグアイVSドイツだった。

ビクトリーノ「会いたかったぜェ、シュナイダー!ミューラー!」

シュナイダー「ん?」

ミューラー「ああ、あの時のチビか」

こちらはこちらでフランス国際Jrユース大会での因縁がある組み合わせだ。
あの大会の準決勝でウルグアイは1−6と言う屈辱的なスコアで大敗を喫しており、
その時の大多数のメンバーが現在の両チームにそのまま所属していた為ウルグアイにとってのリベンジマッチである。

ビクトリーノ「あの時の借りを返させてもらうぜ!覚悟しな!」

シュナイダー「そうか。精々頑張れよ」

ビクトリーノ「ハッ!流石皇帝様、挑発がお上手でいらっしゃる!だがその余裕が何時まで持つかな?」

火野「おおっと、俺の事も忘れないでくれよ。初めまして、ドイツの皆さん」

カルツ「お前の事はジャパンカップで覚えているぜよ。確か日系人だったな」

火野「へっ、俺は日本人じゃないぜ。ウルグアイの強さを思い知らせてやらあ」

シュナイダー「…正直、お前らより日本の方がずっと強いと思うがな」

ビクトリーノ「日本と命からがら引き分けたテメーラはそう思いたいだろうな!ハハハッ!」

76 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/21(金) 01:20:46.16 ID:rda5nBl/
程なく始まった試合ではウルグアイが序盤を制した。

パシッ!

ドイツメンバー「あっ!」

ウルグアイメンバー「よしっ!」

ウルグアイは何時もの様に強気で攻め、スピードで相手をかき回す事にしたのだ。
この策は上手く行き、ドイツはパスを遮断されて主導権を握られてしまった。
攻撃でもドリブルとパスを上手く織り交ぜ巧みにシュートに持ち込んでいく。

ビクトリーノ「決めるぞ!ダ・シルバ!」

ダ・シルバ「あいよっとぉ!」

バゴォオオオオドカッバシュウウウウウウウウウウウウッ!!

ミューラー「初見ならまだしも、ネタがバレていてはな!」

バッ!
バコォオオオオオン!

ビクトリーノ「なにィ!」

だがミューラーの鉄壁の守りに阻まれゴールはならない。
そして時間と共にウルグアイの優位性は薄れ、ドイツが反撃に出た。

77 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/21(金) 01:23:44.60 ID:rda5nBl/
シェスター「それ、走れマーガス!」

ボッコォオオオオオオオオン!

ウルグアイメンバー「なにィ!」「バカな、いくらなんでもこんな超ロングフィードが…!」

マーガス「俺達なら出来るんだよ…それっ!!」

バッ!
ボゴン!

シュナイダー「ナイスパスだ」

ウルグアイメンバー「くそっ!」「止めろ!なんとしてでも…」

シュナイダー「もう遅い。 N E O   F I R E ! ! 」

バギュワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!

カノーバ「えっぶぐわあっ」

ドゴォオオッ!
バリィイッ!ブスブスブス…
ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

ビクトリーノ「な、なにィ!」

ただ単にマーガスのポストプレイからシュナイダーに渡し、そのまま点を取る。
たったそれだけの攻撃だったが、それを防げなかった為ウルグアイは先制点を取られた。

78 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/21(金) 01:24:30.68 ID:rda5nBl/
火野「くそがぁ!たった1点がなんだァ!」

ダ・シルバ「すぐに奪い返してやればいいんだ!」

ドドドドドドッ!

フライハイト「勢いは良いが、勢い任せ過ぎる」

ズシャーーーーッ!バスッ!

ミューラー「ふんっ!」

バッ!
ガシイイッ!

ウルグアイメンバー「なにィ!」「こんだけ攻めているのに…!」

そこから先もウルグアイは強気に速攻を繰り返すものの、点を奪えないまま体力を消耗していく。

カペロマン「お前ら単調過ぎるぜ。そら、サイドワインダー…と見せかけて、ポブルセン!」

バコッ!

ポブルセン「死ねやウルグアイ人どもォオオオッ!!」

ドゴォオオオオオオオオオオッ!!

カノーバ「ぐ…わーーーっ!!」

ガゴォン!
ビリィッ!
ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

逆にドイツは豊富な攻撃パターンを駆使し余裕を持って得点を重ねていった。

79 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/21(金) 01:25:22.51 ID:rda5nBl/
火野「ええい、何時までも…俺のシュートを防ぎ続けられると思うなよーっ!!」

グルンッグルンッ!
バッギュォオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

フライハイト「うあっ!」
ミューラー「ぐ…があ…っ!!」

ドゴォッ!ドカアッ!
バスッ!
ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

ビクトリーノ「や、やったぜリョーマ!」

火野「へっ、へっ…ざ、ざまあみろ」

シュナイダー「ミューラーから得点出来るのなら大した物だ。だがまずは息を整えたらどうだ?ビクトリーノも給水を薦めるぞ」

ビクトリーノ「ぐっ…て、てめえ…」

後半24分、ウルグアイは火野の倍速2回転トルネードでようやくミューラーの牙城を崩しスコアを1対2にした。
だがその時点で彼らはもう消耗しきっており、これ以上の得点は無理なのが明らかだった。

80 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/21(金) 01:26:19.99 ID:rda5nBl/
カペロマン「コーナーか!もーらいっ!!」

バッシュゥウウウウウウウウウウ!!
ギュインギュインギュイン…!

バスッ。
ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

カノーバ「うぐっ…畜生…」

ウルグアイメンバー「あああ…」「カ、カノーバでもダメなのか…」



シュナイダー「これでトドメだ。HA!!」

バッ!
ドッグォオオオオオオオオオオオオオオオッ!!
ドガドガガガガッ!!

バスンッ!
ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

ビクトリーノ「………なんでだ。なんでまた…!」

直後にドイツは三点目を奪いウルグアイを死に体にし、試合終了間際にもシュナイダーのバイシクルファイヤーでトドメの4点目。
こうしてウルグアイは力でねじ伏せられリベンジに失敗した。



ウルグアイ 1−4 ドイツユース

81 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/21(金) 01:27:21.53 ID:rda5nBl/
放送「試合終了!結果は4−1でドイツの圧勝。ウルグアイは得意の速攻を連発したもののドイツの最終ラインに何度も阻まれ、
逆にドイツの攻撃を防ぎきれずに大差で敗れる事となってしまいました。予選は2位突破ではあったもののやはりドイツは強い!
準々決勝に勝ち進んだ我らがブラジルユースにとって不足の無い強敵です!彼らの試合が今から楽しみです」

シュナイダー「……………」

ビクトリーノ「(クソが…俺達なんか眼中にないってか?)」

火野「(今に見ていろ…何時までも貴様らの時代じゃなくなる!)」

こうして4つの敗者が去り、4つの強者が残り、ベスト4が出揃った。



大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
9ゴール ストラット
8ゴール シュナイダー、カルロス、日向、ディアス
6ゴール ザガロ
5ゴール 火野、ビクトリーノ
4ゴール カペロマン、森崎、ランピオン、カマーチョ
3ゴール ポブルセン、翼、ナポレオン、ピエール、チャンドラー、ロリマー、ミハエル、サトルステギ
2ゴール トニーニョ、マーガス、李邦内、李邦坤、アルシオン、イスラス、レンセンブリンク、三杉
1ゴール ルーク、肖、岬、山森、フライハイト、ネイ、ロペス、ガルシア、クライフォート、
     カイザー、マッハー、クリスマン、政夫、ディウセウ、マウリシオ

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
6アシスト アルシオン
5アシスト サンタマリア
3アシスト ダ・シルバ、ネイ、チャンドラー、岬、火野、パスカル、ランピオン、
2アシスト カペロマン、マーガス、カルロス、バンビーノ、カルツ、ピエール、王、森崎、翼、トニーニョ
1アシスト カルツ、メッツァ、テイラー、飛、山森、早田、ビクトリーノ、エスパダス、クリスマン、イスラス、シェスター、
      バビントン、クライフォート、カイザー、和夫、ジェトーリオ

82 :創る名無しに見る名無し:2012/09/21(金) 01:43:55.21 ID:3LP0w0hf
乙です

83 :創る名無しに見る名無し:2012/09/21(金) 10:56:04.69 ID:ZwcT8LCa
だいぶ先だろうけどブラジル対ドイツの描写も楽しみだなあ

84 :創る名無しに見る名無し:2012/09/21(金) 17:08:14.53 ID:lHcBfOqS
原作では昔からのファンを萎えさせる様な糞展開だったからな…

85 :創る名無しに見る名無し:2012/09/21(金) 20:06:07.75 ID:PQT7EJqS
ジュニアユースまでは高橋陽一作品
ワールドユース以降はYO-1作品だからしょうがないね

86 :創る名無しに見る名無し:2012/09/22(土) 02:01:47.84 ID:LiaJ6CiG
典型的な痛いファン乙

87 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/22(土) 16:10:47.31 ID:cyEy5k0a
能力値公開スレにて下記のチームのデータを公開しました。

オランダ
アルゼンチン
フランス
イングランド
カメルーン

88 :創る名無しに見る名無し:2012/09/22(土) 17:11:58.75 ID:G3Jn0nu6
乙でした。ディアスすげー。

89 :創る名無しに見る名無し:2012/09/22(土) 17:14:59.78 ID:5R1vgWxb
頼む!来生とディアスをトレードしてw

90 :創る名無しに見る名無し:2012/09/22(土) 18:00:46.69 ID:Oka86dz0
立花兄弟か修哲トリオあげるからピエール欲しいわ

91 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/22(土) 21:51:29.71 ID:cyEy5k0a
>>89
バルバス「ツバサとヒュウガをセットでなら考えよう」

>>90
ナポレオン「ナメてんのかコラ。せめてマツヤマとミスギとナカヤマよこせ」

92 :創る名無しに見る名無し:2012/09/23(日) 01:19:17.59 ID:7HTH4ZAt
日向なんだ
てっきりアルゼンチンが欲しいのはGKかと思っていたが

93 :創る名無しに見る名無し:2012/09/23(日) 08:04:53.86 ID:nbwaECo8
まあ、プロに進めば100%防ぐキーパーがいるからな

94 :創る名無しに見る名無し:2012/09/23(日) 11:00:09.79 ID:lJaUWbeS
山森と新田でイスラス辺り獲れないかな
あれ?誰か来たみたいだ

95 :創る名無しに見る名無し:2012/09/23(日) 17:38:32.90 ID:lGD89YjE
むしろ一点突破の魅力で言うなら新田はとっておいて
一見万能そうだが器用貧乏な山森をエサとして放出したほうが…
おっと呼び鈴が

96 :創る名無しに見る名無し:2012/09/24(月) 07:09:54.04 ID:PGg1oQND
test

97 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/26(水) 10:49:02.93 ID:huGw0WV2
〜大会20日目〜

森崎「後二つ、か…大会って奴は何時もこうだ。上に上がっていく程達成感とあっけなさ、
欲望と疲労が同時にこみ上げてきやがる。そして自分でも機嫌が良いのか悪いのか分からなくなり、暇潰しに困るんだ」

対イタリア戦を翌日に控えた日の昼間、森崎はホテルで哲学にふけっていた。
だが元来衝動的な男である彼はすぐにそれに飽き、暇潰しの種を探し始める。

森崎「そういえば今日は夕食前にミーティングだったな…さて、どうするか」

A そういえばイタリアでプレイしている二人組が居たな。あいつらに会いに行くか。
B 井出の所に行ってみるか。あいつは何か面白い情報でも持っているかも知れん。
C こういう時こそ、見上監督に話を通しておかなくっちゃな。
D 陽子さんに会いたい。陽子さんに会いに行こう。
E とくにアテもなくブラブラしてみるか。
F 長い大会で疲れが溜まった。今日はゴロゴロしていよう。

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1334466935/l50にて
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98 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/09/27(木) 09:03:45.96 ID:wwxcpeMd
>A そういえばイタリアでプレイしている二人組が居たな。あいつらに会いに行くか。

森崎は葵と赤井の存在を思い出し、まずは赤井の部屋に向かった。
普段の二人の関係から見て葵が赤井の部屋に居る確率の方が逆のパターンよりも高いと踏んでである。
彼の勘は見事当たり、赤井の部屋のドアをノックすると二人が顔を出した。

赤井「あ、森崎さん!どーも」

葵「森崎さんじゃないですか!」

森崎「邪魔するぜ。二人共居たのか、ちょうどいい」

葵「え?俺達両方に用があるんですか?」

赤井「っていう事はイタリアに関してですか?」

森崎「ああ」

A イタリアの攻略法について聞いてみる。
B イタリアの弱点について聞いてみる。
C イタリアを貶める方法について聞いてみる。
D 二人の出番について聞いてみる。
E 自分が移籍出来そうなセリエAのクラブについて聞いてみる。

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99 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/05(金) 11:24:04.04 ID:vouvu8Hv
>B イタリアの弱点について聞いてみる。

葵「イタリアの弱点、ですか?う〜ん…」

森崎の単刀直入な質問に葵は腕を組んで考え込みだした。元よりお世辞にも頭脳派ではない葵にこういう質問は難しい。
森崎もそれを分かっていたので期待はせず、葵よりは頭を使うタイプの赤井に目を向けると
こっちの方はしばらく顎に手を置いてからゆっくりと頷いた。

赤井「1つだけあると思いますよ。イタリアの弱点」

森崎「よし、言ってみろ」

赤井「はい、それはストラットとアルシオンのラインの脆弱さですね」

葵「え?それどういう事だ?」

赤井「まずストラットはその凄いシュート力が目に付くが、その分ドリブルは…まあ大した事ないって言っちゃあ問題だが、
俺や早田さんや松山さんや中山さん…要はボールを奪う力が高い選手を複数相手出来る程じゃないって事だ」

森崎「ほう。撃たせなけりゃどんなストライカーも怖くないって奴か」

葵「ん〜、でもアルシオンもとんでもないシュート持ってるじゃないか。後ランピオンも居るし、ストラットだけ構っている訳にもいかないんじゃないか?」

赤井「そこは逆に考えるんだ。アルシオンがヘバッてしまえば、後はランピオンにロングボールを上げるしかなくなるってな」

葵「なる〜ほど〜…」

100 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/05(金) 11:25:09.95 ID:vouvu8Hv
赤井は”ストラットを封じ、アルシオンを疲れさせろ”と熱弁し葵を唸らせる事に成功した。
だが悪知恵なら人一倍回る森崎は大して感心せず、むしろ呆れの表情を浮かべた。

森崎「…結局それってストラットをマークしてシュート数減らせって事じゃねぇか。当たり前の事を自慢顔で言ってんじゃねえよ」

葵「あ…ダメじゃん、赤井」

赤井「えーっ、そんな事言われても…そう便利な弱点なんかあったらアルゼンチンが突いていますよ」

森崎「(チッ、赤井も大して期待出来る奴じゃなかったか)葵はどうだ。何か思いつかないのか」

葵「え?えーっと…ジノはセーブ力は森崎さん程じゃないから、サイクロンとかライトニングタイガーなら多分点を取れ…」

赤井「それこそ普通にこっちの最大の武器を使えって当然過ぎる事じゃねえか!」

葵「だ、だって何も弱点なんか思いつかないよ!」

森崎「(…ダメだこいつら。作戦会議には向かない連中だった)」

葵「じゃ、じゃあ森崎さんはどんな事を考えているんですか?」

森崎「ん?俺か?」

「ジェンティーレ以外のDFは大した事がない。ジェンティーレを釣り出す方法さえあればな…」
「超火力じゃなく、中火力のシュートを連発してジェンティーレを疲れさせると言う手がある」
「先制点さえ取っちまえば、後はこっちが鳥かごし放題だ。これで勝てるぜ」
「俺ならストラットやアルシオンのシュートだって防げる自信がある。こぼれ玉の処理こそ重要だ」
「向こうのお株を奪っちまおう。こっちもカウンターで戦えば、相手は面食らう」
「そんなの思いつかないからイタリアに詳しい筈のお前らに聞いているんだろうが」

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101 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/08(月) 10:28:06.81 ID:0u8Am3OL
>A 「ジェンティーレ以外のDFは大した事がない。ジェンティーレを釣り出す方法さえあればな…」

森崎は守備ではなく攻撃の案を考えた。アルゼンチンの猛攻を何度も止めてみせたジェンティーレの力は認めつつ、
そこさえ無効化してしまえば得点のチャンスはおのずと生まれてくる筈と踏んだのだ。

赤井「ジェンティーレを釣り出す方法ッスか…うーん」

葵「あいつ、攻撃的な選手じゃないからなあ…」

森崎「何か思いつかんのか?奴のプレイスタイルとか癖とか」

赤井「ないと思いますよ。スタイルとしては正統派なスイーパーですから、無理なオーバーラップなんかしてきませんし。
っていうかイタリアユースの場合アルシオンに渡してしまえばその時点で攻撃が成り立っちゃいますから、DFの攻撃参加なんて要らないんですよ」

森崎「チッ。自分の役割を忠実にこなすタイプか…うざってーな」

葵「あっ!」

自分達の考えた案より具体的な物を出された葵と赤井は腕を組んで考えた。
そして赤井は唸るばかりだったが、葵はピンと頭上に電球が浮かんだ様な顔になった。

森崎「何か弱点があるのか?」

102 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/08(月) 10:28:51.69 ID:0u8Am3OL
葵「弱点って言うか、性格ですけど。あいつ超がつく程傲慢でプライドが高いんですよ。しかも激情に駆られやすいし」

赤井「ああ、言われてみれば日向さんに似たタイプだな」

森崎「ほう、日向に似た…つまり、屈辱的な失態を喫したり、挑発されたりするのに弱いってか」

葵「そうなんですよー!でも自分が勝ってる時はとことんまでムカつく奴ですけど…あー、嫌な事思い出した」

赤井「(そういや一度対決して、手も足も出なかった事あったっけ。こいつじゃなあ…)」

森崎「(こいつ、ジェンティーレに恥をかかされた事があるな。だがそんな事はどうでもいい。
重要なのは一度奴らのプライドを傷つけてやれば、そのままディフェンスラインの崩壊を狙えるかも知れんと言う事だ)
他の3人はどうだ?性格的な弱点はないのか?」

赤井「ないっス。アルシオンはクールで有名ですし、ストラットはプレイスタイルが単純だから怒っても影響がないですし」

葵「ジノは実直な人格者ですからねー。なんでジェンティーレみたいな高慢ちきと仲良くできるのか不思議な位ですし」

森崎「そうか…(やはりこっちの攻撃では最大のテーマはジェンティーレをどうするか、だな。
キーパーのヘルナンデスは1対1に強くなった分、突きやすい弱点なんかないし)」

こうしてイタリア組との会談は終わり、ミーティングの時間が刻一刻と近づいてきた。

103 :創る名無しに見る名無し:2012/10/08(月) 11:15:09.28 ID:0u8Am3OL
短い更新ですが今日はこれまで。
また明日お会いしましょう。

104 :創る名無しに見る名無し:2012/10/08(月) 19:06:18.10 ID:Cb+O9EGM
乙でした

105 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/09(火) 10:20:46.34 ID:RLS9Z22O
そして、ミーティングの時間が来た。

見上「全員集まっているな?誰も欠けていないだろうな?」

全日本メンバー「…いえ、誰も欠けていません」「全員そろっていますね」

見上「よしみんなきけ。我々はベスト4、つまり準々決勝まで来た。マスコミ達はお前達を時代の風雲児と持て囃し、
歯が浮く程褒めちぎっているが…そんなものは全て雑音として聞き流せ。特にオランダ相手に快勝した事で
気が緩んでいる者が居たら、今すぐ前に出て来い。私自ら拳で喝を入れてやる」

森崎「(そう言われて前に出る奴はいねーだろ)」

見上「…ではまずイタリアユースの戦力のおさらいだ。井出」

井出「はい!イタリアはこの大会中ずっと5バックシステムを使ってきたんだな。
5−4−1か5−3−2かはまだ分からないけど、5バックなのはまず間違いないんだな。
いまどき5バックなんて言うとカウンター狙いの弱小チームの使うシステムに
聞こえてしまうけど、イタリアの場合むしろ少数だけで攻撃が成り立ってしまうから
こうしていると言ってもいいんだな。無論守りが厚くなるのも言うまでもないんだな。

予想スタメンの能力評価はこうなっているんだな」

106 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/09(火) 10:21:43.12 ID:RLS9Z22O
ランピオン
突破力:B 得点力:B ボールカット:C ゴール前:B スタミナ:B
とても強力なヘディングを撃って来る上、ポストプレイまで出来る。

アルシオン
突破力:S 得点力:S ボールカット:B ゴール前:A スタミナ:S
今大会No.1司令塔!?攻撃における全てが超一流で、桁違いの支配力を誇る。

ストラット
突破力:B 得点力:S ボールカット:B ゴール前:B スタミナ:A
爆発的なキック力を持つパワーストライカー。一旦撃たせたら止めるのは至難の業。

バンビーノ
突破力:B 得点力:D ボールカット:B ゴール前:B スタミナ:B
ドリブラーとパサー両方をこなせるMF。守備力はそこまで警戒しなくてもよし。

マンチーニ
突破力:B 得点力:D ボールカット:B ゴール前:B スタミナ:C
オールラウンダータイプのMFだが、このメンバーでは見劣りするかも。

ジェンティーレ
突破力:B 得点力:B ボールカット:S ゴール前:S スタミナ:A
絶対的な守備力を誇るスイーパー。弱点は無いので何度もトライし続けるしかない。

バサレロ
突破力:C 得点力:E ボールカット:B ゴール前:C スタミナ:D
ジェンティーレには大きく劣るが、雑魚ではないので油断しない事。

マリーニョ
突破力:D 得点力:E ボールカット:B ゴール前:B スタミナ:D
ジェンティーレには大きく劣るが、雑魚ではないので油断しない事。

ゴルバテ
突破力:D 得点力:E ボールカット:B ゴール前:B スタミナ:D
ジェンティーレには大きく劣るが、雑魚ではないので油断しない事。

トリノ
突破力:C 得点力:E ボールカット:B ゴール前:C スタミナ:D
ジェンティーレには大きく劣るが、雑魚ではないので油断しない事。

ヘルナンデス
セーブ力:A 一対一:S 飛び出し:A
パーフェクトGKの名は伊達では無い。特に一対一の勝負は絶望的。

107 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/09(火) 10:22:51.85 ID:RLS9Z22O
小出しですが少しでも更新を。
また明日お会いしましょう。

108 :創る名無しに見る名無し:2012/10/09(火) 14:04:06.52 ID:UWa2+2cq
乙です
アルシオン やっぱTUEEE!!

109 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/12(金) 10:45:08.28 ID:cT+gOOir
ざわざわざわ…

イタリアユースの主力たちの評価の表現に選手達はざわめきを堪え切れなかった。
見上はそれが自然と静まるのを待ってから続きを述べた。

見上「まずは最要注意人物から行く。それはストラットでもジェンティーレでもヘルナンデスでもなく、
アルシオンだ。自軍の選手の自信を失わせる様なマネは避けたいのだが…
奴は司令塔と言うポジションに限定した評価ならば明らかにお前より上だと言わざるを得ん。翼」

翼「…それはつまり、司令塔と言うポジション以外なら勝ち目はあると言う事ですよね」

見上「うむ、そうだ。MFの役目は司令塔だけではないからな。実際に奴は攻撃面では
何もかもが凄まじいが、その反面守備では意欲も能力も低い事がはっきりしている。
よってこちらが攻勢に回っている間は怖い存在ではないのだが…
逆にいったんこいつがボールを持ったら、情けない話だが何をしたら良いか分からん」

森崎「(本当に情けない話だぜ。どうせ俺が最後に止めれば問題ねーだろうが)」

見上「無論だからと言って野放しにしておく訳にはいかん。
奴はドリブルとパスだけでなく、シュートでも超一流だとアルゼンチン戦で証明したからな。
迂闊にフリーにしておけば容赦なくあのスターバーストが飛んでくるだけだ。
奴からボールを奪える確率は低くても、マークをしない訳にはいかない」

ここで見上は一旦言葉を切り、選手達の顔を眺めてから次の選手の説明に移った。

見上「だがアルシオンをマークすると他の選手のマークが減る。そうなるともっとも怖いのがストラットだ。
こいつの実力はこの一言で言い表せるだろう。1年前、森崎からハットトリックを奪った男としてな」

森崎「(むがっ…!思い出したくない事思い出させやがってこの陰湿サングラスめ!)」

110 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/12(金) 10:46:21.19 ID:cT+gOOir
見上「アルシオンがこの世代ナンバー1の司令塔なら、ストラットはこの世代ナンバー1のキック力を持つストライカーだ。
汎用性で言うならドイツのシュナイダーやブラジルのカルロスの方が上だろうが、それだけにただただ
”点を取る”事に特化したストラットの脅威は際立つ。特にアルシオンのゲームメイク能力とランピオンのポストプレイで
より実力が引き出されている点も忘れてはいけない。それをわきまえた上でどうシュート数を減らすかが課題だな」

三杉「(普通に考えれば厳重マークで撃たせないのが王道だが…イタリアもそれ位は想定の範囲内だろうな)」

見上「一方ランピオンは脅威と言う意味では大分格が落ちる。ワールドクラスのヘディング使いではあるが、
前述の二人を考慮するとランピオンを過剰に警戒する訳にはいかないのだ。ただしポストプレイも
出来ると言う点ではやはり放置しておく訳にもいかない存在だろう。言うなれば絶妙に厄介な伏兵だな」

若島津「(俺なら対処出来るレベルだ。そして高い浮き球以外では出番がない奴だから問題ない)」

見上「バンビーノはアルシオンに比べると随分見劣りするが、それでも一応はワールドクラスのMFと言えるだろう。
アルシオンがボールを手放した場合はこいつが代わりにゲームメイクする事が多い。
バンビーノ本人にはシュートの脅威はないから、奴が何を狙っているか冷静に見極める事が大切だな。
もう一人のMFのマンチーニは帯に短し襷に長し、だ。特に特徴らしい特徴がない。
強いて言えばアルシオンとバンビーノよりは守備意識が高い事位だろうか」

岬「(本来なら守備力の高いボランチタイプのMFを入れたかったんだろうけど、イタリアユースにはそんな選手は居ないみたいだね)」

見上「さて…ここまではイタリアの攻撃陣の話だった。今度はイタリアの守備陣の話だ。そしてそれは
ヘルナンデスとジェンティーレをワンセット扱いしなければ話せん。ヘルナンデスはJrユース大会で対峙した時より
随分精神的な余裕が出来た様だ。それは一対一への圧倒的な強さを身に着けた事が何よりの証明だ」

若林「(あいつも俺と同じく、ディアスに食らった屈辱を糧にしたんだろうな)」

111 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/12(金) 10:47:02.10 ID:cT+gOOir
見上「だがより厄介なのはヘルナンデスの常識外れの守備指揮能力だ。これによってイタリアユースのDF達の
守備力は全般的にワンランクアップしていると見て良いだろう。しかもシステムが5バックだからこれが最大限に活かされる。
そして…これら全てがジェンティーレを凶悪なスイーパーに仕立て上げている。
ジェンティーレは守備の全てに置いて極めて高い力を持っている。これが味方のサポートを得てより磨かれるのだ。
攻撃参加は殆どしないが、それでも今大会最優秀DFの最有力候補と言って良いだろう」

中山「(確かに俺にはあそこまで桁外れな守備力はない…だが)」

見上「攻撃と守備両方が極めて強力なのが一目瞭然。これがイタリアユースの全貌だ。唯一つけこめそうな隙は
攻撃と守備がハッキリと分かれすぎていてギャップが生じている事くらいだが、そう易々とその隙を突かせてはくれないだろう…」

イタリアユースの全貌を語り終えた見上は言葉を切り、説明の途中に様々なリアクションを示した選手達の表情をゆっくりと見定めた。
そしてこの負けず嫌い達が強敵を警戒しつつも恐れはしていない事を確認し満足げに頷いてから口を開き…

見上「それでは次に、具体的な戦い方の話に…」



葵「はいはいはーい!俺、俺をお願いします!!」



見上「………!?」

いきなり遠慮なく自己アピールした葵に不意打ちを食らった。

112 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/12(金) 10:47:52.68 ID:cT+gOOir
赤井「お、おい、お前、発言の仕方ってもんが…!」

葵「監督、俺を使って下さい!FWでもMFでも良いですから!この試合の為に用意しておいた新必殺技があるんです!」

山森「(新必殺技だって!?)」

翼「(…今まで使わずに隠していたのか?)」

森崎「(うわ、こいつこんなガキッぽいアピールを…つーか新必殺技だと?んなモンあるんなら
今まで使っておいた方が活躍の機会は増えただろうに…まさかハッタリじゃねえだろうな?
うーん、どうしたもんか。こいつの味方をしてやるか、否か。それとも黙っているか…)」

A 「監督、葵はイタリアを良く知っています。使ってやってもいいんじゃないですか?」
B 「お前…そこまで言うんだったら、その新必殺技がチャチなモンじゃ許されねえぞ?」
C 「フカシこいてんじゃねえ。そんなもんあるんだったら何で今まで使わなかったんだよ」
D 特に口を出さず、成り行きを見守る。

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1334466935/l50にて
            ☆2012/10/12 21:00:00☆ から投票期間を設けます。
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113 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/16(火) 08:41:27.43 ID:OpU0jU0M
>A 「監督、葵はイタリアを良く知っています。使ってやってもいいんじゃないですか?」

森崎「(いや…待てよ。この試合、日向のワントップじゃダメだ。イタリアは日向と翼を最も警戒するのは
火を見るよりも明らかだ。だから第三の得点源が必要なんだ。ここは葵に賭けてみる価値はある)
監督、葵はイタリアを良く知っています。使ってやってもいいんじゃないですか?」

森崎が葵の味方をすると場の雰囲気は明らかに変わった。
森崎によって力を引き出された者、才能を見出された者は一人二人ではない。その森崎が言うのならあるいは…
そんな視線をごく自然に集められた見上は眉間に皺を寄せ、不機嫌そうに口を開いた。

見上「葵」

葵「はいっ!」

見上「そんな切り札があると言うのなら、何故もっと早く使わなかった…?」

葵「キッカケはドイツ戦でした!あのままじゃ駄目だと思って、
まだ構想段階だった技を急遽自由練習の時に実用化まで持って行ったんです!」

見上が暗に葵の言葉の矛盾を突こうとしているのは分かりやすかったが、
当の葵はそんな事には全く気づかずペラペラと自分の最近の動向を素直に話した。
これでは駄目だと悟った見上は質問を変える事にする。

見上「それではその新必殺技とやらは何だ?」

葵「はい!それは…」

114 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/16(火) 08:42:18.51 ID:OpU0jU0M
【分岐】http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1334466935/l50にて
 !card と書き込むとランダムでトランプの絵柄が出るので、(!は半角)書き込んでみて下さい。
(ageでもsageでも構いませんが、★も含めて一回の判定の全文をコピペされてない場合は無効です)

先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で
★葵、急成長?(!dice + !dice)★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

ダイスが
12→葵「新しいドリブル技とタックル技と必殺シュート2つです!」
10〜11→葵「新しいドリブル技と必殺シュート2つです!」
8〜9→葵「新しいドリブル技と必殺シュート2つです!(シュートは1つ未完成だけど…)」
7→葵「新しいドリブル技と必殺シュートです!」
5〜6→葵「新しいドリブル技と必殺シュートです!(シュートの方は未完成だけど…)」
2〜4→葵「新しいドリブル技です!」

115 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/19(金) 10:12:29.94 ID:XVc2KKBm
★葵、急成長?( 4 + 4 )★

8〜9→葵「新しいドリブル技と必殺シュート2つです!(シュートは1つ未完成だけど…)」
----------------------------------------------------------------------------
全日本メンバー「おお…」「3つも?」「本当かよ」「もっと早く出しておけっての」

葵は自信満々に自分の急成長をアピールした。彼が器用なウソをつけるタイプではないのは
誰もが知っていた為、その言葉を疑う事なく感嘆の声が上がる。
それを信じたのかどうかは定かではないが、見上はサングラスを押し上げてから口を開いた。

見上「…まあいい。どの道イタリアを良く知るお前を使うプランはあった。
そこまで言ってみせたのなら活躍してみせろ。くれぐれも醜態をさらすなよ」

葵「はい!」

森崎「(さーて、1回でもチャンスを生み出せば御の字ってトコか)」



*葵が「全方位フェイント(1/4でドリブル力+5)」「叩きつけロベッシャータ(低シュート力+7)300消費」
「股抜きロベッシャータ(近シュート力+7)200消費」を習得しました。
「股抜きロベッシャータ(近シュート力+7)200消費」だけは未完成なので50%の確率で失敗します。

116 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/19(金) 10:13:01.11 ID:XVc2KKBm
見上「話を戻す。具体的な戦術と言っても、攻撃面では特に奇策がある訳ではない。
何時も通り日向と翼をメインに攻撃しつつセカンドストライカー達も参加してチャンスを伺うしかない。
強いて言えばジェンティーレのミスを期待する為に辛抱強く何度も攻める必要があると言う位だ」

早田「問題は守備面ですね」

見上「そうだ。と言ってもMF陣は特にメンバーを弄る必要はない。相手の支配力が高いからと言って、
下がり目に戦っても相手のシュート数を増やしてしまうだけで本末転倒だ。
問題はDF陣の組み方だ。向こうの攻め手はアルシオン、ストラット、ランピオンの3人に
限定されると言って良いのでそれぞれにどう対処していくかが勝負の分かれ目になるだろう」

森崎「(口を挟むとしたらこのタイミングか…?)」

A 早田のハードマークの活用を推す。
B 若島津のクリア万歳を推す。
C 赤井でバランス重視を推す。
D 石崎でブロック力UPを推す。
E 中里でカウンター狙いを推す。
F 特に何も言わない。

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1334466935/l50にて
            ☆2012/10/19 12:00:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

117 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/19(金) 10:13:59.74 ID:XVc2KKBm
追記:葵のドリブル成長は限界に達したので、所持していたフラグAは消失しました。

118 :創る名無しに見る名無し:2012/10/19(金) 20:16:23.82 ID:9pYecgJN
仮にフラグAがなければドリブル技も未完成のままだった可能性はあったのですか?

119 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/23(火) 10:42:54.50 ID:5m9Fv/OE
>A 早田のハードマークの活用を推す。

森崎「まずは何と言ってもストラットを封じるのが一番大事ですよ。それにはタックルの強い早田を
活用するのが一番です。ストラットのドリブルはそこまで大した事はありませんからね」

翼「…俺も同意見です。元チームメイトとして断言出来ますが、ストラットはシュートさえ撃たせなければ
脅威は半分以下になります。幸い空中のシュートは得意としていないので、早田がマーカーとして最も適任でしょう」

早田「おっ、いいねえ。分かってるじゃねえか」

見上「…当然ストラットを野放しにする訳にはいかん。まずは早田、それから赤井でストラットをマークする。
更に次藤と中山を用い、アルシオンとランピオンのシュートは撃たせて防ぐ形を取るぞ」

赤井「はい!(やった、久々の出番!)」

次藤「はい(今回も責任重大じゃのう)」

中山「はい(ペース配分なんて考える余裕はないな)」

見上「中盤は翼、岬、三杉、松山の4人でボックス型で行く。言うまでもないが、アルシオンを放置したりするなよ。
何度抜かれても次こそは止める、と言う覚悟で挑み続けるんだ。無論他のMFに渡った時は積極的に奪いに行け。
また、岬はフリーになれたと思ったら自分で撃て。恐らくイタリアはお前にマークを割く余裕はないだろう」

翼「はい(俺はアルシオンだろうと誰だろうと、もう負けるつもりはない)」

岬「はい(準決勝あたりで1点取っておくと印象がいいんだけど…どうなるかな)」

三杉「はい(今回はゲームメイクよりも守備の駆け引きが重要になりそうだな)」

松山「はい!(どんな強敵だろうと、全力で立ち向かえば光明が見える筈だ!)」

120 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/23(火) 10:44:39.94 ID:5m9Fv/OE
見上「まとめるとこうなるな」



−J−H− J葵 H日向
−−−−−
−I−G− I翼 G岬
−−−−− 
−F−E− F三杉 E松山
A−B−C A早田 B赤井 C中山
−−D−− D次藤
−−@−− @森崎



森崎「(お、GKは俺か…って当然だよな。うんうん)」

若林「(たった1試合で今までの森崎の功績を上回れる筈がないか…)」

見上「この試合、攻守共に気持ちを切らさない事が重要だ。イタリアは守備力だけでなく
攻撃力でも今大会最強かも知れん。だがサッカーはそれ以外にも様々な要素が絡む。
相手よりも多く攻め方を考え、相手がどんな攻め方をしてきても精神力で食らいつけ。くれぐれも怯むなよ!」

全日本メンバー『はい!!』

こうして全日本ユースのミーティングは終わった。明日、彼らはイタリアユースに挑む。

121 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/23(火) 10:45:37.09 ID:5m9Fv/OE
短いながらも更新を。今日はこれだけです。

>>118
そうですね。フラグAがなければ運が悪ければドリブル技すら未完成の
ままだったかも知れません。

122 :創る名無しに見る名無し:2012/10/23(火) 17:31:33.41 ID:jfoTKmPq
>>121
お返事ありがとうございます。

悪夢の紅白戦前半も意義があった・・・といえるでしょうか?

123 :創る名無しに見る名無し:2012/10/23(火) 18:41:39.44 ID:KDASB7AZ

意義のない試合なんてないさ(キリッ

124 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/24(水) 10:51:42.29 ID:3xS5GYi1
準決勝を前にして物思いに耽るのは全日本ユースだけではない。
イタリアユース、ドイツユース、そしてブラジルユースの面々もまた激闘の予感に胸を高鳴らせていた。



〜イタリアユース宿舎〜

アルシオン「(イタリアだろうと、ブラジルだろうと、月は変わらないな…当たり前だが)」

その夜、アルシオンは自室の窓から夜空の月を見上げていた。
イタリアユースではそのあまりにも輝かしいサクセスストーリーと生まれつきのイタリア人ではない故に浮いた存在であり、
所属クラブのACミランでは若すぎる一軍選手として目立ちすぎる彼は幸か不幸か孤独を苦としない性格で
試合の前日に物思う時もチームメイト達と群れる事はまずない。

その代わりと言うべきか、彼は夜の空を見上げるのが習慣となっていた。
誰もが認めるスター選手でありながら、本物の星を見るのが好きなのは彼の飽くなき名誉欲による物かも知れない。

アルシオン「(上に居る者程、落ちさえしなければ長く変わらず輝く事が出来る。
逆に下はあまりにも乱雑に混み合い、お互いの姿すら良く見えなくなる。恐ろしい事だ)」

アルシオンは孤児だった。彼は今ではイタリア国籍を有するが、それ以前は自分がどの国で生まれたかすら知らない。
アルシオンは己のルーツには興味がない。生きているかどうかも分からない親との再会も望んでいない。
アルシオンが望むのはただひとつ。自他共に到底忘れられない程巨大な輝きの源となる事である。

アルシオン「(自分の姿を見失いたくない。それが俺の戦う理由だ…フッ、我ながらマスコミ受けしそうな臭い独り言だ)」

今夜も彼は自分の目指す場所と目的を再確認してから眠りにつく。
ただただ上を目指し続けると言う彼の意思に迷いの余地はない。

125 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/24(水) 10:52:44.70 ID:3xS5GYi1
たった1レスでも何とか毎日更新を…
また明日お会いしましょう。

126 :創る名無しに見る名無し:2012/10/24(水) 13:13:48.01 ID:pmXA6u3F
乙でした

127 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/26(金) 12:01:40.75 ID:nnTuDflU
ストラット「…と言う訳で、俺はなんとかミアータとの約束を果たせそうだよ」

バンビーノ「ついに一軍に上がれるのか…良いなあ。俺には何も声がかかっていないのに」

ストラットはバンビーノと共にラウンジのソファーに座っていた。この二人が幼馴染である事、
かつて不幸な運命で道を違えた事、そして後に絆を結び直した事はイタリアユースの者なら皆知っている。
その特別な関係に配慮し彼らを見かけた者達は何も声をかけずに二人を水入らずにしていてくれた。

ストラット「まだ、の話だろ。お前のキャリアならきっと1軍に上がれるさ」

バンビーノ「いや…例えそうなったとしても、すぐさま格下クラブへの移籍かレンタルだな。
俺の器がどれ位の大きさかは俺自身が分かっている。俺は…ACミランのレギュラーにはなれない」

ストラット「…バンビーノ」

バンビーノ「そんな顔をするなよ。せめてまたアズーリになれる様には努力するさ」

だがこの二人にも遠くない内に別れが待っている。二人はそれを悲しみつつも、
傭兵の様なキャリアが当然とされるサッカー選手としてそれを受け入れていた。

ストラット「…そうだな。お前と一緒に世界一になるって言う夢、もうすぐ叶うもんな」

バンビーノ「そうだよ。今はクヨクヨするよりもワクワクしたいんだ」

故に二人は一期一会の精神で今を大切にし、明日の試合へ思いを馳せていた。
Jrユース大会では狙う事すら叶わなかった世界一の座。
ワールドカップでもこの二人が同じアズーリとして世界一を狙える保障はない。
最初で最後になるかも知れない二人同時の世界一への挑戦。

ストラット「やっと色々な事にケリをつけられそうだ…長かった…」

ストラットとバンビーノにとって特別過ぎる大会の準決勝まで後十数時間。

128 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/26(金) 12:13:33.53 ID:nnTuDflU
たった1レスだけですが以下略。

129 :創る名無しに見る名無し:2012/10/26(金) 12:13:56.50 ID:qGIPNUlh
乙デース
森崎と中山もだけど特別な絆を持つ二人が一緒に世界一を目指すってのは素敵ですね

130 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/29(月) 00:52:25.21 ID:5RM2c9N9
ランピオン「…いよいよ、日本戦だな」

ジェンティーレ「ああ。Jrユース大会での奴らの大勝は何の価値もない物だったと思い知らせてやる」

ほぼ同時刻、ジェンティーレとランピオンはホテルに備えつきのバーで物憂げにミネラルウォーターを傾けていた。
彼らにはかつてストラットによって負傷させられJrユース大会に出場出来なくなったと言う共通点があり、
他の者とはまた別の意義でこのワールドユースを重大視していた。

ランピオン「だが、日本は強敵だぞ。そしてブラジルとドイツもだ」

ジェンティーレ「当たり前だ。俺たちはそんな強敵達より更に強いと証明する為にここに居るんだ。そうでなくては何の意味もない
元々俺たちジョカトーレは随分ヤクザな職業だ。恨みを抱き、恨みを買い、恨みを晴らし…敵と味方が金の都合で何回も入れ替わり…
栄光を掴んでも20年も持たない。だがそれが良い…厳しく理不尽な勝負の世界ほど、達成感は凄まじいんだ。そうだろう?ランピオン」

ランピオン「相変わらずお前は強気なんてものじゃないな。だが…その通りだ。俺もそんな理不尽な世界に自分の意思で居るんだしな」

戦いたくても戦えなかったと言う経験は彼らに無限に近いモチベーションを与えていた。
そこに敗北の恐怖に怯える暇などない。勝利や栄光への渇望すら薄い。
とにかく戦いたい、結果は後からついてくる。彼らの瞳にはそんな炎が燃え盛っている。

ランピオン「ああ、早く明日になって欲しいぜ。これ以上日本を調子に乗らせたくない」

ジェンティーレ「奴らはこれがワールドユース初出場なんだ。4位で良しとしてもらうしかないな。フフフ…」

131 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/29(月) 00:53:28.56 ID:5RM2c9N9
ヘルナンデス「準決勝、か…あの時はこの舞台に立てた4チームが羨ましくて堪らなかったな…」

ヘルナンデスは一人自室でベッドに横たわっていた。
拷問の様な絶望的な戦いを強いられたJrユース大会を思い出し、
それと比べてみると現状はまるで夢の様にしか思えなかった。

ヘルナンデス「だが今の俺には頼もしい仲間達がいる。イタリアを世界一にしようと言う
共通の目的で諍いや確執を乗り越えた、頼る事の出来る仲間達が…」

そう思ってしまう度にヘルナンデスは己の手を何度も握り締め、
これは夢ではなく現実なのだと自分に言い聞かせた。
あの時の悪夢の様なチーム事情が現実だったのと同じく、現在もまた現実なのだと。

ヘルナンデス「…勝てる。このチームなら今度は勝てる。世界一になれる。
そう信じる事がキャプテンの仕事だ。そうだと分かっているのに…ハハ、俺は意外と小心者なのかもな」

こんな風に己に言い聞かせているのはメンタルが弱いのか強いのか。
強くあろうとするのは弱いのか、弱さを自覚しているのは強いのか。
そんな問いかけをしていく間に夜は更けていく。

ヘルナンデス「今度は負けないぞ。日本」

132 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/29(月) 00:55:16.46 ID:5RM2c9N9
敵側の描写も後もうちょっと。
また明日お会いしましょう。

133 :創る名無しに見る名無し:2012/10/29(月) 17:56:05.45 ID:xpzVNOxv
乙でした!

134 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/30(火) 11:01:36.13 ID:Q9swV9q6
〜ドイツユース宿舎〜

シュナイダー「…皇帝、か。なんて空しい響きだろう。皇帝と呼ばれるのなら
世界制覇ぐらいしてみせないといけないだろうに、俺はまだ一度もそれを成し遂げていない。
このままでは遠からずこの異名は畏怖ではなく嘲笑の意味が込められる事になるんだろうな…」

ドイツユースのキャプテン、カール・ハインツ・シュナイダーは自室でテレビを見ていた。
番組はベスト4に残ったチームの特集で、各チームの主力選手達は大げさな程にクローズアップされていた。
シュナイダーも当然の如く時間を割かれてその功績と異名を賞賛されていたが、彼は全く嬉しくなどなかった。

ヨーロッパの少年サッカーでタイトルを総なめにした後にドイツ屈指の名門クラブ、バイエルン・ミュンヘンにて僅か15歳でプロデビュー。
そして今ドイツユースのキャプテンとして君臨し、ストライカーとしては2位タイで今大会の得点王を争っている真っ最中。
客観的に見て、光り輝く栄光に満ちた順風満帆な出世街道である。妬み嫉みには全く事欠かない程に。

だが彼の主観ではむしろ空しい程に中途半端だった。彼がナンバー1と認められているのはドイツ国内だけ。
それも同年代の中では、と言うカテゴリー内に過ぎない。ましてや世界の舞台で頂点に立てた事は一度もない。
故に自他共に認める”皇帝”と言う異名は彼の精神力の源であると同時に重苦しい戒めでもあった。

シュナイダー「だが…戦に敗れただけで逃げ出す奴は絶対に皇帝になどなれはしない。
だから俺は何度敗れても立ち上がらないといけない。何時か覇道を成す為に。この覚悟を大言壮語に終わらせない為に」

彼がもう少し謙虚な性格だったらこんな不満と葛藤に苦しまずに済んでいたかも知れない。
「僕はまだまだ皇帝なんて名乗れませんよ」と笑い飛ばせる明るい人物だったら救われていただろう。
だが彼はその異名に相応しい意地と自信の持ち主であり、そうやって自分を楽にしようと言う発想は無かった。

シュナイダー「…独り言だけが慰めな分、孤独さだけは皇帝らしいかもな。他のチームのキャプテンもこうなのだろうか?」

彼は今日も孤軍奮闘する。どれだけ頼もしい味方が背後に居ても、彼は常にたった一人。それが彼の選んだ道である。

135 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/30(火) 11:02:56.13 ID:Q9swV9q6
〜ブラジルユース宿舎〜

カルロス「…やはり、唯一にして最大の不安要素は…コインブラの存在か」

カルロスはサンタマリアから借りたノートを閉じ、深々と息をついた。
彼は確信していた。戦力では自分達ブラジルユースが今大会で突出していると。
無論サッカーではそれだけでは勝利は約束されず、他に様々な要素が絡む。
世界一の選手達が世界一の監督に率いられても何らかの不安要素を孕んでいる事があるのだ。

今大会のブラジルユースの最大の不安要素はコインブラが居る事だった。

カルロス「改めて考えてみると本当にフザけた話だな。どこのクラブにも所属せず、ストリートサッカーだけで
現役プロを凌駕する力を身につけている。そして師はおそらくかつての伝説の選手とは…
冗談としか思えない存在に俺達は良い様にやられ、死に物狂いで己を鍛えなおしても未だ追いつけない」

突如として現れアルツール・アンチネス・コインブラ。その素性は殆どが不明で、
カルロスもサンタマリアに調べてもらった僅かな情報しか知らない。分かっているのは彼が信じられない程の実力を持ち、
ブラジルユースに集った若き名選手達のプライドを悉く粉砕したと言う事実だけである。

だが彼は今大会全く試合に出ていなかった。10番でありながら常にベンチに座っているだけ。
マスコミや一般人はその不審な挙動と正体不明さに勝手な憶測を立て、監督のロベルトを質問攻めにしたが
ロベルトは「秘密です」の一言だけしか答えなかった為、今ではただのハッタリでありフェイクであると言う説が有力になっていた。
一部では「そんな姑息な手段を使う人物がブラジル代表監督に相応しいのか」と言う非難の声が出ている始末だ。

カルロス「俺達を自惚れさせず、切磋琢磨させ続けると言う狙いは成功しているんだろうが…
監督としては頭が痛いだろうな。最強のエースが居るのに、チームから浮きすぎていて使えないなんて。
しかも現状の様に飼い殺しにしているだけでもチームに苛立ちと不満を固定させてしまう」

だがブラジルユースの面々達には何故コインブラが起用されないかがおぼろげながら分かっていた。
「使わずに済むのなら使いたくない」それがロベルト監督の本音ではないかと。
コインブラがどれ程強くても、特殊過ぎる立場が故に起用するだけで大博打になってしまうのだと言う事は
当事者の立場なら分かりやすい事だった。頭の良い者なら監督に同情してしまう程に。

カルロス「コインブラ…お前は何をしようとしているんだ?そしてお前は…本当にアーサーなのか…?」

優勝候補筆頭チームのキャプテン、カルロス・サンターナの心中は穏やかではなかった。

136 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/30(火) 11:05:39.19 ID:Q9swV9q6
今日はこれだけ。
次からはいよいよVSイタリア戦です!

137 :創る名無しに見る名無し:2012/10/30(火) 15:14:42.82 ID:Vx64xfeg
乙でした。超楽しみです。

138 :創る名無しに見る名無し:2012/10/31(水) 22:29:02.68 ID:caM/ILHB
乙乙
マジで楽しみですわ

139 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/01(木) 11:13:36.91 ID:o5G/W65T
〜大会21日目〜

そして夜が明け、準決勝第一試合の日がやってきた!

ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!

放送「世界中の皆さん、こんにちは!ここサンパウロ州のエスタジオ・ド・モルンビーは
幸運にもチケットを得る事が出来た観客達の歓声で今にも震えだしそうです!
彼らが待ち望んでいるのは後30分後に迫ったワールドユース準決勝第一試合、
全日本ユースVSイタリアユースと言う好カードです!

全日本ユースは説明不要の大躍進を遂げている最中のチームです。
キャプテンの森崎くんと10番の翼くんを中心とした攻防共に凄まじく強いチームです!
それはここまで4試合して得点20、失点は僅か点と言う結果が何よりも物語っているでしょう。
特にこの得点20と言うのはベスト4に残ったチームの中でもダントツでトップです。

イタリアユースは大会の前評判以上に強い事を証明してきたチームです。
GKヘルナンデスくんとDFジェンティーレくんが培う鉄壁の守備力はこれまでたった1失点しか許さず、
MFアルシオンくんとFWストラットくんによる爆発的な攻撃力は16得点をもたらして来ました。
4人のスター選手が強靭な縦の線を構成しているこのチームも決して見劣りしません!」

観客「ヒューッ、待ちわびたぜェ!」「ここまで来るともうハイレベルな試合しか発生しないな」
「純粋に無関係な観客として見られるのはこの試合が最後だからな、楽しませてもらうぜ」
「まだ3位決定戦があるだろ」「今日はどっちが勝つと思う?」「イタリアだろ。そろそろ日本も運が尽きる頃だ」
「だよなー。日本の得失点差は凄いけど、ドイツ相手には命からがら引き分けだったし」
「いや、あれは命からがらとは言い難いだろ。それに接戦になると思われたオランダ戦を快勝しているぜ」

140 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/01(木) 11:17:22.92 ID:o5G/W65T
賀茂「イタリアと互角扱いされるとはな…くーっ、良い時代になったもんだぜ」

片桐「私達の時代の日本は、ワールドユースもワールドカップも夢のまた夢でしたからね」

陽子「そのせいかしら。昨日電話で話した感じでは、協会はもう大満足しちゃってるみたいです。
準決勝まで行けたのならここで負けちゃっても十分過ぎる程日本サッカーは沸き上がるだろうって」

片桐「…協会としてはそれでいいのだろうな。だが…」

賀茂「そんなのは実際にフィールドの上で世界を目指した事の無い奴の言うセリフだぜ!」

陽子「ですよねー。まあ、うちのチームは負けず嫌いの巣窟ですし、大丈夫じゃないですか?」

賀茂「ああ、その点じゃ全然心配要らねえなあの連中は。問題は…実力勝負だけではない点だな」

片桐「ええ。イタリアはかつての雪辱に燃えている。逆に日本は因縁のあったオランダを
一蹴した事で気持ちに余裕が生じすぎているかも知れない。これが吉と出るか凶と出るか…」

陽子「(勝ったら勝ったで問題があるって言うのはこう言う事なのね。なるほど)」

141 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/01(木) 11:18:21.96 ID:o5G/W65T
今日はこれだけ。
また明日お会いしましょう。

142 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/04(日) 01:04:24.54 ID:gcYAXSU6
〜ドイツユース宿舎〜

フライハイト「この試合、どう見る?」

シュナイダー「…分からん。俺がどっち側だったとしても、相手の攻略法がいくつか思いつく」

カルツ「ワシは先制点が重要だと見るな。日本は取られても取り返すのが得意だが、
イタリアはきっちりとゲームを支配したがるタイプだ。先制点を取った方が通常以上に有利になるぜ」

シェスター「だとすると前半のキックオフがどちらの物になるかも重要になるな」

カペロマン「コイントスなんて運でしかないんだから、そこは考えてもしょうがねーだろ」



〜ブラジルユース宿舎〜

サンタマリア「駒の数は日本の方が多い。イタリアはペース配分を問われる事になるな」

トニーニョ「日本側からすれば、さっさと先制点を奪いイタリアを焦らせたい所だろう」

ディウセウ「かぁっ、ワクワクしてきたぜ〜。早く始まんねえかな〜」

ジェトーリオ「君は何時も能天気でいいよね…」

カルロス「どちらと戦う事になっても、この試合から得られるデータは重要となる。一瞬たりとも見逃すなよ」

143 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/04(日) 01:05:39.80 ID:gcYAXSU6
一レスだけですが更新。
休日なんだからなんとか沢山更新したい所ですね。

144 :創る名無しに見る名無し:2012/11/04(日) 01:27:13.72 ID:ShlGaI8J
更新乙です!
一レスだけでも定期的に更新される方が嬉しいっすね。
いよいよイタリア戦だ!

145 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/04(日) 22:37:38.62 ID:gcYAXSU6
〜エスタジオ・ド・モルンビー〜

ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

放送「選手達が入場すると同時に大歓声!どちらが勝ってもおかしくない強豪同士が
見ごたえのあるゲームを繰り広げてくれそうだと言う期待感でスタジアムが揺れています!
欧州の青い稲妻がカティナチオ伝説を更なるステージへ昇華させるのか、それとも
アジアからやってきた太陽の国が栄光の舞台へ到達するのか?目が離せない試合となりそうです!」

翼「(ストラット…何時か君とはこうやって勝負する運命だと思っていたけど、思ったより早かったね)」

ストラット「(お前が立ち直っていて何よりだ。弱った相手を倒しても何の勲章にもならないからな)」

葵「(ついに来たなジェンティーレ!お前に借りを返す時が!)」

ジェンティーレ「(なんだこのチビは?なんで俺を睨んでくるんだ?)」

大歓声の中入場する選手達は既に相手チームと視線を交わしている者が多かった。
中には友好の視線を交わしている者も居たが、大抵はお世辞にも友好的な視線ではなかった。
4年前の因縁を考えれば当然と言えよう。

森崎「(チッ、ストラットを見ているとあの時の屈辱を思い出して不愉快だぜ…ん?)」

森崎もかつてストラットにハットトリックを奪われた事を否応も無く思い出して
視線が刺々しくなったが、ふと横を見るとアルシオンが自分を見ているのに気付いた。
その視線に敵意は無く、むしろ興味に近い感情が宿っていた。

146 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/04(日) 22:38:40.61 ID:gcYAXSU6
アルシオン「初めまして、ユーゾー・モリサキ」

森崎「(なんだこいつは…)」

A 「初めまして、マルク・アルシオン」
B 「何だお前は。お前から恨みを買った覚えはないぞ?」
C 「お前…俺と同じだな」
D 「これはこれは、イタリアのスタープレイヤーに名前を覚えて頂けるとは」
E こいつよりもヘルナンデスに用がある。
F こいつよりもストラットに用がある。

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1334466935/l50にて
            ☆2012/11/04 23:30:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

147 :創る名無しに見る名無し:2012/11/04(日) 23:25:00.42 ID:LEM7weOz
更新きたー乙です!

148 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/06(火) 12:36:46.84 ID:rmvgQF/c
>C 「お前…俺と同じだな」

森崎「………!」

森崎は最初、どう答えようか迷っていた。彼がアルシオンについて知っているのは
とてつもない攻撃力を持つイタリアMFだと言う事だけであり、それ以上は伝聞で聞いた人柄程度しか知らなかった。
故に無難に受け流すか、挑発で返すか、それとも無視するか思い悩んだのである。

だがアルシオンをよく見た瞬間、そんな迷いは吹き飛んだ。
そして考えるよりも速く言葉が口から出ていた。

森崎「お前…俺と同じだな」

直感と言うべきだろうか、理屈では説明できない何かが森崎に教えていた。
目の前の男は自分と同じ種類の人間だと。
覇道を求めるのに面倒な理由は必要とせず、ただひたすら上に行く事を生き甲斐とする男。

プライドが高い相手なら五万と倒してきた。栄光を求めないサッカー選手など滅多に居なかった。
だが目の前の男程純粋にただただ上に行く事だけに集中し、それに全く迷わない男は今まで見た事がなかった。
鏡を見た時以外は。

アルシオン「…ああ、やはりな。お前も分かるか…」

アルシオンも恐らくそうだったのだろう。だからこそ森崎に話しかけてきたのだろう。
二人の顔には何時の間にか”邪悪”と形容すべき笑みが浮かんでいた。
小さな子供が見たら泣き出しかねない程今の二人の雰囲気は人間離れしていた。

149 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/06(火) 12:37:35.14 ID:rmvgQF/c
ヘルナンデス「…オホン」

アルシオン「ン?」

森崎「あん?」

幸いと言うべきか、ここにはこんな禍々しい雰囲気にも割って入る事の出来る英傑達には事欠かなかった。
イタリアユースのキャプテン、ジノ・ヘルナンデスもその内の一人で、彼によって二人の奇妙な睨み合いは中断された。

ヘルナンデス「何をやっているんだ君達は。初対面の筈だろう?」

アルシオン「何、大した事じゃない。試合前の軽い余興だ」

森崎「こいつは良い獲物になりそうだ、と思っていただけだよ」

ヘルナンデス「正直だな…まあいい。それはそうとして、俺の事を覚えているかい?ユーゾー・モリサキ」

A 「おう。確かジノ・ヘタレナンデスとか言う名前だったよな」
B 「すまん、誰だっけ君?」
C 「強くなって必ずリベンジを果たしに来るとか言っていたよな」
D 「ああ。だがお前じゃ俺には勝てねえよ」
E 「Jrユースの時以来だな。まあまた軽くひねってやるぜ」

      http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1334466935/l50にて
            ☆2012/11/06 13:30:00☆ から投票期間を設けます。
    そこから  15  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

150 :2 ◆vD5srW.8hU :2012/11/08(木) 12:05:18.67 ID:OJ+uWXA4
>C 「強くなって必ずリベンジを果たしに来るとか言っていたよな」

ヘルナンデス「…覚えていてくれたのか。ライバルが多そうな君の事だから、
忘れられていても仕方が無いと思っていたんだが」

森崎「俺は記憶力は良い方なのさ」

ヘルナンデス「そうか。そしてその宣言通り俺はこうして君の前に戻ってきたよ。リベンジの為にね」

森崎「ご苦労さん。今度も勝つのは俺だがな」

ヘルナンデス「無意味な挑発の応酬は好まない。早く実力で雌雄を決するとしよう」

アルシオン「そうだな。ジョカトーレなんだから、ボールで語るのが一番手っ取り早い」

森崎「そんなに早く負けたいのか。なら望み通りにしてやるよ。審判さん、コイントスお願いします」

審判「ああ…(こいつら…注意しないギリギリのラインで会話しやがって…あームカつく)」

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