キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【私が決めなきゃ】鈴仙奮闘記18【誰がやる!】

1 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/02(月) 23:14:15 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。

内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。
また、ストーリーやカードの展開次第で、いくつかのキャプテン森崎のキャラクターも、
それぞれの思惑を持ちながら、幻想郷の住人との交流を通じてサッカーを極めていくことになるでしょう。

他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆
【輝夜が負けたら】鈴仙奮闘記17【腹筋させます】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1398952522/

☆攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html

(※このスレの目標や今後の予定、ゲーム進行の流れなどが分かります。
  過去ログもありますので、初めて来て下さった方は、一読すればより楽しめると思います!)

☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。

決意の日から半年の修行を経て、サッカー技術も精神的にも大きく成長した鈴仙は、
永琳不在の大会第1回戦に備えて脳内で修練を積む事を決意。
しかし対戦相手のスウェーデンJr.ユースはなんかもう色々と鈴仙の想像を超えており、
その上高い実力でルナティックスを圧倒してしまう。
それでも、パスカルや永琳、妹紅に輝夜の活躍によってルナティックスは後半22分のクライマックスで
2−1のリードを維持する事に成功している上に、バイタルエリアで鈴仙にボールが回ってきた!
この試合(も?)、能力の割にあんまし活躍出来てない鈴仙だけど、なんとかここで決められるか!?

230 :森崎名無しさん:2014/06/08(日) 22:45:41 ID:???
姫様が予想以上に粘ってくれたから勝てた
MVPの姫様にブローリンくんから岩盤浴をプレゼント!

231 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/08(日) 23:28:53 ID:TdXfRbvc
★鈴仙→マインドエクスプロージョン 59 ( ハート9 )( 6 + 5 )+(ガッツ300未満ペナ-1)69=★*フラグ習得!
★ラーソン→ブロック 49 ( クラブ4 )( 3 + 3 )+(人数補正+2)=57*吹き飛び&負傷!
 フェデリックス→ブロック 48 ( クラブ5 )( 1 + 2 )+(人数補正+2)=53★*吹き飛び!
★ニルソン→ブロック 46 ( ダイヤ7 )( 2 + 1 )+(人数補正+2)+(狂気の瞳-2)=51*吹き飛び!
 レーン→ブロック 46 ( ハート5 )( 4 + 2 )+(人数補正+2)+(狂気の瞳-2)=54★*吹き飛び!
≧5→シュートは邪魔される事無く放たれた!GKとの勝負へ。
★鈴仙→マインドエクスプロージョン 59 ( ハート9 )( 6 + 5 )+(ガッツ300未満ペナ-1)69=★*フラグ習得!
★ガレリ→パンチング 55 ( ハートA )( 1 + 4 )+(狂気の瞳-2)=58★
≧2→鈴仙のマインドエクスプロージョンがスウェーデンゴールに爆発する!

何度も何度も失敗を繰り返し、裏目に出た判断もしてしまい、
不要な反則を取って迷惑をかけた事もあった。
これまでの鈴仙だったら、永琳からの叱責や皆からの失望の目線に耐えきれず、
精神的にも碌なプレーが出来ない状況にあると思われたが……今の鈴仙は違った。

鈴仙「う、う、うわぁああああああああああ〜〜〜〜!!」

――何が起きてもへこたれない、まるで中山や森崎のような強い精神を手に入れた訳ではない。
鈴仙は未だに傷つきやすい、弱い少女である。
弱い少女ではあるが――今の彼女は、中山との語らいを通じて、自分の弱さをしっかりと認識していた。
だから、端的に言って今の鈴仙は……開き直った状態だった。
格好つけず、自分の心が感じるままに蹴り抜く事だけを考えていた。

そして、それが正解だった。

232 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/08(日) 23:30:07 ID:TdXfRbvc
ギュンギュンギュン……!!

ラーソン「ウィッシ〜〜〜〜ュ!?」ドゴオオオオオッ! グシャッ!

フェデリックス「ふぇ、フェデリがこの先生きのこるにはどうすれば……!?」ドガアアアアアアッ!?

ニルソン・レーン「「ぐ、ぐはぁあああああああああ〜〜〜!?」」ドゴオン! グシャッ!

鈴仙のシュートは、これまでになく強烈な勢いをもってスウェーデンJr.ユースのメンバーを撃ち砕いていく。
その威力と破壊力はブローリンのライジングバズーカにも勝るとも劣らずであり、
シュートは敵を吹き飛ばしながら、指数関数的に速度を上げてガレリの喉元へと突き刺さる。
そして、世界ではそう悪くないGKであるガレリも、流石にこのシュートの直撃には耐えられず……。

ガレリ「敵のシュートで吹き飛ばされる……これもゴールキーパーの宿命か……!」

バギュウウウウウウウウウウッ! ドゴオオン! バリバリバリッ!!
―――ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!


永遠亭ルナティックス 3 − 1 スウェーデンJr.ユース

233 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/08(日) 23:31:25 ID:TdXfRbvc
実況「きまった〜〜〜! ゴ〜〜〜〜ル!!
後半28分、鈴仙選手のマインドエクスプロージョンが、スウェーデンJr.ユースのゴールを突き破った〜〜!!
永遠亭ルナティックス、ここで試合を決定づける貴重な3点目を入手!
鈴仙選手はこれまでの不調をチャラにする、大変お見事なシュートでした!」

鈴仙「よ、良かった……!! やっと…決まった!」

パスカル「――しかし、何ていうシュートだ。 見ていた俺まで少しだけふらつきそうになったぜ」

鈴仙「あら、本当?(今のはどっちかというと威力を優先させたんだけど。
――ひょっとしたら、波長そのものの力が上回っている……?)」

永琳「――どちらにしても、これでもう終わりね。 試合はロスタイムを含めても5分程度。
無論、レヴィン君やラーソン君を起点に突っ込んで来られれば、もう1点は取られるかもしれないけど、
どう足掻いてもそれでおしまい。 ……私達の勝ちよ」

サッカーは試合終了まで何が起こるかわからない。そう言った意味では永琳の宣言は時期尚早であるかに思えたが。
――結論としては、永琳の宣言通りの結果になった。

ピィイイイイイイイッ!!

レヴィン「デウス・エクス・マキナ!(最後までボクは諦めない!)」

レヴィンは高いドリブル突破能力を駆使して、速攻でルナティックスの中盤を抜きにかかるも…。

永琳「無駄よ!」

中山「これでチェックメイトだ!」

パスカル「大分苦労はさせられたが、な」

鈴仙「はひっ、はひっ……!(ヘロヘロだけど、狂気の瞳でサポートしなきゃ…!)」

234 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/08(日) 23:33:14 ID:TdXfRbvc
ルナティックスはそれに備えて中盤のラインを大きく下げていた。
如何に世界最高クラスのドリブル能力を持つレヴィンと言えど、
高いドリブル能力を持つ永琳、中山、パスカル。そして鈴仙の狂気の瞳には勝つ事が出来ず――。

ポーンッ!

フェデリックス「(今こそ、フェデリのテクニカルループシュートを見せるとき!)」

ボールはこぼれ球に。それは運よくフェデリックスがフォローに成功するものの、
今度は慧音と妹紅のDF陣に阻まれて再びこぼれ球。
最後に、ラーソンが低い弾道を描くそのこぼれ球目がけて、負傷も辞さずにSSSを放つも――。

輝夜「今のえーりんに、そんなヘッポコシュートは通用しないわ!」

ギュウウン! ガシッ!!

ラーソン「ちょ、マジ勘弁ッス」

それは輝夜(……と、えーりん)が許さない。
輝夜にキャッチされたボールはそのまま大きくフィードされていき……。

――ピッ、ピッ……ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!


永遠亭ルナティックス 3 − 1 スウェーデンJr.ユース  試合終了!

235 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/08(日) 23:34:33 ID:TdXfRbvc

実況「おっとぉ〜〜! ここで試合終了のホイッスル!
色々と危うい場面もありましたが、永遠亭ルナティックスが3−1でスウェーデンJr.ユースを破りました!
特に鈴仙選手は不調もありましたが、この試合2得点の活躍。
エースストライカーとして、最低限以上の仕事は果たしたと言って良いでしょう!!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」「カグヤ カグヤ カグヤ カグヤ」

実況に合わせて、若干まばらな観客席も双方の健闘を称える。
その中には、試合開始前に鈴仙に対して剣幕をぶつけて来たカレンもいたが……。

カレン「――!? そうか、レヴィンは芝生さんを踏みつけるのが辛くて実力を発揮できないでいたのね…」

と、相変わらずであったという。
また、フィールドにおいても練習試合という事で、互いに互いが親睦を交わしていた。

        ____         / ̄ ̄ ̄\
     /___ \      /  ___ ヽ
    /  |´・ω・`|  \     /  |´・ω・`|  \ おつかれ〜
   /     ̄ ̄ ̄    \  / _,    ̄⊂二二)
   |  i          ヽ、_ヽl |        |
  └二二⊃         l ∪  |          |
     |   ,、___,    ノ    |    ,、   |
     ヽ_二コ/   /     ヽ  / \  /
   _____/__/´     __ヽノ____`´

永琳「その素材、気になるわね……。 ――今度良かったら、ウチに来ない?」

てゐ「(お師匠様、興味津々な顔してるウサ……。 やっぱし、カワイイとか思ってんのかねぇ)」

236 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/08(日) 23:36:23 ID:TdXfRbvc
慧音「聞けば、外の世界でも有名な宰相のご子息だとか。 是非話をお聞きしたい。
良ければ、寺子屋の社会の時間にでも講演をして……」

ラーソン「あーあー。 オレ、そういう系ニガテなんで、ガチ勘弁ッス」

フェデリックス「(やっぱりあの時、ユ○ナの究極召喚獣になっていれば良かった……)」

妹紅「まぁまぁ、何に気を落としてるのか知らないけど、人生生きてりゃ良い事あるよ?」

ブローリン「カグロットォオオオオオオーーーーーーー!」

輝夜「ヒィィ〜〜!? 来ないでェ〜〜!? っていうか試合中以外は大人しいって設定はどこ行ったのよ〜〜!?
――って、ひぎゃああっ!?」

バシュン! ヒュウウウ……ゥウウウン! ドオオオオオン! デデーン!

佳歩「(何時の間にフィールドの後ろに岩盤が……?)ひ、姫様〜! 大丈夫ですか〜!?」

レヴィン「「天光満る処に我は在り、黄泉の門開く処に汝在り、出でよ神の雷!!(インディグネイション!!)」

鈴仙「う〜ん。 やっぱり全部のセリフを凝ろうとすると、却って中途半端になりがちかも。
強調したい所だけ、凝ってみた方が良いかもしれないわね。
というかそれ、ただインディグネイションって言いたいだけでしょ?(どうして私、こいつのアドバイスしてるんだろう……)」

……一部分はカオスな点も見受けられるが、概ね雰囲気は良好で、
この部分だけを繋げてみれば、およそ普通の練習試合だったと言える…ような気がする。

依姫「(お、終わった…! 私は何度、スタジアムの修復神を降ろしただろうか…)」

そして、この練習試合を影で支えていた依姫も、何とか試合の終了を確認して、
漸くスウェーデン側のベンチで安心の溜息をつく。 そこに、一人の金髪の少女が現れた。
それは依姫が良く見知った顔だった。

237 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/08(日) 23:38:26 ID:TdXfRbvc
豊姫「ふう〜。 全く、依姫はツメが甘いのよ」

依姫「お、お姉様…! いつからここに!?」

豊姫「フフフ……実は私は最初からここに居たのよ!」

依姫「え、ええっ……!? どこにっ!? ――はっ、もしや!?」

豊姫「――見てなさい依姫。 これが人気投票の結果から編み出された私の真奥義……」

ぬぎっ、くしくし……がばっ!

シェリー=豊姫「妬ましい……永遠亭ルナティックスが妬ましい……!!」

依姫「――そんな……!? あの地底の橋姫のようなスタッフは実はお姉様だった――って。
――な・る・かぁあああああああああああああああああああああ!!」

豊姫「ちょ、マジ切れ……!? きゃ〜〜〜〜っ!?」

ドゴオオオオオオオオン!! デデーン!!

――豊姫はお疲れの妹に軽いモノマネ芸を見せ、依姫はそれを全力で遥か遠くの惑星へと吹き飛ばす。
それが、この世界の終焉の合図となっていた。

鈴仙「――あ、でも「ドライブシュート」のルビ振りは良かったかもね。 結構センス感じちゃった。
……って、アレ? レヴィン君?」

世界は再び歪み捻じれ、ガラガラと音も立てずに崩壊していく。
即ち、鈴仙が現実の世界へと戻る刻限が訪れたという事だ。

鈴仙「(なんか色々ありすぎて疲れたけど……。まぁ、良い思い出だった……よね?
また……明日の試合も……がんば……)」

238 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/08(日) 23:43:04 ID:TdXfRbvc
**********************

鈴仙「はっ!? ド、ドリームねっ!?」

――かくして鈴仙は、まるで1カ月越しの夢を見ていたような気分で、
自室の布団で目が覚める。そこには何時も通りの綿月姉妹からのご祝儀があり、
鈴仙はそれをブレザーの内ポケットにつっこみながら、
寝ぼけ眼で明日の現実の試合に備えようとするのだった――。

*スウェーデンとの脳内練習試合が終了しました! 以降、同じ相手を選択することはできません。
*勝利ボーナス! 所持金が増えました!4270→9270
*勝利ボーナス! 鈴仙のドリブル値が1上昇します。49→50
*勝利ボーナス! 鈴仙のブロック値が1上昇します。43→44

239 :森崎名無しさん:2014/06/08(日) 23:49:54 ID:???
フラグCも手に入ったしパチェノート使うタイミングじゃないか?

240 :森崎名無しさん:2014/06/08(日) 23:50:39 ID:???
結局岩盤浴かw

241 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/08(日) 23:52:45 ID:???
……と、いったところで今日の更新はここまでににしようと思います。
それとすみません、>>239で書き忘れてましたが、
鈴仙はシュートフラグも習得しておりますので……。

*鈴仙がシュートフラグを習得!次に11以上で勝利する事でフラグを回収します。

――の、一文を付け加えさせて頂きたく思います。

>>199
えっへん!と誇らしげな感じの状況ですね。何も可笑しくはありません。
>>228
鈴仙はグローバルフットボーラーの風上にも置けませんね…。
>>229
スウェーデンには中盤に参加出来るFWやDFが居ないですからね…。
(ラベリとリュングは辛うじてパスワークが出来ますが)
「苦戦はするけど、穴は明確なので考えれば充分勝てる」
くらいがこの試合の想定バランスでしたので、概ね想定通りの難易度で出来たようで良かったです。
>>230
下手を撃てば、もう1〜2点位は取られていてもおかしくなかったですからね。
岩盤浴は無事にプレゼントされました。輝夜「やめろォ!?」
>>240
一応岩盤浴とデデーン要素は入れたので、満足して頂けたのではないかと思います。

それでは、皆さま、本日もお疲れさまでした。

242 :森崎名無しさん:2014/06/08(日) 23:53:37 ID:???
約2名がデデーンwww

243 :森崎名無しさん:2014/06/08(日) 23:54:09 ID:???
岩盤乙でした

244 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 00:05:56 ID:???
乙でした


あーあ、ブローリンも終わりか・・・寂しくなるな・・・ヒジリーは出てこなさそうだし・・・

245 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 13:58:02 ID:???
なんでや!? 姫様なにも悪くない……あ、クラブA引いて鈴仙に弾幕浴びせたことあったや。
因果応報か……。

後パスフラグと競り合いフラグを取って、フェアプレイ精神のフラグも取ればオールコンプだね!
逆に言えばどんだけフラグ抱えているんだ鈴仙さん、そろそろ回収しようか。

246 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 20:35:52 ID:???
豊姫「自分の妹に殺されるとは…これも月人の定めか…」

247 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 22:21:21 ID:???
こんばんは、今日も更新してきます!
>>242
岩盤浴ではデデーンしない筈ですし、ちょっと盛り過ぎたかもしれません…w
>>243
岩盤乙ありがとうございました。
>>244
乙ありがとうございます。
おかずが毎日ステーキだったら嫌になるように、ブローリン君やブルノさん的なキャラは、
たまに出て来てくれるからこそ面白くなるのだと思います。
勿論、普段のご飯も美味しく作っていきたいですけれど。
>>245
特に理由なく、割と気軽に姫様はアレな目に遭ってますね(笑)
鈴仙フラグ魔説がここに来て浮上してきた…?
>>246
戦闘力的には姉の方もそう負けてなさそうな気もしますが…w

今後のイベント進行ですが、さっきまでの練習試合が1日目の午後ということで、
次は2日目の午前、雑魚妖怪チームとの試合ということになります。

ところで、ここは前に説明した時不透明で、皆さまに誤解を与えてしまったかもしれませんが、
【試合のあるターンは、自由行動の選択が出来ない】
…という認識で、こちらはゲームの進行を考えております。

そのため、【次のターンは自由行動等を挟まず、雑魚妖怪チームとの試合】……と、させていただきます。
もしも試合までに自由行動をしたり、アイテムを使おうと思っていた方につきましては、
残念ながらそうした行動は、試合終了後のタイミングになります。
勝手ではありますが、ご了承頂きますようお願い致します。

248 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 22:22:49 ID:???
〜1日目午後・固定イベント〜
【試合結果ハイライト・1日目】

――鈴仙が瞑想と称して夢の世界にノンビリライドオンしている頃も、大会は少しずつ進行していた。
……とはいえ、初戦の組み合わせはお世辞にも盛り上がる物では無かった。

レミリア「H A !!」

バギュウウウッ! ドゴオオオン! ―――ピィイイイイイイッ!!

実況「レミリア選手、惜しげもなく必殺のマスターオブレッドサンを放ちゴール!
これで、レミリア選手は妹のフランドール選手とともにハットトリック達成となります!」

パチュリー「(普通のシュートにしてれば、もっと点を量産できたのに……。
――ま、これはこれで強豪チーム相手での調整になるから良しとしましょう)」

――記念すべき初戦は、人里サッカーコートで取り行われた紅魔スカーレットムーンズ対羽目玉チーム。
勿論言うまでも無く、スカーレットムーンズの圧勝だった。
攻めっ気たっぷりのフランドールをまずは先攻させて、適度なところでレミリアがそれに取って代わる。
パチュリーも後半20分を過ぎてから入場し、今こうして1アシストを得た所である。
他にも咲夜がフリーキックで1点を。美鈴がオーバーラップからの必殺シュートで1点を決めており、
試合は結果として8−0。大人と子供の対決だった。 
……大人の方のチームキャプテンは、随分と幼い外見をしていたが。


紅魔スカーレットムーンズ 8 − 0 羽目玉チーム Aブロック 第1試合終了!

249 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 22:26:49 ID:???
同じ時刻に妖怪の山・モリヤスタジアムで行われたのはBブロック@番とBブロックA番の試合。
即ち、人里FCとスカーレットムーンズ二軍との試合だったが――残念なことに、こちらはもっと見どころが無かった。
いや、ある意味では拮抗したチーム同士の隠れた好カードであったのかもしれないが……。
実際問題として、巨大なモリヤスタジアムの観客席は随分とまばらであった。
それでも、試合に見どころはあった。
タックルに定評のある紅魔スカーレットムーンズのメイド妖精……を目指す二軍選手達のプレーは時折鋭く、
中々の堅守で人里では一目置かれているチームキャプテン・里人@から1ゴールを挙げる事に成功する。
しかし、人里FCは弱小チームではあるが……他の名無しチームよりは少しだけタレント面で格上だった。
慧音や妹紅、パスカルの離脱後に加入したCBの少女のダイビングヘッドや、
普段は兵具屋の店主を務めるSHの女性の人間離れした野性的なタックルは特に圧倒的で、
スカーレットムーンズの二軍は少しずつ劣勢に傾いていき……。

――ピッ、ピッ、ピィイイイイイイイイイイイイイッ!!

実況「試合終了〜〜〜!! 人里FC、スカーレットムーンズ二軍を3−1で抑え勝利!
少し危ない所もありましたが、新規加入メンバーが良い仕事をしてくれました!
この局面での勝ち点3は大きいぞ、人里FC! 残す妖精大連合戦、そして妖怪の山FC戦との結果如何では
決勝トーナメント進出も夢ではないかもしれません!」

里人@「やったぞ…! 慧音さん達が居なくても、俺達はやってのけた……!」

無愛想な少女「(アホらし。 この程度の実力じゃぁ……強豪には逆立ちしたって敵わないのに)」

勝利に盛り上がる里人達の中、CBとして1得点を挙げた無愛想な少女
――赤蛮奇はシニカルな笑みを浮かべつつ、その熱気の外側に居た。
元々人間嫌いの彼女は冷静でもあり、この中で最も人里FCの能力を正確に認識している一人でもあった。

赤蛮奇「(……ま、それでもBブロックは私達以外も割とどんぐりの背比べだし。
夢を見させてあげるのも自由よね。 あー、かったるい)」

250 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 22:28:24 ID:???
念の為に言うと、「かったるいならそもそも参加するなよ……」という突っ込みは禁句である。
彼女はこうして、物事を斜に構えて見る事が大好きな、ただの年頃の少女であるだけなのだから。

また、勝利に盛り上がるメンバーの中にも、その傍らで友人の心配をする者もいた。

兵具店店主「(ふう……。 こうして健全に汗をかくのも悪くないわね。
――しっかし、結局雑魚妖怪チームの方に引っ張られた「あの子」は大丈夫かしらね。
向日葵妖怪に凌辱されて泡(意味深)になってなけりゃぁ良いけど。 ……はぁ、凌辱怖いわー)」

この試合1ゴール1アシストを挙げ活躍した兵具店の店主――名を今泉影狼という――は、
笑顔で里人達と談笑しながらも、頭の片隅では、
別のチームになあなあで入団してしまったヘタレな友人の顔を思い浮かべていた。

影狼「(まぁ、あの子何だかんだで逞しいし。 ……それにこの空なら、きっと明日は――)」

しかし、彼女は友人の特徴を思い出すと、その心配を引っ込める。

――彼女らの勝利を祝う筈の夕焼けは、薄らと白々しい、秋の鱗雲に隠れようとしていた。


人里FC 3 − 1 スカーレットムーンズ二軍 Bブロック 第1試合終了!



大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
3ゴール レミリア、フランドール
1ゴール 咲夜、美鈴、赤蛮奇、影狼

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
2アシスト 小悪魔
1アシスト パチュリー、影狼

251 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 22:30:09 ID:???
〜2日目午前・固定イベント〜
【花果子念報・その1】

鈴仙「――紅魔スカーレットムーンズが8−0で圧勝、か……。
予想通り過ぎて、な〜んにも面白くないわね。 ねぇ、てゐ?」

てゐ「ひい、ふう、みい……そだね、……よお、いつつ、むっつ……」

――ある意味本戦よりも壮絶な練習試合が(脳内で)あった次の日。
鈴仙は永遠亭の座敷で朝食を取りながら、早速購読している「花果子念報」を開き、
昨日の試合にまつわる記事を斜め読みしていた。
てゐは昨日の試合のトトカルチョで稼いだ収入を数えるのに必死で、まさに兎の耳に念仏状態だったが、
鈴仙は鈴仙で構わず記事の解説を続ける。

鈴仙「……そして人里FCが3−1で勝利。慧音さんが聞いたら喜びそうね、良かった良かった」

パスカル「食事中に新聞を読むのはお行儀が悪いと思うが、レイセン……」

――そんな鈴仙に構ってくれるのは、中山亡き(死んではいないが)後はパスカル唯一人。
佳歩達名無しウサギは名無しウサギの宿舎でご飯を食べているし、
永琳や輝夜は鈴仙ごときの構ってアピールに屈服する程暇ではない。これはある意味必然だった。

鈴仙「ご、ごめん」

朝食の 湯豆腐 をひとかじり、あわただしく呑み込んだ鈴仙はやはり律儀に、
飲み込むまでは新聞を読むのを我慢する。
そして、しっかりと御馳走様をしてから不要に正座をして新聞読みを再開するのだから、
この少女は真面目なようでどこかズレている。

パスカル「……まぁ、いいさ。 ――それよりも、そんなに読みふける位なんだ、
さぞかし面白い記事があるんだろうな。 俺にも一つ二つ、紹介してくれよ?」

252 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 22:37:16 ID:YXgNrkVY
パスカルもいつの間にか朝食を終えていて、新聞を開いた鈴仙の背後に回り込もうとする。
永琳は上座の方で、輝夜が昨晩見た夢の話を聞いていた。
どうやら輝夜は夢の中で岩盤浴をして苦しかったらしく、必死でその痛みを伝えているようだったが…。
多分、鈴仙には全く関係の無い事だった。

鈴仙「う〜ん、面白い記事、ねぇ……」

鈴仙はパスカルのリクエストに応じて、読み終わった記事も含めてもう一度ざっと流し読みする。
その中で、特に鈴仙の気を惹いた記事は――。

A:特集記事「幻想郷の有力チームに迫る! 第1回」(※内容は更に判定)
B:最近不人気の激ダサバンド・GMC(ゲンソウキョウ・メタル・シティ)のダサさに迫る!
C:今流行りの「地獄系男子」のヒミツとは!?
D:博麗神社の賽銭箱、ダンボール製である事が発覚!
E:伝説の超人 ヒジリー ストーリー 伝説 物語 絵巻
F:妖怪の山の仙人、引退!?「普通の鬼の子に戻りた〜い!」
G:通販コーナー「夢のカパネットにとり」(協賛:ヒューガー)
H:四コマ漫画『元祖! やっこい九十九姉妹』
I:適当にお茶を濁す。(すぐにイベントを終了できます)

先に3票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*あと2回まで選択できます。
*色モノな記事ばかりにも見えますが、どの記事も内容は意味あるものになっていると思います。

253 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 22:38:36 ID:ABknozx+
Cミサキーヌ?w

254 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 22:38:55 ID:o5nvnBZ+

矢車ファッションだね!

255 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 22:41:53 ID:ZvAJMu3s
C

光あれ!

256 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 22:43:12 ID:???
>>255
俺たちは闇の世界の住人だ・・・

地獄兄弟の圧倒的人気www

257 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 22:48:33 ID:YXgNrkVY
C:今流行りの「地獄系男子」のヒミツとは!?

鈴仙「これかしら……?」

そう言って鈴仙は新聞真ん中程のファッションコーナーを指さす。

パスカル「――ふむ。 若者向けの記事のようだが、どれ…」

――それなりの枠を取って、それなりにオシャレな縁取りをしているその記事は、
次のような一文から始まっていた。

先着1名様で、

★地獄情報満載→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→地霊殿は今や、地獄兄弟達のセカンドホームと化している。
ダイヤ→仙界では、新人の若い仙人達が次々と「地獄行き」している。
ハート・スペード→旧地獄は地霊殿。そこには地獄からやって来た少年がいるらしい。
クラブ→旧地獄のワイルドな荒くれども。そんなヤツらのファッションが今、地上でも熱い。

258 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 22:49:04 ID:???
★地獄情報満載→ ダイヤ6
ジョーカー!

259 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 22:52:27 ID:???
みんなごめんよ・・・JOKER出せなかった…

260 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 23:07:05 ID:YXgNrkVY
★地獄情報満載→ ダイヤ6 ★
ダイヤ→仙界では、新人の若い仙人達が次々と「地獄行き」している。

<今流行りの「地獄系男子」のヒミツとは!?>    第○○○季  神無月の一

仙界では、新人の若い仙人達が次々と「地獄行き」している。
本紙がその情報を独占的に捉えたのは偶然だった。
仙界では、最近復活した道教の聖人が弟子を囲い修行をしている事はご存知の通りであるが、
最近、その弟子たちの様子に一定の傾向が見える事を記者である私は発見した。

その弟子たちは、『ほぼ全員が、どことなくパッとしない、今にも地獄に落ちそうな少年達』であるのだ。
大師たる聖人・豊聡耳神子氏の採用基準がイマイチ分からないが、もしも私が彼女の立場なら、
絶対に採用しないような、そんな少年達が弟子として修行しているのである。
仙人は修行を怠ると、死神に命を奪われ地獄行き。
そう考えると、彼らはほぼ全員が地獄行きの素養しかないように見えるのだ。

豊聡耳氏は今回のサッカー大会にも出場の予定であるが、
彼ら弟子たちはその助っ人なのだろうか? だとすれば、非常にお気の毒である。
『ロングスローだけが取り得の少年』や、『巨体を活かしたブロックしか出来ないような少年』や、
『全国レベルでは影が薄くなるゲームメイカー』や、『気弱すぎるストライカー』達が、
どうしてもこの大会で活躍出来るとは私にはとても思えない。

――ただ、彼らを弁護すると、地獄行きと断じた少年達にも優秀な選手は存在するし、
彼らのファッションを見るに、恐らく外来人である事が見て取れる。
その為、彼ら「地獄行き」仙人メンバーが、幻想郷のファッション業界あたりに新たな風を吹かせる可能性はある。
                                                  〈姫海棠 はたて〉

261 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 23:08:25 ID:YXgNrkVY
パスカル「……これは、ファッション記事かと思いきや」

鈴仙「……そ。 これ、聖徳ホウリューズの助っ人選手のヒントになってない?」

鈴仙がこの記事に目を付けた理由。
それはこの記事が、謎のチーム・聖徳ホウリューズに繋がり得る数少ないヒントとなっていたからだ。
とはいえ、これでもまだまだおぼろげな情報である事は確かだが――対策を練る事位は出来る。

パスカル「……と、言っても。 この記事を読む限りじゃぁ、聖徳太子のチームの助っ人はヘッポコ、
ってくらいのメッセージしか分からないけどなぁ」

鈴仙「う〜ん……(確かに、記事だけを信じるとそうなんだけど。 ――他にも何か秘密はありそうね。
何となく、そんな気がする)」

パスカル「――と、もうすぐ出発の時間だが……もう一つくらい記事を見せてくれよ、レイセン」

鈴仙「そうね。 もうちょい時間はあるし、ここは……」

A:特集記事「幻想郷の有力チームに迫る! 第1回」(※内容は更に判定)
B:最近不人気の激ダサバンド・GMC(ゲンソウキョウ・メタル・シティ)のダサさに迫る!
C:今流行りの「地獄系男子」のヒミツとは!?
D:博麗神社の賽銭箱、ダンボール製である事が発覚!
E:伝説の超人 ヒジリー ストーリー 伝説 物語 絵巻
F:妖怪の山の仙人、引退!?「普通の鬼の子に戻りた〜い!」
G:通販コーナー「夢のカパネットにとり」(協賛:ヒューガー)
H:四コマ漫画『元祖! やっこい九十九姉妹』
I:適当にお茶を濁す。(すぐにイベントを終了できます)

先に3票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*あと2回まで選択できます。
*聖徳ホウリューズの助っ人の一部についてヒントを得る事ができました。

262 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 23:09:43 ID:YXgNrkVY
すみません、*あと2回まで選択できます。 とあるのは間違いです。
正しくは、
*あと【1】回まで選択できます。
……です。

263 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:11:36 ID:o5nvnBZ+
E ブローリンVSヒジリーとかないかな

Cがまだあるけどいいの?
あと高杉とかロブソン(?)がいるのか
高杉ってXとかやってると鈍足なだけで守備は使えるほうだし厄介だな


264 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 23:13:05 ID:???
>>263
再選択する事で、記事をより深く読み込めます。

265 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:14:45 ID:5ECJTA3o
D

266 :263:2014/06/09(月) 23:14:54 ID:o5nvnBZ+
わかりました、ありがとうございます
Cに変更でお願いします

267 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:15:58 ID:FMBoUKcQ
C

268 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 23:17:57 ID:???
>>263
変更了解です。
……と、言った矢先に判断を揺らがせる事を書いてしまい申し訳ございませんが、
一回選んだ記事ですので運が悪いと読みこんだ。 はい、終わり!となる可能性もありますので、ご了承願います。

269 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:18:14 ID:M8EXTApc
D

270 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:18:38 ID:???
明らかに使い捨てなところをみると来生は幸運

271 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:20:02 ID:dcksmpxU
D

272 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:20:26 ID:TCMjnF3k
C
兄貴への思いは揺るがない!

273 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:20:28 ID:???
そういえば人気投票の慧音のイベントってフラグだから
慧音に話しかけないと発生しなかったのかな?

274 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:20:34 ID:kz/I9V8I


275 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:20:52 ID:4bqWK7+2
D

276 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 23:34:42 ID:YXgNrkVY
>>273
すみません、飛ばしておりました(汗)ちゃんと発生します。
まだ試合は始まっておりませんので、この次のイベントあたりで回想を挟み、
極力自然な形でイベント成長を施したいと思います。

D:博麗神社の賽銭箱、ダンボール製である事が発覚!

鈴仙「――あ、この記事なんかも面白そうかも」

鈴仙は十八面記事。些末なニュースを扱う欄の一つに目を付けた。

パスカル「神社の賽銭箱がダンボール……? ――そりゃあ確かに、酷いジョークみたいな出来ごとだが」

鈴仙「一体どういう顛末でそうなったんだろう…?」

鈴仙が前に来た時は、確かに賽銭箱は古臭い木製であり、ダンボールではなかった筈。
となると、何かが起きた事により賽銭箱が破壊、もしくは消失したと考える方が普通ではあるのだが。

……鈴仙は落ち着いて、さして長く無い記事を読みこんだ。その顛末は次の通りだった。

先着1名様で、

★ダンボールの神社→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→むしろ社全体がダンボール製らしかった。
ダイヤ→小人が穴に引っかかって出られなくなったので、泣く泣く霊夢が箱を解体したらしい。
ハート→チームでやっていた大会の前夜祭で、スピリタスが掛かった上に雷が落ちて燃えたらしい。
スペード→霊夢の支持率を下げようとするモロサキ?という輩の破壊工作だったらしい。
クラブ→神社に住み着く三妖精が、花火大会の燃えカス入れに賽銭箱を使っていたらしい。
クラブA→妹紅「ああ、その事件私。 夕べ輝夜と神社で喧嘩しちゃってね〜」鈴仙「お前かぁーーー!?」犯人はモコ

277 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:36:36 ID:???
★ダンボールの神社→ クラブK

278 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/09(月) 23:42:54 ID:???
久しぶりに光の三妖精に出番がありそうな所で、今日の更新はここまでにします。
明日は新聞イベントを終わらせて、試合の導入イベント。
そして名無しウサギ達の成長イベントを書いていこうと思います。

>>260での一部表現ですが、少し語弊がありそうですので訂正します。
>巨体を活かしたブロックしか出来ないような少年
について、ブロックしか出来ない……では原作のイメージとズレがありますので、
「巨体を活かしたキックしか出来ないような少年」……と、少しだけ表現を変えさせて頂こうと思います。
これでややネタバレになるかもしれませんが、まぁ、そこは仕方ないということでw

それでは、皆さま、本日もお疲れさまでした。

279 :森崎名無しさん:2014/06/09(月) 23:51:27 ID:???
矢車さんとさとりの地獄兄妹見たかったぜぇ

280 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 00:01:12 ID:???
乙でした
色々幻想入りしてくる人がいるが、果たして中山さんは初戦間に合うのだろうか

281 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 00:08:22 ID:???
乙です
地獄ファッションでわかったことは大きいけど
こっちの段ボールの記事はどうだろう?すでにある程度選手決まってそうだし・・・
控えが増えるのかな?

282 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 15:47:50 ID:???
中山さんは早くて決勝トーナメント前、最悪決勝戦のハーフタイムにやってくると思っている。

283 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 21:21:59 ID:???
いや、俺はあえて次の試合からウサギNが緊急加入してると予想するね

284 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 21:34:10 ID:???
こんばんは、今日も更新していきます。
>>279
地獄兄弟は出て来ませんが、地獄に近い選手なら出てくるかもしれませんね。
旧とはいえ地獄ですし。
>>280
乙ありがとうございます。
中山さんは皆のピンチに颯爽と登場すると思います。 …たぶん。
>>281
乙ありがとうございます。
地獄ファッションはダイヤなのと、ニッチな記事が多い花果子念報であった事もあり、
かなりボーナスは大きめに設定しました。
控えは増えません。光の三妖精は妖精大連合所属ですから。
>>282
コインブラ君よりは出番が多いと思います。

285 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 21:35:24 ID:???
★ダンボールの神社→ クラブK ★
クラブ→神社に住み着く三妖精が、花火大会の燃えカス入れに賽銭箱を使っていたらしい。

鈴仙「何なに……ふむふむ……へぇ〜っ」

パスカル「おいおい、どんな記事なんだよ。 気になるじゃないか」

鈴仙「……とか言ってみただけ。 ホントは大した事ない記事よ。 ――ま、見てみて」

鈴仙はパスカルに広げた新聞を手渡すと、
今度はパスカルが新聞を食い入るように読み始める。
……が、読み始めて数分経つとさもありなん、と言った表情で鈴仙の方を見やり、

パスカル「――こんな記事が紙面を躍らせるなんて。 余程幻想郷は平和なんだな」

……と、心底呆けた表情で尤もらしく告げる。
そんな記事の概要としてはこうだった。

286 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 21:36:39 ID:???
まず、今は神社近辺に居を構える光の三妖精――即ちサニーミルク、スターサファイア、ルナチャイルドの三名が、
「夏場を過ぎると、需要の無くなった花火類が買い叩かれる」
……というさもしい知識をどこからか仕入れて来たらしい。

それで、なけなしのお小遣いをはたいて花火を買って来て、いざ九月の花火大会!
夏場を過ぎたためか、花火は湿気っていたが……それでも、三人はとても楽しかったらしい。
――三人の前に、鬼のような形相をした巫女が立つまでは。

三人は必死で必死で逃げた。巫女は最初は追っかけて来たのだが、
走り続けて疲れたのか、途中からは宙に浮いて、針に玉に札に色々な物を飛ばしてきた。
それでも、三人は全力で避けた。それで起こった巫女は遂には必殺のスペルカードで、三人を吹き飛ばそうとしたが、
そこで何やら焦げ臭い匂いに気付く。

どうやら、三人は「どうせ何にも入っていないから」と、神社の賽銭箱をゴミ箱代わりにしていたらしい。
使い終わった花火を賽銭箱に突っ込んでいたのは良かったが、その中に一つ、消化不良の花火が混じっており、
それで賽銭箱が焼けてしまったそうである。

場合によってはシャレにならないイタズラをしてしまった光の三妖精。
彼女達は罰として 駅のホームうんこ をする事になったとか、ならなかったとか。
めでたしめでたし。

287 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 21:37:32 ID:???
>駅のホーム で うんこ
ちょっとwww

288 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 21:41:05 ID:yY3m1kvI
+++


鈴仙「……うん。 やっぱり、ホントに心底つまらない記事ね。ダンボールと全然関係ないし」

パスカル「(それにしても、どうせ何も入っていないからとゴミ箱扱いされる賽銭箱も賽銭箱だが、
なんてモラルの無い妖精達なんだ――と)……?」

パスカルはこのくだらない記事のどこかに違和感を覚えたのか、もう一度だけその記事を読み直す。
大した長さでも内容でも無いこの記事に、パスカルがどう興味を覚えたのか。
鈴仙にとっては全く謎であり、ひたすらに見えないクエスチョンマークを連発していたのだが……。

パスカル「――この記事には、大きなヒントがある。 それは……!」

先着1名様で、

★この記事のヒント解説→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→イベント発生
ダイヤ→パスカル「……なあ、レイセン。 知っていたら教えて欲しいが」
ハート→パスカル「もしかしたら……」
スペード→パスカル「人里には、腕の良い花火職人が居るという事だ……!」
クラブ→パスカル「花火をする時は、大人の人と一緒にやりましょう、という事だ……!」(真顔)
     鈴仙「良い子の皆は、真似しちゃだめよ……!」(真顔)

289 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 21:42:58 ID:???
糞と妖精
★この記事のヒント解説→ ダイヤ9

290 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 21:43:09 ID:???
★この記事のヒント解説→ スペード7

291 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 21:43:17 ID:???
★この記事のヒント解説→ スペード2

292 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 21:53:32 ID:???
カグロット「なんて下品な妖精だ」

293 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 22:25:09 ID:???
★この記事のヒント解説→ ダイヤ9 ★
ダイヤ→パスカル「……なあ、レイセン。 知っていたら教えて欲しいが」

パスカルが示したのは、記事のクライマックス。
三妖精が駅のホームでうん……では当然無く、記事の中程の箇所だった。

パスカル「――『三人は必死で必死で逃げた。巫女は最初は追っかけて来たのだが、
走り続けて疲れたのか、途中からは宙に浮いて、針に玉に札に色々な物を飛ばしてきた』
……とあるが。 レイセン、知っていたら教えてほしい」

パスカルが鈴仙に投げかけた質問。
それは超感覚派のディアスでも無く、超理論派のパスカルだからこそ気付く事の出来たものだった。
僅かな情報からその行間、意図、因果関係を読み取って、より確からしい情報を推測する、
まるで安楽椅子探偵のような鋭さをもって、パスカルは鈴仙にこう尋ねる。

――いや、その出だしは質問であるとは言い難かった。
パスカルは結論を後回しにして、前提条件の整理から始めていったのであるから。

パスカル「俺達は光の三妖精と、一度試合をしている。そして彼女達のプレーについても見た事があるが……。
俺の知る限りだと、あの三人はあまり体力があるようには見えなかった」

『光の三妖精は、体力に優れているとは言えない』まずは大前提。

パスカル「しかし、レイムさんはそんな三妖精と追っかけっこをし続けて……。
結局は疲れるまで走らされる羽目になった。
つまり、『レイムさんの体力は、光の三妖精と同等程度の体力しかない』」

次に述べたのは小前提。
ここまで来てパスカルは漸く、勿体ぶったように鈴仙に対してこう結論を告げるのだ。

パスカル「――博麗神社の巫女、確か……レイムさんとやらは、体力があまり無いのか?」

294 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 22:29:32 ID:???
鈴仙「…………!」

酒の肴にもならぬこの記事から、パスカルは一つの有力な仮説を打ち出した。
この仮説は行間を読んで行けば、こうも仰々しく言わずとも明白だったのかもしれない。
しかし、彼はこうして言わざるを得なかった。
行動よりも先にひたすら考える。
これが「オールドタイプ」として生きると誓った、アラン・パスカルの在り方だったのだから。

鈴仙「……確かに、幻想郷きってのスーパーシューティングプレーヤー・博麗霊夢の弱点はスタミナだって、
結構昔の大会とかじゃあ言われて来たわ」

果たしてパスカルの推理は、その事情を知る鈴仙によって大きく裏打ちされる。
しかし、ここで鼻を高くせずに、パスカルは別の可能性も考慮していた。

パスカル「……成程。 とはいえ、この説にはもう一つの可能性があるが」

鈴仙「……それは、ここまでパスカル君の話を聞いていたら私だって分かる。
――つまり、『光の三妖精は、体力に優れているとは言えない』という前提が崩れている場合、でしょ?」

パスカルは首肯する。
どうやら適度に頭が良く適度に単純な鈴仙は、探偵小説の助手役に適任のようだった。

パスカル「……そうだ。 妖精大連合はキスギが影響を与えていると聞く。
俺はこう見えて、奴を高く評価しているんだが。
奴の天衣無縫さが、妖精達の本質と噛み合えば、あるいは……その可能性も在り得ると思っている。
――もっとも、このどちらが本当なのかは、この記事だけじゃあ判断出来ないけどな」

博麗霊夢が脆弱さを併せ持つ選手なのか、それとも光の三妖精のスタミナ不足は過去の話なのか。
その疑問だけが宙ぶらりんになるも、しかし花果子念報の記事は鈴仙達に新しい視点での気付きを与える。

295 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 23:00:08 ID:???
鈴仙「(……つまりは、『妖精大連合の試合を観戦してみる』っていうのも、案外有効な手段になるって事かしら。
私達が勝ち抜いていくとしたら、いずれは霊夢と当たるわけだし。
今の内に、あいつがどこまで強くなっているかを認識しておくのは、決して損じゃあない筈)」

――でも、どうせだったら。先程の疑問で言えば前者の方だったら良いなぁ……。
などと若干気楽な事も考えながらも、鈴仙とパスカルは試合に向けて永遠亭を立つのであった。

*敵チームの情報が少しだけ分かりました。

296 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 23:01:35 ID:???
〜2日目午前・固定イベント〜
【慧音先生の補習講座】

鈴仙達永遠亭ルナティックスが、記念すべき大会第一試合へと臨むべく竹林を闊歩する中。

ウサギ達「「「ふぁ〜あ……」」」

名無しウサギ達の数名は、どこか寝ぼけ眼であり、心ここにあらずと言った様子だった。

てゐ「お〜い、歩きながら寝てると迷子になるよ〜っと」

鈴仙と共にしんがりを務めるてゐはいつも通りの暢気な声色で、
しかし緊張感と厳しさを籠めた風にウサギ達を指導する。
鈴仙はそんな様子が気になって、

鈴仙「ねぇねぇ。 どうして皆こんな眠そうなの? ……まさか、緊張して眠れなかったとか?」

てゐ「んー、それは……」

慧音「済まない。 実は私の仕業なんだ」

何気ない問いかけであったが、言い淀むてゐ。
そんな鈴仙達の会話を聞いていたからか、慧音が前から割りこんで来る。
慧音は少し申し訳なさそうに、鈴仙へと弁解を始めた。

慧音「実は、君の所の名無しウサギ数名に守備能力のコーチングを頼まれてしまって。
永遠亭のウサギ達を無断で借りてはなるまいと、最初は私も断っていたのだが。
――昨晩になるが、とうとう私の方が折れてしまったんだよ。 彼女達の熱い闘志にね」

鈴仙「あら、そんな…! そんな事、全然気にしなくて良かったのに」

慧音「……正直に言うと、それだけが理由ではないのだがね」

297 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 23:03:02 ID:???
慧音はそう言って、自分達の更に前方を指さす。
鬱蒼と生い茂りながらも、どこか整理されたような整然さを受ける迷いの竹林。
――その中で、混沌を捏ね繰り回して爆発させたように醜い映像が広がっていた。

輝夜「ヘイ、モコスギ! 今日の試合ミスったらアンタが寺子屋のトイレでう○ちしてた事バラすからね!
精々ネオフジヤマローリングスローの腕でも磨いておきなさい!」

妹紅「うん○なんてしてないよ!? って言うかアンタは姫様の癖に何て下品なセリフ吐いてるんだ!?
更に言うと私はモコスギでも無いし、何だよネオフジヤマローリングスローって!?
ちょっと強そうじゃん、気に入った!」

輝夜「あ、ありがと」

永琳「(姫様が軽くドン引きしてるわね……藤原妹紅、恐るべし)」

慧音「――と、いった感じの彼女達の間に、更なる軋轢を生まないかと心配していてね。 はぁ……」

鈴仙「(私はだんだん、この二人が仲良しな風に見えて来たんだけどなぁ……)
――慧音さんも大変なのね……ちょっとだけ分かるわ、その気持ち」

てゐ「――ま、正直な話。元人里FC組とルナティックス初期メンバーとでは、
ちょっとばかしハードルもあるかもしんなかったしね。 ……前方の姫様達は例外として」

どういう意味での例外なのか、鈴仙は少しだけ気になったが。
それよりも、慧音がウサギ達をコーチングしていたという事実の方が気になったため、

鈴仙「――それで。ウサギ達にとはどんな練習を?」

……と、言った風に上手く話を戻す。

慧音「――ああ、それは……」

298 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 23:08:40 ID:yY3m1kvI

慧音も鈴仙達に後ろめたくなる必要は無いと感じて、そのコーチング内容を仔細に述べた。
まずはそもそも、どのウサギ達が練習に参加したのかを慧音は説明していく。

先着1名様で、

★本イベントのコーチング対象→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→ダイヤ絵柄+ウサギN「お、俺の名はなk…じゃなくて、しがないウサギNだ……ぴょん」慧音「(彼は……!)」
ダイヤ絵柄→ウサギB〜ウサギEまでの4人だった。
ダイヤ・ハート→ウサギDとウサギEだった。
スペード・クラブ→ウサギCとウサギBだった。

299 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 23:09:24 ID:???
★本イベントのコーチング対象→ スペード7

300 :森崎名無しさん:2014/06/10(火) 23:36:31 ID:???
(恐ろしいのは初日から3日目まで出かけてるあんたが普通にいる事だよ…)

301 :283:2014/06/10(火) 23:42:55 ID:???
ウサギNが本当に出てくるとは思わなかったwww

302 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/10(火) 23:59:32 ID:yY3m1kvI
★本イベントのコーチング対象→ スペード7 ★
スペード・クラブ→ウサギCとウサギBだった。

慧音「そう。あれはウサギCと……ウサギBだったかな。 あれは昨日の晩の事だ……」

〜回想シーン開始〜

昨日の夜は子の刻、深夜0時。
慧音は殺風景な自宅の長屋にて、本日寺子屋にて執り行われたテストの採点作業に追われていた。
今はルナティックスにてサッカーをしている慧音であるが、彼女の本業はプロサッカー選手でも無く、
人里の寺子屋の一教師に過ぎない。

慧音「(……しかし、授業に加えて生徒達のスポーツ指導に親御さんへの家庭訪問。
更にはこうして自宅でやらねばならぬ事さえ出来るのだから、本当に教職というのは体力勝負の仕事だな……)」

10月に入って少々涼しくはなったものの、最近の幻想郷は暑さが抜けない。
額と前髪を濡らす汗を色っぽく掻き上げながら、ふうと天井を見上げて小休止を行う慧音。
……仕事は終わらず、時刻だけが過ぎていく。
何か、むずむずする。何か、どうしても心のつっかえがとれない。

慧音「……少し、外に出ようか」

気晴らしがてらの夜の散歩。
とはいえ、未だ文明開花の香りが残る幻想郷にはコンビニもなければ街灯すらない。
月と星明かり以外に光の無い人里をのんびりと歩いて行き……。
やがて、明日も試合が行われるであろう、人里のサッカーコートへと辿りつく。

303 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/11(水) 00:01:09 ID:sUSgUSso
慧音「(明日は、私達も試合だったか……)」

明日が試合ならば、早めに寝ておき英気を養うべし。
慧音は生徒たちにはそう教えているが――先生だって、神様じゃない。
何となく気になって、サッカーコートにこっそり入ってみるのだが。
そこには先客がいた。

ウサギB「や、やっぱり見つかっちゃったよCちゃん!?」

ウサギC「大丈夫だよBちゃん! ここは私の「いんふれあどむーん」で!」

ウサギB「それは鈴仙さまの技でしょ!? Cちゃんが使えるわけないってば〜!」

慧音「……む」

――それは困った事に、慧音の知り合いだった。

***

慧音「成程、明日の試合に向けてこっそり特訓と」

ウサギB「え、ええ。 まぁ……。私達、ただでさえ足をひっぱっちゃうし」

ウサギC「永遠亭で練習してたら、鈴仙さまに見つかって怒られちゃうからこっちでやってたんだけどなぁ〜」

慧音「……私だって怒る。 確かに試合を前にして焦る気持ちは分かるが、
それならばもっと前から計画的に行動すべきだ。 それに、きっと鈴仙やてゐだって心配するぞ?」

ウサギB「ご、ごめんなさい……」

ウサギC「はっはぁ〜っ! ……アレ!? 今なんか言ってた!?」

304 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/11(水) 00:02:29 ID:sUSgUSso
――素直に謝るウサギBと、そもそも話を聞いていないウサギC。
全くの凸凹コンビ感が溢れる二人だったが、これはこれで仲が好さそうである。
……ボケとツッコミ的な意味で。

慧音「――全く。 これが私の生徒だったら今頃頭突きでもかましていた所だ」

そう考えて呟く慧音だったが。気分は自然と怒っていなかった。
むしろ、何だか普段の自分らしからぬ、後ろめたい親近感をこの二人に覚えていた。

慧音「(……私は何を言っているんだ。 自分だって感じていたじゃないか。
明日の試合に向けて何かしたい、動きたいって。
夜の散歩をしたり、こうしてスタジアムに入ったり。 ……はは、これでは私の生徒が相手でも頭突きは出来ないな)」

そんな内心に気付いた時、慧音の心の中は固まっていた。

慧音「――し、しかし。 眠れなくなる気持ちは分かるぞ。 だから……一緒に練習をしようじゃないか」

ウサギB「は……はい!」

ウサギC「あ、せっかくだからコーチングお願いした〜い!」

――ウサギBも、幸いに慧音の気持ちを理解してくれたらしい。
ウサギCは、慧音の気持ちを理解しようがしまいが楽しそうだからそれで良い。
兎に角、こうして彼女達3人の奇妙な直前練習が始まったのだった。

305 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/11(水) 00:04:32 ID:sUSgUSso
先着3名様で、

★ウサギCへのコーチング内容→! card★
★ウサギBへのコーチング内容→! card★
★慧音の成長?→! dice + ! dice★

と書き込んでください。


○○へのコーチング内容のカードのマークが…
ダイヤ→タックル+1
ハート→パスカット+1
スペード→ブロック+1
クラブ→せりあい+1、最大ガッツ+30
JOKER→守備系能力全+2、最大ガッツ+50

*絵柄の場合、対応する能力値の成長が更に+1されます。最大ガッツの場合、更に20アップします。

慧音の成長?のダイスの結果が…
10以上でブロックフラグ回収、9以下で特に無し。

306 :森崎名無しさん:2014/06/11(水) 00:05:00 ID:???
★ウサギCへのコーチング内容→ クラブ8

307 :森崎名無しさん:2014/06/11(水) 00:06:13 ID:???
★ウサギBへのコーチング内容→ スペードQ

308 :森崎名無しさん:2014/06/11(水) 00:07:21 ID:???
★慧音の成長?→ 5 + 2

309 :森崎名無しさん:2014/06/11(水) 00:07:42 ID:???
★慧音の成長?→ 2 + 6

310 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/11(水) 00:15:11 ID:???
ウサギCのせりあいと最大ガッツが小アップ、
ウサギBのブロックが+2されたところで、今日の更新はここまでにしようと思います。

>駅のホームでうんこについて
ちょっとかわいそすぎましたね、これは……w
>しれっといる永琳について
朝食の場にもいましたね……(呆)
すみません、スルーでお願いします。
それか、姫様限定の神の声か何かなんだと思って脳内補完をお願いします。
>ウサギNについて
面白そうかと思いましたのでw
こうしたコメントの一つが早速判定とか内容にも反映される(できる)のは、
読者参加型ならではの面白さでないかと思います。

それでは、皆さま、本日もお疲れさまでした。

311 :森崎名無しさん:2014/06/11(水) 11:44:12 ID:???
−−H−− H鈴仙
−−−−− 
F−J−G F佳歩JパスカルGてゐ
−−−−−
−K−L− KウサギB LウサギC
−BDA− BウサギE D妹紅 AウサギD
−−C−− C慧音
−−@−− @輝夜


次は雑魚妖怪チームだが永琳や中山がいない以上取れる選択肢はあまり多くない。
幽香のマークだが怪我の心配のない妹紅はタックルが48の1/4なので厳しいと思う。
なのでゴール前を固めて人数で防ぐしかないと思う。
あと敵のFWは空中戦を多用しそうなので妹紅を真ん中に置く。

312 :森崎名無しさん:2014/06/11(水) 14:51:11 ID:???
変則4−4−2
−−J−− Jパスカル ねじ込み、対キックオフ幽香
F−−−− F佳歩   ドリブル突破クロス&ミドル
−−H−− H鈴仙   幽香に補正、我らが主役永琳の代わり
−D−−K D妹紅GウサギB 対攻め幽香、ワンツーミドル。サイドフォロー
−−G−  Kてゐ  フォロー役、前線に パス供給
A−C−L AウサギDC慧音LウサギC がんばれ
−−B−− BウサギE  がんばれ
−−@−− @輝夜    がんばれ

問題はクロス上げられて空中戦より、強力なミドル弾いてからのそこそこのダイレクト
撃たれる前に止めないとDFGKがボロボロだ
確かに怪我は怖いけど相手は幽香だ。「強引」であるが「華麗」でもあるだろう
鈴仙の補助があれば係数回避、更にこぼれ球にはできる可能性もある。そして次の問題だ

こぼれ球のフォローは誰がするか。
空いた左サイドで相手がフォローしたとしても、幽香が手放した時点で支配力はこちらの方に軍配が上がる
幽香を起点とした点さえ押さえればこちらの勝ちだ。永琳中山抜きでレティ一人に完敗するほどこちらの攻撃も劣っちゃいない

313 :森崎名無しさん:2014/06/11(水) 17:18:41 ID:???
幽香、メディスン、レティの名前を見ると
ドリブルよりはややパス寄りで行った方がいいように見える
3人ともタックル>パスカットに見える。

逆に幽香からFWへのパスは誰も止められない。
フラワーパス主体で来られると打たせる前に止めるのは厳しい。
ある程度はFWに打たれるのは前提にしないといけない。

314 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/12(木) 00:07:07 ID:???
こんばんは、今日も少しになりますが更新していきます。
>>311-313
戦術の提案ありがとうございます!
フォーメーションの案については、選択時にまた紹介させて頂こうと思います。
……とはいえ、今回の試合は先のスウェーデンJr.ユース戦と比べてみても、
戦力的には非常に劣りますので、ひょっとしたら拍子抜けさせてしまう……かも、しれません。

315 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/12(木) 00:08:25 ID:???
★ウサギCへのコーチング内容→ クラブ8 ★
クラブ→せりあい+1、最大ガッツ+30
★ウサギBへのコーチング内容→ スペードQ ★
スペード絵柄→ブロック+2
★慧音の成長?→ 5 + 2 ★
→とくになし。

明日の試合を前にした緊張を晴らすため、球を蹴る慧音。
我ながら年甲斐もない行為だ、と内心で自嘲しつつもそれは存外に心地よかった。
熱が籠る家屋とは違って、秋の夜は適度に暖かい上、風が涼しくて気持ちが良い。
明日に直結する成果を挙げられたか、と言われれば成程首を傾げざるを得ないが、
その位が今の彼女にとっては丁度良かった。

……その一方、遥々人里のサッカーコートにまで忍び込んできた、
気概のある名無しウサギ達はより高い意識を持って練習していた。

ウサギB「て、て〜い!(ただの人数稼ぎなんて、言わせないんだから…!)」

大人しく利発であるが、その実高いプライドと好奇心を併せ持つウサギBは、
この一晩でブロックに関する基礎技術を一から叩き上げ直し。

ウサギC「ごぶさたしております。 もんぜつウサギせんぞくちょうきょうしのウサギCともうします」

マイペースで能天気、ある意味ウサギ達の中では一番子どもらしいウサギCは、
最近姫様が見せてくれた面白いビデオの登場人物のような、ムキムキのフィジカルを目指す。

316 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/12(木) 00:09:30 ID:???
慧音「(……驚いた。 私が基礎の基礎を手ほどきした事もあるかもしれないが、
まさかこの一晩でこうも目に見える結果を残すとは。
――やはり彼女達には、等しく未開花の才能があるに違いないな)」

まるでスポンジのように技術を吸収していくウサギ達の様子を見て、
慧音はそのぱっちりと大きな双眸を余計に丸くしてしまう。
ウサギ達を無事に自宅まで送ってやった後(妖怪兎も空は飛べるので、時間はそうかからなかった)、
慧音は彼女達の潜在能力に感心しつつ、大きく息を吐いた。

慧音「……やれやれ。 私も、抜かれないようにしないとな。 こうでは、妹紅に笑われてしまう」

*ウサギCのせりあいが+1、最大ガッツが+30されました。
*ウサギBのブロックが+2されました。

317 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/12(木) 00:10:49 ID:???
〜2日目午前・固定イベント〜
【雑魚妖怪チームの朝は早い】

――鈴仙達が出発する少し前、具体的には新聞を読んでいた頃だろうか。
太陽の畑に立派なログハウスを構える花の大妖怪・風見幽香は試合前の優雅な朝食に興じようとしていた。

幽香「……さて! 今日は試合だから、精の付くものを沢山食べとかないとね♪」

洋風のダイニングには、向日葵模様のお洒落なクロスの掛かったテーブル。
そよ風吹き抜ける窓にはお気に入りの花が植えられた植木鉢。
ブルーサルビアの花が、白く曇った今日の天気の代わりに、幽香の晴れやかで清涼な心を表してくれる。

メディスン「ゆうかー。ご飯冷めちゃったら美味しくないし、私先に食べてて良い?」

リグル「ちょっとメディ! ご飯を食べる時は一緒に「いただきます」をしないとダメだよ!」

ミスティア「いざす〜すめやきっち〜ん♪」

わかさぎ姫「み、みずを……水を下サイ」

レティ「はいはい、 ドリンクバー でも良いわよね?」

ルーミア「わは〜。 九人もいるとセリフが回ってこないのかー」

――彼女が率いる雑魚妖怪チームの有力選手達は、
試合前日から全員で幽香の家で寝泊まりをしていた。
正直烏合の衆感漂うこのチームであるが、折角試合に出るには少しは勝ちたい。
そんな訳で、普段頑張る事をあまり知らない彼女達も、色々と頑張っていたようだった。

318 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/12(木) 00:12:01 ID:???
幽香「フフ。 皆、私もすぐに行くわ」

普段は孤高の大妖怪である幽香も、こうした集団生活は嫌いでは無かった。
むしろ、久しぶりに味わうその感覚に心をときめかせる程。
彼女は鼻歌混じりで朝食を囲う、大きな向日葵テーブルへと歩いていく。

レティ「はい、幽香。 今日は粘り強く試合に向かう為に……「なっとう」を用意したわ」

幽香「あら、貴女が験を担ぐ事もあるのね?」

レティ「――私だからこそ、よ。 貴女と違って私は、しがない木端妖怪だもの。
こうして神頼みでもしてないと、到底気が持たないわ」

レティは幽香に軽口を叩きながら、最近河童が開発したたしい「パック入りの納豆」を手渡す。
幽香は悠然としたカリスマ溢れる態度でそれを受け取ると箸を掴み、
早速パックをはぎ取り「たれ袋」を出し、フィルムをとって納豆をかき混ぜる。
百八回。これが幽香流・納豆の風味が一番引き立つかき混ぜ回数だ。
かくして、その拘り通りに納豆をかき混ぜ終えた幽香は一仕事を終えたような満足気な笑みを浮かべ、
最後の仕上げに取りかかろうとする。
ふんわりメレンゲのように幾重にも重なった納豆に、かつおと昆布のダシが利いた「たれ」を入れる至福の時。
幽香はそのしなやかな小枝のように細く白い指を「たれ袋」に絡ませ、力を籠める。
……悲劇は、ここから始まった。

ピリ…… ぴゅっ、ぴしゃっ!

ルーミア「……あっ」

ルーミアがご愁傷様、といった無表情で幽香を見やる。
そして気付いた。
幽香が心を籠めてかき混ぜた納豆にかかる筈だった「たれ」。
それが本来の居場所ではない「何処か」に紛れてしまったのだと。

319 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/12(木) 00:14:31 ID:???
幽香「…………」

幽香は無言で自分の指に絡みつく液体を見つめ、
それから艶やかで小さなその唇に、そっとその指を近づけ、舐める。
……かつおとこんぶの旨味が良く効いていた。効きすぎていた。
幽香の納豆の「たれ」は、見事にこぼれてしまい、彼女の指とテーブルを穢していたのだ。

レティ「ああ、もう……! 余所見なんてするからよ。 ホラ、ティッシュよ、拭きなさい!」

呆けたような幽香の様子を見たレティは、気を利かせて新品のティッシュ箱を投げつける。
幽香は黙ったまま、そのティッシュから紙を一枚取ろうとして……。

サッ……ビリイッ!

幽香「…………」

ミスティア「幽香くん、上手くティッシュがやぶけな〜〜〜い! これはミスったぞ〜〜♪」

――上手く、ティッシュから紙が取れなかった。レティの気配りは立派だったが、
新品のティッシュは紙が取り出し辛いという事実を彼女は忘れていた。

……ビキィッ!!

――そして、当事者たる幽香は深い悲しみに包まれていた。
納豆のたれ袋が上手く破けなかった上に、ティッシュを箱から上手く出せなかった。
どっちかだけだったら耐えられた。どっちかだけだったら耐えられたのに、どっちもだなんて。
こんなにも悲痛で、悲しくて、凌辱的な出来事が自分の身に降りかかるなんて……!?
――子どもたちの見ている手前、幽香は気丈にも笑顔を壊さなかったが……。
その笑顔は、うっかり直視してしまったわかさぎ姫が、ショックで泡を吹いて失神する程度には怖かったという。

*幽香の怒りゲージが+10されました。 0→10
*幽香の怒りゲージは試合中などの選択で理不尽に伸びていきます。ゲージが100を超えたら……?

320 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/12(木) 00:24:06 ID:???
――と、いったところで判定もなく恐縮ですが、今日の更新はここまでとします。
幽香の怒りゲージは今回の試合限定の特殊パラメータですが、
わりと理不尽に伸びていきますので、鈴仙は気にしても逆効果になるかもしれません。
ですから、ネタ半分と割り切って頂ければと思います。

それでは、皆さま、本日もお疲れさまでした。

321 :森崎名無しさん:2014/06/12(木) 00:31:28 ID:???
乙でした。
レティさんゆうかりんのメンタル介護もしなくちゃならんなんて…
よし、鈴仙に天道の真似させて思いっきり煽ろうぜ! (フラグを三つくらい立てる)

322 :森崎名無しさん:2014/06/12(木) 01:22:55 ID:???
乙です
俺が聞いた噂だと怒らせると幽香激情態になって吹っ飛ばされた選手はカードにされるとか・・・
あと浮き球系多そうだしモコシマヅにガンガン吹っ飛ばしてもらわないとね

323 :森崎名無しさん:2014/06/12(木) 17:15:18 ID:???
幽香の怒りゲージが100を超えたら……相手選手に頭突きして退場とか

324 :森崎名無しさん:2014/06/12(木) 17:43:14 ID:???
鈴仙「理不尽? ああ、ウチの師匠や姫様ほどじゃないでしょ」

325 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/13(金) 00:11:25 ID:???
>>321
乙ありがとうございます。
レティは意外に大物なのではないかと勝手に妄想しています。
>>322
乙ありがとうございます。
大体合ってます。
>>323
ヒント:テンプレ
>>324
鈴仙も随分逞しくなりましたね…

326 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/13(金) 00:13:18 ID:???
〜2日目午前・固定イベント〜
【大会初陣! VS雑魚妖怪チーム!】

永遠亭ルナティックスと雑魚妖怪チームが与するCブロックの試合は、
人里サッカーコートにて執り行われる事となっている。
普段は人里FCや妖精大連合など、比較的強い力を持たぬ人妖達が練習試合等に使うこの場所は基本的に平和。
そのため、豪奢な妖怪の山・モリヤスタジアムと比べても普段の観客入りはイマイチ。

――しかし、今日という日は違った。

……ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

実況「さあ〜! もうすぐ始まります!
Cブロック第1試合、永遠亭ルナティックス対雑魚妖怪チーム!!
ここ人里サッカーコートも、普段では到底考えられない程の観客が詰め寄っており、
観客席が落ちてくるのではないか、と思ってしまうほどです!」

鈴仙「……ついに、来たわね。 全幻想郷選抜大会――!!」

鈴仙は、これまででは決して味わう事の出来なかった、独特の「熱気」を当てられ震える。
確かに、これまでの練習試合でも、幻想郷の古参・永遠亭ルナティックスのネームブランドの効果か。
それなり以上の観客達が試合を身に来ていた。
特に、紅魔スカーレットムーンズとの対戦に至っては、今日以上の客入りがあったようにも思えるし、
つい昨日の開会式にしても同様に、大観衆が応援に駆け付けて来てくれていた。

――しかし、それでも今日の熱気には及ばないと鈴仙は感じる。
練習試合やセレモニーとは違う、栄光が懸かった大会特有の狂気。
それは「殺気」とも言う事が出来るだろうか。
生半可な覚悟では、この大会の魔力に取りこまれてしまいそうに思えた。

327 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/13(金) 00:15:12 ID:???
実況「――永遠亭ルナティックスは言わずとしれた幻想郷の古豪ではありますが、
同時にこの大会を前にして最も大きく成長したチームの一つであるとも言えます!
どうやら、永琳選手の不在はまだまだ長引いているようであり、それだけが不安要素ではありますが……。
それでも、FWの鈴仙選手にパスカル選手やDFの妹紅選手。
そして最近急成長したルナティックスの名物GK・蓬莱山輝夜選手など、
脇を固める強豪選手にも恵まれているのがルナティックスの特徴!
雑魚妖怪チームは、この布陣をどう崩していくかが見ものになります!!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「鈴仙! 鈴仙!」「パスカル! パスカル! パスカル! パスカル!」「もこたーん! 今日もハットトリックだー!」
「いや、シュートを全完封だ!」「どっちもだー!」「カグヤ カグヤ カグヤ カグヤ」(今はまだ様子見)
「様子見ってどういう事なんだろう……?」「佳歩ちゃーん!」「てゐちゃーん!!」

ウサギB「……凄い、観客!」

ウサギD「でも、怖い……って言ってたら駄目……だよね?」

輝夜「(フフフ……この私をピックアップするとは。あの実況は良く分かってるわね)」

妹紅「(えー。 輝夜をピックアップするなんて。あの実況、良く分かってないんじゃないの?)」

てゐ「アンタら、いい加減にしなよ……」

実況「――ルナティックスに相対するは、今大会のダークホースとも評される雑魚妖怪チーム!
MFの風見幽香選手が見せる圧倒的支配力に、CBのレティ・ホワイトロック選手が見せる堅牢な守備力を中心として、
リグル・ナイトバグ選手やメディスン・メランコリー選手など、小粒ながらも将来有望なタレントが揃っているため、
決して油断は出来ない好チームであると言えるでしょう!」

328 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/13(金) 00:17:06 ID:???
メディスン「ふん。 小粒で将来有望って事は、要するに今はザコ、って意味でしょ?
すぐにこうやって汚い本音を隠したがるんだから、人間は」

ミスティア「言いたいこともいえないこんな世の中じゃ〜♪」

リグル「そのメロディ良いね、みすちー! 聞いていると自信が湧いてきそう! ハッハァー!」

ルーミア「その超絶頭悪い笑い声は金輪際使わない方が良いと思うよ、リグル〜」

わかさぎ姫「(今日は曇りで過ごしやすいわね……。 あーあ、雨とか降らないかなァ……)」

幽香「…………(どうしてポストって赤いのかしらァ……?)」

レティ「(未だに朝納豆のタレを零した事にイライラしてるわね、あの顔は。
――全く。今日の試合で死者が出なければ良いのだけれど……)」

両チームともに気合いは充分に入場し顔合わせ。
そうして暫くの間、チームにて最終調整を行い……。
そこから、ミーティングの為にそれぞれのロッカールームへと入っていく。

鈴仙「(――あれは)」

振りむきざまに、鈴仙はふと幽香が目に入った。
幽香は暫し、何か考えごとをしているような雰囲気を浮かべていた。
しかし、やがて鈴仙の目線に気が付くと、ボブカット風に切りそろえた新緑の黒髪を揺らし、
女性的な、しかし爽やかなフレーバーを振り撒きながら――ニッコリと微笑んだ。
その微笑みを見た鈴仙は、声を出す事すら出来ずに立ちつくすしか出来なかった。

329 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/13(金) 00:19:54 ID:???
……幽香の微笑みがあまりに美しかったからではない。
否、確かにその微笑みは美しく可憐であったが、今回の場合はそれが原因ではなかった。

鈴仙「(まさか、あの波長は……!!)」

――波長を読みとる「狂気の瞳」は感じてしまっていた。
彼女の瞳の奥に映る、おぞましい血の気配を。

330 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/06/13(金) 00:21:12 ID:???
【ミーティング】

輝夜「よし みんなきけ。 雑魚妖怪チームについてはイナバが話すわ。
……って、言ってみたけどアイツらの情報はしっかりと仕入れて来てるんでしょうね?」

鈴仙「う、うぐっ……。 ――そ、その、調べてないです」

そして皆より少し遅れて合流してからのミーティング。
永琳が明日一杯まで不在のため、実質的キャプテン代理の鈴仙が、
こうして前へ出て解説をしないといけなかったのだが……。
――雑魚妖怪チームの偵察をしていない鈴仙は、こうして早速危うい立場に立たされかける。
(『キャプテンが情報収集までしないといけないのか?』というのは最もであるが、少なくとも永琳はやっていた)

てゐ「まぁま、姫様。 流石に組み合わせ決まってから半日で情報収集はキツいってもんよ。
それに、雑魚妖怪チーム程度の情報なら……こんなもんよ」

――しかし、ここで鈴仙が培ってきた友情が功を奏す。
てゐはどうやらウサギBと結託して、様々なサッカー新聞に関する記事をスクラップした上で、
各有力選手の特徴をピックアップしていたようだった。
てゐは各メンバーにレジュメを配りながら、説明を始めて行く。

てゐ「……能力的な傾向は、今配った……何だっけ、れじめ? ――を読んで貰うとして……」

鈴仙「(いつになく用意周到ね、こいつ。 ――ひょっとして、私が何にも準備してないと思って、
色々と手を回してくれたのかな……? 仮にそうだったとしても、絶対にそう認めないだろうけど)」

鈴仙はてゐの手口に感謝しつつも感心しながら、配布のレジュメに目を通す。
そこには、昨日の永琳が下した能力評価と同じ基準で、
雑魚妖怪チームの選手の能力評価がなされているようだった。

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0ch BBS 2007-01-24