キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【もう昨日には】鈴仙奮闘記32【戻れない】

724 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/25(水) 01:06:31 ID:???
永琳「……今、貴女の前には丁度二つの道が示されているわ。
一つは、私とともに【プロジェクト・カウンターハクレイ】のキャプテン候補として参加し、
幻想郷の秩序に一石を投じる者として、大会の優勝を目指すこと」

藍「そしてもう一つは、【リアル・幻想・セブン】の一員となって貰い、
内側から紫様の計画を崩しつつ大会で優勝することで、
今までの幻想郷の秩序を守りつつも、より良き世界を創る為の礎となること」

永琳は左手を、藍は右手を鈴仙の前に差し出しながら、改めて各々の立ち位置を表した。
革新か保守か。創造か再生か。二人の立場は共通の敵を前にしてもなお、正反対だった。

永琳「私は最初、貴女を利用して得たエネルギーを、もっと悲しい事に使おうと思っていた。
だけど、貴女が中山政男と触れて成長し、色んな人や妖怪と関わっていく中で――私の心境に変化が生じた。
貴女と、貴女を取り巻く世界の変化を楽しみたい……と。本気でそう思えるようになった。
これは嘘や策略じゃない。純粋な気持ちよ。
だから。――もしも貴女が、私の推し進める【プロジェクト・カウンターハクレイ】を選ぶにせよ、選ばないにせよ。
その気持ちの証拠を、後で貴女に渡したいと思っているわ」

鈴仙「……師匠」

永琳がそう静かに想いを告白してもなお、怯えた鈴仙の心は未だ動かない。

藍「――鈴仙。君が今まで暮らして来た幻想郷はどうだった。確かに課題はあるかもしれない。
しかし、多くの妖怪や人間が君に向けて来た笑顔は、決して嘘では無かった筈だ。
八意永琳の計画の趣旨は分かる。ただ私はそれでも、今ここにある幻想郷を大事にしたいんだ。
……君が仮に、【リアル・幻想・セブン】計画に賛同しなかったとしても、
私は別の立場から君の事を陰ながら応援したいと思っているし、決して邪魔はしない、させないと約束する。
――無論、正々堂々な試合の場なら、どうなるか分からないけどね」

鈴仙「……藍さん」

藍が穏やかながらも情熱的に幻想郷への愛を語っても、鈴仙の様子は同様だった。

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0ch BBS 2007-01-24