キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【赤と8ビットの】キャプテン岬【物語《ロマン》】

290 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/04/21(土) 23:14:35 ID:HA8Joy+M
あずみ「でもその頃から母さんは辛そうだった……アタリの偉い人達はバカな事ばかりしてるって。
    ゲームを作るプログラマーさん達を何人もクビにしたり、
    クリスマスに間に合わせるために開発途中のゲームを売り出させたり。
    母さんは何回も反対して偉い人に直談判までしたんだけど、結局ダメ。
    それで母さん、このフランスに飛ばされちゃった。母さんがリーダーになってた次世代機開発をはずさせられて。
    母さん。大泣きしてた。どんなに仕事がきつくても涙どころか、疲れた顔さえ見せてなかったのに……」

あずみ「その後、フランスへ行く準備をしている間にどんどんアタリの調子が悪くなっていった。
    毎日毎日山のようにゲームソフトが店から帰ってきた。毎日どこかの支社か直営店が店じまいしてた。
    1年前に100ドルで飛ぶように売れてたアタリ2600が、今は40ドルでも売れなくなってた。
    売れないゲームソフトをトラックに満載して砂漠に捨てたって噂もある。
    小さいあたしでも分かったわ。このままじゃアタリが無くなっちゃうって」

岬「(そうか。初対面の僕にお金まで出して熱心に勧めていたのは、このためか)」
真美「あずみお姉ちゃん、ごめんなさい……」
亜美「そこまで、あずみお姉ちゃん、が追い詰められてた、なんて、思わなかったよ……」

話を続けるにつれ、哀愁が姉妹にも伝わって来たらしく、暗い面持ちになって謝りだす。
あずみは気づいていないのか、答える元気がないのか、返事をせずに言葉を発し続ける。

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0ch BBS 2007-01-24