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【ライバル達の】キャプテン森崎20【挽歌】
[552]2 ◆vD5srW.8hU :2008/04/26(土) 07:23:54 ID:??? 十数分後… パスカル「夏草や兵どもが夢の跡、か…両チームが居なくなるとグラウンドも嘘みたいに静かになるな」 ディアス「観客も帰り始めたし、俺たちも行こうか」 パスカル「ああ…ん?」 キキッ。バタン。 ディアス「バルバス監督!」 試合が終わったハンブルグ練習場を去ろうとする二人の目の前にタクシーが止まり、顎鬚とサングラスが目立つ 精悍な男が降り立った。アルゼンチンJrユース監督のディエゴ・バルバスである。 バルバス「ディアスにパスカル、試合はどうだった?」 ディアス「ええ、意外な程見応えのある試合でしたよ。ハンブルグのシュナイダーは一人で4ゴール1アシスト。 今度のフランスJrユース大会でも奴は…西ドイツは、要注意ですよ」 バルバス「そうか。それで日本はどうだった?」 パスカル「日本ですか…彼等もかなりの物でしたよ。シュナイダーには及ばない物の、良い選手が何人か居ました」 バルバス「ほう、その中にはやはり全日本Jrユース10番、大空翼も含まれていたか?」 パスカル「監督、事前に知っていたんですか?あいつの事」 バルバス「私の友人から聞いた情報だ、これは間違いない。その大空翼と言う少年が居る限り 日本はこれから確実に強くなる。そして日本は将来南米サッカーの強敵となると断言していたんだ。 だからうちも出場する第一回フランス国際Jrユース大会、日本チームも一応マークしておこうと思ったんだが」
[553]2 ◆vD5srW.8hU :2008/04/26(土) 07:24:21 ID:??? ディアス「そうか…あいつの名前はツバサか。あいつのお陰で得意技が一つ増えそうですよ」 バルバス「そうか、お陰で新技か(常に自信満々で滅多に人を褒める事が無いディアスからは最大限の賞賛だな)」 パスカル「他にもFWの9番、MFの12番と24番、DFの7番、そしてキャプテンらしいGKの1番も実力者でしたよ。 このノートにまとめておいたので、参考にして下さい」 バルバス「相変わらず用意が良いなパスカル。この分だとビデオも入手しておいた方が良さそうだな」 パスカル「ええ、研究に値するチームかと。ところで、誰なんです?日本の情報をくれた友人って」 バルバス「私の古い友人で元ブラジルナショナルチーム代表…ロベルト・本郷だ!」 〜ハンブルグクラブハウス、Jrユース選手寮にて〜 若林は全日本Jrユースに帯同する為に荷物をまとめていたが、その動きはノロノロとした物で遅々として進まない。 そんな所に誰かがドアをノックしてきた。 見上「私だ、源三」 若林「あ…はい、どうぞ」 見上「支度は…済んでいない様だな」 若林「す、すみません!今すぐやるんで!」 見上「いや、急がなくてもいい。私は先に行くからこのメモに書かれた住所のホテルにちゃんと準備してから来い」 若林「は、はい…」
[554]2 ◆vD5srW.8hU :2008/04/26(土) 07:25:03 ID:??? 見上「では失礼するぞ。あまり遅れるなよ」 若林「…見上さん!」 事務的に用を告げて立ち去ろうとする見上。若林は思わず声を出していた。 見上「なんだ?」 若林「一体…一体何があったんですか!修哲小では俺の控えに過ぎなかった森崎が、何故シュナイダーの ファイヤーショットを止められるんです!何故あいつが全日本Jrユースのキャプテンになっているんです!」 見上「一つ目の答えも二つ目の答えも同じだ。あいつは努力に努力を重ね、次第に実力と実績をつけていった。 全国大会3連覇を成し遂げ、いまや日本の主力選手の一人なのだ。それ位高杉辺りから聞いていたんだろう?」 若林「………」 見上「それでも、西ドイツに留学した自分の敵ではない。あんな奴俺に追いつく筈が無い。 南葛が勝ち続けたのは翼の功績だ…そう言いたそうだな」 若林「うっ…」 見上「それとも…」 一旦口を閉ざし、会話を切る見上。若林がいぶかしみ始めた頃に、見上は重い口を開いた。 見上「それとも、3年前お前のケガを悪化させて南葛SCの正GKとなった森崎など認められん、か?」 若林「…!し、知っていたんですか!?」 見上「当たり前だタワケ。まだお前に話す気の無かった西ドイツ研修の事を聞きつけ、これから全国大会だと言う時期に 突然一緒に西ドイツに連れて行ってくれ、などと言い出して怪しまない訳が無いだろう。そこで調べたらこの通りだ… 森崎も何やら嫌がらせをしていたそうだが、5対1でリンチしようとした時点でお前の方が悪いぞ」
[555]2 ◆vD5srW.8hU :2008/04/26(土) 07:26:18 ID:??? 若林「そ、そんな…それなら、何故、何故俺を何も言わずに西ドイツに連れて行ったんですか!?」 見上「金の為だよ。日本サッカー協会は若林財閥にスポンサーになって欲しかったんだ」 若林「!!?」 サラッと非情な発言を繰り返す見上。若林はショックで口が塞がらなくなったが、それでも見上は続けた。 見上「おかしいと思わなかったのか?それとも考えない様にしていたのか?私はかつて日本代表の正GKだった。 本来なら引退後は日本リーグもしくは名門校の監督やコーチを目指すのが順当な線だろう。あるいはサッカースクールを開くなり 日本サッカー協会に勤めるなりしてもいいし、サッカー関係の記者や評論家になっても良かったんだ。 それが何故わざわざたった一人の小学生の個人コーチ等になったと思う?金以外の理由があったと思うのか?」 若林「………」 見上「だが、お前と実際に会った後は私は不満がなくなった」 若林「へ?」 見上「金持ちのお坊ちゃんの子守をイヤイヤしに行った筈が、お前は信じられない程の才能の持ち主だった。 そしてその才能を努力で伸ばせる強い精神力の持ち主でもあった。現役時代の私など比べ物にならないGKになれると 確信し、お前を世界一のGKに育てようと決意したんだ」
[556]2 ◆vD5srW.8hU :2008/04/26(土) 07:26:43 ID:??? 若林は最早口を挟めなかった。見上は一息ついて深呼吸し、再び続けた。 見上「だからお前がくだらない切っ掛けで西ドイツに連れて行ってくれ、などと言い出した時も私は良い機会だと思う事にした。 日本よりはるかに厳しい環境で揉まれ、生存競争を勝ち抜けばお前の才能もより高く羽ばたくだろうと期待してな。 だが…お前はハンブルグの正GKになったら満足してしまった。チームメイトから疎まれていようと、練習不足を批判されようと 持って生まれた力を無駄遣いし、暇あれば喧嘩に励む始末だった…挙句の果てに、私に石崎やら高杉やら 自分の味方になりそうな選手を選抜に多く入れてくれと頼んだ時は、お前を殴り飛ばしたくて仕方が無かったぞ。 どの道彼等は入れるつもりだったから、大した問題は無かったがな…」 見上は溜息をつき、若林に背を向けた。その際サングラスの中の目は僅かに潤んでいた。 若林「(見上さん…今!)」 見上「教え子と言えどこれ以上贔屓してはやれん。スタメンやキャプテンの座が欲しければ、自分の力で掴み取れ」 ガチャッ…バタン。カッカッカッカッ… 若林「見上さん…俺のせいで、泣いていたのか…」
[557]2 ◆vD5srW.8hU :2008/04/26(土) 07:27:17 ID:??? 〜全日本Jrユース宿舎、アトランティックホテル〜 数十分後、見上はホテルの自室で片桐と談笑していた。 片桐「ご苦労様です、見上さん」 見上「やあ片桐くん。君がくれた遅効性の目薬は便利だったよ」 片桐「ハハハ、そうでしょうとも。片桐グループが使っている物ですからね。それで、上手く行きそうですか?」 見上「うむ、あの様子なら罪悪感にかられて再起を決意するだろう。若林家の一員としてなんらかの名誉を得る事を 義務付けられている奴は今更サッカーをやめる事などできませんよ。日本に戻ってもドイツ語を覚えるのに手一杯だった 三年間の後高校受験も無理ですしね。あいつが再び使い物になるのなら良し、そうでなくても補欠GKにしておけば良い」 片桐「そして若林財閥は誇らしい息子の為に日本サッカーのスポンサーに、ですね。貴方もワルですね、見上さん」 見上「君ほどではないよ、片桐くん」 見上・片桐「全ては日本サッカーの為…ハッハッハッハッハッ…」
[558]マロン名無しさん:2008/04/26(土) 07:30:30 ID:??? 見上さん…
[559]マロン名無しさん:2008/04/26(土) 07:35:08 ID:??? 俺的にはいい奴だな、見上 もっと悪が居るからな
[560]マロン名無しさん:2008/04/26(土) 07:37:35 ID:??? ダメだこいつら…早く何とかしないと
[561]マロン名無しさん:2008/04/26(土) 07:38:26 ID:??? 全ては日本サッカーの為ですよ ∧_∧ ∧_∧ (´<_` ) 流石だよな、俺ら ( ´_ゝ`) / ⌒i / \ | | / / ̄ ̄ ̄ ̄/ | __(__ニつ/ サッカー / .| .|____ \/____/ (u ⊃
[562]マロン名無しさん:2008/04/26(土) 07:50:40 ID:??? キャプ森の人間はほんと全員黒いなw
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0ch BBS 2007-01-24