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[768]2 ◆vD5srW.8hU :2008/09/06(土) 08:35:49 ID:1qKH+EcM 森崎と松山が和解?して意気投合?しているかもしれない頃、翼は片桐に呼び出されホテル内の会議室に来ていた。 翼「こんばんは、片桐さん」 片桐「ああ、疲れている所を呼び出して悪いな」 翼「いえ…大丈夫です」 片桐「明日はどうせ休養日になるから、か?」 翼「………すいません」 片桐「謝れば良いと言う物ではないぞ。今日の試合、負けていたら日本サッカー協会はお前に投資する気を無くしていただろうからな」 世知辛い現実を指摘され、黙り込む翼。片桐は一息タバコを吸ってから話題を変えた。 片桐「まあいい、私がどうこう言うべき話じゃない。今夜はお前に会いたがっている人を連れてきたんだ」 翼「え?俺に?」 片桐「ああ。今入ってきてもらうから、二人きりでゆっくり話せ」 翼「…まさか、その人って!」 目を見開いた翼に返答する事無く会議室から出て行く片桐。わずか数秒後に代わりに入ってきたのは当然ロベルト・本郷である。 ロベルト「久しぶりだな、翼…」 翼「ロ、ロベルト…」
[769]2 ◆vD5srW.8hU :2008/09/06(土) 08:36:10 ID:1qKH+EcM ロベルト「……………」 翼「……………」 両者にとって予定外に早く実現した唐突な再会。それは二人が夢見ていた感動的な光景とは程遠い、 気まずい沈黙と重苦しさに満ちた物だった。一分近く静けさが続いてから、ようやく翼がおずおずと口を開く。 翼「ロベルト…今、ロベルトはフランスに住んでいるの?」 ロベルト「あ?い、いや違う。俺は今、サンパウロFCのデンチ・デ・レイチ(最年少)チームの監督をやっているんだ。 今回はヨーロッパ遠征に来て親善試合を行っているんだ」 翼「えっ…か、監督…と言う事は!」 翼の顔がパアッと明るくなり、瞳もキラキラと輝きだす。中学生になって以来一度も浮かべる事の無かった ロベルトへの憧れの表情である。そしてそれはロベルトに取ってはもっとも見たくなかった物でもある。 ロベルト「(マ、マズい…あれは”ロベルト、また俺にサッカーを教えてくれるんだね!”の顔だ!だ、だが俺はもう 翼に教えられる事はあのノートに全て書き込んでしまった…これ以上翼に教えられる事なんか無い!)」 ロベルトは必死に無表情を保ち、サングラスの裏で目をつむり翼の視線を遮断した。 勿論翼はそれに気づく事などなく、ただただ目に見えてきそうな程光り輝く希望の視線を送り続けた。 ここですこし説明しておこう。三年前ブラジルに帰ったロベルトは裏で怪しい仕事をこなしながら表世界では元プロ選手として 指導者を目指した。しかしかつて森崎のマグレ兼事故により凡庸な人間にされてしまったロベルトは指導者としての勉強をしても 平々凡々な成績しか出せず、やがて”現役時代は凄かったが指導者としては凡将”との烙印を押されてしまう。若い頃に活躍した サンパウロでも少年達の指導しか任されず、それ以上上の年代を率いていける程高レベルの指導が出来る様になるまでは まだまだ時間がかかると評価されていた。ブラジル代表のスタメンまで行った男としては甚だ不本意な境遇である。 なんとか第二の人生で出世コースに飛び乗りたいロベルトは翼をスカウトして来る事で自分の地位を高めるプランを思いついたが、 肝心の翼は(凡庸になる前に書かれたノートの)ロベルトの教えを忠実に守り世界レベルでも申し分の無い実力を身につけていた。 今日の試合で挫折を味わった翼に伝授してやれる手持ちのコツや新しい技など無いのである。
[770]2 ◆vD5srW.8hU :2008/09/06(土) 08:36:39 ID:1qKH+EcM 何時まで経っても無表情で黙り続けるロベルトを見て、流石におかしいと思った翼の表情も曇った。 翼「ロベルト…?なんで何も言わないんだ、ロベルト」 ロベルト「(ア、アドバイス、せめて何かアドバイス…ダメだ何も思い浮かばんうわーっ誰か助けてくれーっ!!)」 翼「ロベルト!」 ロベルト「(ヤバいヤバいヤバいーっ!し、仕方ないここは時間稼ぎだ!)何を言って欲しいんだ、翼?」 翼「へ…?」 ロベルト「(どうとでも取れるセリフ!後で言い訳出来るセリフ!)教えてもらわないと分からないのか?ディアスへの敗因が」 もっともらしい事を言って、その実ただ単に何も言っていないロベルト。しかしロベルトを崇拝している翼には それが見抜けず、ありもしないロベルトの発言の裏を必死に考え始めた。 翼「(教えてもらわないと分からないから聞いているんじゃないか。ディアスへの敗因なら昼間っから考え通しだぞ)」 ロベルト「(ヤベーよヤベーよ、ありきたりなアドバイスしか思い浮かばないーっ!翼に頼りないって思われたら…)」 翼「(折角会えたんだから勿体ぶらずに教えて…うん?でも、ロベルトに会えるなんて思っていなかったよな?見上監督は 何も言わないし、森崎も日向くんも嫌がらせすらしてこないし、自力でなんとかするしかないってずっと考えていて…ハッ!?)」 ロベルト「(な、なんだその頭の上に電球が浮かんだ様な顔は!一体何を思いついたって言うんだ、おい!)」 翼「ロベルト!」 ロベルト「な、なんだ!?」 翼「こうやって、ロベルトに頼っている事自体が間違いだったんだね!」
[771]2 ◆vD5srW.8hU :2008/09/06(土) 08:37:00 ID:1qKH+EcM ロベルト「(………えっ?それって、俺が要らないって言う意味か翼!?)」 ますます焦りだすロベルト。しかし彼の心配を他所に翼は勝手にヒートアップしていった。 翼「誰かに助けてもらいたい。上の人に引っ張ってもらいたい。こういう考えじゃ頂点に立てないんだ。 俺が世界一になりたかったら、いずれはロベルトをも超えなくちゃいけないんだ!例外を作っちゃいけないんだ!」 ロベルト「あ?あ、ああ、その通りだ。一番は文字通り一人だけなんだからな」 翼「ごめんロベルト、俺バカだった!中学を卒業したらブラジルに行くつもりだったけど、ロベルトに会える保障なんて 何処にもなかったんだ。例えロベルトに会えなくても自力で頑張らないといけなかったのに…俺、甘えていたよ!」 ロベルト「(い、いや、俺はサンパウロFC役員のコネを活かしてお前を迎えに行くつもりだったんだが…)」 自責と自戒の念に駆られ熱い涙を流す翼。口を挟めずついていけないロベルト。この師弟の絆はどんどんすれ違っていく。 翼「これだったんだ。他人がいくら邪魔してきても、どんなに辛く理不尽な目に会っても、何が何でも世界一になってやる! 俺はこの覚悟が出来ているつもりで出来ていなかった…ディアスは(そしてきっと森崎も)出来ていた。だから俺は負けたんだ」 ロベルト「(な、なんか勝手に納得しちゃったぞ。でももっともっぽいし、そう思わせておくか)よく分かったな、翼…」 流されるまま頷き微笑むロベルト。翼も信頼度100%の笑顔を返し、会議室への出入り口に向かった。 翼「こうしちゃ居られない。出場停止が解かれる決勝戦の為に特訓してくるよ!」 ロベルト「ああ…大会優勝後にまた会おう(頼むから優勝してくれよ。サンパウロFCの首脳陣を口説く材料が必要なんだ)」
[772]2 ◆vD5srW.8hU :2008/09/06(土) 08:37:32 ID:1qKH+EcM オーラが見えそうな程気合満々で出て行った翼の数秒後にロベルトも出る。 そこにはホッとした表情の片桐となにやら考え込んでいる見上が待っていた。 片桐「お見事ですロベルトさん。翼のモチベーションが最低から最高にまで一気に上げて下さり、有難うございます」 ロベルト「ハハハ…あいつの事は良く知っていますからね(良く分からない内になんとかなって助かった…)」 見上「(今のロベルト氏の表情が敗戦後の記者会見を切り抜けた代表監督の様に見えるのは気のせいか…?)」 こうして大会三日目の夜も過ぎていった…
[773]2 ◆vD5srW.8hU :2008/09/06(土) 08:37:56 ID:1qKH+EcM 中途半端ですが、ここまでコピペお願いします。
[774]森崎名無しさん:2008/09/06(土) 09:06:11 ID:??? PC殿… そろそろコピペして>>2ねいさんを安心させてあげてはいかがかな?
[775]森崎名無しさん:2008/09/06(土) 09:28:40 ID:??? いってきます
[776]森崎名無しさん:2008/09/06(土) 09:48:18 ID:??? 何とか完了。連投規制でびっくり。 あと2番目が本文が長すぎるといわれたので分割しました。変なところで分けてたらスイマセン
[777]2 ◆vD5srW.8hU :2008/09/06(土) 09:59:16 ID:??? 有難うございます。長すぎる文章にしてしまった場合は こちらの不手際なので、どうぞその場の判断で切り分けて下さい。
[778]2 ◆vD5srW.8hU :2008/09/06(土) 18:41:25 ID:1qKH+EcM *一晩明けて、味方全員のガッツが全回復しました。 そして翌日の早朝… 中里はとある豪邸に国際スパイ機関も特殊軍事隊員も舌を巻くであろう鮮やかさで忍び込んでいた。 中里「ムッフッフ…せっかく仏蘭西に来たのだから、是非とも”ぱりじぇんぬ”の裸体は拝んでおかねば。 そして短い時間を最大限に有効活用するには質と量両方を確保する…つまり、貴族の家ならば選び抜かれた女中達と 上流階級の女人の入浴両方を覗く事が出来る!後ほど森崎殿にも分けて進ぜよう…」 階層と階層の間の狭いスペースに張り巡らされた水道管を辿り、入浴場を地道に探る中里。 やがて当たりを引いた様で、下から水温が聞こえる場所にたどり着いた。 中里「ムムム、これはまさしくシャワーの音!しからばごめん、名も知れぬ女人よ。我が狼藉を許したまえ」 勝手な事を言いつつ特殊なキリを取り出し音も無く床に穴を開ける中里。勿論くり抜いた部分も下に落とさず回収する。 そしてすかさず特殊カメラ付の筒を穴に挿し込み、根元のネジで角度や倍率を操作しつつ覗き込んだ。 ちなみにこの一連の動作に要した時間はわずか11.83秒であり、自己ベストタイムに僅かに及ばない速さだった。 中里「おおお…見える、見えるぞ。蜜色の長い髪。僅かな日焼けが彩りを添え、水滴を艶かしく弾く陶磁器の如き肌。 しなやかに引き締まった背中と臀部。カモシカの様に長く、逞しい脚…?発達した広い、肩………!?ま、まさか!!?」 その瞬間、覗かれている事に全く気づいていないエル・シド・ピエールは向きを変え、中里に後ろだけでなく前まで見せてくれた。 後に中里はこの失態を父に報告した際、ショックによる絶叫を間一髪食い止めた精神力と速やかに撤退を決断した判断力と 痕跡を残さず気づかれないまま逃亡出来た気力を褒められ、事前の情報収集を疎かにした諜報能力の欠如を叱られる事になる。
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0ch BBS 2007-01-24