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【皇帝への】キャプテン森崎27【挑戦】
[464]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:12:55 ID:??? 日向は前祝だと言ってコーラを反町に買わせてきて祝杯を挙げていた。勿論若島津と沢田も付き合わされている。 日向「…なんか、日本のコーラと味が違うぞ?」 若島津「欧州人の好みに合わせてあるんじゃないですかね」 沢田「あるいは日本のコーラがオリジナルとは違うのかも…」 日向「そうかもな。今度アメリカの…いや、世界中のコーラを取り寄せて比較してみるか」 反町「(成金め…このコーラは俺の金で買わせた癖に…)」 沢田「そういえば、コーラの会社ってワールドカップのスポンサーでしたっけ?」 日向「ああ、その通りだ。ちなみに日本サッカー協会本部から盗聴した内容によると、将来的に ワールドカップを日本で開催出来る様に招致準備委員会を来年結成する予定らしい」 反町「(さらっと犯罪行為語ってんじゃねーよオイ!)」 若島津「じゃあ、その時は日向さんが日本内でのコーラのアピールに選ばれるかも知れませんね」 日向「そりゃあいいな。ヒューガーとのタイアップでこの俺直々にCMをやってやるか。フハハハハ!」 反町「(その頃にお前がまだシャバに居る保障なんて何処にもないな、こりゃ…)」
[465]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:13:11 ID:??? 次藤の部屋には佐野、早田、新田、立花兄弟が集まっていた。 佐野「ここで革命勃発♪」 次藤「ぬわーっ!?さ、佐野、ワシが大富豪の時にそれはあんまりタイ!」 早田「デカした佐野!ここで一気に逆転してやるぜ!」 新田「(あ、あああ…大事に取っておいたA二枚があああ!!)」 政夫「(おい和夫、どうだ?上がれそうか?)」 和夫「(ん〜…次にフェイクでパス入れるよ)」 和気藹々とトランプで遊ぶ6人だったが、ふと誰ともなく黙り込んでゲームの流れが止まった。 次藤「…明日はいよいよじゃのう〜」 早田「ああ…長かったな」 政夫「ちぇっ、いーよなDF組は競争少なくて」 和夫「FWの方が枠が少ないのに一番人数が多いなんてどういうこった、全く」 佐野「立花さん達はまだ良いじゃないですか。俺なんかイタリア戦の最後でちょびっと出ただけですよ」 新田「(…いっそ今日出番が無かった方がマシだったかも)」
[466]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:13:34 ID:??? 次藤と早田が感慨深げに頷き、政夫と和夫と佐野が愚痴を零し、新田がこっそりと溜息をつく。 次藤「思えばワシはごつか奴ば倒したかったけん、南葛と戦いたくてサッカー始めたばい。 それが今は世界戦…こんな事になるぎんた、もっと早くからサッカーばやってたら良かったタイ」 早田「なんだ、どうも基本が甘いと思ってたらサッカー経験浅かったのかよ」 次藤「ヌッ…んもタックル以外は通用しきらんとね」 早田「ウルセ!…でもまあ、日本で強くても世界じゃせいぜい一芸野郎だって分かったのはショックだったなあ」 佐野「まあまあ…一芸でも、レギュラーになれたんだから良いじゃないですか」 政夫「あ〜あ、耳に痛い話ばっかりしやがって」 和夫「俺達も空中技とコンビプレイ以外の何かを作んないとなあ」 新田「(俺にあって他の誰にも無いもの…得点力…論外だ。俊足…中里先輩には負ける。 テクニック…話にならねえ。パワー…何それ、美味いの?スタミナ…ああ山森、置いていかないでくれ〜)」 佐野「…ところで、今は次藤さんの番ですよ?ケケケ…」 次藤「ぬぐぐ…」 早田「ほれほれ早くしろや。簀巻きにして川に流して大貧民に落としてやるぜ!」 結局その局は新田がビリになり、次藤は最下位への転落を辛くも免れた。
[467]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:13:49 ID:??? 松山は岬に頼んで和食料理屋に連れてきてもらっていた。 松山「ああ〜、恋しかったぜこの白米が!」 岬「あは。松山はフランス料理は気に入らなかったのかい?」 松山「最初は物珍しさで有難がってたんだけど、結局美味いと思える物は無くってなあ。日本人ならやっぱ米が無いと…」 岬「そうかあ。僕は過去3年パリに居たからもう慣れちゃったよ。一箇所にこれだけ長期間居たのは初めてだしね」 岬がしんみりと語り、はしゃいでいた松山も大人しくなる。しばし無言で食事を進めた後、松山が沈黙を破った。 松山「もうフランスで3年になるのか…日本に帰ってこれる目処は無いのか?」 岬「こればっかりは父さんの仕事次第だからね(そろそろほとぼりを冷ます為に日本に帰った方が良いとは言ってたけど)」 松山「そうか…でも岬なら良い奴だし、何処でも友達が作れるから安心だな」 松山が何気なく励ましのつもりで言った言葉が、岬の箸を止めた。 松山「…岬?どうしたんだ?」 岬「何処でも友達が作れる、良い奴か…」 松山「な、なんだ?すまん、俺なんかマズい事言っちまったか?」 岬「いや…松山が悪いんじゃないんだ。ただ、時々考える事があってね…」
[468]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:14:06 ID:??? 岬は普段の優しい笑顔を消し、物憂げに手元のお椀に注がれた味噌汁を見つめた。 岬「僕がサッカーを始めたきっかけは、正にそれなんだ。友達を作りたかったから。本当は野球の方が もっと遊び相手を見つけやすかっただろうけど、野球道具はかさばるし高かったからね…」 松山「岬…」 岬「ある日いきなり転校してきて、数ヶ月したらサッと消えちゃう。そんな子供が短期間で仲良くなる為には、 人数の多いチームスポーツで仲間に入れてもらうのが手っ取り早い方法だったんだよ。だから… 今の僕はサッカーが大好きだと言えるけど、昔はそうじゃなかった。好きでもない物を周りから褒めてもらいたいから、 注目を集めたいから、人気者になりたいから必死で努力して上手くなったんだ」 松山「………」 岬「お陰で沢山の友達が出来たけど…一箇所に長期間住んで知り合った友達は居ないんだ。 だから時々不安になるんだ。皆本当は僕の事なんて大人しい便利屋ぐらいにしか考えていないんじゃないかって。 誰もが僕よりも大事な友達が居て、僕は八方美人をやっているだけで親友は居ないんじゃないかって…ね」 松山「…それは違うぞ、岬!」 絵になるほどの岬の憂いの表情に我慢できなくなったのか、松山が音を立てて席から立ち上がる。 一秒後に周囲の視線を集めている事に気付き、赤くなって座り直す彼の姿には岬も苦笑せざるを得なかった。 岬「公共の場所で怒鳴っちゃダメだよ、松山」 松山「す、すまん。でも俺の気持ちに嘘偽りは無いぞ。俺はお前の事を親友だと思っているし、翼だってそうだろう。 他の連中だって…あの自分勝手な日向でさえお前に対しては気を許すじゃないか」 岬「松山…」
[469]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:14:19 ID:??? 松山「確かに俺達が共に過ごした時間は短いかも知れない。けど、サッカーをやっていたからこうして 3年ぶりに巡り会えたんだろう?これからは日本代表として、何度も何度も一緒にサッカーが出来るじゃないか」 岬「…うん、そうだね」 松山「だからお前に親友が居ないなんて思うなよ。それはきっと、お前が自分を信じられなくて 他人まで信じられなくなっているんだよ。そんな悲しい事、言うなよ…」 熱弁の余り感極まって自分が泣きそうになる松山。彼の努力の甲斐あって、岬に笑顔が戻る。 岬「(ここら辺が潮時かな)有難う、松山。なんだか救われた気がするよ」 松山「そうか!そりゃよかった」 岬「なんだか恥ずかしいな。今日話した事は内緒にしてくれるかい?」 松山「分かった。俺達の友情に懸けて誰にも言わない(岬…ずっと一人で静かに苦しんでいたんだな。 なんでもっと早く気付けなかったんだ、こいつの笑顔の裏に涙があったって!ああ、俺のバカバカ)」 岬「うん、お願い(アップグレード完了っと。嘘偽り無き友情ほどこの世で大事な物は無いよね、父さん)」 *岬と松山の相互関係が(親友)になりました。
[470]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:14:34 ID:??? その頃若林はホテルの自室でスパイクを磨いていた。恐らく明日それの出番は練習時以外には無いだろうと分かった上で。 若林「まだだ…まだ俺は今までの遅れを取り戻せていない」 スパイクの隅々をチェックしながら放った独り言は、今まで無かった落ち着きと自信に満ちていた。 若林「4年…4年だ。FIFAワールドユース選手権までに自分を鍛え上げる。この浪費した3年間の分を 取り戻し、無駄にしていた俺のポテンシャルを開発しなおす。その時こそ、俺が正GKに返り咲くんだ」 やがて納得出来る程度に磨き上げられたスパイクは丁寧にバッグの中にしまわれた。 若林「森崎よ、明日は精々頑張る事だ。優勝できる物ならしてみせろ。それがお前の人生最高の瞬間にして栄光の極みになる」 そして翼は…自室のベッドに大文字になっていた。彼を知る者なら誰もが意外に思うであろう。 翼「(明日…明日が俺の運命の日だ)」 彼の心の中の呟きを聞いているのは彼自身だけだった。彼が見詰める白い天井は何も答えてこない。 翼「(不思議な気分だ…今何を感じ、何を考えているのか分からない。今はただ、早く試合がしたい)」 翼は早く明日になれと願いながら毛布の下に潜り込む。そしてふと思いだした事があった。 翼「(そういえば俺はキャプテンになろうとしていたんだっけ…凄く昔の事に思える…)」 翼はもう何年もキャプテンマークを巻いていない左腕を暗闇の中で見詰めた。やがて眠気が訪れるまで、ずっと。
[471]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:15:08 ID:??? 片桐「はい…はい。では、そういう事で」 ガチャン。 片桐「見上さん」 見上「どうだったかね?」 片桐「はい、プロジェクト・カウンターウィングの最終承認が降りました。日本サッカー協会は全面的にバックアップしてくれるそうです。 パルメイラスの首脳陣との交渉も成功に終わり、既にバウミール・ルーカス氏はパリに到着している事を確認しました」 見上「そうか…よくやってくれた、片桐くん」 片桐「いえ、自分の仕事をしたまでです。ところで、彼にはまだ知らせていないのですか?」 見上「ああ。まずは明日の試合後、ルーカス氏に現場でスカウトしてもらう。我々の企みを明かすのは後日が良いだろう」 片桐「そうですね。わざわざ宣伝して回る必要も無いですし。それでは、私はこの辺で上がらせて頂きます」 見上「ああ、ご苦労だった」 ガチャッ…バタン。 見上「…さて、森崎。お前はどんな未来を見せてくれる?」 こうして第一回フランス国際Jrユース大会の最後の夜が終わり、最後の朝がやってきた… *チーム全員のガッツが全回復しました。 森崎ガッツ・400→810
[472]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:15:41 ID:??? とりあえずここまで。NPCシーン、まだまだ続くよ〜!(もうヤケ)
[473]マロン名無しさん:2008/10/16(木) 18:45:01 ID:??? お疲れ様です。楽しませてもらいました。 夜練習したのは森崎達だけとは意外かも?
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0ch BBS 2007-01-24