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【頂上】キャプテン森崎28【決戦】
[582]マロン名無しさん:2008/11/04(火) 03:10:58 ID:??? 三杉「(ニクイニクイニクイ…苦シメ!オ前モ苦シメ!地獄ヘ一緒ニ落チロ!!)」 ワロタw
[583]2 ◆vD5srW.8hU :2008/11/04(火) 09:40:55 ID:??? 最初に駆け寄ったのはカルツだった。なまじ側に居たミューラーよりも追いかけていたカルツの方が立ち直るのが早かったのだ。 カルツ「お、おい、どうしたんだよお前…」 松山「やめろ!触っちゃダメだ!!」 岬「監督!コーチ!タンカです、タンカを!」 三杉の体を揺さ振ろうとしたカルツは松山の怒鳴り声に阻止され、怪訝そうに全日本メンバーの顔を振り返る。 誰もが多かれ少なかれパニックに陥ってたが、ただ一人日向が例外的に冷めた表情でゆっくりと歩き寄った。 日向「そのバカは心臓病持ちだ。過失致死罪で訴えられたくなかったら迂闊に触ったりしない方が良いぜ」 カルツ「し、心臓病…?マジかよ?」 超モリサキ「…動かねえな、アイツ。まさか本当に…」 放送「こ、これはどうした事でしょうか?値千金の追加点を入れた三杉くんが西ドイツゴール内で倒れたまま 動きません。負傷か、それともスタミナ切れなのか?主審が時間を止め、全日本Jrユースのチームスタッフが タンカを運び入れています。三杉くんはまだ立ち上がりません。一体何が起きているのでしょうか…?」 観客「なんだよ、おい…」「あいつ、死んだみたいに動かないじゃないか…」「じ、時間稼ぎの演技だろ、常識で考えて…」 パルク・デ・プランスに居る者達の殆どは事態が飲み込めていなかったが、東京に居る弥生達には痛い程分かっていた。 三杉淳FC会員「う、う〜ん…」「し、しっかりするのよ!」「三杉さん!三杉さん!三杉さん!」 弥生「……………」
[584]2 ◆vD5srW.8hU :2008/11/04(火) 09:41:22 ID:??? 目を閉じピクリとも動かない三杉がタンカに乗せられる。その様は生中継のテレビカメラが日本の視聴者に余す所なく伝えていた。 中山「冗談だろ、おい…」 男「つくづくアスリートと言う人種はどうしようもないな」 三杉母「じゅ、じゅう…ん、くっ、ぱぁ」 三杉父「おいっ!気を確かに持て!」 ブラウン管越しの擬似ホラーは、現場に居る者達にとっては悪夢その物であった。 三杉が乗せられたタンカを追いかける出場中の選手達の何人かは既に涙を流していた。 松山「三杉…大馬鹿野郎、なんでこんな事したんだよ…」 早田「畜生…死んじまったら何にもならないじゃねえか!」 次藤「男気も時と場合を考えんと、何にもならんめぇ…」 山森「命を賭けたりする程馬鹿じゃないって言ってたじゃないですか!」 中里「三杉淳…お主はこれで何を手に入れたのだ?」 超モリサキ「…ご苦労だった。後はゆっくり休め…」 三杉「勝手に殺さないでくれるかい?」
[585]2 ◆vD5srW.8hU :2008/11/04(火) 09:41:57 ID:??? 見上「………は?」 いともあっさりと突然声を発した三杉に見上が思わず間抜けを声を発してしまい、選手達もぽかんと口を開けてしまう。 審判までもが驚きに固まる中、三杉は胸を手で押さえながらもゆっくりと上半身を起こし、弱弱しい声で喋りだした。 三杉「全く、人が息を整えようとしている最中にギャーギャーと…病人扱いするならせめて静かにしてくれないか」 松山「てっ…てめえええ!!本気で心配したんだぞ俺は!」 早田「このクソ野郎!あんな事やっといて何悪態ついてやがる!」 次藤「…前言撤回タイ。こいつに男気などあらん、むしろいじきたなか」 山森「あ、あははは…よ、よかったじゃないですか、無事みたいで」 中里「なんと言う見事なまでの死んだフリ…」 三杉「だから静かにしてくれ。全身が痛いから響くんだ」 不機嫌そうな三杉にチームメイト達の非難が降り注ぐ中、超モリサキはこっそりとホッとしていた。 流石の彼と言えども自分の指示の結果本当に死者が出てしまうのは嫌だったのである。 超モリサキ「あー…なんだ。そこまで毒舌吐けるんなら大丈夫だな」 日向「フン。大方こいつの心臓病は毛がもじゃもじゃと生えているのが原因だろ」 岬「三杉くんって、結構性格悪いね」 超モリサキが場の空気をまとめにかかり、日向が何時もの憎まれ口を叩き、岬がやれやれと微笑む。 ようやく全日本Jrユースが士気を取り戻したのを見計らって、見上と住友はタンカを運ぶ作業に戻った。 審判「えーっと…心臓病って?要するに、酸欠で意識が混濁したんですか?」 見上「症状としてはそれで大体合っています。20番と交代させるので、よろしくお願いします」
[586]2 ◆vD5srW.8hU :2008/11/04(火) 09:42:49 ID:??? 今はここまで。また後ほど。
[587]マロン名無しさん:2008/11/04(火) 10:09:33 ID:??? ( ´ー`)フゥー やるな三杉
[588]マロン名無しさん:2008/11/04(火) 10:10:23 ID:??? >岬「三杉くんって、結構性格悪いね」 まったくこの男はw
[589]マロン名無しさん:2008/11/04(火) 12:16:25 ID:??? 演技と事実が混在してる さすが三杉 俺リアルに早田化してたわ
[590]マロン名無しさん:2008/11/04(火) 14:00:17 ID:??? 今日のお前が言うなスレはここですか?
[591]2 ◆vD5srW.8hU :2008/11/04(火) 14:00:32 ID:??? 放送「え〜…情報が入りました。三杉くんは無酸素運動の負担で倒れたとの事。今は意識が回復し、危険は無いそうです」 観客「なんだ、結局ただのスタミナ切れか」「まあ、素直に褒めるとしようか」「こんな名プレイ中々見れるもんじゃないぞ!」 パチパチパチパチパチ!ワーッ、ワーッ! 放送「最後の力を振り絞って追加点を奪った三杉くんに満場の拍手が送られています。 このゴールは間違いなく今大会のベストゴール候補と言えるでしょう!」 三杉「言いたい事が多そうだね、翼くん」 翼「…そうだね。でも言わないよ。その代わり君よりもっと無茶をしてくるさ」 三杉「君らしいな」 来生「ナイスゴール、三杉!後は俺に任せておけ!」 三杉「………頼んだよ(ボカをしなければそれでいいから)」 自分と入れ替わりにフィールドに走っていく翼と来生を見送ってから、ゆっくりと三杉の瞼が落ちていった。 三杉「(ここが僕のサッカーの限界か…技術と戦術と才能と、そして憎悪まで活用しても結局1時間の間 フィールドに立ち続ける事すら出来ない。後は弥生が上手くやってくれる事を祈るだけか…)」 *超モリサキの指示によって森崎派の三杉がゴールしましたが、素直に喜べる内容ではなかった為支持率のアップは無しです。 全日本 2−0 西ドイツ 今大会の累計スコアメモ ゴール:日向(4) 翼(2) 山森、森崎、早田、政夫、松山、岬、来生、三杉(1) アシスト:森崎、滝、岬(2) 沢田、和夫、松山、三杉(1)
[592]2 ◆vD5srW.8hU :2008/11/04(火) 14:01:03 ID:??? 日本ではタンカで運ばれる三杉を見ながら三杉ファンクラブの女学生達が深い深い溜息を吐いていた。 中には気絶したり泣き出してしまった者も居り、いち早く落ち着けた者達に慰められている。 そんな中、弥生は恐々と意を決し口を開こうとしていた。 弥生「(キャプテン…本当にここまでやるなんて…わ、分かりました。私も覚悟を決めます…)」 弥生はすぅっと息を吸い込んだ。それはわざとらしい仕草ではあったが、幸い彼女に注意を向けている者はいなかった。 弥生「し、心臓病さえ治れば!手術さえ…ううっ!手術を受けられるお金さえあれば もうキャプテンはこんな思いをしなくて済むのに!うわーん、神様のばかぁ〜!!」 弥生は精一杯悲痛な声を絞り出しつつ顔を両手で覆った。もし三杉に思い入れが無く冷静さを保っていた 第三者がこの場に居たら彼女の事を大根役者と評しただろう。しかしここに居たのは脳の5割以上を三杉に 捧げた恋する乙女達ばかりであり、弥生のウソまじりの悲哀は一瞬にして彼女達に伝染した。 三杉淳FC会員「お金よ!お金を集めるのよ!」「バイト、バイトを始めて募金するの!」 「今夜来なかった元会員達も集めるの!」「三杉さんの心臓は私達が救うのよ!良いわねっ!!」 弥生「(ええええええええ!?こんなに一瞬で決心しちゃうの?皆キャプテンに幻想持ちすぎだよお〜!! あ、でもこれでキャプテン喜んでくれるかな…”有難う、弥生”とか…キャーキャーキャー!!)」 こうして三杉の”悲劇のヒーロー作戦”は成功した。彼の悲壮な雄姿を彼のおっかけの少女達に見せつけ、 金を合法的に巻き上げると言う単純極まりない計画のお陰で彼は念願の手術を受けられる様になるが、それはもう少し先の話。
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0ch BBS 2007-01-24