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【新章】キャプテン森崎30【新天地】
[108]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 18:36:35 ID:??? ジェトーリオ「またまたぁ〜、そんな事言っちゃって〜。相変わらず素直じゃないんだから〜♪」 ネイ「俺は素直だぜ?それと近寄らないでくれ、ゴキブリの臭いが移ったら女の子に嫌われるからな」 ジェトーリオ「大丈夫!僕は君に会いたくって念入りにコロンをつけてきたんだよ」 ネイ「それは悲劇だな。歩く排泄物につけられるなんて、どんな安物コロンにも残酷すぎる仕打ちだ」 ジェトーリオ「いや〜、ネイみたいなセンスは無いからさあ。ねえ、今度オススメの店に連れてってよ」 ネイ「嫌だね。アンデス山脈のツンドラに引っ越して一生禁欲生活を送るよりも嫌だ」 森崎「(なっ…なんだこりゃ!?一体この二人に何があるって言うんだよ!)」 一方が硫酸の様な笑顔で次から次へと毒を吐き、もう一方がそれを物ともせず人懐っこい笑顔と 言葉を送り続ける。この不気味な光景がしばらく続いた後、ようやく他者が口を挟んできた。 トニーニョ「ネイ…もうやめておけ」 ネイ「………」 森崎「(ネイが口をへの字に結ぶのなんて初めて見るな…)」 ジェトーリオ「え〜?もっとネイくんとお喋りしたいよ〜」 サンタマリア「いい加減にしろジェトーリオ!遠征試合でトラブルを起こすな!」
[109]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 18:52:47 ID:??? トニーニョがネイをたしなめ、サンタマリアがジェトーリオを叱り付けた事で秩序が回復しつつも 険悪なムードが流れ始める。ところが次のカルロスの発言で場の空気は一変した。 カルロス「そうだぞジェトーリオ、俺達はプロのサッカー選手なんだ。それに彼らとは3年後の ワールドユースでもチームメイトになる可能性が高い。無意味に関係を悪化させるんじゃない。 アーサーだってそう言っているぞ? 」 トニーニョ・ネイ・ジェトーリオ・サンタマリア『………』 森崎「(ん?急に黙ったぞ…それにアーサーって誰だ?)」 カルロスの発言の影響か先ほどまで騒いでいた4人は一瞬で不自然な程に黙りこくった。 森崎はカルロスがチームメイトの誰かに話しかけたのかと思いカルロスの視線を追ってみる。 しかし彼の視線の先には誰も居らず、右手から下げたネット入りの古いボールがあるだけだった。 森崎「(誰も居ないじゃないか)」 カルロス「うん、そうだなアーサー。君の言う通りだ」 森崎「…ハ?」 カルロス「大丈夫、今日も勝ってみせる。君の前で無様なサッカーは出来ないしな」 森崎「(ちょっと待て…)」 カルロス「有難う、アーサー!」 森崎「(こいつ…ボールに話しかけてるぅううううううううう!?!)」
[110]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 18:53:32 ID:??? A 「な、なあ、アーサーって…そのボールの事か?」 B 「さ、さあ、ネイ!トニーニョ!アップを始めようぜ!」 C 「凄いな…お前、ボールと会話出来るのか!」 D サンタマリアに同情の視線を向けてみる。 E 見ざる聞かざる言わざる見ざる聞かざる言わざる! http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1225823590/l50にて ☆2008/12/26 13:00:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 15 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。どれか一つに確定した場合はその時点で投票を 止めて下さい。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
[111]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 18:54:28 ID:??? パルメイラス修行編:2年目3月その9 >D サンタマリアに同情の視線を向けてみる。 森崎「(ジェトーリオはよく分からんがトラブルメーカーらしい。そしてカルロスはボールと 会話する男か…じゃあ、間に挟まれたコイツはどうなんだ?)」 森崎は変人に向ける視線をサンタマリアに移した。サンタマリアはもう一度ため息をつき、 それから森崎と視線を絡み合わせる。その瞳には複雑な疲れがこもっていた。 サンタマリア「(やめてくれ…俺までそんな視線で見ないでくれ)」 森崎「(コイツは…別に変な所は無さそうだな。あった方が楽だったかも知れんが)」 サンタマリア「(俺は常識人なんだ、その証拠に何時もあの二人の尻拭いをさせられているんだ)」 森崎「(…なんだかかわいそうになってきたぞ。ウチはネイだけで済んでよかったって事か)」 今この瞬間、二人の男達は分かり合ったのであった。 *ネイのジェトーリオに対する感情「汚物」が発覚しました。 *森崎のサンタマリアに対する感情が「憐憫」になりました。 両チームの選手達の友好的とは言い難い交流も終わり、数十分後パルメイラスメンバーは ベンチ前でウォーミングアップをしながら監督の話を聞いていた。 監督「よしみんなきけ。フラメンゴは言うまでもなく強敵だ。その強敵相手にどんな結果を出せるかを 見せてくれ。今日使われる選手は無様なプレイをしたらそれ相応の評価を下されるぞ」
[112]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 18:55:12 ID:??? ゴクリ… 監督の脅迫めいた台詞に誰かが唾を飲み込んだ。その音が聞こえた訳では無いが、 誰もが緊張を露にした真剣な表情になる。ネイやトニーニョ、そして当然森崎も例外ではない。 森崎「(逆に言えばここで活躍すれば俺が正GK確定って事だろ…やってやろうじゃねえか!)」 監督「ではスタメンを発表する。今日は4−4−2で行くぞ。FWは左にオルヘス、右にレネ!」 オルヘス・レネ『はい!』 監督「MFは中央左にトニーニョ、中央右にネイ!右サイドにゲレーロ、左サイドにリンコン!」 トニーニョ・ネイ・ゲレーロ・リンコン『はい!』 監督「DFは中央左にキーガン、中央右にアレクセイ!右サイドにブランコ、左サイドにミラ!」 キーガン・アレクセイ・ブランコ・ミラ『はい!』 森崎「(ガチガチにベストメンバーで組んできているな。当然次は…)」 監督「GKは…」 森崎「(お、来た来た!………あれ?)」 森崎もチームメイトの殆ども次に続く言葉は「モリサキ」だと思っていた。しかし監督は何故か 急に口を閉ざし、葛藤を伺わせる表情になる。そして選手達が怪しみ始めた頃、監督は宣言した。 監督「サルサノ!」
[113]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 18:56:34 ID:??? ざわっ…! 森崎「(な…なにィィイイ!?)」 ネイ「(え?モリサキじゃないのか?)」 トニーニョ「(…もしや…あり得るな、おおいに)」 サルサノ「…えっ?」 チーム内が驚きに固まり、選ばれた当人のサルサノでさえ声を失う。 しかし監督はそんな雰囲気には構わず喝を飛ばした。 監督「返事はどうした、サルサノ!」 サルサノ「は、はいっ!」 森崎「(じょ、冗談じゃねえ!なんで強敵相手に俺を使わないんだ!?)」 A 納得できん!抗議する! B 納得できんが、大人しくしておこう… http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1225823590/l50にて ☆2008/12/27 00:00:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 10 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。どれか一つに確定した場合はその時点で投票を 止めて下さい。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
[114]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 18:57:59 ID:??? パルメイラス修行編:2年目3月その10 >A 納得できん!抗議する! 森崎「監督!」 監督「!」 ネイ「(あ〜、やっぱり爆発した)」 トニーニョ「(早速俺の仮説を確かめられそうだな)」 森崎「俺はもう数ヶ月前から一番多くの出番を得ていました!そしてそれに見合う結果も態度も 見せてきたつもりです!それなのに、何故この大一番で俺がスタメンじゃないんだ!」 ざわっ… フラメンゴメンバー「な、なんだ?」「向こうで怒鳴ってる奴が居るぞ?」 観客「ん?今のモリサキの声だよな?」「何を言ってるんだろう?」 不満の余り最後は敬語を忘れてまで抗議する森崎の姿は正に鬼気迫る物があり、 その声の大きさにフラメンゴベンチや観客まで驚きだした。しかし監督は一瞬怯んだ物の、 すぐに冷たい声で逆らい様の無い命令を下してきた。 監督「これはクラブの上層部からの指示だ…文句があるなら今すぐ退団しろ」 森崎「ぐっ…!」
[115]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 18:58:52 ID:??? ここまで言われては森崎も拳を震わせながらも押し黙るしかない。 そして屈辱と怒りに震えながら必死に自分を抑え始めた森崎は気付けなかった。 スタメンキーパーに抜擢されたサルサノが喜ぶどころか、真っ青になって震えていた事に。 そしてチームメイト達が一斉に彼から視線を背けやりきれない顔になった事に。 サルサノ「そ、そんな…!」 こうして妙な雰囲気の中、パルメイラスのキックオフで練習試合は始まった。 ピィイイイイイイイイイイ! オルヘスがレネにボールを渡し、更にレネがトニーニョに渡す。 トニーニョ「行くぞネイ!」 ネイ「オッケー!」 そしてそこからパルメイラスの速攻が始まった。 パンッダダッ! カルロス「む…速い!」 パンッダダッ! サンタマリア「くっ!」 森崎「なんだ、あの二人あんな事も出来たのか」
[116]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:00:00 ID:??? トニーニョとネイが高速のワンツーリターンを連発し、あっと言う間にフラメンゴ陣内に駆け込む。 意表を突かれたのかカルロスもサンタマリアをこれをカットする事は叶わない。 ジェトーリオ「せっかちだなあ、ネイくん!だけど君のそう言う所嫌いじゃないよ!」 ネイ「嫌ってくれ、頼むから。トニーニョ!」 パシッ! グワアァッ! そしてリベロとして出場しているジェトーリオがネイに接近するが、ネイは得意のヒールキックで 接触される前にボールをトニーニョに戻す。そしてトニーニョが大きく足を振り上げた。 トニーニョ「行けェ!ドライブシュート!」 バッシィイイイイイイイイン!! ギュォオオオオオオオオン! ラスレイ「し、しまった!」 ズバァッ! トニーニョのドライブシュートが激しい弧を描きフラメンゴゴールに突き刺さる。 試合開始直後で集中力が不足していたフラメンゴのGKラスレイは一歩も動く事が出来なかった。 ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!
[117]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:00:32 ID:??? トニーニョ「よしっ!」 ネイ「ナイスゴールだぜ、トニーニョ!」 パルメイラスメンバー「やったぜ、先制点だ!」「これで有利に戦えるぞ!」 森崎「………」 いきなりの先制点にパルメイラスの選手達が湧き上がりトニーニョの周りに群がる。 ところがフラメンゴ側はリードされたにも関わらず動揺せずに平静を保っていた。 カルロス「以前よりワンツーのスピードが上がっていたな」 サンタマリア「あいつらのコンビネーションに磨きがかかっている。どうするんだ、カルロス?」 カルロス「決まっている。取られた点は倍にして取り返すだけだ」 サンタマリア「当然だな」 ジェトーリオ「そうこなくっちゃ!頼んだよ、カルロス!」
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0ch BBS 2007-01-24