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【新章】キャプテン森崎30【新天地】
[128]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:35:08 ID:??? ダダッ! バシッ! バコッ! トニーニョはダッシュでサンタマリアを振り切り、味方から奪い取る様にボールを受けると すぐさま前方に居たネイにパスを出した。がむしゃらさが逆に有利に働いたか、 このパスはカルロスのカットをもかろうじてかいくぐり見事ネイに届く。 カルロス「ほう、流石だな」 トニーニョ「(頼むネイ…なんとか流れを変えてくれ!)」 ネイ「(分かっているぜトニーニョ!それに俺はあの外道にリベンジしたいんだ!)」 ダダッ!バババッ! フラメンゴメンバー「うっ!」「なにィ!」「そんなァ!」 ネイファンの女の子達『キャーーー!ネイ素敵ぃい!!』 パスを受けたネイは単身ドリブルで上がり、次々とフラメンゴの選手たちを抜いていく。 そしてフラメンゴのPAまで後僅かと言った地点で、リベロのジェトーリオが立ちはだかった。 ジェトーリオ「待っていたよネイく〜ん!君に会いたくてしょうがなかったんだから〜♪」 ネイ「失せろ。いやむしろ死ね」 森崎「お、終にあの二人の勝負が見れるか?」 軽口を叩き合いながら二人の足技の牽制合戦が始まる。 そしてネイ同様優れたドリブラーである森崎はすぐにおかしな事に気付いた。
[129]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:35:53 ID:??? 何時もはフェイントを連発してさっさと抜きにかかるネイが、今回は長く時間をかけて 睨み合いをしているのだ。対するジェトーリオの方は上半身の動作がやや目立つ物の 大したプレッシャーを発している様には見えず、ディフェンスもそれ程上手そうには見えない。 森崎「ん?なんだこれ…なんで時間をかけてるんだ、ネイは」 トニーニョ「(ネイ…)」 森崎が首を傾げかけた頃、ようやくネイが右とみせかけて左に走り出した。 釣られたジェトーリオは逆方向を向いており、このままネイが突破するかと思われた瞬間。 グイッ。 森崎「!」 ネイ「こ、このっ!」 パッ。 ネイが突如バランスを崩し、ボールが足から僅かだが離れてしまう。その隙を見逃さず ジェトーリオがボールを拾い、そのままサイドバックにパスを出した。 ネイファンの女の子達『え〜っ!?どうして〜?』 トニーニョ「くっ、やはりまたやられたか…!」 森崎「…今のネイの変な動き…ひょっとして、シャツを引っ張られたのか!?」 森崎の推測は当たっていた。ジェトーリオは審判に見えない角度からネイのユニフォームを 一瞬だけつかみ、ほんの少しだけネイの動きを止めていたのだった。
[130]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:36:43 ID:??? ネイ「この恥知らずめ…!」 ジェトーリオ「やだなあネイくん、以前にも言ったでしょ?バレなきゃ反則じゃないんだよ。 それより良いの?何時までもここに居たら、君のチームの守りが薄いままだよ」 ネイ「くそおっ!」 歯軋りしながら自陣に駆け戻ろうとするネイ。幸いさっきの攻撃は事実上ネイの単独突破の 形だった為、パルメイラスの多くの選手たちは自陣内に戻っており、守備の体勢は整っていた。 残念ながら、それはカルロス・サンターナの前では殆ど意味が無かったが。 パシッ。 カルロス「3点目を入れるぞ、サンタマリア」 サンタマリア「分かった。突破してくれ」 トニーニョ「(不味い!カルロスにボールが渡ってしまった!)」 そして、カルロスのドリブルが始まった。 ブワァアアアアアッ… ヒュッ!シュッ!ダダダダッ! パルメイラスメンバー「う、うわァ!」「えっ、何処へ…」「き、消えた!?」 森崎「おおお…!ありゃあ中里の分身するドリブルと同じ物…いや、カルロスの方が速い!」
[131]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:38:03 ID:??? 森崎のかつてのチームメイト、中里が使っていた横への緩急が激しい高速のドリブル。 それをカルロスは更に高いレベルで使いこなしていた。たちまちパルメイラスの守備網は ズタズタに切り裂かれ、カルロスはPA前正面に辿り着く。 そこにはあえてカルロスに向かわなかったトニーニョとDF達全員が待ち構えていた。 トニーニョ「これ以上の突破を許すな!全員で守りきるんだ!」 パルメイラスメンバー『おう!』 カルロス「(ミラージュシュートで吹き飛ばしても良いが…ここは相手に精神的なトドメを刺すか)」 グワァッ! カルロスは利き足を振り上げシュートの構えを取り… スタッ。 バコッ。 振り上げた足を下ろし、逆足で自分の右に走りこんだサンタマリアにボールを流した。 パルメイラスメンバー『なにィ!』 トニーニョ「慌てるな!サンタマリアに…」 サンタマリア「サンタマリアにミドルシュートは無い、だろう?甘いぞトニーニョ!」
[132]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:39:14 ID:??? トニーニョ「なっ…!」 グワッ! サンタマリア「だァアアア〜〜〜ッ!!」 バシュウウウウウッ! ヒュルルルルル… 森崎「バナナシュートか!」 サルサノ「う、うわぁああああ!」 バスッ… ピィイイイイイイイイイイイイ!! トニーニョ「し、しまった…」 サルサノの必死のダイブも空しくサンタマリアのバナナシュートがパルメイラスゴールに突き刺さった。
[133]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:42:10 ID:??? 1−3になったその後間も無く前半が終わり、両チームの選手達が対照的な表情でベンチに 戻っていく。それを見守る事しか出来ない観客達は悲痛な会話をかわしていた。 観客「なんてことだ…」「フラメンゴとはここまでの差があるのかよ…」 ネイファンの女の子達「あ〜ん、このままじゃネイが…」「ロクにボールに触れていないじゃない!」 陽子「(…もう勝負はついたわね。パルメイラスは勝てないわ)」 チラリとパルメイラスベンチを見る陽子。彼女の視線の先では森崎が腕組をしたまま 憮然とした表情でベンチに腰掛けていた。 陽子「(森崎くんが出ていれば、違う結果になっていたと思うんだけどな…)」
[134]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:43:25 ID:??? パルメイラス修行編:2年目3月その14 陽子の予測は当たり、後半も終始フラメンゴペースで試合が進んだ。 後半12分、カルロスがミラージュシュートでハットトリック達成。 後半21分、ネイが何度目かの単独突破をようやく成功させ、ドリブルゴール。 そして後半ロスタイム… 既に息が上がり気力も尽きかけたパルメイラスはそれでもせめて5失点目は阻止しようと カルロスを徹底マークし、サンタマリアの動きもトニーニョが牽制する。 しかしサンタマリアは自分では得点できない事を悟るとすぐにサインを送り ジェトーリオをオーバーラップさせ、ボールを渡した。 サンタマリア「…やれ、ジェトーリオ!」 ジェトーリオ「あいあいさ〜♪」 グワァッ! ネイ「そんな遠くから撃って決まる物か!」 トニーニョ「…まさか!?」 ジェトーリオ「いけ〜、ドライブシュート♪」
[135]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:44:29 ID:??? バッゴォオオオオオオン!! ギュウウウウウウウウウウウウウン!! ズバアッ! ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ! 絶望し一歩も動けないサルサノの頭上を越え、ジェトーリオのドライブシュートが決まった。 これらの全てを森崎はただただ黙って見ているだけだった。それ以外に彼に出来る事は無かった。 こうして2−5と言うパルメイラスの大敗でこの練習試合は終わった。
[136]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:49:28 ID:??? 試合後、帰りのバスに乗ったフラメンゴの選手達の間ではこんな会話がかわされていた。 カルロス「結局出てこなかったな。日本人GKのモリサキとやらは」 サンタマリア「ああ…解せない事だ」 ジェトーリオ「フランスの大会で活躍したけど、その後伸び悩んだとかじゃない?」 サンタマリア「それは考えにくい。パルメイラスのここ最近の試合記録を確認したが、 奴が一番多くの試合でスタメン出場していた。正直奴が出てこなかったのは驚いたんだ」 ジェトーリオ「じゃあケガ?それともひょっとして温存かな?」 カルロス「まあどうでも良いさ。誰が相手でも勝つ事は変わらない。そうだろ、アーサー?」 サンタマリア・ジェトーリオ『………』
[137]マロン名無しさん:2008/12/29(月) 10:50:46 ID:??? 所変わってパルメイラス寮付近の喫茶店。 森崎はホットドッグにピザにサンドイッチにと自棄食いをして気を晴らしていた。 ガツガツガツッ! 森崎「はふっ…ふぅ。ようやく人心地ついたぜ」 陽子「(見ているだけでお腹一杯になりそうだったわ…)」 ちなみに陽子はカフェオレ以外何も注文していない。 陽子「(気を取り直して…)今日は思う様に行かなかったわね、森崎くん」 森崎「…全くだよ。なんで俺が使われなかったんだろうなあ」 陽子「色々理由は考えられるわ…例えば」 陽子はここで一旦言葉を切り、まっすぐに森崎を見詰めた。なんとなく目を合わせ辛くなった 森崎はコーヒーをすするフリをして顔を逸らす。 森崎「…例えば?」 陽子「例えば…そうね。今日出たサルサノと言うキーパーは、多分クビね」 森崎「は?そりゃ確かに5失点したけど、それならなんで今日使われて…」 陽子「最後のチャンスとクビにする理由付けじゃないかしら。これだけやらせてもダメだったんだから、 もう諦めろって言うね。あんな結果じゃ、チームメイトも庇う気にならないだろうし…」 森崎「………」
[138]マロン名無しさん:2008/12/29(月) 10:51:25 ID:??? 陽子「それにジュベニールに所属していられるのは後2年弱でしょう?これからジュニオールに 上がれず、他クラブに移籍したりプロサッカーを諦めざるを得なくなる選手達がどんどん出てくるわ。 そう考えると今日の彼は速いうちに別の選択を迫られてまだ幸いだったのかも知れないわよ?」 あくまで彼がクビになるとしたらだけどね、と付け加えて陽子もカフェオレを口に含む。 森崎が今所属しているジュベニールは15歳から17歳までの年齢カテゴリーであり、 実力と結果を示しひとつ上の17歳から20歳までのジュニオールへ昇格しなければいけない。 だが誰もが昇格出来る訳ではなく、18歳になるまでにジュニオールに上がれなければ チームに居られなくなるのだ。もちろん成績が悪ければタイムリミット前にも退団を迫られる。 森崎「(そうか…確かにありそうだな…)」 陽子「他にも色々考えられるわ。森崎くんを公式戦の為に温存しておいたのかも知れないし、 森崎くんに対する差別意識を取り払う為にわざと大敗を演出したって言うのもあるかもよ?」 森崎「う〜ん…そう言えば監督はなんか納得の行かない顔してたな…」 陽子「いずれにせよ、今日使われなかった事で森崎くんがクビになったりする事は 無いと思うわ。いじけたりしないで頑張ってね、森崎くん!」 森崎「…ああ。いじけるなんて、つまんないからやらないぜ(陽子さん良い人だなあ…)」 ようやく森崎の機嫌が良くなった事で場の空気が和み、しばらく穏やかな静寂が流れた。 森崎「(今度は俺の方から話題を振ってみるか)」 A 食べ残す事に対する嫌悪感の理由を尋ねる。 B サッカー以外で自分の力を試せなかった事情を聞く。 C 日本の冬の全国選手権サッカーについて聞く。 D 翼の様子を知らないか聞いてみる。 E 欧州のライバル達のその後について尋ねる。(判定でこれに決まりました)
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0ch BBS 2007-01-24