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【新章】キャプテン森崎30【新天地】
[135]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:44:29 ID:??? バッゴォオオオオオオン!! ギュウウウウウウウウウウウウウン!! ズバアッ! ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ! 絶望し一歩も動けないサルサノの頭上を越え、ジェトーリオのドライブシュートが決まった。 これらの全てを森崎はただただ黙って見ているだけだった。それ以外に彼に出来る事は無かった。 こうして2−5と言うパルメイラスの大敗でこの練習試合は終わった。
[136]マロン名無しさん:2008/12/28(日) 19:49:28 ID:??? 試合後、帰りのバスに乗ったフラメンゴの選手達の間ではこんな会話がかわされていた。 カルロス「結局出てこなかったな。日本人GKのモリサキとやらは」 サンタマリア「ああ…解せない事だ」 ジェトーリオ「フランスの大会で活躍したけど、その後伸び悩んだとかじゃない?」 サンタマリア「それは考えにくい。パルメイラスのここ最近の試合記録を確認したが、 奴が一番多くの試合でスタメン出場していた。正直奴が出てこなかったのは驚いたんだ」 ジェトーリオ「じゃあケガ?それともひょっとして温存かな?」 カルロス「まあどうでも良いさ。誰が相手でも勝つ事は変わらない。そうだろ、アーサー?」 サンタマリア・ジェトーリオ『………』
[137]マロン名無しさん:2008/12/29(月) 10:50:46 ID:??? 所変わってパルメイラス寮付近の喫茶店。 森崎はホットドッグにピザにサンドイッチにと自棄食いをして気を晴らしていた。 ガツガツガツッ! 森崎「はふっ…ふぅ。ようやく人心地ついたぜ」 陽子「(見ているだけでお腹一杯になりそうだったわ…)」 ちなみに陽子はカフェオレ以外何も注文していない。 陽子「(気を取り直して…)今日は思う様に行かなかったわね、森崎くん」 森崎「…全くだよ。なんで俺が使われなかったんだろうなあ」 陽子「色々理由は考えられるわ…例えば」 陽子はここで一旦言葉を切り、まっすぐに森崎を見詰めた。なんとなく目を合わせ辛くなった 森崎はコーヒーをすするフリをして顔を逸らす。 森崎「…例えば?」 陽子「例えば…そうね。今日出たサルサノと言うキーパーは、多分クビね」 森崎「は?そりゃ確かに5失点したけど、それならなんで今日使われて…」 陽子「最後のチャンスとクビにする理由付けじゃないかしら。これだけやらせてもダメだったんだから、 もう諦めろって言うね。あんな結果じゃ、チームメイトも庇う気にならないだろうし…」 森崎「………」
[138]マロン名無しさん:2008/12/29(月) 10:51:25 ID:??? 陽子「それにジュベニールに所属していられるのは後2年弱でしょう?これからジュニオールに 上がれず、他クラブに移籍したりプロサッカーを諦めざるを得なくなる選手達がどんどん出てくるわ。 そう考えると今日の彼は速いうちに別の選択を迫られてまだ幸いだったのかも知れないわよ?」 あくまで彼がクビになるとしたらだけどね、と付け加えて陽子もカフェオレを口に含む。 森崎が今所属しているジュベニールは15歳から17歳までの年齢カテゴリーであり、 実力と結果を示しひとつ上の17歳から20歳までのジュニオールへ昇格しなければいけない。 だが誰もが昇格出来る訳ではなく、18歳になるまでにジュニオールに上がれなければ チームに居られなくなるのだ。もちろん成績が悪ければタイムリミット前にも退団を迫られる。 森崎「(そうか…確かにありそうだな…)」 陽子「他にも色々考えられるわ。森崎くんを公式戦の為に温存しておいたのかも知れないし、 森崎くんに対する差別意識を取り払う為にわざと大敗を演出したって言うのもあるかもよ?」 森崎「う〜ん…そう言えば監督はなんか納得の行かない顔してたな…」 陽子「いずれにせよ、今日使われなかった事で森崎くんがクビになったりする事は 無いと思うわ。いじけたりしないで頑張ってね、森崎くん!」 森崎「…ああ。いじけるなんて、つまんないからやらないぜ(陽子さん良い人だなあ…)」 ようやく森崎の機嫌が良くなった事で場の空気が和み、しばらく穏やかな静寂が流れた。 森崎「(今度は俺の方から話題を振ってみるか)」 A 食べ残す事に対する嫌悪感の理由を尋ねる。 B サッカー以外で自分の力を試せなかった事情を聞く。 C 日本の冬の全国選手権サッカーについて聞く。 D 翼の様子を知らないか聞いてみる。 E 欧州のライバル達のその後について尋ねる。(判定でこれに決まりました)
[139]マロン名無しさん:2008/12/29(月) 14:06:00 ID:??? いつもコピペありがとう
[140]マロン名無しさん:2008/12/29(月) 20:57:06 ID:??? "../test/read.cgi/morosaki/1229530023/139" >>139「ございます」だろ
[141]マロン名無しさん:2008/12/29(月) 23:42:24 ID:??? じゃあ、いつもコピペございます
[142]マロン名無しさん:2008/12/30(火) 00:05:21 ID:??? なんでだww
[143]マロン名無しさん:2008/12/30(火) 00:42:56 ID:9e7B8QCp >E 欧州のライバル達のその後について尋ねる。 森崎「そういえばさ、少し気になっている事があるんだが…」 陽子「うん、なあに?」 森崎「シュナイダーとかピエールとか、最近どうしているか知らないか?」 陽子「彼らについて…?ごめんなさい」 森崎の質問に対して陽子はやや申し訳なさそうな表情になった。 陽子「私は最近ヨーロッパに行かせて貰える事が無いから、協会経由で取り寄せられる 雑誌やビデオで分かる範囲の事しか知らないわ。シュナイダーはまだまだトップチームの サブ選手扱いらしいけど、偶にカップ戦で得点したりはしているみたいね。 ピエールはまだプロデビューを果たしていないんじゃないかしら?ひょっとしたら 見落としているのかも知れないけど…ヘルナンデスの事は、正直ニュースにも上らないわね」 森崎「そうか。いや、それだけ分かれば十分だぜ。有難う」 特に興味を引く情報は無さそうなので森崎は満足したが、陽子の方はまだ終わっていなかった。 陽子「あ、あともう一つ。欧州関係でニュースがあるわよ?」 森崎「ん?」 陽子「ほら、覚えている?去年ブラジルに飛ぶ為に成田空港に行った時、 見送りに来た少年が居たじゃない?葵新伍って言ってた彼」 森崎「んー?…あーあー、あのリフティングしてた…」
[144]マロン名無しさん:2008/12/30(火) 00:43:48 ID:??? 陽子「そう。彼、なんとイタリアのセリエAの少年部門に挑戦したいからって 日本サッカー協会に助力を求めてきたのよ」 森崎「はあ?あいつが?」 森崎は思わず素っ頓狂な声を出してしまった。陽子も無理は無いと苦笑する。 陽子「そうよ。そして多分森崎くんの予想通り、全国大会に出た事も無い中学生の スポンサーにはなれないって門前払いを食らったってさ。お情けで イタリアサッカー協会への紹介状を書いてもらったそうだけど、あんまり意味無いわね」 森崎「そりゃまあ…当然の結果だよな。そんなぽっと出の奴があっさりスポンサーを とりつけられてたら俺の立場が無いし、日本サッカー協会を恨むよ」 陽子「そうね。葵くんって、無謀なタイプみたいね」 二人の間に和やかな笑いが発生するが、間も無く陽子は真顔に戻った。 陽子「あらいけない。何時の間にか結構時間が過ぎていたわね」 森崎「ん…そうか。そろそろ帰った方が良いんじゃ?」 陽子「うん、だけどその前に日本の冬の全国高校サッカー選手権の結果を教えておくわね」 陽子は残っていたカフェオレを飲み干してから喋りだした。 陽子「南葛と東邦は準決勝で当たったわ。そして結果は4−1で東邦の圧勝だった… 中里くんの突破から岬くんが意地で一点取ったんだけど、残念ながら南葛の見せ場はそれだけ。 今回もキーパーの実力差に泣かされていたけど、それ以上に南葛は三年生が引退していたのに対し 東邦は私立大の付属だから三年生がほぼ全員残っていたのよ。この差は大きかったわ」
[145]マロン名無しさん:2008/12/30(火) 00:44:46 ID:??? 森崎「三年生の差か…(池上先輩が居なくなったら、そりゃ戦力ダウンだよなあ…)」 陽子「こういう時、日本サッカーはブラジルに比べて大幅に遅れていると感じるわ。 高校の後もサッカーをやりたかったら大学リーグか社会人リーグしかない。 つまり有望な高校生でもサッカーを諦めざるを得なくなる場合が多いのよ。勿体無いわね」 森崎「う〜ん、日本にプロリーグが出来ると良いんだけどなあ…なんとかならないのか?」 陽子「それは日本サッカー協会の悲願よ。だけど採算の面の見通しが立たない為 時期尚早と言う意見が強くてね…日本サッカーのレベルを上げる為にはプロリーグが必要。 プロリーグを作る為には日本サッカーの人気向上が必要。そして日本サッカーの人気向上には 日本サッカーのレベル上昇が必要…三角形のスパイラルで、堂々巡りになっちゃっているのよ」 日本サッカーの現状と未来を憂いため息をつく陽子。森崎は何か言葉をかけたかったが、 何を言って良いか分からなかった為口を開けなかった。 陽子「恥ずかしい話だけど…だからこそ森崎くんの世代には期待しているの。 全国大会で激戦を繰り広げ、フランス国際Jrユース大会で誰も予想していなかった優勝を 成し遂げた森崎くん達は日本サッカー唯一の希望の星なのよ…」 森崎「………」 陽子「あっ…ごめんなさい、プレッシャーになっちゃうかしら?」 森崎「いや、良いんだ。俺はキーパー、プレッシャーには慣れているよ」 森崎はおどけてみせたが、陽子に普段通りの笑顔を浮かばせる事は出来なかった。 その後の二人の会話は当たり障りの無い無難な物に終始し、この日はお開きとなった。
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0ch BBS 2007-01-24