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【大空翼VS】TSUBASA DUNK 10【桜木花道】
[955]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 10:08:03 ID:??? >>953 確かに少し早いかもですが、いつかそんなスレタイが似合う展開を作れるように頑張ります! >>954 実は自分でも結構ドキドキしてます。 *** 美津乃「さ〜て、時間が空いちゃったけど反省会の続きをするわよ」 城山「……あれ、桜木は帰ったのか?」 美津乃「翔陽対陵南戦には興味ないみたい。それよりも自分の練習に行くって言ってたわ」 城山「見かけによらず真面目だな(すぐにサボりたがる、どこかのスポーツショップの店員にも 見習わせてやりたい)」 美津乃「本当にねえ(サッカーの勉強が進まない、どこぞのサッカーチームの監督にも見習って ほしいわね)」 城山「翔陽か陵南の選手はこないのか?」 花形「ここにいますよ」 城山「うおっ!デカイ!!」 美津乃「桜木くんよりさらに大きいわね。えっと、あなたは翔陽のセンター・花形くんね?」 花形「ええ。よろしくお願いします」 城山(桜木と違って礼儀正しくて、やりやすそうだな)
[956]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 10:09:25 ID:??? 美津乃「まずは陵南戦の勝利、おめでとう!」 花形「ありがとうございます。ですが、決勝リーグはまだ始まったばかり。1勝したからって 手放しで喜ぶ訳にはいきませんよ」 城山(う〜ん、固いねえ) 美津乃(シロちゃんも爪の垢を煎じて呑ませてもらえば?) 花形「それにライバル・海南も1勝しているでしょうからね」 美津乃「そ、そうね(そっか、まだお互いの結果を知らないのよね)」 城山(次スレの最初の方は荒れるな……) 美津乃「翔陽対陵南と言えば、花形くんと魚住くんの大型センター対決も注目されていたけど 実際にやってみてどうだった?」 花形「魚住はキャプテンとしてチームプレーに徹していたところがありますから何とも……」 城山(う〜ん、面白くないコメント。美津乃ちゃんも早くも飽きてきたって顔してるし) 美津乃「じゃあ、さっそく試合を振り返りましょう」 城山「翔陽対陵南では、シーンごとにボールを持つ選手を判定で決めるシステムを入れてみた」 花形「あれで我々センターも活躍できるようになりましたね。今までのPGがボールを運んでって システムだとなかなか出番がなくて」 美津乃「ガードばかりがガッツが減ってたのよねえ。その分、覚醒も多かったけど」
[957]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 10:10:36 ID:??? 城山「まだ使い始めて間もないが、問題ないと思う。しばらくはこのシステムでいくか」 美津乃「少なくても決勝リーグはこれでやった方がいいかもね」 花形「そう言えば、試合の長さがいつもと違いましたね」 城山「そうそう、この試合は10分ごとに4つに分けてやったんだ。海南が絡まない試合は このサイズでやろうと思う」 美津乃「いいんじゃない?計算が煩雑にならないし」 花形「最後まで競りましたよね。ギリギリまで結果の分からない試合でした」 城山「読んでくれている人からの提案に便乗して、接戦では最後の方をきちんと描くことに したんだ」 美津乃「逆転、さらに逆点と、どちらを応援していた訳でもないけど、本当にハラハラしたわ」 城山「今回のシステムについてはだいたい満足のいくものになったな。試合の結果も海南対湘北 に比べてよかった」 美津乃「あっちの試合はだいぶ点差が開いたからね」 花形「ほう!海南はそんなに大勝したんですか?」 城山(あ、ヤベ……) 美津乃「う、うん……こういうのはきちんとストーリーの中で知ってね」 城山「ということで、今回の反省会はここまで〜」
[958]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 10:13:16 ID:??? 美津乃「バイバ〜イ!!」 花形「え、ちょっと待ってくださいよ!なんでそんなに慌ててるんで……ふぐぅ!!」 美津乃「ふう、変なところで喰いついてくるんじゃないわよ」 城山「うわぁ……鳩尾にハイキックかよ」 美津乃「顎を狙ったんだけど、背が高くて無理だったわ」 城山「ダメージが次スレに残らないといいんだが」 美津乃「ゴホン!では、今度こそ……このスレでの私たちの出番はここまで。まったね〜!」
[959]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 11:59:18 ID:NylOWdIU TSUBASA DUNK特別編「キャプテン森崎外伝〜もうひとつのキャプテン翼〜」 「残念ながら、君は、君の体はもう2度とサッカーをすることが出来ない」 神奈川県のとある大学付属病院の一室。医師はあくまで事務的に事実を伝えた。それは苦痛に 満ちた行為ではあるが、感情を押し殺し機械的に振る舞うことこそ患者のためであるというのが スポーツドクターとしての彼の信条だった。時に、患者に感情移入しすぎる医者もいるが、彼には それは判断を鈍らせ、患者に事実を伝えられない可能性もある危険な行為に思えた。 だから、今までどんな患者にも平等に接することができたし、最良の治療、リハビリを選択して こられた、自分の信条に誤りはなかったと自負している。そしてこれからもそうやってスポーツ ドクターとして生きていく、そう考えていた。 しかし、そんな彼にとっても「日本サッカー界の救世主」「新時代のヒーロー」とメディアで 取り上げられている目の前の中学生からサッカーを取り上げるということは、耐えがたい苦痛で あった。 (いっそ、ここから逃げ出せたらどんなによいか) 彼は同じ言葉を、もう一度、口にした。もしかしたら、医師にとっても辛すぎる事実を口に することで少しでもその重圧から逃げたかったのかもしれない。 「君は、もう2度とサッカーができないんだ」
[960]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 12:01:34 ID:NylOWdIU 時間は遡る。 静岡県のとある中学校のサッカー場に少年の姿はあった。先日、フランスで行われた第1回 国際ジュニアユース選手権において優勝という栄誉を勝ち取った日本代表の主力選手として 活躍した彼は、日本だけでなく世界からも注目される選手となった。 そして、間もなく世界への扉が開かれる予定だった。なんと、ブラジルのプロチームに入団 することが決まったのだ。 日本を発つ前に、ともに闘ってきた仲間たちに、そして自分を慕ってくれた後輩たちに自分の 持てる技術を全て継承して外国に行きたい。 それは自分の存在を忘れないでほしい、そんな気持ちが生んだ行為だったのかもしれないし、 日本のサッカーレベルを上げたいだけなのかもしれない。周りで見ている大人たちの頭には 色々な理由が思い描かれた。 しかし、一緒にプレイしている仲間たちには分かっていた。 ただ、こいつはサッカーが好きなんだ。 1秒だって長く、サッカーをしていたい。 飛行機に乗るまで。いや、飛行機に乗っているときだって。 そんなサッカー馬鹿な彼を仲間たちは信頼していたし、大好きだった。だから、彼が外国へ 行くことはとても寂しいことだったが、見送りのときにも決して悲しい顔をしないようにと 陰で話し合って決めていた。一足先にブラジルに旅立ったライバルに追いつけるよう、日本に 未練が残らないよう、笑顔で送り出してやろうと。
[961]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 12:02:33 ID:NylOWdIU しかし、悲劇は起こった。 大きな大会が終了しても、彼のメンタルは弛緩することはなく、動きはいつもどおりだった。 いや、ブラジル行きが決まって以来、彼の動きはいつも以上にキレていた。そのキレが悲劇を 生んでしまったのかもしれない。 自らドリブルで切り込み、サイドに流れたところで一気にボールを逆サイドに送ることで相手の 陣形を崩し、さらにウイングがセンタリングを上げ、ポストプレイからチームの点取り屋が シュートという得意の得点パターンを後輩に受け継がせるべく、手本を見せていた時だった。 「いいか、山森。このプレーの鍵はいかにすばやく逆サイドにボールを送れるかにかかっている。 常に、そのまま切り込むのか、それとも逆サイドにはたくのかという選択肢を持っていることを 相手にも意識させないと効果は薄い。見ていろ」 ドリブルで突っ込み、そのまま相手の陣地奥まで行くかに見えたが、一瞬で体の向きを変えて 逆サイドにパス。見慣れた光景だったが、山森はいつもその動きを美しいと思っていた。授業で ならう、どんな音楽より、絵画より、彫刻よりも。しかし…… 「!?」
[962]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 12:04:14 ID:NylOWdIU ボールは全速力で走るウィングの滝がギリギリ届く地点に落ちた。そのボールは数メートルの ドリブルの後、ペナルティエリアやや奥にいた井沢に向けての高いパスとなり、ヘディングで 斜め前に落とされたボールに来生が合わせる。 バシュ! と小気味の良い音を立てながら、ボールはゴールネットを揺らす。横で見ていた後輩たちから 歓声が上がる。 「こらこら、感心してどうする。来年からはお前たちがこれをやるんだぞ」 自称ナンバー2の井沢が後輩たちを諭す。 「ま、俺レベルの点取り屋がお前らの代から出られるかは分からないけどな」 空気の読めなさはワールドクラス、来生。 「しかし、相変わらず正確なロングパスだよな……って、おい!」 滝(出っ歯)が逆サイドを振り返ると、そこには呆然と立ち尽くす山森と、腰を押さえながら グラウンドに倒れている少年の姿があった。
[963]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 12:06:25 ID:NylOWdIU そして、また病院へと話は戻る。 「君は、もう2度とサッカーができないんだ」 医師は3度、同じ言葉をつぶやく。 「君の腰は度重なる激戦で傷を負ってしまっている。正直、現代医学では治しようがないんだ」 「そんな。だって、プロにも腰や脚に爆弾を抱えながらも第一線で活躍している選手はいる じゃないですか。それに、先生に診てもらってからずっと楽になったし、走ったり、ジャンプ したりもできるんですよ」 「そうだ。君の体は日常的な運動はできる。いや、野球やバレーボールといった他のスポーツ ならいくらでもできるんだ。しかし、しかしだ。サッカーだけはできんのだよ」 「意味が分かりません!どういうことですか!?」 「人間の腰には『サッカー筋』と呼ばれる筋肉がある。サッカーボールを蹴る、ヘディングする、 キーパーだったらキャッチするといったときにだけ動く筋肉だ。これは損傷しても日常生活に 支障がないが、決して治ることはない。今まで損傷した事例があまりに少なく、また治療の 必要性も他の怪我に比べて小さかったことから研究が不十分で、世界でも専門家はいない」 「そんな『キン肉マン』みたいな科学を信じろっていうんですか!?」 「信じようが信じまいが、それが事実だ。君が二度とサッカーをできないということは変わらん」 厳しい顔をしながら医師は少年に世界で唯一というサッカー筋の専門書を見せながら症状に ついて丁寧に説明していった。その態度は機械的であったが、どこか優しさが感じられた。それが 同情なのか、憐みなのか、もっと別の感情からきているのか中学生の少年には分からなかったが。
[964]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 12:07:59 ID:NylOWdIU 医師の説明はこのようなものだった。 サッカー筋はサッカーボールを扱う行動にのみ働く筋肉であること。 大人になってから損傷することはほとんどなく、世界のプロ選手がサッカー筋を損傷した事例は 未だないということ。 体のまだ出来上がっていない小中学生が損傷することがあるが、別の道に進むため困ったことは なかったこと。 正直、他の病気や怪我で手一杯で、サッカー筋に関する研究は遅れている、いや、これからも なされないかもしれないこと。 専門書(民明書房刊)を閉じると、医師はまたあの言葉をつぶやく。少年のサッカーへの気持ちに 静かにとどめをさすかのように。 「最後にもう一度言うよ。君は二度とサッカーができないんだ……翼くん」
[965]TSUBASA DUNK:2009/08/25(火) 12:11:10 ID:NylOWdIU それから少年の生活は大きく変わった。入団予定だったクラブチームと、手続きをしてくれた 昔の恩師に事情を話し、ブラジルに行けなくなった旨を謝罪の言葉とともに伝える。 先日までブラジルから取り寄せたサッカー雑誌が所狭しと広げられていた彼の机の上は、今では 参考書や開きっ放しの問題集に占拠された。中学3年生の彼は受験生である。 季節は巡り、春がやってくる。少年は高校生になっていた。 入学式が終わるとすぐに彼はサッカー部に入部届けを提出した。サッカーボールに触れられない サッカー部員の誕生である。 さらに2年が経つ。少年は熱海温泉高校サッカー部のキャプテンとして、かつての仲間がいる 南葛高校とIH出場をかけた県大会決勝に臨むこととなった。 その控え室…… *** TSUBASA DUNKをやっていなければ描きたかった物語を埋めネタとしてやらせていただきます。 残りのスレでどこまで書けるか分かりませんが……
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0ch BBS 2007-01-24