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【ツバサハ】キャプテン森崎32【タダシクナイヨ】
[252]2 ◆Q.hjxYQXE6Jw :2009/06/19(金) 12:47:20 ID:jbadLqxh >A 「フラメンゴに攻め疲れの兆しが見える事ですね」 トニーニョ「!」 トニーニョは森崎の発言に誰よりも早く反応し、声こそ出さなかったものの彼のハッとした表情が 全てを物語っていた。一方エベルトンは少し顎を撫でてからゆっくりと頷いた。 エベルトン「ま、それで正解にカウントしてやる。おいお前ら、疲れた奴は一人でも居るか?」 オルヘス「へ?いえ、俺は疲れていません」 サトルステギ「ボールに触ってないんだから疲れる訳ないでしょ!」 ゲレーロ「走り足りない位です」 リンコン「まだまだ息切れしませんよ!」 アレクセイ「守備が忙しかったって言えば忙しかったけど…」 キーガン「そう言えば疲れていないな、ちっとも」 ブランコ「攻撃参加のチャンスなんかまるで無かったしな」 ミラ「ずーっと守りっぱなしだったし…」 監督の問いに対し口々と「疲れていない」と話すパルメイラスの選手達。彼らは無理をして 虚勢を張っている様子は全くなく、むしろ体力が有り余っている事を意外に思っている様子だった。 ネイもその一人で、腑に落ちない顔で自分の足を軽く叩いた後納得が行った表情になる。 ネイ「なるほど…そういえば、フラメンゴは最初っから飛ばしていたな」 森崎「そういう事だ。いくらフラメンゴと言えどもあんなムチャなフォアチェックを行ってガンガンシュートを撃ってりゃ、 その代償にスタミナの消耗は早くなる。序盤以降カルロスがシュートを撃ってこなくなったのがその証拠だ」 トニーニョ「(その通りだ。カルロスのマークをしていた俺がいち早く気付くべきだったんだ…)」 エベルトン「ようやく分かった様だな…さてモリサキ、ここからフラメンゴはどう出てくる?」 森崎「…そうですね…あいつらもこのままだと自分達が先に消耗する事は分かっているでしょう。 それを承知の上で前半と同じく押しまくってくるか、それともペース配分の為に普段の戦い方に戻すかの二択ですね」
[253]2 ◆Q.hjxYQXE6Jw :2009/06/19(金) 12:47:37 ID:jbadLqxh エベルトン「そうだ。だがどっちの作戦を取られてもやる事は変わらねえ。 これから後半の指示を与える!いいかてめえら、耳かっぽじって良く聞け!」 パルメイラスメンバー『サーッ!』 エベルトン「と言っても特別な作戦をやらせるつもりはねえ。 今日引きっぱなしになっていたトニーニョを攻撃に回して試合の流れを変えるだけだ」 トニーニョ「俺ですか」 エベルトン「そうだ。守備はモリサキとDF達に任せろ。ボールの運び手がネイだけだから 攻撃パターンは絞られ、対処されやすくなる。お前が攻撃に参加し、フラメンゴに守らせろ」 トニーニョ「はい」 ネイ「(結局は俺一人じゃ無理って言われてるな。吊るし上げよりゃマシだけど)」 一部不満を抱えつつも選手達は素直に指示を聞き入れた。 そこにサトルステギが素朴な疑問を投げかける。 サトルステギ「でも、こっちも点取られるリスク増えるじゃん?先制されたらどーすんの、監督?」 エベルトン「どーもしねーよ。先制されたら逆転すればいいだけの事だろうが」 オルヘス「ええっ?!それだけ!?」 キーガン「逆転しろって、簡単な事じゃないですよ!先制されたらその分苦しくなるんですよ!」 リンコン「(何考えてんだこのオヤジは!答えになってねーじゃねーか!)」
[254]2 ◆Q.hjxYQXE6Jw :2009/06/19(金) 12:47:51 ID:jbadLqxh 当たり前と言えば当たり前だがなんの解決にもなっていない回答に一度は落ち着きかけた 選手達が再びどよめきだす。だがエベルトンはギラリと睨みを聞かせ低い声で話し始めた。 エベルトン「良いかお前ら。この大会で優勝しようって言う事はブラジルナンバー1を目指すって事だ。 そしてこのパルメイラスはブラジル人じゃねー奴も混じっているが、れっきとしたブラジルのクラブチームだ」 アレクセイ「えっ?」 ブランコ「(監督の奴、今度は何を…)」 エベルトン「ブラジルのサッカーは1−0で勝つ事を目指す効率最優先のサッカーか?違うだろうが! 攻めるだけでも守るだけでもない、自分が相手より絶対に強い事を証明する為のガチンコ勝負! それがブラジルのサッカー、世界一のサッカーだ!弱い奴の勝ち方じゃなく強い奴の勝ち方を身に付けろ!」 ゲレーロ「………」 ミラ「た、確かに…」 エベルトン「攻撃こそ最大の防御…フラメンゴが前半それを証明した筈だ。今度はお前らがやり返せ。 フラメンゴをぶっ倒し、リオカップの頂点に立つ資格がある事を見せやがれ!分かったかクソども!」 パルメイラスメンバー『…サーッ!』 森崎「(なるほど…ブラジルのサッカーか。こうやって鼓舞されたら誰も士気なんか落とせる訳が無いな)」 トニーニョ「(啖呵を切るのに相当馴れているな…現役時代からこうだったんだろうか?)」 ネイ「(なんかますます評価に迷う監督になってきたな、このオッサン)」 エベルトン「(全く、手間のかかるガキどもだ)」 監督の言動に動かされ士気を取り戻したパルメイラスの選手達はその後思い思いに疲れを取り、後半に備えた…
[255]2 ◆Q.hjxYQXE6Jw :2009/06/19(金) 12:48:38 ID:jbadLqxh *監督の評価を高めたので森崎の支持率が1上がりました。 森崎チーム内支持率:56→57 *ハーフタイムで全員のガッツが200回復しました。 残り/最大 700/700 オルヘス 835/850 トニーニョ 800/800 サトルステギ 850/850 ネイ 700/700 ゲレーロ 700/700 リンコン 700/700 アレクセイ 軽傷LV1治療済 700/700 キーガン なおりかけ 700/700 ブランコ 700/700 ミラ 軽傷LV1治療済 835/835 森崎 一旦ここまで。
[256]創る名無しに見る名無し:2009/06/19(金) 14:22:56 ID:jHfr5LPH うお、獅子奮迅のトニーニョすらほぼ満タンだ
[257]創る名無しに見る名無し:2009/06/19(金) 16:59:00 ID:TU0nKIzr 細かい消費は時間経過でなんとかなってくれたからな 大技だとドライブ一発撃ったくらいだし
[258]創る名無しに見る名無し:2009/06/19(金) 20:52:50 ID:+iXscQaq 削るはずの森崎のガッツですら満タンw
[259]2 ◆Q.hjxYQXE6Jw :2009/06/20(土) 01:10:39 ID:uGXYUVWX ハーフタイムはまだ続く。客席の一角に陣取ったサンパウロの面々は盛んに試合の行方を議論しあっていた。 バビントン「どうだい翼?勝つのはどっちになりそう?」 マウリシオ「やっぱりシュート数が断然多いフラメンゴッスかね?」 翼「パルメイラスだよ」 アマラウ「えっ、やけにハッキリと断言するんだな」 ドトール「何か根拠があるのか?」 フラメンゴ完全有利と見られるこの状況であえてパルメイラスを推す翼に視線が集まる。 翼「フラメンゴの前半は作戦失敗だ。先制点を奪えず、森崎を消耗させる事も出来ていないんだ。 あの徹底した攻撃権に執着した戦い方の目的はその二つにあった。どちらも達成出来なかったツケが後半に来るよ」 レナート「先制点を奪うのはともかく、モリサキの消耗だって?」 ジウ「普通キーパーがスタミナ切れになったりしないだろ?10本も15本もシュート撃たれまくったら話は別だけどさ」 翼「いや…森崎には全力のセーブが出来る回数に限りがあると言う弱点がある」 自分でもやろうと考えていたのか、フラメンゴの作戦を翼は見事に言い当てた。 ここまでの彼は普段通りだったが、それに感心したバビントンの何気ない一言が彼の態度を変える。 バビントン「へえ〜、なるほど。やっぱりライバルの事は良く知っているんだね」 翼「…ライバルだって?」 バビントン「えっ、うん。だってそうなんだろう?大会前から意識していたし…」 翼「…あんな奴俺のライバルじゃないよ」
[260]2 ◆Q.hjxYQXE6Jw :2009/06/20(土) 01:11:10 ID:uGXYUVWX マウリシオ「(おおっ!なんだこの態度、やぶ蛇か?)」 翼「森崎なんかが俺のライバルで居て良い訳が無い。良い筈が無いんだ」 翼の口調は静かで、無表情な顔と合わさり彼の内心は伺えない。地雷を踏んでしまったバビントンは 口をパクパクさせて顔を青くしてしまったが、続いてアマラウが話題を変えたので一息つく事が出来た。 アマラウ「おい、ストラット」 ストラット「………」 アマラウ「…おい、ストラット!返事しろよ!」 ストラット「へっ?あ、い、な、なんだっ!?」 アマラウ「お前どうしたんだ?今日は黙りっぱなしでロクに喋らないじゃないか」 ドトール「グレミオ戦の夜からずっとこうだな」 ストラット「あ〜、いや、その…な、なんでもないぞうんうん」 翼「(…腑抜けているな。なんとかしないと)」 そしてもう一人今は誰も居ないフィールドに読み辛い視線を送っている者が居た。 アルツール・アンチネス・コインブラその人である。 コインブラ「…カルロス…」
[261]2 ◆Q.hjxYQXE6Jw :2009/06/20(土) 01:12:04 ID:uGXYUVWX 時間をオーバーしてしまいましたが、今日はここまで。 また明日お会いしましょう。
[262]創る名無しに見る名無し:2009/06/20(土) 02:21:42 ID:OyAo4j3y 翼「俺なんかが森崎のライバルで居て良い訳が無い。良い筈が無いんだ」
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0ch BBS 2007-01-24