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【最初っから】城山正の挑戦13【クライマックス】
[376]森崎名無しさん:2009/07/16(木) 05:20:49 ID:??? タイムリーなので貼っていきますね ttp://image.blog.livedoor.jp/guideline/imgs/e/2/e278e742.gif 知らなかった。
[377]城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/07/16(木) 23:33:52 ID:iWvTN8/M 狐狗狸さんのたたり→8− ダイヤJ =−3 白鳥の霊撃→13− クラブ9=4 白鳥、勝利! −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 白鳥(流石に顔は殴れないよね) 逡巡しながらも繰り出される狐火を蹴り返し、あるいは殴り返し狐狗狸さんの隙を伺う。 狐狗狸さん「ちょろちょろ逃げ回るだけかえ?それなら……」 二度狐狗狸さんの――さっちゃんの――右腕が変化する。 白鳥「うわっ」 あわてて跳び退った白鳥のスカートの裾がぱっくり裂ける。 見れば先ほどまで松明だった右腕は今は剃刀のように鋭い刃になっている。 かろうじて肌には触れなかったが、デニムのスカートが紙の様に切り裂かれた所を見るに 触れたらただではすまないだろう。 白鳥「……かえってやりやすくなった位だっ」 飛び道具相手よりは白兵戦の方がまだ幾分やりやすい。 掃除の時間に箒でちゃんばらをやる男子をやっつける時の延長線の感覚だ。 閃く白刃をかわし続けついには懐に入る。 狐狗狸さんの右腋に自分の頭を突っ込み、左腕で剃刀になった右腕を、右腕で相手の左腕を巻き込みクラッチする。 白鳥「せぇぇのぉっ!!」 そのまま後ろにそり投げる。 美しい黄金の尾を引いてノーザンライトが輝いた。 両腕を押さえられているため受身が取れずモロに背中と腰を廊下に叩きつけられる狐狗狸さん。
[378]城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/07/16(木) 23:33:54 ID:iWvTN8/M 白鳥「ワンッ!ツーッ!……スリィッ!」 そり投げた姿勢のままブリッジを崩さず自らスリーカウントを取ってから立ち上がる白鳥。 見下ろせば気を失ったさっちゃんの口から何か白っぽいものがにょろんと出ている。 ノーザンライトスープレックスの衝撃で体内から出てきたのだろう。 白鳥「あんたがさっちゃんを操っていた奴?出てきなさい。さっちゃんから出てきなさーい!」 それを今だ金色に輝く手でつかむと引っ張り出すべく、渾身の力で手繰る。 狐狗狸さん「うぐぐぐ。まだじゃ、まだこの娘は離さんぞ……」 白鳥「くっそー。しぶとい奴!こうなったら……」 一旦狐狗狸さん本体から手を離すと、さっちゃんの両足を脇に挟んで持ち上げる。 白鳥「さっちゃんごめんね。でも、これで一緒に帰れるよ!そぉれっ!」 腰を入れてさっちゃんの身体を持ち上げるとその場で回転を始める。 白鳥「いぃぃちっ、にぃぃいっ!さぁぁぁんっ!……」 狐狗狸さん「うおおお、目が、目が回るぅっ!アァァ……」 回転を始めて十数回。白鳥のほうも目が回り始めた頃、狐狗狸さんはさっちゃんの口から吐き出され 遠心力にしたがって廊下の壁にべちゃりと叩きつけられた。 白鳥「……!やった!やったよ、さっちゃん」 壁に沿って落下していく白い物体を確認すると回転を弱め、さっちゃんをやさしく着地させる。 多少おぼつかない足取りで白い物体に歩み寄る。 それは良く見るとふさふさの毛をした小動物のようだった。
[379]城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/07/16(木) 23:34:00 ID:iWvTN8/M 近づいてみるとそれは白い子ギツネだった。 目を回しているのか、壁にぶつけたときに打ち所が悪かったのか子ギツネは目をまわして起きる気配はない。 おなかがわずかに上下していることからまだ生きてはいるようだ。 白鳥「悪いキツネ……だよね」 さんざんっぱら怖い目や酷い目にあわされ、友達をも奪われそうになった相手だが、こうして勝利してしまえば それはそれで処置に困ってしまう。 しかたなくそばに座り込んで、様子を伺っていると さっちゃん「……う、う〜ん」 白鳥「あ、さっちゃん!」 廊下の真ん中に横たわっていたさっちゃんが目を覚ます。 ふるふると頭を振りながら上体を起こすさっちゃんの下に駆け寄る。 白鳥「さっちゃ〜ん。良かった〜」 さっちゃん「ナミちゃ〜ん。ありがとう、ありがとうね。 私、何があったか覚えているよ。危ない目にあわせてごめんね」 白鳥「ううん。いいの。さっちゃんが帰ってきてくれたから。さっちゃ〜ん」 廊下の真ん中で喜びあい、ぼろぼろと涙を流しながら手を取り合う二人。 喜びのあまり子ギツネから視線を離してしまった。 子ギツネ「しめたっ」 その隙を子ギツネは見逃さず、白光の矢となって白鳥の口へと飛翔する。 さっちゃん「ナミちゃんっ!」 咄嗟に悲鳴とも警告とも言えない声がさっちゃんから漏れる。
[380]城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/07/16(木) 23:34:03 ID:iWvTN8/M 白鳥「!?」 しかしその声もむなしくキツネの矢は白鳥の口へと一直線。だが―― 子ギツネ「ぎゃっ」 見えざる力によって白鳥に触れる前に跳ね返される。 白鳥「あ、危なかったぁ」 ホッと胸をなでおろし、再びのびてしまった子ギツネを見下ろす。 さらに良く見てみれば右の前足だけ黒い毛並みで手袋をしているようにも見えた。 白鳥「坊やだ」 さっちゃん「手袋を買いに?」 白鳥「うん。にくきゅ〜だぁ」 相手が動けないこといいことに、子ギツネの肉球をふにふにといじる。 子ギツネ「……はっ!あぅ……アイタタタタ……」 やがて再度目を覚ました子ギツネが慌てて前足を引っ込め、後ずさろうとしたが、 身体がまだ痛むのだろうすぐうずくまってしまう。 子ギツネ「……ボクをどうするですか?」 それまでの威厳のあった狐狗狸さんの姿はどこへやら、二人を見上げる怯えたつぶらな黒い瞳。 白鳥「……どうしようか?」 さっちゃん「ねえ」 さすがに弱り怯える相手にトドメをさせるほど肝も座っていない。
[381]城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/07/16(木) 23:34:06 ID:iWvTN8/M 処置を決めかね、ポッケに手を突っ込むと異物感がある。 なんだっけと取り出してみると 白鳥「あ、お守りだ」 さっちゃん「豊川稲荷のだね。日本三大稲荷の一つでお隣の愛知県にあるんだよね」 白鳥「そ、そうだね」(そうだったんだ) 博学なさっちゃんがお守りを一見しただけで薀蓄を披露する。 豊川稲荷の言葉は子ギツネにもよくわかったようで 子ギツネ「と、豊川稲荷ぃぃ!?」 また一段と怯えだし、全身の毛を逆立てる。 さっちゃん「キツネはお稲荷様のお使いだからね。逆らえないんじゃないかな」 白鳥「ふ〜ん。うりうり」 お守りを近づけると尻尾の毛が倍にも膨れ上がり、より瞳が潤む子ギツネ。 その様子がおかしくて近づけたり遠ざけたりを繰り返す白鳥。 さっちゃん「ナミちゃん、やめなよ。可愛そうだって」 白鳥「え〜。さっちゃんが一番酷い目にあったんだよ?少し位おしおきしないと」 さっちゃん「うん。そのおしおき、思いついたの。ちょっとそのお守り貸して」 子ギツネが潤む目で見つめるなか、白鳥からお守りを受け取ると 自分が首から提げていた紐から鍵を抜き取り、代わりにお守りを通す。 さっちゃん「ちょっと子ギツネ抑えといて」 白鳥「うん」 子ギツネ「ひっ」
[382]城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/07/16(木) 23:34:08 ID:iWvTN8/M 怯える子ギツネを白鳥が抱え上げ、さっちゃんがその首に素早くお守りを通した紐をかける。 さっちゃん「オン シラバッタ ニリウン ソワカ。オン シラバッタ ニリウン ソワカ」 そして真言を唱える。 白鳥「……な、何語?」 さっちゃん「……豊川稲荷の祈祷の呪文」 白鳥「よ、よく知ってるね」 さっちゃん「この間読んだ本に書いてあったの」 真言の効果か、お守りは淡く輝くと子ギツネにぴったりの大きさに少し余っていた紐と一緒に収縮していく。 しばらくはイヤイヤと首を振って抵抗していた子ギツネだが、やがて 子ギツネ「こんこん」 と、ついには言葉を発することも出来なくなってしまった。 さっちゃん「もう、これで悪さできないでしょ。さ、山へお帰り」 白鳥「じゃあ外に放してくるね」 ぱたぱたと廊下を小走り、昇降口から校舎の裏に出る。 低い塀の向こうは皆が通称裏山と呼んでいる小山になっている。 白鳥「さ、お行き。今度悪さしたら、毛皮の帽子にしちゃうからね」 と、軽く脅しつけながら柵の隙間から子ギツネを裏山に放す。 しばらくその場にとどまり、恨めしい視線を白鳥に向けていた子ギツネだったが やがてあきらめたのか、こんと一声鳴いて裏山の奥へと駆けて行った。 白鳥「さ、私も帰ろうっと」
[383]城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/07/16(木) 23:34:10 ID:iWvTN8/M と、さっちゃんの下へ帰ろうとしたとき、暗い空から一筋の光がスポットライトのように白鳥を照らし出した。 その眩しさに目を手で覆って光をさえぎる。 ??「よくぞ我が眷属を懲らしめてくれました」 白鳥「だ、だれ!?」 ??「我が名は荼枳尼天(だきにてん)。豊川稲荷の鎮守神なる者」 白鳥「……神様?」 荼枳尼天「まあそのようなものだ。此度は我が眷属のキツネが迷惑をかけ、すまなかった」 光に目が慣れてくるとその姿がぼんやりと輪郭を現してくる。 見事な毛並みの白狐にまたがり、首から複数の髑髏を通した首飾りを下げた姿は 神々しさと共に禍々しさも併せ持った、まさに神様と呼ぶのにふさわしいものだった。 荼枳尼天「そなたの友を思う心。真の友愛と受け取った。我からの褒美じゃ」 荼枳尼天の手から一際眩しい光が放たれ白鳥を包み込む。 荼枳尼天「我の未来を知る力の一部をそなたに授ける」 白鳥「未来を知る……力?」 荼枳尼天「これからも友を思う心、大切にするのじゃぞ。さらばじゃ」 白鳥「ダキニ様?」 荼枳尼天はまたがった白狐の首筋をひと撫ですると光の中へ帰っていく。 それをぽかんと見上げたまま見送り、暗くなってきた校舎裏に一人取り残される。 白鳥「……なんだったんだろう。ホントに神様だったのかな。 化け狐がいるんだから神様もいるか。いるよね。うん」 自分が体験した不思議な体験に無理やり納得すると校舎で待つさっちゃんの元へ急ぐ。 さっちゃん「お帰り。山へ帰してきた?」 白鳥「うん。それでね帰りに神様にあったよ」
[384]城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/07/16(木) 23:34:13 ID:iWvTN8/M ランドセルを取りに教室へ戻る道中、今しがた起こったことをさっちゃんに話す。 さっちゃん「きっと本物の神様だよ。荼枳尼天って人がいつ死んじゃうかが分かるらしいし」 白鳥「ふ〜ん。でも人がいつ死んじゃうかわかるのなんてイヤだなぁ」 さっちゃん「たぶん、そんなに強い力じゃないと思うよ。きっと明日の晩御飯がわかるとか」 白鳥「お母さんに言ったらその通りになるもん」 さっちゃん「あはは。そのうちわかるようになるよ。ご褒美って言ってたんだから、いい事だよ」 白鳥「うん。そう思うことにする」 教室に戻ると机の上にハートの図形の中に50音を書かれた紙を見つける。 さっちゃん「……ごめんね。ナミちゃん。私がこっくりさんやろうなんて言ったから」 白鳥「ううん。大丈夫だよ。ちょっと怖かったけど……楽しかった。学校の七不思議いっぱい見られたし。 もうこっくりさんなんか怖くないし」 こっくりさんの紙をびりびりと破くと窓からまいてしまう。 白い紙ふぶきは舞い散り、風に吹かれて飛び去っていく 白鳥「さ、帰ろ。お腹空いたし」 さっちゃん「うん」 二人で並んで教室を出る。そのまま廊下を抜け下駄箱へ。そして昇降口を通り校門。 さっちゃん「今日は本当にありがとうね」 白鳥「うん。それじゃ、また明日ね。バイバイ」 さっちゃん「バイバイ」 手を振って別れ、それぞれの家路につく。太陽は既に沈みきり、夜の帳がおりていた。 家に帰ったら大目玉が待っているだろう。でもそんなことは気にならなかった。 大切な友達を失わずにすんだのだから。そしてその友達もきっと同じように怒られるのだから。 白鳥浪美子の拝み屋日誌〜第1話〜最終回:さっちゃんを連れ戻せ! 完
[385]城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/07/16(木) 23:34:19 ID:iWvTN8/M 白鳥が【スキル:狐のお告げ】を習得しました。 効果 試合中相手の選択した技術が不利なものでもペナルティをうけなくなる。 例 ドリブルを選択したとき相手がタックルをしてきても技術相性ペナの−3がなくなる。 相手がシュートを選択、自分がカットを選択しても技術相性ペナの+3がなくなる。 スピード、テクニック、フィジカルの基礎相性には適用されません。 ……なんかものすごい長文になってしまいました。 再開はしばしお待ちくださいませ。
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0ch BBS 2007-01-24