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【橙の】幻想のポイズン8【反抗期】
[982]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/08/18(火) 00:32:30 ID:??? >今回の外伝の主役→ ハートK =妖夢の章 ============================================================================== 【魂魄 妖夢の章】 第一試合を終え、敗戦した西行寺快食の会の主従。 西行寺幽々子と魂魄妖夢は、自分達の住居――白玉楼まで帰ってきていた。 この白玉楼、実は反町達が住まう幻想郷の中では酷く孤立した場所に存在する。 というのも、この白玉楼とは冥界――即ち、霊魂などが住まう場所に存在しているのだ。 本来ならば反町らが住む幻想郷――現界とは隔離された場所なのだが……。 かつて色々あって、今では安易に行き来がしやすい場所となってしまっている。 閑話休題。 それはともかくとして。 白玉楼に帰りついた二人は表面上はあまり敗戦を気にしない風に幽々子はお菓子を食べながら縁側で茶を飲み。 妖夢はせっせと庭の手入れをしていた。 しかし、そんな時である。 幽々子「妖夢〜」 妖夢「はい? 何でしょう、幽々子様」 不意に幽々子に呼ばれ、妖夢は一旦庭の手入れを中断し。 額にかいた汗を拭きながら幽々子の面前へと向かい、何用でしょうかと問う。 お茶の準備か、いやまだ湯飲みに茶はある。ならば御菓子か、いや先ほど補充したばかりだ。 すると……はてなんだろう、まるで思いつかない。 首を傾げる妖夢だったが、そんな妖夢に幽々子は満面の笑みを浮かべつつ言った。 幽々子「ここからしばらく出て行きなさい、妖夢」
[983]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/08/18(火) 00:32:43 ID:??? 妖夢「…………」 OK、落ち着け妖夢。 今のは何かの間違いだ。幻聴だ。そう、落ち着いてもう一度聞けば……。 妖夢「あの、幽々子様。 もう一度……」 幽々子「ここからしばらく出て行きなさい、妖夢」 妖夢「ええええええええええええええええええ!?」 やっぱり聞き間違いじゃなかった。 妖夢「なななななななななな、何か私に不手際がありましたでしょうか!? 幽々子様、何でも治しますのでどうか、どうかご寛容なお心でお許しを……」 幽々子「落ち着きなさいな、妖夢。 えいっ」 妖夢「うひゃっ!」 思い切り狼狽する妖夢に、幽々子は笑いながら扇子で妖夢のおでこをぺしりと叩く。 思わず妖夢はそのおでこを摩りながら、涙を浮かべつつ幽々子の顔色を伺う。 決して幽々子は怒気を含んだ表情は浮かべていない……いつもの優しい笑顔だ。 少なくとも、怒っている様子は無い。 妖夢「……幽々子様、一体何故私が出て行かなければならないのですか? 何かお怒りでしたら、この通り……」 幽々子「もう、落ち着きなさい妖夢。 私は"しばらく"出て行きなさいと言ったのよ?」 妖夢「……と、言いますと?」
[984]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/08/18(火) 00:32:56 ID:??? 幽々子「妖夢。 今日の試合では、ちょっと実力が出せていなかったわね」 妖夢「うぐっ……え、ええ、まあ……」 今日のオータムスカイズ戦、妖夢の動きはハッキリ言って今ひとつだった。 ドリブル突破も半分ほどの数は止められ、シュートも弾かれ、最後までフィールドに立っていられなかった。 もう少し自分が仕事を果たせていれば……と思う気持ちも、仕方の無いものである。 幽々子「前々から思ってたのだけど、あなたってちょっと他の子たちと違って妙に気負うところがあるでしょう? まあそれは別にいいのだけど……それで実力が発揮出来ないと、ちょっと問題よね」 妖夢「……はい」 生真面目である妖夢は、幻想郷において珍しいくらいの常識派。 少々すぐに人を斬り捨てたがる性分があるが、それさえ除けば良識がある方だ。 しかし、その真面目さが災いしてか、あまり機転が利いている方でもなく。 悪く言えば杓子定規的であり、自分の型を作ってしまう為にその実力を存分に発揮出来ない事も多い。 幽々子「だから少しの間ここを離れて、サッカーを通じて自分を見つけてきなさい」 妖夢「自分を?」 幽々子「そう。 私の元を離れて、自分でサッカーをするの。 誰の為でもなく、自分の為に」 妖夢「…………」 幽々子の言葉を聞き、妖夢はしばらく迷ったが……。 やがて力強く頷くと、きりりとした眼差しで幽々子を見返し言葉を吐いた。 妖夢「かしこまりました。 この魂魄妖夢、全身全霊でその任果たしてまいります!」 幽々子(……それがいけない、って言ってるのだけどねぇ)
[985]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/08/18(火) 00:33:19 ID:??? その後、他の白玉楼に勤める亡霊たちに引継ぎなどを頼み。 妖夢は二振りの刀と多少の食料を携えて、白玉楼を去った。 再びこの場所に戻ってくる時は、自分が胸を張って成長したと言えるようになった時だ。 妖夢(幽々子様の期待に応える為にも、早く一人前にならなくては……。 とはいえ、まず当面の問題はどこに向かうかだな。 サッカーをする以上、やはりどこかのチームに入れてもらうのが一番良さそうだが……。 さて、どうしたものかな) 先着1名様で、 妖夢のチーム探し→!card !とcardの間のスペースを消してコピペして下さい。 マークによって下記の表に従い分岐します。 JOKER→悔しいが敗戦した相手チームで何かを学ぶというのも一つの手。オータムスカイズだ ダイヤ→知らない仲ではない、ここは騒霊楽団を頼ろう ハート→あまりご心配はかけたくないが……藍さんに相談してみよう スペード→杓子定規ではいけない、常識に囚われない彼女を頼って守矢フルーツズに頼んでみよう クラブ→ええい、こうなったら一からチームを作ってやろう!
[986]森崎名無しさん:2009/08/18(火) 00:33:46 ID:??? 妖夢のチーム探し→ ハート3
[987]森崎名無しさん:2009/08/18(火) 00:34:52 ID:??? 勧誘するならジョーカーに近い良い引き!
[988]森崎名無しさん:2009/08/18(火) 00:36:27 ID:??? ダイヤ以外は敵チーム強化月間になる訳か。 恐ろしい
[989]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/08/18(火) 00:56:25 ID:??? >妖夢のチーム探し→ ハート3 =あまりご心配はかけたくないが……藍さんに相談してみよう ==================================================================================== 西行寺幽々子と八雲紫は、お互いに友人関係にある。 そうなれば、当然のように従者である妖夢と藍も決して浅からぬ関係。 まだ従者としての経験に乏しい妖夢にとって、それなりに長い藍は頼れる姉貴分的存在であった。 妖夢(情けないけど……ここは藍さんに頼ろう) 帰り際、夕飯のおかずを買って帰ると言っていた藍。 ならばこの時間ならまだ人里にいるだろうと思い、妖夢は人里へと降り立つ。 しばらく藍がよく立ち寄る店を探し回っていると、丁度豆腐屋の前にふさふさとした金色の尻尾を携えた藍の姿を発見した。 妖夢「藍さん!」 藍「親父、この特上油揚げを10枚くれ」 妖夢「藍さんっ!!」 藍「いや、やっぱり30枚だ」 妖夢「…………」 藍「思い切って50枚くれ。 うん、ありがとう」 油揚げを前にした藍には何もかもが馬耳東風。 実はこの数の油揚げを三日でぺろりと平らげてしまうのだから、げに九尾の狐は恐ろしい。 藍「おや、どうした妖夢こんなところで。 偶然だな」 妖夢(さっきから呼んでたんですけど……) 買い物を終え、ほくほく顔の藍に少々困った顔を浮かべつつ、妖夢は内心そう思いながらも相談したい事があるのだと言う。 ならば立ち話もなんだし、と二人は昼食がてら近くにあった蕎麦屋に入った。
[990]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/08/18(火) 00:56:43 ID:??? 蕎麦屋に入ってしばらく……二人は他愛も無い雑談をしていたのだが。 折を見て、妖夢は口を開き本題に入ろうとする。 妖夢「実はですね、藍さん……その……」 藍「〜〜♪」 妖夢「……藍さん?」 藍「〜〜♪」 妖夢「…………」 しかし、蕎麦屋に入ったのが間違いだったか。 きつねそばを注文し、それにかぶりつくようにして貪る藍はやはり妖夢の話を聞いていない。 これでは駄目だと判断した妖夢は自分の分のたぬきそばを啜りつつ、一旦食事を先にしてしまおうと判断する。 その後、お互い食事を終えたところでようやく本題である。 藍「ふむ……つまり、幽々子様に少し他のチームで活動をしてこいと言われたのか」 妖夢「まあ、端的に言えばそうです」 藍「むぅ……なるほどな」 油揚げさえなければ、藍も至って真面目で誠実な人である。 相談に乗る姿は、先ほどまで目を輝かせていた狐ちゃんには見えない。 妖夢「……どうしたものか、迷っているんです。 正直、幽々子様の御傍を離れてしまうという事にも抵抗がありますし」 藍「気持ちはわからんでもないが……しかし、逆に考えると余所で成長し、幽々子様の元へと戻る事が出来るという事だ。 自分でもわかっている通り、お前は未熟なのだろう? 一箇所ではわからない事というのも確かにある。 妖夢にとっていい機会だと、私は思う」 妖夢「……そう言って貰えると、救われますね」
[991]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/08/18(火) 00:57:31 ID:??? 藍「しかし、問題はどこに行くかだ。 条件としては簡単に加入・脱退を容認してくれそうなところ。 そして、妖夢自身が成長出来そうな環境が最適だ」 妖夢「そんな場所、ありますか?」 藍「そうだな……」 先着1名様で、 藍様のアテ→!card !とcardの間のスペースを消してコピペして下さい。 マークによって下記の表に従い分岐します。 JOKER→藍「オータムスカイズ、などはどうだ?」 ダイヤ→藍「……思いつかんな」 ハート・スペード→藍「……私のチームに入ってくれまいか」 クラブ→しっとマスク「ここでしっとマスク!」
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0ch BBS 2007-01-24