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【三スレぶりの】森崎が幻想入り 9話目【サッカー】
[916]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:20:09 ID:Eq9M9kec 七花「……げ、そうだった。それじゃあ行こっか、六花ちゃん」 六花「そうでございますね。……それでは、また」 六花達が小悪魔に別れを告げ、乱雑に並んでいる本棚の方へと駆けてゆく。 紅魔館の大図書館はその名に恥じず、普通の人間が迷い込もうものなら遭難しかねない程の蔵書量を誇るのだが、 普段から図書館の整理の手伝い等をしている二人は、案内無しにさくさくと目的の本を探してゆく。 七花「料理の本って言ったら……だいたいこの辺りだよね」 やがて、それまで走っていた七花が一つの本棚の前で止まる。 六花「……また随分な量でございますね。地道に探すしか無いのでございましょうが」 本棚を見上げながら六花が言った。 この図書館の本棚は、ただ数が多いだけではなく、その一つ一つが天を突かんばかりに高いのだ。 妖精である二人はスピードこそ出ないものの空を飛べるので、 高いところにある本が取れない、といったような問題はないのだが……。 七花「(とはいえ、これだけ並んでると……ねぇ)」 七花がうんざりした表情を浮かべながら、それでも本棚の一番上の列から物色を開始する。 七花「『かき氷三代記』……関係ない。『世にも奇妙な魚肉ソーセージ』……気になるけど後回し。 『泳げ! たこ焼きくん』……シュール。 『日本ハムファ○ターズ』……って、料理の本ですら無いよね、これ」 規則性無く並べられた本を一々見分しながら見て回る七花。すると……
[917]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:21:10 ID:Eq9M9kec 六花「……七花! 見つけたでございますよー!」 七花「わかった、ちょっとまってー!」 下の方の段を探していた六花の声に反応し、下へと降りる。 六花が少し誇らしげに差し出した本の表紙には、『伝統料理に見る歴史の闇 民○書房刊』と書かれていた。 七花「り、六花ちゃん……これ? 何だか怪しげなんだけど……」 六花「確かに、表紙からは何やら不穏な雰囲気が漂っていますが……ほら」 そう言って六花が本を捲り、ページの一つを指差す。と、そこには…… 七花「確かに書いてある……。材料も、レシピも。……でも、これ……」 最初こそ目を輝かせた七花だが、次第にその表情が曇ってくる。 六花「……どうしたのでございますか?」 七花「材料がちょっと……。厨房に無さそうな、特殊な物が必要みたいなの。 海老やお魚はともかく、黒豆やニシンの卵なんて……」 六花「……というと」 七花「……作れないって事だね。今から人里に買いに行っても間に合わないし。 はぁ、結局無駄足かぁ。怒られるかもしれないけど、ありのままをお嬢様に報告するしか無いわね」 レミリアから食らう大目玉を想像し、頭を抱える七花。 かくして御節料理を巡る騒動は幕を閉じた……と、思われたのだが。
[918]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:22:12 ID:Eq9M9kec 〜紅魔館・レミリアの部屋の前〜 朔夜「……そういう理由なら仕方が無いわね。 お疲れ様、お嬢様には私から報告しておくから休んでいても良いわよ」 レミリアの部屋の前で偶然出会った朔夜に事情を話すと、 朔夜は労いの言葉をかけてから快く報告役を請け負い、そのままレミリアの部屋へと消えてしまった。 七花「(とはいえ……ねぇ)」 六花「(ええ、流石に)」 二人からすれば怒られ役を朔夜に押し付けてしまった形になる。 そのまま言われた通り部屋に帰って休むのも良心が咎めるので、こうして扉の外で様子を伺っているのだが……。 六花「(……音が止んで大分経つでございますね)」 七花「(うん。さっきまで不機嫌そうな声とか物音とか聞こえてたのに……)」 まさか、お嬢様が怒りに任せて朔夜を? などと不穏なことを二人が想像し始めた、その時…… ガチャッ…… 七花「……ひぃっ?! お嬢様どうか命だけはご勘弁を……を?」 朔夜「……七花? 何故まだそんな所に……まぁ、丁度良かったんだけれど」 扉を開けて出てきたのは、返り血を浴びたレミリア……ではなく、身の丈程の大きな箱を抱えた朔夜であった。
[919]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:23:25 ID:Eq9M9kec 六花「いえ、これには少し事情が……。ところでメイド長、その箱は何でございますか?」 朔夜が抱えた箱を指す六花。当たり前の事だが、部屋に入るときはこんな大きな荷物は持っていなかったはずである。 朔夜「これ? 材料よ」 六花「材料? 材料とは……まさか」 朔夜「御節料理の材料に決まってるでしょう。 ……さぁ、さっさと厨房に行くわよ。パーティーの時間までに、なんとか料理を完成させないと」 ついてこい、と視線で示してから、どんどんと厨房の方へと歩いていく朔夜 六花「(……一体、お嬢様の部屋で何が起こったのでございましょう)」 七花「(お嬢様の部屋から食材が? 何で? 何でなの?!)」 慌てて朔夜の後ろに付いて行く二人であったが、その表情は最後まで疑問符を浮かべたままであった。 そして、時間は廻り……
[920]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:25:56 ID:Eq9M9kec 〜紅魔館・大広間〜 レミリア「よく来たわね、皆」 森崎「ああ。おめでとう……はまだ早いのか」 蓮子「相変わらず広いお屋敷。やっぱりある所にはあるのねぇ(……でも、一体どうやって稼いでるのかしら)」 メリー「お招きありがとう、レミリア。一週間ぶりかしらね」 紅魔館の一室、小学校の体育館ほどはあろうかという大広間。 そこに森崎達が到着したのは午後11時30分頃。新年だけでなく、その瞬間を皆で祝おうという趣向である。 咲夜「お嬢様! 私が不在の間、何か不自由なことはございませんでしたか?!」 アリス「……招待状が来てたから、来てやったわよ」 霊夢「タダ飯が出ると聞いて」 ミスティア「わ、料理がいっぱいあるわよ!」 メルラン「あ、私アレが良い!」 リグル「じゃあ私はこっち!」 レティ「……もう少し待ちなさいってば」 中山「初めて来るけど……凄いな、これは」 中里「むぅ、やはり洋館は圧迫感を感じて苦手でゴザル……」
[921]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:27:22 ID:Eq9M9kec 続いてぞろぞろと部屋に入るフォーレスツのメンバー達+α。 立食形式のパーティーのため、特定の座席はない。 なので、参加者たちはパーティー開始までの間、それぞれ歩きまわって自由に歓談していた。 レミリア「せっかくのパーティーよ。普段のしがらみは捨てて、楽しみましょう?」 森崎「……そ、そうだな」 どうやら、始まる前だというのに少し飲んでいたようだ。僅かに赤く上気した顔で語りかけてくるレミリアに、思わず後ずさる森崎。 パチュリー「……楽しみにしてなさい」 森崎「あ、ああ(……何をだ?)」 パチュリーはパチュリーで、訳の判らない言葉を残してさっさと去っていく。
[922]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:28:22 ID:Eq9M9kec そのあまりに意味の判らない言動に森崎が呆然としていると、今度は蓮子が近寄ってきた。 蓮子「……ねぇ、アレ。気づいてる?」 蓮子が袖を引きながら指さすのは、数あるテーブルの内の一つ。 森崎「ん? 何があるんだ?」 蓮子に促されて森崎がそちらへ視線を向けると、そこには…… 森崎「なんだありゃ。……ツッコミ待ちか?」 蓮子「違うでしょ。……まぁ、それだけ歓迎してくれてるって事じゃないかしら? 素直に受け取っておきましょうよ」 蓮子が指さした先のテーブルの上。 そこにはワインボトルとグラス、料理用の取り皿にスプーンとフォーク、 そして……重箱の中にそれは綺麗に収められた、お節料理の姿があった。
[923]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:29:29 ID:Eq9M9kec 〜紅魔館・厨房〜 七花「なんとか間に合ったね、六花ちゃん……」 六花「そうでございますね……」 同刻、紅魔館の厨房。 仕事の終わった二人が壁に背をあずけて地面に座り込む。服が汚れるかもしれないが、もう知った事ではない。 七花「流石にもうパーティーに出る元気は無いなぁ……ねぇ?」 六花「そう……でございます……ね……」 傍らに寄り添うように座っていた六花の言葉が段々と虚ろになり…… やがて、完全に七花に体重を預けて寝息を立て始める。 七花「寝ちゃった……疲れたもんね。私もこのまま寝ちゃおうかな」 六花のヘッドドレスを外して優しく一撫でした後、七花も力を抜き、六花の方へと体を預ける。 七花「パーティーには出られないけれど……ハッピーニューイヤー、六花ちゃん。来年もよろしくね」 それだけを言うと七花も力尽きたのか瞼を閉じ、二人揃って静かに寝息を立て始めた……。 *尚、後日「大晦日に、日傘にサングラス姿で人里の市場を徘徊する紅魔館の主を見た」と主張する人間が多数現れたが、 その真偽の程は定かではない。
[924]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:34:13 ID:??? あけましておめでとうございます、今年もどうぞ森崎が幻想入りをよろしくお願いいたします。 元旦に更新と言ったのに結局こんな時間に。 しかし、三が日には間に合ったのでギリギリセーフ……駄目ですかね? 紅魔館のメンバー全員出そうと思ったらいつの間にかこんな事になっていた。今は反省しています。 初夢は、 「旅行中に待ち合わせの暇つぶしに寄ったBOOKOFFで、 角川版魔導の新刊が全80冊ほど出ていたことを知り(あり得ない)、 慌てて『買い占めねば!』と思うものの、1巻だけが綺麗に抜けていて悶絶する……」と言った物でした。 それでは今年も頑張ってまいります森崎が幻想入り、どうぞ末永くよろしくお願いします。
[925]森崎名無しさん:2010/01/03(日) 23:37:16 ID:??? 特別編乙です なんかまだ続きがありそうな内容ですね それにしてもレミリアかわいいなあw
[926]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:58:52 ID:Eq9M9kec 小悪魔→ クラブQ トップスピンパス 46+(カードの数値)=58 中里→ ハート5 カット 46+「縮地法(+2)」+(カードの数値)=53 ≧2→小悪魔のクロスがパチュリーに通る 小悪魔「はぁっ!」 ガッ! ギュィィィィィィィィィィン!! 気合一閃、掛け声と共に思いっきりボールを蹴り上げる小悪魔。 独特の回転がかかったそのボールは、あっという間に手の届かない所……上空へと舞い上がる。 中里「くっ、届かぬでゴザルか……!」 小悪魔「蹴る前に取れなかった時点でお前の負けだ! 空でも飛ばない限りな!」 実況「あぁーっ?! 惜しいところまで行ったのですが、やはり僅かに出遅れたのが敗因か、クロス阻止はならず! 後半開始早々、フォーレスツのピンチが続きます!」 森崎「(チッ、レミリアとパチュリーの対策に頂点をおいた分、小悪魔に対する守りがどうしても疎かになっちまう……)」 こちらへとやってくるボールを見ながら森崎が舌打ちする。 ギュルギュルと回転しながらPA中心へと落ちてくるボールに合わせるのはパチュリー。 真っ直ぐとボールを睨みながら、今か今かとタイミングを計っている。
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0ch BBS 2007-01-24