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キャプテン森崎外伝スレ5
[506]小田ジュニア:2010/01/08(金) 13:58:06 ID:??? 三杉くんの外伝か。中山さんもいきなり出てきたし超期待してます!
[507]キャプテン三杉(仮):2010/01/08(金) 16:43:51 ID:??? >★ブランク→ ダイヤ4 ★ ダイヤ→ジャンピングボレー、アップキックボレーを忘れた! 更に芸術的なドリブルが華麗なドリブルに劣化! ダダッ…! 早朝のサッカーグラウンド、三杉は早速ボールを蹴っていた。 子供が初めてオモチャを与えられたかのように、それはそれは楽しげに。 三杉は心が躍らせながら、しかし冷静に自分の現状を把握していった。 三杉「(思ったよりも体が動く、今のままでも日本では通用しそうだ。 当然ながら筋力は大分下がっているか…前以上に当たりには気をつけないとね。 でも想定内だ、これからいくらでも鍛えられる。 問題はドリブルだが、フェイントもぎこちないしスピードも落ちている…これじゃあ武器と言えないな。 シュートについては、オーバーヘッドが体に沁みこんでくれていたのが有り難い。 少なくともダイレクトシュートorトラップして1vs1の2択に持ち込める。)」
[508]キャプテン三杉(仮):2010/01/08(金) 16:45:49 ID:??? 一通りプレーを終え、三杉は一息ついた。 現状はそこまで暗くないが、楽観は決してできない。 世界の猛者達は例外なく、この半年間で更に腕を上げただろうから。 だが三杉の自信は揺らがない。 自分の才能と、この身体と、そして今の貪欲な心があれば、必ずそれを覆せると信じていた。 そんな思いに耽っている三杉に声をかける者がいた。 弥生「ご主人様。」 三杉「あ、弥生…。」 弥生「フフ…ここに居ると思っていました、リハビリ昨日で終わりでしたものね。」 青葉弥生だった、リア充乙と言わざるを得ない。 三杉の順調な回復の裏にはこの少女の存在があった。 リハビリを支え、サッカーの情報を三杉に伝えに毎日のように三杉の側にいたのである。 三杉はそんな弥生の優しさが嬉しく、愛しく、その献身に応えるかのように厳しい言葉を浴びせてきた。 傍から見(る機会があ)れば何とも酷い関係に見えるのだが、それが2人の世界なのである。 弥生は三杉に尽くすことが楽しく、それを厳しい態度で返されると益々内なる母性が燃えた。 三杉はそんな弥生が最も喜ぶ態度で返していたのだ、、、勿論自分も楽しんでいた。 これも一つの愛なのである。 ただし、この物語での二人はアハンウフンな関係にはなっていない。 そんな弥生を三杉は寂しそうな目で見つめた。 これからの道程を思い・・・
[509]キャプテン三杉(仮):2010/01/08(金) 16:49:45 ID:??? >小田ジュニアさん ありがとうございます! お見苦しい内容になるかも知れませんが、精一杯がんばります! ときめき小田リアルも今後また楽しませて頂きますねw
[510]キャプテン三杉(仮):2010/01/08(金) 18:45:12 ID:??? =============回想=============== リハビリノートの最初のページには三杉に宛てたメッセージが書かれていた。 Toミスギ このノートは君を世界のトッププロに導くための第一歩までが記されている。 これを守れなければ、君は一流一歩手前の選手とにしかなれないだろう。 リハビリが長引くことは、イコール私の指導を受ける期間が短くなることを意味するからだ。 キミの事は、キミが思っているよりずっと前から知っている。 私には時間があった。 世界中を巡り、一流になれる素質を持ちながら、それぞれの事情により芽が開かない才能を見てきた。 そして私はその才能を自分の手で開かせたいと思うようになった。 サッカーコーチはピアニストに似ていると私は常々思っている。 どんなにいいピアノでも、弾き手が凡庸ならば凡庸な音しか出せない。 そして正しい調律をしなければピアノの音色は狂っていく。 このリハビリを終えた時、キミは正しい調律を終えているだろう。 その時には、キミは私の元に来てもらう。 リハビリの最終日に行き先が分かるだろう、以上だ。
[511]キャプテン三杉(仮):2010/01/08(金) 18:46:30 ID:??? 何とも自信に溢れた胡散臭いメッセージだったが、最後のサインを見て三杉は驚いた。 “from ジョアン” その名を三杉は知っていた。 あのロベルト本郷を一流のプロに育て上げた人物だ。 ロベルトが試合中に怪我をし、選手生命を失うまでは実績も名声も文句無いコーチだった…。 …と、月間サッカーに載っていたのを記憶していたのを思い出した。 しかし、ロベルトがフィールドから姿を消すと共に自身も姿を消し、今では伝説となっている。 このメッセージは本当にあのジョアンからなのだろうか? だとすると益々胡散臭い、落伍した老人の与太話としか思えない。 中山はどうしてあんなにも爽やかな顔でノートを渡してこれたのか信じられない。 この辺が自分と中山との違いなのだろうか…?w …そんな事を三杉は思ったが、ノートのリハビリ内容はスポーツ理論に則った、 至極まともな内容であったので、従う事とした。 そして、リハビリの効果を実感するうちに、コーチが本物のジョアンだと信じられるようになっていた。 そして昨日…リハビリの最終日に三杉宛に飛行機のチケットが届いた。
[512]キャプテン三杉(仮):2010/01/08(金) 20:24:33 ID:??? 三杉「弥生、今日でくお別れだ」 弥生「はい?」 三杉「放置プレイだよ。明日から僕はキミの前から姿を消す。」 弥生「え…?……え!?何を言ってるんですか!?新手の虐めですか!?」 あっけらかんと告げる三杉と対照的に弥生は動揺した。 こんな反応も三杉の思っていた通りで、それがとても可愛らしく思えた。 このまま暫し言葉遊びに興じても良いが、三杉はそれをしなかった。 それを始めたらいつまで経っても言い出せず、別れが辛くなるからである。 三杉「冗談じゃないんだ、僕は3日後にイタリアへ行く。帰ってくる予定はない。」 弥生「そんな…」 三杉「…」 弥生「…」 弥生は声も出ない。 突然すぎて何を言っていいのか分からないのである。 本当かどうかも判断がつかず、その場で立ちすくんだ。
[513]キャプテン三杉(仮):2010/01/08(金) 20:27:18 ID:??? 三杉はそんな彼女に微笑んで、いつものような言葉をかけた。 三杉「全くキミは出来の悪い子だね、こんな時は“いってらっしゃいませ、御主人様”…だろ?」 弥生「…!」 その言葉で弥生は三杉の言葉が真実であり、本気である事を理解した。 彼がそんな物言いをした時は、どんな突飛で酷い事も実行してきたからだコンチクショウ。 三杉「さあ言ってご覧、可愛い弥生。」 弥生「…いってらっしゃ……………クッ………」 弥生「………言えないよ…」 ダッ 弥生は目に涙を溢れさせ、嗚咽しながら走り去っていった。 三杉はそんな弥生の走り去る方向を、彼女の後姿が見えなくなった後もずっと見ていた。 そして… <成田空港 第一ロビー> 三杉はイタリア ローマ経由フィレンツェ行きのチケットを持ち、成田空港に来ていた。 家族の見送りはなく、三杉は一人だった。 これからも一人でやっていくつもりでいたし、寂しさは微塵もない。 前の方しか見ていない彼だが、自分を呼ぶ声が聞こえ、日本でもう一度だけ後ろを振り返った。
[514]キャプテン三杉(仮):2010/01/08(金) 20:28:27 ID:??? そこには弥生がいた。 弥生「いってらっしゃい、ご主人様。」 三杉「弥生…!?」 三杉は目を疑った。 弥生は本格的なメイド服を着ていたからだいや違う。 彼女が見送りに来てくれるとは思っていなかったのである。 年の割りに老成している三杉は中高生の行動力を見誤っていたと言える。 弥生「言ったわよね、放置プレイだよっ…て……」 三杉「……」 弥生「私…待ってるからね…」 三杉「…」 弥生「ご主人様からなんの連絡がなくったって、私はずっと待ってる…」 三杉「……よく出来ました。」 弥生「…え?」 三杉「次に会った時は、キミの本当のご主人様になってあげるよ。」 それだけ言って、三杉はバッ…と背を返した。
[515]キャプテン三杉(仮):2010/01/08(金) 20:29:27 ID:??? そしてそのまま三杉はゲートに向かって歩きだし、後ろを振り返る事はなかった。 弥生はそんな三杉に大きな声で言った。 弥生「 …淳! ……夢を… 夢を叶えてね!」 ゴォォォォォォオオオオオオ!!!!!! 三杉を乗せた飛行機は高い空へ舞い上がった。 これはフィールドの貴公子と呼ばれた男がフィオレンティーナというチームを救い Giovane nobile in Firenze(フィレンツェの貴公子)と呼ばれるようになる物語である キャプテン三杉 覇者の称号カンピオーネ プロローグ 完
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0ch BBS 2007-01-24