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キャプテン森崎外伝スレ5
[621]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:26:15 ID:??? 大前は慎重に言葉を選んで、落田に当たり障りのないエールを送った。 見学期間中、あの後も毎日サッカー部の練習を見に行っていたが、落田に会った記憶はない。 おそらく、チームのレベルの高さを知らないで言っているのだろうが、 大前(まあ、落田がどれだけ上手いかも知らないわけだからな。もしかしたら、言うだけの事はあるかもしれん) 落田「はっはっはっ、もちろん俺はレギュラーとして頑張らせてもらうぜ! 大前も自分なりに頑張れば、3年に上がる頃にはスタメンに上がれるかもな」 大前「ああ、そうだな」 自信満々な落田へ適当に相槌を打ちながら、集合場所であるグラウンドへ急いだ。 〜グラウンド〜 大前「先輩方はまだ揃ってないみたいだな」 落田「それでも新入りは先にスタンバっておくのが体育会系のノリだよね。それにしても――」 集まった入部希望者の数はまばらで、サッカーの強豪校で鳴らした鳴紋中学にしては些か少ない。
[622]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:28:01 ID:??? 落田「うーん、俺の想像ではもっと人数が集まってるもんだと思ったんだけどなー」 大前(多分、見学を見て自信を無くしたんだろうな。俺も小豆沢さんに声を掛けられなかったら、ここに来なかったかもしれない) などと、考えていると、 雪村「やあ、大前君。今日から正式にチームメイトだね! 一緒に頑張ろうよ」 と能天気な声が聞こえた。振り向くと想像通りの顔が想像通りの表情で立っている。 同じ一年の雪村だった。例の乱入騒動以来、何かと顔を合わせる仲である。 大前「よお、雪村」 片手を軽く上げて挨拶に応じる。 雪村は良くも悪くもマイペースな男でトラブルメーカーでもあるのだが、不思議と憎めない気質だった。 大前(そう言えばコイツも、間接的にだが俺を踏みとどまらせてくれた恩人なのかな) そう思えば、この天衣無縫ぶりも、少しは認めてやらなくもない気持ちになる。 落田「ゆ、雪村! お前もこの学校に入ってたのか!?」 唐突に落田が素っ頓狂な声を上げた。 大前「? 何だ雪村。コイツと知り合いか?」 雪村「ううん、全然」 落田「なにィ!? 忘れたとは言わせないぞ。小学生の頃、県大会で互角の戦いを繰り広げたこの俺を!」
[623]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:29:46 ID:??? その言葉に一瞬、考え込む素振りをする雪村。 やがてポンと手を叩き、 雪村「ああ、もしかして去年の三回戦で戦った比良山君? 大分顔が変わったねー、気が付かなかったよ」 落田「違あぁぁぁうっ!!」 比良山「……比良山なら、この俺だ」 ボソリと呟くような声とともに、中肉中背の少年が現れる。 何とも記憶しがたい凡庸な顔立ちだが、眼光は鋭く身のこなしにも淀みが無い。 雪村「あ、本物だ。久しぶりだね比良山君」 落田「別に俺は偽物じゃねーよ!」 大前(比良山、か。出来るな、コイツ。……少なくとも今の俺より一段は上って感じの風格がある) 思わず、息を呑んでしまう。 そんな大前に気付いているのかいないのか、比良山は顎をしゃくって落田を指す。 比良山「コイツは浪野FCのMFだった落田だ。一応はこの辺りじゃ十指に入る男だぞ」 落田「そーだそーだ!」 比良山「まあ、十本目の指というのが専らの評判だが」 ガクッ。 落田が大袈裟に肩を落とした。
[624]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:31:26 ID:??? 雪村「やっぱり思い出せないなあ」 比良山「落田は器用貧乏だからな。どこでもそこそこ活躍するが、結局そこそこどまりなんだ。それで記憶に残らないのだろう」 落田「……ちょっと持ち上げて、そこからドン底に落とすって酷くね?」 落田がどんよりと陰鬱なオーラを背負う。 比良山「落田が雪村と互角なのは、ポジション適性の幅広さくらいのものだろう。個人技の方は雲泥の差だな」 落田「ちくしょう、お前こそ顔面偏差値そこそこどまりのモブ顔の癖に。『中の中』の生きた見本に、言われたかないやい」 比良山「…………顔は関係ないだろう。大体、人に言えた面構えか」 大前(マイペースの雪村にリアクション芸人の落田。平均的な顔なのが逆に特徴の比良山か。 この県で俺と同世代の選手って、こんなアクの強い連中ばっかなのか?) そんなことを考える大前。だが、全国にはより奇抜なプレイヤーが群れをなしているとは、現段階で彼の知る由ではなかった。 雪村「あ、大前君にも紹介しておくね。この人が元・寂庄小FWの比良山君。 万年一回戦敗退のチームを、ほとんど一人で三回戦まで引っ張り上げた豪腕だよ。サッカーで豪腕ってのも変だけど」 比良山「あんたが雪村と殴り込みをやった大前か。聞いていたと思うが、比良山だ」 大前「ああ、よろしく(こいつも俺と同じFWか……。一個上には早瀬先輩もいるし、ポジション争いは苦労しそうだ)」
[625]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:33:04 ID:C6h3c4g2 比良山「噂を聞いた時は無茶をする奴だと思ったが、ガッツがある分には大歓迎だ。よろしくな」 大前「ああいや、あの件はだな……」 比良山「冗談だ。大方、雪村に巻き込まれたんだろう? これは見ての通りのヤツだからな。うまく面倒見てやってくれ」 雪村「あ、ひどいなー。幾らなんでも同級生に面倒見ろなんて、子どもあつかいし過ぎじゃない?」 大前「お前は充分ガキだろ……って、さりげなくコイツの保護者を押し付けるなよ」 比良山「……バレたか」 落田「比良山って案外性格悪いのな……」 比良山「失礼だな。人が悪いと言え」 大前「それって、どこがどう違うんだ?」 会話は漫談の様相を呈し始める。 と、そこへ、 早瀬「オラぁ! 新入りどもがいつまでも囀ってるんじゃねえぞ!」 注意の声が飛んできた。 上級生たちが来たらしい。
[626]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:34:56 ID:C6h3c4g2 大前「やばっ! あの声は早瀬さんだ」 比良山「この前にタックルで雪村を吹っ飛ばしたという人か」 落田「あわわ……おっかねえ……」 ぞろぞろと集まってくる上級生たち。 体格も選手としての風格も自分たちより上。そんな集団が目の前に現れたことで、集まった1年生の大半は委縮してしまう。 小豆沢「まあまあ、そう声を張り上げるなよ早瀬。……入部希望者のみんな、よく集まってくれた。 僕は3年の小豆沢。一応キャプテンをやっている。 色々事情があって監督は不在なので、今日のところは僕から挨拶をさせてもらうよ」 モブ1年生A「良かった、キャプテンは優しそうな人だ」 モブ1年生B「いきなり出てきた人は恐そうだったけど、これなら安心かなぁ」 小豆沢「みんなも知っているとは思うが、この鳴紋中学サッカー部は県内屈指の……いや、一二を争う強豪チームだ。 そんなチームでキャプテンを任されたからには、悪いけれど甘い指導は出来ない。 君たちを強くするために心を鬼にして指導させてもらう」 モブ1年生A・B(なにィ!?) 小豆沢「あるいは君たちの中には『サッカーは勝つためのものではなく、楽しむためのもの』という考えている人もいるだろう。 それは確かに正しいことではあるが、この鳴紋中サッカー部に求めていいものではない。 僕らは『強い鳴紋中』を作り上げてきた先輩たちの誇りや、地域の人々の期待を背負ってフィールドに立つことになる。 勝ち続けた人たちの伝統を受け継ぎ、勝利を望む声に応える。それはまだ幼い君たちには辛いことだろう。 だから初めに言っておく。僕の下では、楽しいだけのサッカーは決して出来ない」 小豆沢の口から出た言葉に、新入部員たちがどよめきを起こす。
[627]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:36:57 ID:C6h3c4g2 モブ1年生C「お、おいっ、聞いてないよ。サッカー部は坊主にしなくていいし、女子にモテるって聞いたのにっ!」 モブ1年生D「そ、そんなこと言われても……」 モブ1年生E「なんか俺のイメージと違うなー。部活でそんなにシンドイ目にあいたくねーよ」 早瀬(おいおい、初っ端から随分飛ばすじゃないか先輩。まあ、ふるいに掛けてると思えば悪くないかもしれんが) 比良山(……これは半分残るどうかだな。ただでさえ見学組の大方は自信を無くして入部をやめたというのに) 喧騒が収まるのを待って、小豆沢は再び口を開いた。 小豆沢「……けど、苦しいことを乗り越えた時。そして自分が一段上の選手になったと自覚した時。 そこには喜びもまた、共にあるはずだ。ただ楽しむだけのサッカーを追い求めたのとは、また違う形の喜びが。 僕もまだ中学生で半人前だからね。君たちには、こんな形でしかサッカーの面白さを提供できないと思う。 それでもいいと考える者のみ、ここに残ってくれ」 大前「要するに『向上心のあるヤツは大歓迎』ってことかな? 小豆沢さんにしてはキツイ言い方だけど」 落田「やる気の無い連中は突っ返して残ったヤツを重点的に鍛え、グズる連中に足を取られて練習効率を落ちるのを防ぐ。 少数精鋭がここの方針ってことだね。効果的だけど、やり口が中学の部活じゃないよなー」 雪村「???(←よく分かっていない)」 比良山(人数が減る分、選手層が薄くなる危険もあるが、仕方ないかもな。市立の鳴紋中は金満私立の清栄学園に設備で劣る。 環境のビハインドを、少ない選手を集中的に鍛えてカバーするのがここの戦略か。……悪くない。俺好みだ)
[628]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:38:26 ID:C6h3c4g2 モブ1年生A「お、俺はやっぱ辞めるよ。こういう体育会系のノリはちょっと……」 モブ1年生B「俺も……」 モブ1年生C「やっぱ文化系のクラブの方がいいかもな……女の子もいるし」 ぞろぞろ……。 集まっていた1年生たちは、クシの歯が欠けるように続々とグラウンドを後にした。 小豆沢「……やっぱり、大分減るものだな(そしてこれからも、練習についていけない子が必ず出る。我ながらやりきれないな)」 3年生A「別に良いんじゃないか? ……活きの良さそうなヒヨッコどもは、大体残っているしな」 3年生B「歓迎するぜ、新人ども。ようこそ、鳴紋中サッカー部へ」 残った1年生たち「「はっ、はいっ!」」 小豆沢「それじゃあ、早速練習に移るけど、今日は初日だし、とりあえず軽くボールを蹴るくらいで流すよ」 早瀬「(さて、これで今年の1年のレベルを確かめねぇとな……)軽くって言っても、手ぇ抜いていいわけじゃないからなっ!」 早瀬の大声に押されるようにして、散り散りにグラウンドへ走る。 大前(軽く、とはいえ初めての練習か。少し緊張するな……)
[629]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:40:07 ID:C6h3c4g2 先着1名様で以下の文の『!』の後のスペースを消してカードを引いてください。 ★大前くん、中学初練習→!card= ★ カードの絵柄で、 ダイヤ→せりあい ハート→シュート スペード→ドリブル クラブ→パス JOKER→全部 カードの数字で K・JOKER→絵柄に対応する能力が+3 10〜Q→絵柄に対応する能力が+2 それ以外→絵柄に対応する能力が+1 と分岐します。
[630]森崎名無しさん:2010/02/12(金) 21:41:25 ID:??? ★大前くん、中学初練習→ ハートA = ★
[631]タイトル未定:2010/02/12(金) 21:55:44 ID:C6h3c4g2 ★大前くん、中学初練習→ ハートA = ★ シュート+1! ----------------------------------------- 大前「身を入れて練習したせいかな? なんだか、いつもよりキック力が増した気がするぞ」 雪村「ナイスキック! 大前君」 練習に取り組む大前と、それを手伝う雪村。 比良山はそれを見ながら思案していた。 比良山「……大前。お前もFW志望か?」 大前「ん? ……ああ、言って無かったっけ」 どのように返答しますか? 先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。 A.「フォワードで、ポストプレイヤー志望さ」正直に答える B.「フォワードで、点取り屋志望さ!」ちょっと見栄を張る C.「確かにそうだけど、ちょっと迷ってる」自信なさそうに返事をする D.「教えてやんねー!!」漫☆画○郎風に返す
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0ch BBS 2007-01-24