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【高頭を】TSUBASA DUNK12【解雇する】
[629]TSUBASA DUNK:2009/12/16(水) 23:00:31 ID:??? 一方、南葛高校の控室では…… 中山「はぁ……はぁ……」 中山が肩で息をする。ハーフタイムに入って結構な時間が経つが一向に呼吸が落ち着かない。 岬「中山くんはちょっと飛ばし過ぎたね。開始早々にドライブシュートを出したことでペース 配分がメチャクチャになった」 中山「最初から後半まで出るつもりはないさ。翼と戦いたがってる奴が他にもいるからな」 中里「ニン!」 中山に視線を向けられ、いつもよりやや緊張ぎみに返事をする中里。 中山「後半はいつもどおり中里を出してくれ」 岬「オーケー(言われなくてもそのつもりだったけど、自分の口から言ってもらえると助かるよ)」 中山は怪我から復帰したとはいえ、体力は完全には戻っていなかった。大きな怪我をし、体に メスが入れば体力はかなり落ちる。取り戻そうにも、成長期に無理をすれば一生に関わると 運動量を制限されていたのだ。 だから中山は試合に半分しか出られない。前半か後半だけ。しかし、体力は落ちているとはいえ、 その技術は健在、いや限られた時間の中で鬼気迫る集中力を持って取り戻し、そして今では 以前よりキレが増している。そんな中山を欠いたあとにチームのバランスが悪くならないよう、 中山と中里が交代で出るように南葛はしているのだった。
[630]TSUBASA DUNK:2009/12/16(水) 23:01:57 ID:??? 他の選手たちも翼と戦いたいという顔をしているが、1−1というスコアを前にワガママは 言ってられなかった。 岬「フォーメーションは中山くんの位置に井沢くんが入って。石崎くんがDFの中央に入って 中里くんがサイドに回ってくれ」 石崎(キャプテンは俺なんだけどなー。まあ、頭を使うのは岬や中山にも出来る。俺は俺にしか 出来ないことをするんだ!) 岬「井沢くん、さっきも言ったけど相手はパスコースを限定させようとしてくる。誘いに簡単に 乗らないようにね」 井沢「分かってる」 熱海温泉高校の守備が南葛から何度もボールを奪えたのには理由があった。単純だが、それ故に 引っ掛かりやすい。 岬「僕や中山くんはパスでゲームを作るタイプだ。相手に距離を空けて守られれば無理に抜く ことはしない。フリーの味方を見つければそこにパスを出す」 だが、それだけではコースを限定出来ない。前半の南葛高校の守備は両サイドとも薄かった。 どちらにでもパスが出来たはずだが、熱海温泉高校はパスコースを完全に読んでいた。 中山「まさか、俺と岬に似たような癖があるとはな」 岬「う〜ん、右足でボールを蹴るなら誰でも同じじゃないかな?左右どちらにも蹴っていいなら 左の方が蹴りやすい。さらに相手が右前にいたらやっぱり左に蹴るよ」
[631]TSUBASA DUNK:2009/12/16(水) 23:05:47 ID:??? 浦辺「そんな単純なトリックだったのかよ!?」 パスを受けてはDFに囲まれてつぶされた浦辺が叫ぶ。岬の解説にさらに付け加えるなら手や 足と同じように、目にも利き目というものがあり、それがパスを出す判断に影響していた。 また、一番いい位置にパスを出せる彼らのコントロールの良さがパスコースを読みやすくして いたこともDFがボールを奪いにいくことを助けていた。 岬「でも、単純すぎて最初はそんなの作戦だと考えなかったからね」 中山「俺たちがパスを出す瞬間には守備は全員がサイドに寄っていた。逆サイドの山森がフリーに なることを恐れずに。かなり勇気がいるぜ」 岬「自信があったのもあるんだろうけど、そこまで賭けに出ないと互角には戦えないと思った んだろうね」 滝「でも、見事に賭けに勝って、同点のまま後半戦に入られちまったな」 高杉「でも、前半の途中からはこっちが攻めて、向こうはずっと防戦一方だったぜ」 岬「いちばん怖いのはそこだよ。こちらがどれだけ攻めてもゴールを割れない。消極的な試合に 客席からブーイングをされても心を乱さない。それだけの覚悟と決意があるってことさ」 中山「翼は恐ろしいチームを作り上げたもんだ」 翼の執念、そしてそんな彼がサッカー選手として致命的な傷を負っていることを考え、控え室の 中が静まり返る。そして、誰もが心の中で考える。そこまでしてサッカーがしたい翼。そんな 翼に本当に勝ってもいいのだろうか?いや、勝てるのだろうか?
[632]TSUBASA DUNK:2009/12/16(水) 23:08:10 ID:??? 沈黙を破ったのはキャプテンの石崎だった。 石崎「違うだろ!翼にここまでさせているのは俺たちだろ?ここまでしなくちゃ互角に戦えない、 そう思ったから向こうはこういう作戦を取っているんだ!諦めるでも、開き直るでもなく、 作戦はどうあれ真っ向勝負でぶつかりにきてるんじゃないか。そんな相手から逃げるのが 俺たちのサッカーじゃないだろ?向かってくる相手にはぶつかって、そしてなぎ倒す!! それが俺たち南葛のサッカーじゃないか!翼としてきたサッカーじゃないか!!」 一同「「「!!」」」 石崎「変な遠慮なんてしたら翼が余計みじめになるだけだ。他のチームなら南葛と対戦するって だけで最初から試合を諦めてしまうところもある。県内では中堅や強豪のチームですらだ。 熱海温泉高校なんて2年前までは1回戦を勝てるかどうかってチームだったんだ。それが 打倒南葛を目標にここまで上ってきたんだ。全力でぶつからなくちゃ失礼だぜ!」 浦辺「……そう、だよな。ああ、真っ向勝負してやろうじゃねえか!」 石崎の言葉に真っ先に反応したのは負けん気が強い浦辺だった。彼が不思議な力を見せることは 今ではなくなっていた。心なしか額の傷が小さくなったようにも見える。体が大きくなったから だろうか? 来生「ハッハァー!俺様も本気を出すのは忍びなかったが、そういうことなら見せてやるぜ。 後半は『踊る来生劇場THE MOVIE〜ゴール前を封鎖せよ〜』だぜ」 バカが続く。しかし、この一言で控室の雰囲気が軽くなったことは確かだった。 岬(ふう、雰囲気がよくなって助かったよ。さすがに僕にはこういうことは向いてないからね。 石崎くん、浦辺くん、そして来生くん……この才能はちょっとうらやましいよ。まあ、 こうなりたくはないけどさ)
[633]TSUBASA DUNK:2009/12/16(水) 23:11:41 ID:??? 中山「石崎、そろそろ時間だぞ」 石崎「おっと、じゃあいくか」 石崎の言葉で選手たちは肩を組み、輪を作る。 石崎「向かってくる奴らは誰だろうと全員倒す!今年こそ俺たちが全国bPだ!!南葛―――!!!」 一同「ファイッ!!!!!!」 フィールドに向かう彼らの顔はとても晴れやかに見えた。
[634]TSUBASA DUNK:2009/12/16(水) 23:13:42 ID:??? 【南葛の後半のフォーメーション】 ――――H―― ――J―――― ――――――― ―――I――― ―G―――F― ―――E――― ――――――― D―BA―C ―――@――― H来生 J長野 I岬 G浦辺 F山森 E井沢 D中里 C滝 B石崎 A高杉 @一条 *** といったところで今日はここまで。ハーフタイムで燃え尽きるとは……計算が甘かった。
[635]森崎名無しさん:2009/12/16(水) 23:36:04 ID:??? 乙です やっぱこの辺りのメンバー好きだなー とはいえ翼を応援するよ!
[636]キャプテン正美 ◆ZnBI2EKkq. :2009/12/17(木) 00:17:26 ID:??? 乙でした。 石崎がちょっとかっこよくないですか?サルなのに! 完全に乗り遅れちゃった。 遅いですが第一部完乙でございました。 全国の強豪と対戦できなかったのは残念ですが、これからの楽しみが増えたと思えば。 そんなわけで第二部も、もうひとつのキャプテン翼のつづきも楽しみにしてます。
[637]TSUBASA DUNK:2009/12/18(金) 10:08:34 ID:??? >>635 自分の南葛のメンバーは書いていて楽しいです! >>636 正美さん TSUBASA DUNKは翼と石崎の人気向上を目指しています。あと、出来れば高杉も…… 深津、河田、南などが出せなかったのは残念ですが、また違った楽しさが生まれたと私も 前向きに考えています。これからもどうぞ広い心でお付き合いくださいませ。 *** 熱海温泉高校の後半のフォーメーションを変更します(10人しかいなかった……) ――――――― ――――――― ――G―◎―― ――――――― ――――――― ―――J――― ―E―H―I― ――DBC―― ―――@A―― G八作 ◎O木 J名無し H新田 E名無し I名無し D名無し C名無し B三村 @一之瀬(GK) A翼
[638]TSUBASA DUNK:2009/12/18(金) 10:11:26 ID:??? 後半開始が近づき、選手たちが再びフィールドに入場してくる。 翼(中里……中山は引っ込んだのか。ドライブシュートまで使えるようになっていたのには 驚いた。後半は何が飛び出すのか、楽しみだよ) フィールドに散らばった南葛のメンバーをゆっくりと見渡す翼。自陣ゴール前からでは距離が あったが、それでも長年付き合ってきた仲間たちのことは間違えずに見分けられる。 翼(さて、負けたら今日がサッカー選手としての俺の最後の日になるわけだけど……) そこまで考えて首を振る。 翼(いや、フィールドに立った以上、考えるのは勝つことだけだ!) 相手が誰だろうと、どれだけ格上だろうと勝つ意思のない者は戦いの場に足を踏み入れることは 許されない。怪我や病気があろうが、ここにいる以上は1人の選手として全力でぶつかるだけだ。 翼「みんな、絶対に勝とう!」 大きな声で翼が叫ぶ。最後列からのその声が追い風のように味方を勢いづける。 一同「「「おう!!!」」」 振り返った顔は全て笑ってはいたが、それでも最後まで全力で戦おうという意思が滲み出ていた。
[639]TSUBASA DUNK:2009/12/18(金) 10:12:42 ID:??? そして、後半戦が始まる。前半のキックオフは南葛からだったので、後半は熱海温泉高校である。 ピーッ!! センターサークルでO木が横に軽く蹴ったボールを、八作がバックパスする。パスを受けたのは 新田だった。そして、センターサークルの2人は南葛陣内へとダッシュする。 新田「よ〜し、出来るだけ前に行っちまえよぉ」 新田はそのまま自陣でボールをキープしようとする。 来生「フォワードとしての格の違いを教えてやるぜ!」 新田「来生さん!(Oぎやはぎコンビはまだあんまり前に進めていない。なら!!)」 すぐに来生がボールを奪いにくる。前線の2人がまだ浅い位置にいることを確認した新田は ドリブルで来生を抜くことを試みる。
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0ch BBS 2007-01-24