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【絶対に】森崎in異世界8【負けられない戦い】
[735]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:33:05 ID:??? ドーガ「これは…グラディウス…?」 マルスの手に握られていたのはドーガの世界では三種の神器とも言われる神槍グラディウス。しかし姿形は確かに グラディウスなのだが、どこか違和感を感じる。そしてそれはマルスから受け取った際に確信に変わった。 “それ”はただ単にグラディウスという形を取っているに過ぎない。マルス達がドーガに本当に託したかったものは グラディウスなどではなく… ドーガ「マルス様…皆…俺は…」 グラディウスを通してマルス達の思いがドーガに伝わる。マルス達が本当に託したかったもの、それは… アリティアテンプルナイツとしての誇り、絆、そして信頼。 マルス『アリティアの王子マルスが命ずる!そのグラディウスを持ってこの戦いに終止符を!』 ドーガ「はッ!」 マルスのはっきりと凛々しい口調の勅命に対しドーガはマルス達から託されたグラディウスを掲げ、力強く返事を返す。 ドーガのその瞳に浮かぶのは強固な決意の色。マルス達はそれを見届けると満足そうな笑みを浮かべゆっくりと姿を消した。
[736]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:34:11 ID:??? さっきから息が妙に苦しい。どうも誰かに自分の口と鼻を抑えられているようだった。内心このような手段をとった輩に 苛立ちながらも流石にこのままでは窒息死しかねないので無理やり意識を覚醒させる。 ジェクト『よぉ…ようやくお目覚めか?』 ティーダ「…え?…あれ?…はぁ!?」 そして目を覚ましたティーダの目に映るのは、今現在敵としてあいまみえているはずのジェクト。しかし先程までと違い 表情には生気が宿っており、今もいたずらっ子のような不敵な笑顔を見せている。これだけでも十分に驚いていたのだが、 ジェクトの隣に佇んでいる人物を見てティーダは驚きを通り越しその人物に指を刺し口をパクパクさせ絶句する。 ???『何をそんなに驚く事がある?』 ティーダ「い、いや…普通驚くだろッ!?アーロン…あんたまで現れたらさぁ…」 アーロンと呼ばれた偉丈夫のさも当然といったような態度な言葉に思わず状況も忘れ呆れたようにぼやくティーダ。 しかしティーダとしてはその反応も仕方が無いものである。どちらの人物ももはや会うことが適わない人物だったはずだからだ。 最も自分も二人と似たような状況ではあるのだが。 ジェクト『はぁ〜それにしても…泣き虫とは思ってたが…おめぇがあそこまで情けないとは思わなかったぜ… 何だ?あのザマは?いくら俺様の姿をしてるといってもあんな偽者にいいようにやられるたぁなぁ…』 ティーダ「に、偽者ぉ!?…い、いや例え偽者だとしてもそれ以前にいいようにやられてなんかねぇだろうが!?」 ジェクト『あ〜ん?情けない顔して『オヤジィ〜〜』とかピーピー言ってじゃねぇかよ』 ティーダ「うッ…ぐッ!あ、あれは…!!」 ジェクトのずけずけとした物言いに言葉に詰まるティーダだったが、内心は喜びを抑えるので必死だった。それによって 確かに目の前に居るのが紛れも無くジェクトだと確信したからだった。だとすると今相手をしているジェクトは一体何なのだろうと 当然の疑問が沸くのだが、その心内を見透かしたようにアーロンが答える。
[737]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:35:14 ID:??? アーロン『アレはお前の記憶の中のジェクトを具現化したのものだ』 ティーダ「俺の中のオヤジ…?そんな事が…」 アーロン『出来るから、今お前はこの世界に存在している』 アーロンの言葉にハッとするティーダ。言われてみれば自分の存在は元の世界ではすでに亡き者となっているはずである。 それが今こうしてあり続けているという事を鑑みればそういった事も可能なのだろうと勝手に納得する。どちらにせよ余り理屈を 考えたところで自分には理解出来ないだろうし、ティーダにとってはあのジェクトは偽者。その事実さえ分かれば良かった。 そしてティーダの表情に彼らしい明るさが戻りつつあった。その様子にジェクトとアーロンは顔を合わせた後頷き合い… ジェクト『全く世話の焼けるボウズだぜ。大体があんな程度の実力を俺様と思い込む方がどうかしてる。それに顔だって もっとハンサムだろうが?ええ?…そして一番腹が立つのはそんな偽者をちゃっちゃと倒せないお前に腹が立つんだよ! …てっぺんとりてぇんだろうがよ?だったら…さっさとあんなの倒して見せろよ?』 アーロン『お前の物語はまだ終わってはいない。そしてあの時も言ったが、もう一度言う…これからは、お前たちの時代だ。 さあ行け!行って俺たちにお前の無限の可能性を見せてみろ!』 ティーダ「オヤジ…アーロン…」 ジェクトとアーロンの言葉に知らず知らずのうちにティーダの頬に涙が伝う。 ジェクト『全く…泣くぞ泣くぞと思ってたら本当に泣きやがるからなぁ』 ティーダ「うっせえよ!…全くあんた達二人してさぁ…お節介過ぎんだよ!!」 ジェクトの憎まれ口に声を嬉しそうに声を張り上げるティーダ。そのティーダの瞳を見て二人は安心したように頬を緩ませると、 二人の姿が徐々に遠のいていく。 ティーダ「ありがとう…オヤジ…アーロン…」 二人が完全に消えるまでティーダはその箇所をずっと見つめていた。
[738]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:36:21 ID:??? ギリアム『どうした光太郎?お前の底力はそんなものではあるまい?』 倒れ伏す自分に厳しくもどこか温かく呼びかけてくるのは準決勝で戦った相手ギリアム・イェーガーだった。 彼とはそこまで長い時間を共有したわけでもないが、まるで昔から知り合いだったかのように、その声には 何故か心を激しく揺さぶられるものを感じる。そして自分を呼ぶ声はそれだけではなかった。その声の主は自分にとって 忘れえぬものであり、同時に一生背負っていくべき十字架とも言えた。 光太郎「信彦…」 目の前に立つ青年、秋月信彦の姿を見て即座に悟る。今戦っていたシャドームーンが本物ではなく、目の前にいる人物こそ 光太郎が知る秋月信彦なのだと。皮肉にもそれが分かったのは自分の体内に宿るキングストーンのお陰でもあるらしかった。 信彦『俺たちは同じ日、同じ時間に生まれ兄弟同然に育ってきた。しかし運命の悪戯か俺はシャドームーンとして、 光太郎…お前はブラックサンとしてゴルゴムに改造され、お互いの血で血を洗う事を義務付けられてしまった…』 光太郎「……」 信彦の言葉に思わず視線を逸らすRX。その脳裏にはシャドームーンの言葉が思い浮かぶ。 シャドームーン『だめだ……もう力が入らない……ブラックサン、俺は死ぬ……だが、勝ったなどと思うな…… お前は一生苦しむことになるんだ……親友を…… この……信彦を……抹殺したんだからな…… 一生後悔して生きていくんだ……ハッハッハッハ……』 ゴルゴムとの戦いは凄惨を極め光太郎は家族、仲間を全てを失い、最後には親友すらこの手に掛けなければならなかった。 そしてシャドームーンが放った自分への呪詛の言葉は今でも光太郎の心にしこりとして残っていた。
[739]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:37:37 ID:??? 信彦『だけど…俺は生き残ってくれたのがお前で良かったと思っている』 光太郎「え…?」 思っても見なかった言葉に思わず信彦に顔を向けるRX。そしてその信彦の表情は… 信彦『お前が止めてくれなかったら…ゴルゴムの改造によって記憶が無くなった俺はシャドームーンとして破壊の限りを 尽くしていただろう…そうなれば罪の無い人々は当然…杏子や克美もこの手に掛けていたかもしれない…だから… お前には感謝している。ありがとう、光太郎』 晴れやかな笑顔だった。その笑顔は光太郎に遠き日の事を思い起こさせた。まだ二人がゴルゴムの改造を受ける前の 穏やかで平和な日々を… 光太郎「信彦…俺は…」 信彦『大丈夫だ光太郎。それ以上は言わなくても分かっている。…さあそろそろ行け仮面ライダーBLACKRX! 行ってお前の中のシャドームーンを倒して来い!そして全てに決着を付けるんだ!』 光太郎「ああ……変…身…!!」 掛け声とポーズと共に光太郎の全身がキングストーンの輝きに包まれる。そして… RX「俺は太陽の子!仮面ライダーウ゛ァッ!アッー!エ゛ッ!」 光が収まりRXに変身した時にはすでに信彦の姿は無かった。
[740]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:38:57 ID:??? RX「(ありがとう…信彦…)すまんなギリアム…お前にも心配を掛けたな…」 RXは心の中で信彦に感謝すると、今度は今まで無言を通していたギリアムの方に顔を向ける。そのギリアムは腕組をしていて そこには壁など存在しないはずなのだが、何故かもたれかかっている様に見えた。 ギリアム『心配?フッ…心配など最初からしていない。お前は必ず立ち上がると信じていたからな』 RXの言葉にニヒルな笑みで言葉を返すギリアム。そしてその瞳にはRXへの確かな信頼が浮かんでいる。 だがそのギリアムの体も徐々に薄くなっており、別れの時が近づいている事を否応にでもRXに知らせていた。 RX「そうか…だったら期待には応えないとな…ありがとうギリアム。お前とはいつかまたどこかで会いそうな気がするぜ」 ギリアム『…そうだな……また会おう…光太郎…』 RX「ああ…必ず…!」 RXの言葉を聞くと、満足そうな笑みと一瞬だけ哀しげな瞳を浮かべた後、ギリアムの姿は完全に消えた。 そして二つの太陽が思いを託した黒いボディに真っ赤な目をした異形の者は愛に勇気を与え今再び立ち上がる。 RX「この世に光がある限り、仮面ライダーBLACK RXは不滅だ!!」
[741]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:39:57 ID:??? 倒れ伏す自分の目の前に突如人影が現れるが、意識が朦朧としていて誰なのかはっきりしない。 ジャンクマン「う…うう…だ、誰だ…?」 ???『ジャンクマン!お主それでも悪魔超人の中でもエリートとされる悪魔騎士の一員か?』 ???『カーカッカッカ!…悪魔の誇りを捨て、正義などにほだされるからそういう事にもなる!』 ジャンクマン「お、お前達は…」 ジャンクマンに辛辣な言葉を掛けてくるその声は聞き間違えよう筈も無い。それはジャンクマンがかつて日常的に聞いていた声。 その声によって意識がはっきりしてくると、声の主達の姿が徐々に視界に入ってくる。そこには忍者風の格好をした超人と 三面の顔を持ち左右に腕が三本づつ付いている超人。 ジャンクマン「ザ・ニンジャ…アシュラマン…」
[742]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:40:58 ID:??? ザ・ニンジャとアシュラマン。ジャンクマンと同じく悪魔の中でもエリート中のエリートとされる悪魔騎士の名を戴く超人。 共に正義超人達との戦いに挑んだ同志でもあった。しかし今のジャンクマンは悪魔超人の頂点でもある悪魔将軍では無く、 南光太郎という漢を信奉している。彼らからするとそれは悪魔を捨てたとして裏切り行為に違いなく、恐らく止めを刺しに 来たのだろうと思うと再会を余り喜ぶ気にもなれない。しかし光太郎に付いていった事に後悔など微塵も無く、そして寧ろどこぞの 馬の骨とも分からぬ輩にやられるより彼らに止めを刺されるのならそれはそれで本望と思えた。だがいくら待てども彼らは 自分に止めを刺しに来る気配が無い。不思議に思って顔を上げるとそこには…大きな一本の手が差し出されていた。 ジャンクマン「サ、サンシャイン…?」 手を差し伸べている超人はやはり自分と同じ悪魔騎士のサンシャイン。いったいどういうつもりなのかとその手を まじまじと見つめるジャンクマンにサンシャインはニヤリと笑みを見せる。 サンシャイン『悪魔にだって友情はあるんだぜ…』 この瞬間全てが理解できた。もはや彼らの間にこれ以上言葉というものは必要無かった。差し伸べられた手をしっかりと掴み 立ち上がるジャンクマン。無論感謝の言葉など言うはずも無い。それは三人の仲間達にとっては無粋でしかないないからだ。 だからジャンクマンは無言で三人に背を向け再び戦場へ戻る。そして三人も新たな道を往こうとしている仲間の背中を 自分達の姿が消えるまで無言で見送った。
[743]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:42:01 ID:??? デスマスク「チッ…見たくも無い面が雁首揃えて…一体何の用だ?」 仏頂面で不機嫌そのものの声色で目の前に並ぶ自分と同じ黄金の鎧をその身に纏う4人の人物達に問いかけるデスマスク。 だが悪態を受けた方、デスマスクと同じ黄金聖闘士の双子座のサガ、山羊座のシュラ、水瓶座のカミュ、魚座のアフロディーテ達は デスマスクの性格を熟知しているのか特に気にした様子も無く、サガが一歩前に歩み出ると短く、だが衝撃的な言葉を告げる。 サガ『…冥王ハーデスが復活した』 デスマスク「なん…だと…?」 いかに一時は悪の道に身を委ねたとしてもアテナの聖闘士としてその言葉は看過することは出来るはずも無い。 アテナと冥王ハーデスとは気が遠くなるような過去の時代から幾度と無く聖戦を繰り返している言わば仇敵同士。 それが復活するというのであれば、当然デスマスクも黄金聖闘士として身命を賭して戦わなければならないのだが… デスマスク「フン…で?それをわざわざ俺に伝えたところでどうなる?いかに様々な理由が重なったとは言え 俺はアテナを裏切った言わば謀反人だぞ?そしてそれはお前達も一緒だ。そんな連中が今更どの面下げて 戻れるというんだ?それに何より俺もお前達もとうに死んだ身…何も出来ないだろうが?ああん?」 しかしデスマスクはすぐに小馬鹿にした表情を浮かべ、サガ達を糾弾する。デスマスクの言い分は至極真っ当で、 デスマスクは元の世界ではすでに死んだ身とされている。そしてそれは目の前に立つ人物達も同じ事で、 ハーデスの復活を聞かされたところでもはやデスマスク達の出る幕は無い。しかし…
[744]キャプ森ロワ:2010/05/28(金) 13:43:03 ID:??? カミュ『それについては問題無い…ハーデスは協力すれば俺達に永遠の命を与えると言っている…』 デスマスク「!?…何をバカな…!!貴様ら正気か!?」 カミュの言葉に今まで以上に嫌悪の表情を浮かべ声を荒げるデスマスク。それはそうだろう。ハーデスに協力するという事は ハーデスの尖兵として再びアテナに弓を引くという事と同義で、いかに一度は道を誤ったとは言え、聖闘士としての誇りまでは 失うつもりは無い。だからこそかつての同僚達が永遠の命などという幻想めいた餌に釣られ恥も外聞も捨て尊厳まで 失おうとしているのを黙って見過ごせず、更に糾弾の言葉を続けようとしてサガ達の表情を見て…喉元まで出掛かっていた 罵倒の言葉を瞬時に飲み込んだ。そして… デスマスク「…いいだろう…その話乗ってやる…!」 デスマスクの言葉に今度は逆にサガ達が驚きを見せる。そんなサガ達にデスマスクは不敵な笑みを浮かべる。 デスマスク「フン…何を驚いている?ククク…永遠の命…結構じゃないか」 シュラ『デスマスク…俺達は…』 デスマスクの真意を測りかねたシュラは何かを告げようと口を開くがそれをデスマスクは手を上げて制する。 デスマスク「…どうせ俺は一度はアテナを裏切ったのだ…その汚名は一生晴れる事は無い。ならば今更二度も三度も 変わるまい?…だったらそこに理由など必要無い。俺には裏切ったという事実だけでいい。そうすれば聖闘士の 悪しき例として俺様の名は後世に語り継がれるだろうよ」 そしてそれこそ本望だといわんばかりに仰々しく両手を広げ口の端を吊り上げる。
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0ch BBS 2007-01-24