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【守矢杯】森崎が幻想入り 10話目【嵐の予兆】
[982]森崎名無しさん:2010/05/04(火) 14:14:40 ID:??? 初期状態だと期待値は蓮子以下だし
[983]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/08(土) 19:28:06 ID:??? それでは、「『3年G(がんばり)組森崎先生』改め『幻想入りキャラをお約束学園ADVに当てはめる埋めネタ』」をお送りします。 ……ある日の深夜に、人里に踊る影が二つ。 パチュリー「まったく。いきなり『夢に介入できる魔法は無いか』なんて聞いてくるから何事かと思ったら。 ……まさか、こんな事をやらされるなんてね」 レミリア「別に良いじゃない。それに、こんな事頼めるのはパチェしか居ないしね」 彼女たちが立っている場所は、なんと森崎達の拠点・メリー家の屋根の上。 既にフォーレスツのメンバーは全員寝静まっている時間。そんな時に彼女たちがここを訪れた理由は、ただ一つ。 レミリア「それじゃ、脚本はさっき渡した通りにね。七花に徹夜で書かせたんだから」 パチュリー「ああ、彼女の仕事だったの、アレ。どうりで……まぁいいわ、さっさと始めましょう」 溜息をつくと同時に、パチュリーは魔法の詠唱を始める。 魔法陣から放たれる燐光が伸びるのは彼女達の足元……森崎の部屋。 レミリア「くっくっく……さぁ、どうなるかしら。楽しみだわ」 パチュリー「(たかが性的嗜好を調べるためだけにここまでやるって……その行動力、もう少し別の所で発揮してくれないかしら)」
[984]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/08(土) 19:30:34 ID:??? ……… …… … 森崎「(ん……もう朝か)」 朝。窓から差し込む光によって森崎は目覚めた。 何やらもやもやとした違和感を感じるが、頭を振ってそれを振り払う。 時計が指す時間は6時丁度。 ギリギリというわけではないが、かといっていつまでも微睡んでいられる時間ではない。 私立幻想入り女学院の教師・森崎有三。それが彼の肩書きだった。 教師と言っても、今年教育大学を出たばかりの新米である。教鞭を取ることになって2ヶ月目、慣れないことはまだまだ多い。 メルラン「あ、お兄ちゃん! 起きた? ご飯出来てるけど、食べるよね?」 森崎「そうだな、貰うか。……いつもすまんな」 ばたばたと、義妹のメルランがドアを開けて顔を覗かせる。三年生を担当する森崎とは接する機会は少ないものの、 義妹も今年から幻想入り女学院に通うということで、実家より学院に近い森崎の家に下宿に近い形で住み込んでいるのだ。 森崎としては家事全般を引き受けて貰っているので助かる反面、 ようやく今年から一人暮らし! という夢を打ち砕かれたので少し釈然としない気持ちもある。
[985]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/08(土) 19:31:42 ID:??? 森崎「(……ってか、本当に今年から一年生かよアイツ。中学生の頃から性格とか全然変わってない気がするぞ……)」 洗面所で顔を洗いながら、そんなことを思う。 とはいえたまに家に遊びに来る、メルランの友達であるリグルやミスティアも精神年齢は義妹と大して変わらないように思える。 最近の学生とは、ああいうものなのかもしれない。 掛かっているタオルで顔を拭き、居間に向かう……と、メルランは既に配膳を終え、ちゃぶ台の前に正座していた。 メルラン「それじゃあ、いっただっきまーす!」 森崎「いただきます」 元気なメルランの掛け声と共に両手を合わせ、目の前のナイフとフォークを取る。 今日の献立はフレンチトーストとベーコン。飲み物は森崎がコーヒー、メルランがホットミルクだった。 フレンチトーストはやや焦げているが、 それでも二ヶ月前までは料理などした事が無かった義妹がここまで出来るようになったのだ。大きな進歩と言えよう。 湯気を立てるコーヒーを一口飲んでから、蜂蜜ベースのシロップが掛かった黄色いトーストをナイフで切り分ける。 森崎「おお、今日のは上手く焼けてるんじゃないか? 昨日のは生焼けだったからなぁ……」 メルラン「えへへ、そうでしょ? 今日はよくフライパンを温めてから焼き始めたんだけど、それが良かったみたい」 卵をたっぷりと含んだトーストが、口に入れるとシロップと一緒にふわりと溶ける。 やや香ばしい焦げ目も、メルラン好みの甘いフレンチトーストには丁度良いアクセントと言えた。
[986]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/08(土) 19:32:47 ID:??? クラスメイトの話や授業の話、さらに意地悪な教師への愚痴(森崎は宥めながらも内心では深く同意していた)など、 取留めの無い会話をしながら食事を進める。 メルラン「そういえばお兄ちゃん、今日は一緒に学院に行く? それとも、今日も部活の朝練?」 森崎「いや、今日は朝練は無いが……」 メルランがそう切り出したのは、トーストも既に4分の3が二人の胃袋に消え、朝食も終盤に差し掛かった辺りだった。 メルランが言った部活というのは森崎が顧問をしているサッカー部の事であるが、先程言った通り今日は朝練は無い。 森崎「(ふむ……どうするか。今日は早めに学院に行って、教官室で茶でも飲もうと思ってたんだが)」 メルランと一緒に登校するとなると当然、普段から彼女と一緒に登校しているミスティアやリグルを待つ事になるだろう。 そうなれば学院に着くのは刻限ギリギリになり、当然教師仲間……蓮子や藍と茶飲み話をする時間は無くなる。 義妹か、仕事仲間か。悩んだ末に森崎は…… A 「良いぞ、たまには一緒に行くか」 メルランと一緒に学院に行く B 「すまん、今日は早めに行ってやる事があるんだ」 一人でさっさと学院に行く *先に一票入った選択肢で進行します。
[987]森崎名無しさん:2010/05/08(土) 19:34:33 ID:N7bRMsO+ A
[988]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/08(土) 21:39:53 ID:??? A 「良いぞ、たまには一緒に行くか」 メルランと一緒に学院に行く メルラン「本当? やったぁ! それじゃあ早くご飯片付けちゃお。リグルとミスティアも待つけど、良いよね?」 森崎「おう。今日は早く行ってもどうせやることは無いしな」 カップに残ったコーヒーを流し込みながら頷く森崎。 ……ミスティアとメルランが森崎家のチャイムを鳴らしたのは、その30分後の事だった。 リグル「メルラン、迎えに来たよー……って、あれ。森崎先生?」 ミスティア「あっ、森崎だ。やっほー、久しぶり」 森崎「不思議そうな顔をするな。あとミスティアはとりあえず敬語使え」 メルラン「あはは、珍しいでしょ。今日はお兄ちゃんも一緒なの」 笑いながら、靴を履いて玄関から出てきたメルランが後ろ手にドアを閉める。 スーツ姿の森崎とは対照的に、 三人が着ているのはセーラー服に膝下10cmという長めのスカート。幻想入り女学院の制服である。 黒に深緑を一滴垂らしたようなその制服は、生徒たちからは地味と揶揄されるものの、学外では古めかしい上品さが高く評価されている。 デザインした校長曰く、「女学院の制服はこの色じゃないと駄目」らしい。何か理由があるのだろうか。
[989]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/08(土) 21:40:58 ID:??? 森崎「メルラン、鍵は閉めたか?」 メルラン「バッチリ。それじゃ行こっか」 リグル「オッケー、今からなら歩いても余裕で朝礼に間に合うね」 森崎「……いつもは歩いてじゃ間に合わない時間に出発してるのか?」 ミスティア「いや、まぁその。稀によくあるというか……ちょっとリグル、余計なこと言わないの!」 元気な三人の後ろに森崎が遅れてついて行く形で、一行は幻想入り女学院へと出発する。 森崎家から学院まではゆっくり歩いても30分ほど。始業には十分に間に合うだろう。 ミスティア「にしても、メルランは良いわよね。森崎先生と一緒に住んでて」 一番先頭を歩いていたミスティアが、顔だけ振り返りながらそう言った。 メルラン「そう? ……うーん、小さい時から一緒にいるからわかんないや」 リグル「定期テストの原稿とかこっそり見れたりしない? ……あっ、まさか最近メルランの成績が私達よりちょっとだけ良いのは……」 森崎「……学年が違うだろ。第一、テストの原稿なんかわざわざ家に持って帰らないっての」
[990]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/08(土) 21:42:33 ID:??? リグル「むむむ……」 メルラン「あっ、でも家でたまにお兄ちゃんに勉強教えてもらってるから。もしかしたらそのせいじゃない?」 ミスティア「ええっ、ずるいずるいっ! 森崎、それって贔屓じゃない?」 リグル「そうだー、贔屓だー! 格差社会反対ー!」 メルランの言葉を聞き、不平を鳴らす二人。ミスティアはともかく、リグルはただ追従しているだけな気がしなくもない。 森崎「……頼まれれば誰にだって教えるけどな。 お前ら、この前勉強会とか言って俺の家に来た癖に、遊ぶだけ遊んで帰ったろ……」 最初は勉強していたものの、 気がつけば某電車ゲームの99年モードをぶっ通しでプレイ(森崎含む)していた日の事を思い出し、森崎は溜息をついた。
[991]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/08(土) 21:43:37 ID:??? ミスティア「こ、今度はちゃんと勉強するから! だからまた遊びに行ってもいいでしょ?」 森崎「その発言からして既に勉強する気がないのが見て取れるが、まぁメルランも居るし来るのは構わん。 だが、それはそれとして敬語を使え」 リグル「やったぁ! 森崎先生って何だかんだで優しいよね。……もしかして、女の子が好きだから先生になったとか?」 メルラン「ちょっ、リグル?!」 森崎「……なるほど、リグルはそんなに生徒指導室に行きたいのか。良いぞ、後で上白沢先生に伝えておこう」 リグル「……へ? ゴ、ゴメンナサイ! もう言わないから! あの人の頭突き洒落になんないからやめてー!」 ミスティア「ちょっとリグル、どこ行くの?!」 意味もなく走り出すリグルに、追いかけるミスティア。そしてそれを笑いながら見守るメルラン。 そんないつもの光景を見ながら、森崎は内心でこう思った。 ……ああ、また今日もいつも通り波乱万丈な一日が始まる、と。
[992]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/08(土) 22:37:14 ID:??? ……………… レミリア「……む。幼くて健気なタイプが受けるのかしら? ……意外ね」 パチュリー「比較対象があの宇佐美蓮子と、もはや忘れ去られてるであろう八雲藍じゃあ、少しフェアじゃないわね。 私見だけれど、もう少し様子を見た方がいいんじゃないかしら」 レミリア「そ、そうよね。それじゃあ次は……」 ……………… キーンコーンカーンコーン……コーンカーンキーンコーン…… チャイムと同時に、森崎は自分の受け持ちクラスである3年G組の扉を開けた。 それまで席を立って私語をしていた生徒たちも、森崎の姿を認めると自主的に自分の席へと戻っていく。 森崎「それじゃあ朝礼を始めるぞ。学級委員、礼を頼む」 アリス「はい。起立! 礼!」 学級委員であるアリスが号令をかけると、ガタガタッと皆が立ち上がり、一礼する。淀みの無い動きであった。
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0ch BBS 2007-01-24