※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【真・東洋の】キャプテン森崎36【守護神】
[295]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/22(月) 09:11:49 ID:ShjjSqVH 見上「いや…試合はもう一つあるのだ。我々は一週間後にオランダユースと戦う」 全日本メンバー「ええっ!?オランダ?」「オランダユース…なんでまた」 事情を聞いた見上が深々とため息をつき、それを訝しむ様に若島津が日向の弁護を試みる。 だが次に見上が口を開き説明をすると皆焦りを持ち始めた。 岬「後たったの1週間?なんでそんなに急なんですか?(多分ナメられているんだろうけど)」 見上「…ゴネられたんだよ。申し込んだのはこっちだが、交渉を始めてから散々色んな理由で 返答を引き伸ばしてきてな。だが昨日、ジャパンカップの優勝が決まった直後に 日本サッカー協会にOKの電話をしてきた。お陰で片桐くんは今徹夜で走り回っている」 中山「それはまた…随分身勝手な対応ですね。なんでそんな横柄な態度を取ってきたんでしょうか?」 見上「仕方が無い。日本はサッカー弱小国だ。実績でも、FIFA内の政治力でもな」 早田「なんですかそりゃ!要はナメられたって事じゃないですか!」 石崎「そうですよ!大体オランダなんてJrユース大会に出ていなかったじゃないですか!」 次藤「西ドイツを倒したワシ等相手にそがん自信満々っちゃ、どぎゃしこ自惚れちょる奴らへ?」 更に不審に思った岬が問いかけ、それに対する見上の説明を聞くと今度は怒りが全日本ユースの面々を満たす。 赤井「あの〜…それが、オランダって…」 葵「どうしたんだ赤井?」 赤井「お前知らないのかよ!?オランダユースは二ヶ月前、西ドイツユースを4−1で倒しているんだよ!」 全日本メンバー『な…なにィイイイイイイ!!?』 しかしオランダユースの強さが明らかになるとそれは怒りから焦りに変わった。
[296]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/22(月) 09:12:36 ID:ShjjSqVH 松山「監督!今赤井が言った事は本当なんですか!」 見上「本当だ。オランダユースは練習試合で西ドイツユースを4−1と圧倒した。 西ドイツ側はデューター・ミューラーを連絡がつかず召集出来なかったと言う事情もあったらしいが、 それでもオランダユースの強さには疑問の余地は無い」 政夫「あ、あのシュナイダーが1点しか取れない様なチーム…?」 和夫「冗談じゃないぜ、とんでもない強敵じゃんか!」 山森「そんな強敵が相手なのに、森崎さんも日向さんも居ないなんて…」 石崎「こ、こりゃ〜翼と若林頼みになっちゃうかな、アハハ…」 見上「…凶報ばかりで嫌になるだろうが、翼と若林はこの試合加われん」 高杉「えええええええっ!?な、なんでですか!」 見上「オランダユースにゴネられた影響でサンパウロFCとハンブルガーSVとの交渉が失敗した。 若林は今頃機上だろうし、翼の休暇も明日で終わりだ。つまりここに居る戦力だけで戦わねばならない」 沢田「そ、そんなァ…」 反町「こう言っては何ですが…勝ち目はかなり薄そうですね」 シ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン……… 過去全日本を散々苦しませたカール・ハインツ・シュナイダー率いる西ドイツが 1−4と言う大差で負けたと言うのは並大抵のショックではなかった。 そして一縷の望みを見出そうとした石崎の発言まで否定されると、いよいよ選手達は顔を青くし静まり返った。 三杉「…予選リーグ第三試合目だ」 ここで三杉がリーダーシップを発揮した。
[297]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/22(月) 09:12:53 ID:ShjjSqVH 来生「へ?何の予選だ?」 三杉「例え話さ。次のシチュエーションを想像して欲しい。来年のワールドユース本大会の予選リーグで… そうだな、パラグアイ、エジプト、オランダと同組に入ったとしよう。対戦順もその順番で」 井沢「…それから?」 三杉「第一試合、僕らはパラグアイに引き分け、第二試合ではエジプトに勝った。しかしその2チームのラフプレイで 森崎、翼くん、日向、若林の4名は負傷し第三試合のオランダ戦に出られなくなった」 滝「他のチームの結果は?」 三杉「パラグアイとオランダも引き分け、更にエジプトは全敗したとしよう。 この時点で日本、オランダ、パラグアイの3チームがそれぞれ勝ち点4で並ぶ。 そうするとこのリーグの行方は最後の日本対オランダの結果に委ねられる事になる」 新田「えっと…そうなると勝った方は無条件で決勝トーナメント進出で、負けた方はパラグアイと 得失点差の比べあいになりますよね。あ、でも引き分けなら日本とオランダ両方が勝ち点5で勝ちあがれるんじゃ?」 三杉「そうなるね。ただ、この組み合わせならオランダの世論は恐らく1位突破以外は恥とするだろう。 よってオランダは主力数人が負傷して出られず弱っている日本を全力で倒しに来る。 そして僕達は得失点差の関係上2点差以上で負けると予選敗退になる…想像できたかい?」 岬「うん。つまり、今回の練習試合はそう言った”ベストメンバーが揃っていない時に 格上に当たってしまった”場合の絶好の予行練習になると言う事だね」 三杉「そうさ。それともう一つ…主力が居なくなればそれだけで諦めてしまう敗北主義者を炙り出すチャンスでもあるね」 早田「なんだと!」 次藤「三杉、んは何時も何時も人ばせびらかせんば気が済まんっちゃ!?」
[298]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/22(月) 09:13:26 ID:ShjjSqVH 三杉「おや、気の強い君達が怒るとは意外だね。てっきり僕と一緒に臆病者を 奮い立たせる側に回ってくれると思っていたんだが、ひょっとして逆の側だったのかい?」 次藤「んが!?…こ、この…!」 早田「性根腐った言葉遊びしてんじゃねえ!」 松山「三杉、お前な〜…途中までは良い話だったのに…」 葵「(うう〜、うちってなんでこうもギスギスしているんだろう)」 中山「…だけど言っている事は正しいな。森崎達が居ないから勝てません、なんて口が裂けても言えない」 三杉「そういう事さ。皆、やる気が出てきた良い顔になったじゃないか」 若島津「…なるほどな。森崎とウマが合う訳だよ、お前」 三杉「どう致しまして」 全日本メンバー「褒めてねえ!」「いや、今のセリフもわざとだろ」「全くムカつくぜ!やりゃあいいんだろやりゃ!」 仮定のシナリオを描写し、それに基づいた意義と目的を説く。 しかもそれをわざと上からの目線でやる事で反骨心を煽り、格上に挑戦する気力を湧き上がらせる。 この態度は見事功を成し、選手達は怒り混じりの勇気を取り戻した。 見上「…やる気はある様だな。ではオランダユース戦に向けて合宿を続ける。三杉、代理キャプテンはお前にする。 その悪知恵と度胸をオランダユースにぶつけて日本の為に役立ててくれ(さて、3点差以内で負けられれば御の字だが)」 三杉「お褒めに預かり光栄です。任せて下さい」 その功績を認め、見上は真新しいキャプテンマークを三杉に渡した。密かな諦めと共に。 全日本ユース対オランダユースまで後1週間…
[299]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/22(月) 09:13:49 ID:ShjjSqVH いったんここまで。
[300]創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 10:27:46 ID:tAyEHimT オランダユース戦も判定・選択なしになるのかな?
[301]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/22(月) 11:57:43 ID:ShjjSqVH うわっ…雑談スレで指摘されて気付きましたが、三杉の考えた シチュエーションではパラグアイは三試合で勝ち点5ですね。 なんと恥ずかしいエラー…穴があったら入りたい(赤) "../test/read.cgi/morosaki/1267240628/297" >>297 の 三杉「パラグアイとオランダも引き分け、更にエジプトは全敗したとしよう。 この時点で日本、オランダ、パラグアイの3チームがそれぞれ勝ち点4で並ぶ。 そうするとこのリーグの行方は最後の日本対オランダの結果に委ねられる事になる」 を 三杉「パラグアイはオランダに負けたがエジプトに勝ち、更にエジプトはオランダに引き分けたとしよう。 この時点で日本、オランダ、パラグアイの3チームがそれぞれ勝ち点4で並ぶ。 そうするとこのリーグの行方は最後の日本対オランダの結果に委ねられる事になる」 に脳内変換して下さい。書き直しが出来ないのが2ちゃんねるの怖さ…!
[302]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/22(月) 11:59:19 ID:ShjjSqVH "../test/read.cgi/morosaki/1267240628/300" >>300 はい。森崎が全く参加できないので完全に判定・選択なしです。
[303]創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 13:25:56 ID:F2bPm3s9 だがそれがいい
[304]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/22(月) 13:31:29 ID:ShjjSqVH 〜静岡県南葛市、南葛中学〜 森崎の入院、日向の失踪、若林の敗走。 全日本ユースのキャプテン候補者達が次々と苦難に道を閉ざされる中、 最後のキャプテン候補も一つの試練を迎えようとしていた。 この日の昼翼は母校の門前に立っていた。高校に進学せず中卒でブラジルに渡った翼にとって南葛高校は馴染みが無く、 小学生時代は何回か引越ししていた為3年間通い続け思い入れが出来た学校はここだけである。 帰国して以来何故か自分の部屋で落ち着けなかった翼は気晴らしになればと思ってここに散歩に来ていた。 翼「(俺の居た頃よりサッカーの設備は立派になっている…のかな? でもサンパウロFCに慣れちゃうと凄く貧相な環境に見えるや。あ、部室のドアに何か貼り付けてあるな… ”目標全国制覇!取り戻せ南葛中最強伝説!”…そうか、もう日本一じゃないんだ)」 塀越しに見た母校の様子は何処か見覚えがあるものの記憶の中の物とは明らかに違っており、 翼は少しの懐かしさとその倍程の寂しさを感じずには居られない。 そんな彼にためらいがちに近づく者が居た。 早苗「あのう…翼くんだよね?」 翼「えっ…?さ、早苗ちゃん!」 翼と浅からぬ縁である少女、中沢早苗だ。 早苗「やっぱり…良かった、人違いかと思っちゃった」 翼「どうしてここに…?」 早苗「昔が懐かしくなったの(本当はおばさまが電話で教えてくれたんだけど)」
[305]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/22(月) 13:31:52 ID:ShjjSqVH 翼「そうか、アッハハハ。凄い偶然だね(早苗ちゃん綺麗になったなァ)」 思わぬ嬉しいサプライズに翼は朗らかに笑うが、早苗は後ろめたい事もあって僅かに苦笑しただけだった。 サッカー以外ではお世辞にも鋭いとは言えない翼はそれに気付く事も無く会話を続ける。 翼「でも人違いだなんて…そんなに変わったかな?顔も体格もほとんど変わらないと思うんだけど」 早苗「うん、顔と体格は昔とほとんど同じだったから分かったんだけど…その格好、何?」 ちなみに今の二人の格好は以下の通りである。 早苗はカーディガン、ワンピース、ストッキング、パンプスと言うカジュアルな私服だが どれもさりげなくお洒落な代物であり、入り過ぎない程度に気合が入った格好である。 対する翼はシャツと長ズボンとスニーカーまでは良かったが、それに加えてロングコート、サングラス、キャスケットを 装着している為何処か不審な印象を与えかねないいでたちだった。 しかも足下には当たり前の様にサッカーボールがある為ますます悪い意味での注目を集めやすい。 翼「これ?顔出してるとしょっちゅうサインを求められたから着ているんだけど…何処か変?」 早苗「う〜ん…普通で居るならともかく、中学校を塀越しに覗き込む時はちょっと…その…」 少し離れた女子生徒達「誰あの怪しい男?」「まさか露出狂!?」「先生を呼んできた方が良いんじゃ…」 翼「ば、場所変えようか…(俺この学校のヒーローの筈なのに…)」 早苗「そ、そうね!私良い場所知っているわ!」
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24