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【真・東洋の】キャプテン森崎36【守護神】
[383]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/26(金) 23:27:09 ID:LAco4xJk >B 「おう、よろしく。それにしてもなんか暗い奴だな」フランクに応じる。 森崎は持ち前の無遠慮さでフライハイトの第一印象をストレートに本人に伝えた。 ともすれば失礼と取られて相手が怒りかねない返答だったが、 フライハイトは怒らずシュナイダーに到っては何故か視線を背けると言う謎の反応だった。 フライハイト「よく言われる。生まれつきの性分なので気にしないでくれると有難い」 シュナイダー「(こいつが暗いのは晴天時だけだ…ああ、今日は雨が降りそうだな。全く)」 森崎「………?あ、そう言えばさっきの得点シーン!」 予想外の反応に森崎は首を傾げたが、すぐにもっと大きな謎が目の前にあった事を思い出し慌ててフィールドに向き直る。 そこではちょうどオランダユースの選手達ががお手柄のイスラスを囲んでいた所だった。 森崎「なあ、さっき何があったんだ?俺が来たら丁度ゴールされていて、訳分からねえよ」 シュナイダー「アーロン・イスラス。奴の高速ドリブルで全日本ユースの選手達は キーパーも含めて6人抜きされゴールを奪われたんだ」 フライハイト「イスラスは間違いなく欧州…いや、世界トップクラスのドリブラーと言える逸材だ」 森崎「そんなに凄いのか…(でも若島津が相手じゃどう凄いのかいまいち想像できんな)」
[384]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/26(金) 23:27:33 ID:LAco4xJk クライフォート「良くやったイスラス。まずは一点だ」 イスラス「オランダの勝利の為に当然の事をしたまでだ」 カイザー「それは置いといて、あのラップみたいな口調なんとかならないのか〜?」 イスラス「…何時も言っている事だが、俺はドリブル時も普段通りに喋っているつもりなのだが?」 レンセンブリンク「変人め」 クリスマン「こら、くだらん理由で内紛なんかするな。相手が付け入る隙になるぞ」 クライフォート「心配は要らん。ここからじわじわといたぶっていけば良いさ」 早い時間帯での先制点はオランダユースの元々たっぷりあった余裕を更に増し、 逆に全日本ユースの元々無かった余裕を更に減らし焦らせていた。 早田「畜生!何なんだあいつは!」 赤井「ビ、ビデオで見たのより更に速いッス…」 三杉「スピードも技術も、ビデオでは本物のインパクトに及ばなかったと言う事だね」 無論彼らとてイスラスのドリブルは警戒していた。だが遠くの第三者の視点から取られたビデオと 実際に対峙した際のイスラスのスピードとテクニックはあまりにも違いすぎた。 ここに居るメンバーで唯一イスラスのドリブルに近い領域に立つ三杉が 冷静にそれを指摘し、チームメイト達が救いを求める様に彼に視線を集める。
[385]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/26(金) 23:27:50 ID:LAco4xJk 若島津「三杉…どうするんだ?悪いが、あいつと1対1にされたら弾くだけでもおぼつかんかも知れん…」 石崎「マ、マークをつけようぜ!あいつにドリブルさせなければ…」 三杉「…いや、さっきから観察していたんだがオランダはポジションチェンジとセカンドボールの 確保が非常に上手い。例えイスラスへのパスを完全に遮断出来てもあまり意味が無いな」 次藤「そいぎんた、どげんすればよかね?」 三杉「早田と赤井がなんとかするしかないね。今ので目が慣れたと思うが…出来そうかい?」 早田「…おう!二度も同じ手を通用させて堪るか!」 赤井「なんとか出来る…と思います」 三杉「じゃあ次は攻撃だ。とりあえずキックオフから立花兄弟が仕掛けてくれ。 それがダメだった場合はじっとカウンターチャンスを待とう」 政夫「分かった!」 和夫「任せとけ!」 三杉「よし…皆、オランダは僕らが怯えれば喜ぶ。それだけは絶対にやらない事にしよう」 全日本メンバー『おう!!』 普段は反感を買いやすい三杉の冷徹さと傲慢さも敵に向けられれば頼もしい物である。 彼のカリスマで全日本ユースは今一度持ち直そうとしていた。
[386]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/26(金) 23:30:49 ID:LAco4xJk 今日はここまで。また明日お会いしましょう。 "../test/read.cgi/morosaki/1267240628/382" >>382 シュナイダー「マリーへのおみやげを集めていた」 フライハイト「ツケモノは良いモノだ」 との事です。 今日のキャプ森に関係ない事。 ビスコッティを初めて焼いてみたら生地の練りが足りなくて バラバラに崩れました…くすん。
[387]創る名無しに見る名無し:2010/03/26(金) 23:33:06 ID:a1Wyouh5 高速乙でした!
[388]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/27(土) 08:40:08 ID:YCluU3WS ピィイイイイイイイイイイイイイイイ!! 観客「ビビるなよ全日本!」「こんな1点すぐに返せるぞ!」「得意の逆転を見せてやれーっ!」 放送「早くもリードされてしまった全日本ですがここで怯んでは居られません! 反撃開始に出るべくキックオフし、立花兄弟が…」 政夫「行くぞ和夫!」 和夫「おう政夫!」 パンッ!ダダッ!パンッ!ダダッ! 放送「出ました!双子ならではの息が合った高速連続ワンツー!これでオランダの守りを切り裂けるでしょうか?」 クライフォート「ザコが」 バッ! グルンッ! バシッ! 政夫・和夫『な、なにィイッ!?』 三杉「(やはり引き寄せてからじゃないと攻められないか。厳しいな)」 放送「ダメでした!クライフォートくんが華麗なムーンサルトパスカットで立花兄弟の速攻を いともあっさりと断ち切りました!全日本ユースに反撃の波を作らせません!」 リブタ「これは今日は俺達の出番は無いかもな」 ディック「退屈になっちまいそうだぜ」 ドールマン「一応ラインを上げるだけは上げておけよ。じゃないと監督から叱られるぞ」
[389]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/27(土) 08:40:25 ID:YCluU3WS フライハイト「やはり大した物だ、ブライアン・クライフォート。トータルフットボールの司令塔の異名は伊達ではない」 森崎「チッ、あっさり止められやがって…それにしてもトータルフットボールって一体何なんだ?」 シュナイダー「知らないのか?」 森崎「1974年のW杯でオランダ代表が使ってたって事しか知らん。それ以上は日本じゃ情報が無いんだよ」 気を取り直して攻めたは良いものの敵陣侵攻もままならない全日本。 その苦境に森崎は悪態をつき、次いでかねてからの疑問を二人のドイツ人に問いかける。 シュナイダー「戦術の話なら俺よりフライハイトが向いている。頼む」 フライハイト「了解した…トータルフットボールは定義が難しいが、あえて一言にまとめるのなら ”最適化されたポジションチェンジの活用による全員攻撃と全員守備”と俺は解釈している」 森崎「ん〜?つまり…オールラウンダーを10人揃える戦術なのか?」 フライハイト「いや、そうではない。現に今プレイしているオランダユースを見ろ、 FWはFWらしい能力とスタイル、MFはMFらしく、DFもDFらしい選手ばかりだ。 無論どの選手も高い実力の持ち主だが、FWとDFを入れ替えても機能する訳ではない」 森崎「じゃあ何なんだよ。普通に全員攻撃と全員守備をやるのとどう違うんだ?」 フライハイト「トータルフットボールの特徴を一つ一つ上げていくと、単体では大した事には聞こえない。 運動量を増やして頻繁にポジションチェンジを行う。DFが積極的に攻撃参加し、 FWも積極的に守備参加する。DFラインを高く保つ事でプレイエリアを狭くしオフサイドトラップを狙っていく。 両サイドを活用する事でフィールドを広く使い相手の守りを薄める…どれもある意味当たり前の事だ」
[390]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/27(土) 08:40:50 ID:YCluU3WS 森崎「…そのある意味当たり前の事をチーム単位で全て徹底するのがトータルフットボールか?」 フライハイト「そうだ。フィールド、選手、戦術、ルール。サッカーに存在する要素”全て”を ”全部”使う事で攻防両方を”全員で”行い試合”全般”を支配する。 オランダ人に言わせればまた違うかも知れんが、これが俺の見たトータルフットボールだ」 森崎「…理論は分かるが、いまいちピンと来ねえなあ」 フライハイトの説明は抽象的な部分が多く、森崎は再び首を傾げざるを得なかった。 無理も無いと苦笑したシュナイダーが補足する様に言葉を加える。 シュナイダー「論より証拠だ。試合を見ればトータルフットボールの恐ろしさは ただの全員守備と全員攻撃には留まらない事が分かるだろう。 だがとりあえず一番分かりやすいトータルフットボールの効果を一つ上げておこう」 森崎「分かりやすい効果?何の事だ?」 シュナイダー「この試合全日本が中盤を捨て5バックでカウンターを狙っているのも一因だが… ここまでのオランダのボールキープ率は80%を超えている。俺の勘での概算だが」 森崎「は…80%だと!?」 三杉「恐れ入ったよ。戦慄を禁じえない…これがトータルフットボールか」 クライフォート「そうだ。俺達は全てを支配する側、お前達が全てを支配される側だ」
[391]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/27(土) 08:43:10 ID:YCluU3WS いったんここまで。 トータルフットボールは定義、描写ともに難しく ゲームシステムに組み込むのは尚難しいので 色々と突っ込み所があるかも知れません。 何か気になる点があったら是非指摘してください。
[392]創る名無しに見る名無し:2010/03/27(土) 13:59:19 ID:Uh9VNwqE フライハイトの解説が格好いいぜ! なんとなくこのオランダユースのは、クライフがいた時のそれより現実的なトータルフットボールだと思いました。 クライフ+優秀なオールラウンダー9人も揃えられねえよ。だから出来る範囲で実現しようぜって感じで。
[393]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/27(土) 17:24:55 ID:YCluU3WS 全日本ユースのメンバーだけでなく観客もトータルフットボールの恐ろしさに気付くのにそう時間はかからなかった。 観客「お、おいどうなってるんだよ…」「試合が始まってからずーっと攻められっぱなしじゃないか!」 「それどころかさっきのキックオフの時しか相手側に入ってないぞ!」「コラー真面目にやれ全日本!」 放送「前半20分、相変わらずオランダユースの猛攻が続いています! 1点奪われてから更に必死に守る全日本ですが反撃にチャンスがまるで巡ってきません!」 葵「くそっ!なんで攻撃できないんだよ!」 中里「何故こうもボールに触れぬ!?」 岬「セカンドボールを全部向こうに押さえられて、支配率が悲惨な事になっている…」 松山「(そ、そうか…ようやく分かった!オランダの戦い方は監督の言った通り俺の理想だったんだ! まるで攻撃だけじゃなく守備まで常になだれ攻撃をしているみたいな、流れる様な 全員攻撃と全員守備の実現!特定のエースに頼るんじゃない、チームとしての強さ! 俺がふらので挑戦し続け、遂に実現出来なかったサッカーが敵として現れるなんて…!)」 流れを掴まれるどころの話ではない、完全に防戦一方にされると言う体験に 全日本ユースは完全に圧倒されていた。個で劣る上に集団で更に劣る場合はどうすれば良いのか? 今の彼らに縋れる物は精々精神力位の物だった。 放送「おおっとォ!ここでまたしてもイスラスくんがボールを持った! 中央からやや左側のルートで全日本PA内への切り込みを狙う!」 イスラス「さあ俺を止めてみせろ全日本よ出来る物ならなさもなくば2点目を献上しろ!」 赤井「何言ってんだか聞き取れねーよ!この…ラップ野郎っ!」
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0ch BBS 2007-01-24