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【楽しい?】幻想のポイズン29【サッカー】
[306]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/03/08(月) 18:10:00 ID:??? 点を取る事にだけ特化したFW――エースストライカー。 それをこのチームから……否、全幻想郷を見渡して探そうとしても……。 まず間違いなく選ばれるのは、リグルではなく反町である。 チーム内外問わず、誰に聞いた所で、殆どの者はそうであると認めるだろう。 リグルをエースストライカーだと思うのは、一部の人間やチルノくらいなものである。 それはまごうことなき事実にして、今は絶対に動かぬものだ。 幽香「キャプテンのエースストライカーとしての凄さはあなたも良く知っているでしょう。 あのドライブスコーピオンだって、キャプテンのシュートコントロールの精密さがあるからこそ。 八意永琳がつかなければならない程の評価を、キャプテンは受けているのよ」 リグル「うっ……うううう……」 幽香「あれでキャプテンがマスターオブレッドサン級のシュートを身につけたらと思うと……空恐ろしいわね」 リグル「じゃあ私は今まで何の為に……何の為に、このチームで頑張ってきたの……。 私はエースストライカーとして……戦ってきたのに……」 幽香「知らないわよ。 ただ一つ言える事は、あなたがいなくても苦しい場面はあったでしょう。 ただ、それでも勝てない試合というものはなかった筈。 逆に、キャプテンがいなければ絶対に勝てなかったという試合は……あったでしょうね」 残酷な幽香の言葉はリグルの胸に突き刺さり、リグルは嗚咽を漏らし続ける。 エースストライカーとして、微力ながらも尽くしてきたこのオータムスカイズ。 しかし、実際にはリグルはエースストライカーでも何でもなく。 或いは、不必要だった事もあったのではないかという。 ならばリグルは一体何なのか……一体何の為に、今まで頑張ってきたのか。 今まで自分がやってきた事が何もかもが無意味なものに思え始め……リグルは、自身の存在意義を見失いかけるが……。 幽香は、そんなリグルの頬を軽くデコピンし……瞬間、パァンッ!!という破裂音が響き渡る。
[307]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/03/08(月) 18:11:43 ID:??? リグル「うぎゃああっ!?」 幽香「今まで頑張った? なら、問うけれどあなたは何を頑張ったの……」 リグル「れっ、練習だよ……必死にやってきた! 今まで必死に、一生懸命やってきた!」 幽香「馬鹿言うんじゃないわ。 その練習ってのはキャプテンの指示した練習でしょう。 人に言われてやった事をやってるだけで……どうして、エースになれるっていうのよ!? エースストライカーとは、その一人の選手がいるだけで勝利を呼べるだけの絶対的強者。 そんなものに、他人と同じ事をするだけでなれると思うですって? あなたは何を考えてるの……それで、どうしてエースストライカーだと胸が張れるの。 あなたが1だけ伸びれば、ほかのものも1伸びて……結局は同列でしょうが!」 リグル「うっ……」 幽香「そう簡単に最強の称号が手に入ると思ってるなら、あんたがエースストライカーになれる訳が無い!」 リグル「なら……幽香や、レミリアみたいな奴も人とは違う練習をしてるの……?」 幽香「んな訳ないでしょう。 私は元から強いもの」 リグル「そっ、そんな! そんなのずるいよ!」 幽香「ずるくも何も無いわよ。 それが才能というもの、持って生まれた天賦の才。 それの代表みたいな霊夢なんて練習しなくったって、あなたのルーレットを一瞬で模倣したでしょうが。 そして、あなたには無いものよ」 リグル「なんで私には無いの……」 幽香「知らないわよ。 このチームには二人神様がいるけど、神様に聞いてもわからないんじゃない? ただ、それが無いからって諦めるかそれとも戦うか……決めるのは、動くのはあなたしかいないわよリグル」 リグル「………………」
[308]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/03/08(月) 18:12:55 ID:??? 掴んでいた胸倉を離し、リグルを放り投げてから立ち上がる幽香。 リグルは眉を八の字に曲げ……未だに涙目になりながら、そんな幽香を見つめる。 そして、幽香はリグルを一瞥すると扉に手をかけ……最後の言葉を呟いた。 幽香「いい事、リグル。 最強を目指すのならばチルノのようにありなさい。 自信だけは何があっても失ってはならない……。 そして、貪欲でなければならない。 ピンチの時ほど、強者はふてぶてしくも笑うのよ。 あなたは弱い……それでも、あなたは蟲の王よ」 リグル「………………」 パタン
[309]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/03/08(月) 18:14:21 ID:??? 扉が閉まり、再びリグルの部屋には静寂が戻る。 自身が完全にエースストライカーでは無いのだ、と理解をしてしまったリグルはしばし呆然とし……。 幽香の言っていた言葉を、もう一度、最初からリピートをする。 リグル(私はエースストライカーじゃない……反町がエース……) それは、認めたくはなかった事実。 リグル(私は弱い……いてもいなくても差し支えない……) それは、抗いたい真実。 リグル(人に言われてやった練習は……頑張ったと、胸を張れない……) それは、高みを目指すのならば避けて通れない真理。 リグル(ピンチの時ほど……ふてぶてしく笑う。 自信は絶対失わない……) それは、最強の妖怪が残した言葉。 リグルは、その言葉達を3度程リピートした後……不意に部屋の中に放置していたボールを手に取り、考える。 リグル「………………」
[310]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/03/08(月) 18:15:59 ID:??? 先着1名様で、 尺取虫の縮むのは…→!card= !とcardの間のスペースを消してコピペして下さい。 マークによって下記の表に従い分岐します。 JOKER→その時、リグルに不思議なことが起こった……。 EXリグル「私は……EXリグルだ!」 ダイヤ・ハート・スペード→リグル(私はエースだ……!) 自分に言い聞かせ始めた クラブ→リグル(反町は、何で私をエースだって認めてくれたんだろう……) やはり反町が気になった
[311]森崎名無しさん:2010/03/08(月) 18:16:46 ID:??? 尺取虫の縮むのは…→ ダイヤ4 =
[312]森崎名無しさん:2010/03/08(月) 18:17:05 ID:??? 尺取虫の縮むのは…→ クラブQ =
[313]森崎名無しさん:2010/03/08(月) 18:22:57 ID:??? あぶ
[314]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/03/08(月) 18:54:11 ID:??? >尺取虫の縮むのは…→ ダイヤ4 =リグル(私はエースだ……!) 自分に言い聞かせ始めた ===================================================================================== 反町が何を思ってエースストライカーと認めてくれていたのか。 そして、何を考えてポストプレイを褒めてくれたのかは……今、ここで考えても当然わからない。 だが、それを考える前にリグルに出来る事は――やらなければならない事は山ほどある。 リグル(私はエースのリグルだ……エースストライカーだ……) ボールを見つめながら、何度も何度も自身の心の中で呟き続けるリグル。 無論、今は自身がエースストライカーで無い事くらいわかっているが……。 それでも、リグルはエースストライカーになる事に固執をするのだ。 幽香の言う通り、今のリグルの能力は余りにも低い。 以前に比べて成長はしたとはいえ、それはあくまで以前に比べればだ。 反町にも、レミリアにも、まるで及ばない自身の得点能力では無視されるのも仕方ない。 エースストライカーでないという目で見られるのも、仕方ない。 リグル(でも……私はエースストライカーだ……! このチームに、絶対に必要な選手になるんだ……!! 私がいるから勝てた、絶対に……言わせてやるんだ! エースだ……エースだ……私はエースなんだ……!) 大会まで、時間は無い。 本当に間に合うのかという疑問は、あまり頭の良くないリグルでも思い浮かぶ。 しかし、リグルはあくまでも胸を張り……前を向いて何度も自分に言い聞かせる。 リグル「ハッハァ!」 大丈夫、まだ笑える。 リグル「……私はエースのリグル・ナイトバグだ。 何がなんでも、次の大会では点を取りまくってやる! 反町だって、もうポストプレイがどうだとか言わない。 言わせない。 私がこの幻想郷の……絶対的エースストライカーになってやる! ハッハア!!」
[315]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/03/08(月) 18:55:12 ID:??? こうして、リグルが高笑いをしているのを……幽香は廊下で、聞き耳を立てながら聞いていた。 そして、ゆっくりと頷きつつ小さく安堵の溜息を吐く。 幽香(頑張りなさい、リグル。 ……あなたに才能があるとは言わない、必ずエースになれるとは言わない。 少なくとも、このチームのエースであるキャプテンはあなたが考えている以上に今まで努力をしてきている筈。 それと同じか、それ以上の練習をしなければ……あなたはエースにはなれない。 大会までに間に合うかについては、私にもわからないけれど……。 やらなければ、結局は同じ……ならば、やってやりなさいリグル) リグル「ハッハア! ハッハアアア!! ハァァァ〜!」 幽香(……でも、もう笑うのは止めておきなさい。 ちょっと近所迷惑) その後、しばらくは高らかにリグルが笑い続けていたのだが……。 やがてうるさいと周囲からの苦情があり、リグルはそれらに平身低頭で対応。 そんなリグルを幽香は若干呆れたような顔を見るも……すぐにそれを苦笑に変え。 リグルは謝りながら素早く部屋へと引っ込んでいった。 幽香(……度が過ぎるのよねぇ、何事も。 ……まあ、そこが面白いんだけれど) リグル(心の中で笑おう。 ハッハァー! ハァー!!) もしかしたら何か勘違いをしているのかもしれないリグルに、肩を竦めて自室へと戻る幽香。 そして、反町はそんな中、一人明日の練習に備えて睡眠を取っているのだった。 反町「むにゃむにゃ……」 六十三日目 木曜日 終了 ※早めの時間に寝たので反町のガッツが回復しました。 300/760→600/760 ※リグルと幽香の感情が 幽香→(友人)←リグル から 幽香→(親友)←リグル になりました。 ※リグルの感情 リグル→(幻想郷一にする)→オータムスカイズ が復活しました。
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0ch BBS 2007-01-24