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【これで安心】森崎が幻想入り 11話目【ポスト神】
[110]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/28(日) 22:54:33 ID:cGdKb/cY サディスティック幽香→ スペード10 ホタルックリグル→ スペードK 26〜30→リグル、進化。いずれかの能力2つが+3 & 必殺技習得 & 必殺技フラグ獲得 リグル「(今度こそ……!)」 タタタタ……ダダダダダダダダダダダッ!!! PA上空に上がったボール目指して走りながら、リグルは幽香の言葉を思い出す。 幽香『蹴る相手がボールだろうと、それ以外だろうと……重要なのは、自分の力を効率良く対象に伝えることよ。 その点、貴方の飛び蹴りのフォームは脚力そのものを生かすのには向いてないわ。 ……ハァ? それじゃあどうすればいいのか? その位自分で考えなさい。羽虫の頭脳でもそれくらいは出来るでしょ』 相変わらずの辛辣な口調。しかし、その指摘自体は確かに正しかった。 従来のリグルキックでは、ボールに載るのはリグル自身の突進力のみ。そこにさらに脚力を加えるにはどうすれば良いか。 ……思い出すのは、スカーレットムーンズ戦の同点ゴール。 リグル「(ここでっ!)」 ダダダダ……ダッ!! グルッ!! 地面を蹴り……そして、勢いを殺さないまま空中で前転する。 ボールを捉えるのは足の甲ではなく踵。それならば、突進力に加え、同時に脚力をも生かすことが出来る……!
[111]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/28(日) 22:55:41 ID:cGdKb/cY リグル「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 バギィッ!! ドグアアォォォオオンッ!! 天才薬師のそれのように、何らかの変化がかかっているわけではない。 ただの愚直な直進。だが、そこに秘められた強烈なパワーがゴールネットを突き破る! ジジジッ……バサァッ! ネットに穴を開け、それでも止まらずに彼方へと吹っ飛んでいくボール。 足から綺麗に着地したリグルは、その結果を見て握り拳を作った右手を大きく振り上げた。 リグル「っっっっやったぁぁぁ! ねぇ、見た見た? これって新技だよね?!」 喜びで飛び跳ねながら、センタリングを上げた幽香に向かって叫ぶ。 幽香「そうね……急造にしては中々悪くないんじゃない? 技名は、さしずめ『羽虫墜落』って所かしら」 リグル「やだよそんな名前?! 大体なんで私が落ちるみたいになってるのさ!」
[112]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/28(日) 22:56:47 ID:cGdKb/cY 幽香のとんでもない命名に思わず抗議し……そして、いつの間にか幽香に対しての怯えが無くなっている自分に気づく。 リグル「(あ、あれ……?)」 相手が幽香だということを忘れ、ミスティアやメルランにするように思いっきり突っ込んでしまったリグル。 だというのに、幽香は何も言わないばかりか気分を害した様子すら無い。 リグル「(もしかして……案外、怖くない?)」 幽香「……何変な目でこっち見てるのよ。まさか、一つくらい必殺技が完成したからって満足してるんじゃないでしょうね。 まだ正午まで時間は十分あるわ。練習時間が終わるまでビシビシ扱いてあげるから、覚悟しなさい」 向けられる抜群のサディスティックスマイル。だが、今のリグルにはそれすらもどこか優しく見え…… リグル「ひぇぇぇ、ご、ごめんなさいっ!」 ……る、筈が無かった。 *リグルの能力値のパスとシュートがそれぞれかなり上昇しました。 *リグルが必殺技「前転リグルキック」を習得しました。 *リグルにフラグAが立ちました。何のフラグかはナイショ。
[113]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/29(月) 00:01:33 ID:P2ZMZriU 〜正午〜 〜人間の里・グラウンド〜 幽香「冷めてるのが気になるけど……中々悪くないじゃない」 メリー「そう? 気に入ってくれたなら嬉しいわ」 メルラン「あー、そのたまご焼き私のー!」 リグル「へへ、早い者勝ち……って、ソーセージ取るなぁ!」 ミスティア「(鶏肉は駄目だけど、卵はどうしようかしら……ア、アウト? いや、セーフ……?)」 メイドG「あ、あのあのっ! これ私が作ったんですけど……」 中里「……まるで小学生の遠足でござるな」 森崎「そうだな……」 小さな水筒のコップを片手に溜息を一つ。 森崎達は現在、グラウンドの片隅で昼食を採っていた。 地面の上にカラフルなシートを敷き、重箱を並べて車座に座る……確かに、小学生の遠足そのものである。
[114]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/29(月) 00:03:08 ID:P2ZMZriU 中山「まぁ、たまには外で食べるのも良いんじゃないか?」 おにぎりを頬張りながら中山が言う。 ちなみに、重箱の主な中身は玉子焼きとソーセージとおにぎり(梅干し)。 まさに王道かつ最強のメニューである。作ったのはバリバリの西洋人(メリー)であるが。 森崎「いや、別に文句はないぞ? いちいち帰ってたら時間もかかるしな……ん? なんだこりゃ」 重箱の隅に、他のものより僅かに小さいおにぎりを発見する森崎。 何気なくそれを取皿に取った瞬間、視界の隅でG番がガッツポーズをとった。 森崎「(大きさ意外は何も変わらんか……ま、多分最後に残った分で握ったから小さくなったとかだろうな)」 ミスティア「(う、うん! 卵はオッケー、今決めた!)というわけで、私にもその卵焼きちょうだい!」 レティ「ちょ、ちょっと?! いきなり危ないわよ、ミスティア」 穏やかながらも騒がしい、いつものフォーレスツの食事風景。 ……だが今日は、そんな光景も長くは続かなかった。 咲夜「……ん? あれは……」 「それ」に真っ先に気づいたのは咲夜。 今まさにグラウンドの入り口からこちらへと向かってくる二つの人影を目にした彼女は、思わず眉をひそめる。
[115]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/29(月) 00:04:19 ID:P2ZMZriU 森崎「あれは……六花と七花か? どうしたんだ、あいつら」 次に気がついた森崎も、全く同じ表情を浮かべる。ただ彼女たちが現れただけなら問題はない。 二人が彼女たちを訝しんだ理由は……六花と七花の全身が、まるで川にでも落ちたかのようにずぶ濡れだったからであった。 七花「……さ、咲夜様、森崎様! 助けてくださいっ!」 六花「七花! 落ち着くでございます! ここまで来れば、流石にもう追って来ないでございましょう」 咲夜「……どうしたの、一体」 七花「つ、辻斬りが、辻斬りが……!」 咲夜が静かに問いかけるものの、七花はうわ言のように「辻斬りが」を繰り返す。 ……彼女が十分な落ち着きを取り戻すには、そこから五分の時を必要とした。 ……… …… …
[116]森崎名無しさん:2010/03/29(月) 00:05:13 ID:??? 今更刀を盗られた腹いせに斬り捨てを!?
[117]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/29(月) 02:12:46 ID:P2ZMZriU ……六花と七花がもたらした情報は、衝撃的なものだった。 森崎「馬鹿な……レミリアが」 咲夜「お嬢様が、負けたですって?」 六花「……面目次第も無いでございます」 彼女たちの話では、こうだった。 この間の練習試合と変わらないメンバーの紅魔館に対し、相手側の守矢神社はMF・東風谷早苗に始め、 DF・八坂神奈子、MF・洩矢諏訪子、さらにはMF・射命丸文とFW・犬走椛を加えた錚々たる面子。 森崎はどの選手のプレイも見たことが無かったが、 彼女たち曰く、ほぼ全員が幻想郷でも一流といって良い程の能力を持っていたらしい。 七花「……それでも、前半は上手くいっていたんです」 折り返し時点でのスコアは2-2。内訳は、紅魔館側はレミリアが2点。守矢神社側は早苗と椛が一点ずつである。 随分な乱打戦であるが、これは両チーム共に攻撃に大きく偏ったチーム故に仕方ないと言えた。むしろ良く守った方であろう。 支配率的には紅魔館が大きく押されていたらしいが、紅魔館の真価は後半にパチュリーを投入してからである。 このまま行けば勝てる。紅魔館は満を持して後半を迎え……そして、「それ」は起こった。
[118]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/29(月) 02:15:47 ID:P2ZMZriU 咲夜「どうしたっていうのよ、一体」 六花「……雨でございます」 森崎「は? 雨って……今日はこんなに快晴だろうが。雨なんか一滴も降らなかったぞ」 雨。それもただの雨ではない。彼女たちが言うには、それはスタジアムの周囲にのみ降り注いだという。 森崎「ふむ……俄には信じられんが、お前らの服が濡れてるのはそういう理由だったって訳か。 ……だが、雨が降ったからどうしたっていうんだ? 確かにプレイはしにくいが、それは相手も一緒だろう」 咲夜「森崎、お嬢様は吸血鬼なのよ。雨……つまり、流水は吸血鬼にとって天敵。 お嬢様ほどの力を持っていれば命には関わらないけれど、とても濡れながらのプレイなんて出来っこないわ」 七花「それに、パチュリー様も雨の中で走り回れるほどお体は丈夫ではありません。 結局、後半はほぼお二人抜きで戦うことになって……」 そこから先は悲惨だったという。 エース二人を無力化された紅魔館とは反対に、 守矢神社はそれまで試合から消えていたMF・洩矢諏訪子がまるで水を得た蛙のような大活躍。 結局、後半はほぼ彼女一人の独壇場となり……最終的には5-2の大差で終わったらしい。
[119]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/29(月) 02:17:15 ID:P2ZMZriU 中山「天候一つでそこまでか……反則ではないんだろうけど。 しかし、そんな卑怯な手を使う人じゃないと思ってたんだけどな……」 六花「いえ……どうも、雨自体は守矢神社側も予想外だったようでございます」 中里「……そうでゴザルな。その雨で損をしたのは、程度の差こそあれ東風殿達も同じでござろう」 ミスティア「え? どういう事?」 レティ「……守矢神社の目的は信仰を集めること。なら、今回みたいに明らかに不自然な雨…… つまり、観客に『卑怯だ』と思われるような手段を使って勝っても意味が無いのよ」 森崎「なるほど……確かに、人気が欲しいのならむしろ今回のことはマイナスになるな。もちろん負けるよりはマシだろうが。 ……だが、そうなると誰がどういう目的でそんな奇妙な雨を降らせたのかが判らんぞ。まさか自然現象じゃあるまいし」 七花「……私たちにも判りません。お嬢様は、下手人を見つけ次第八つ裂きにするって言っていましたけど」 幽香「そんな派手なことが出来る奴となると、この幻想郷でも限られてくるけど…… どうせ、誰かの恨みでも買ってたんじゃないの?」 メリー「あなたがそれを言うのかしら……?」 呆れ顔で呟くメリー。 レミリアが敗れた事情は、納得はできないが大体把握出来た。しかし……
[120]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/29(月) 02:18:18 ID:P2ZMZriU 森崎「……で、さっきの辻斬りっていうのは一体なんだったんだ?」 七花「それは……その、試合が終わった後の事なんですけど……魂魄妖夢様って、覚えてます?」 森崎「ああ……あの刀持った奴だろ? 選手としてはよく覚えてないが、この前白玉楼って所で会ったぞ」 七花「な、なんでそんな所まで行ってるんですか森崎様……? と、とにかく、その妖夢様が試合終了後、いきなりうちのベンチに現れて……」 どうやら妖夢は、あれからずっと七花との勝負……名誉返上の機会を伺っていたらしい。 もちろん、彼女とてサッカー選手。 西行寺と紅魔館が両方とも大会に出場している以上、トーナメントで当たったときに正々堂々と借りを返せばいい事である。 だが…… 中里「そこで、紅魔館のまさかの初戦敗退でゴザルか……。 正々堂々の雪辱は最早成らぬ、それならば場外にても致し方無し……と?」 七花「ええ。いきなり『勝負っ!』って刀を抜かれて……それで思わず逃げてきちゃったんです」 あれは人殺しの目だった、と七花は語る。尤も、妖精に死という概念はないのだが…… 森崎「なるほどな、事情はわかった。……だが、助けろって言うのはどういう事だ? まさか、俺にあいつとチャンバラしろなんて言わないよな?」
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0ch BBS 2007-01-24