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【これで安心】森崎が幻想入り 11話目【ポスト神】
[971]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/16(日) 13:25:17 ID:p3FDTXtQ E 図書室 南校舎の二階奥の扉を、森崎は静かに開いた。 ギィ……という木が擦れる音とともに飛び込んでくるのは、黴臭い本の香り。 幻想入り女学院の図書室。普段の森崎とはまったく縁のない場所だった。 パチュリー「ゴホッ……あら、森崎先生。珍しいですね」 貸出席に座っている生徒が、森崎の姿を認めると同時に挨拶をする。 パチュリー・ノーレッジ。三年B組の生徒であり、かつこの学校の図書委員長を務めている生徒である。 体育の授業は病弱のために常に見学しているので、森崎との関わりはあまりない。 ……………… レミリア「……って、ちょっとちょっと! なんでパチェが出てるのよ?!」 パチュリー「そんなに文句を言われても、シナリオ書いたのは私じゃないわよ。多分、図書室=私ってイメージがあったんじゃないかしら」 レミリア「大体、森崎が本を読むなんて話聞いたこと……はっ、もしかして無意識のうちにパチェに会いに?!」 パチュリー「ケホッケホッ。……そう考えると、悪い気はしないわね」 レミリア「?!」 ………………
[972]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/16(日) 13:27:03 ID:p3FDTXtQ パチュリー「……コホン。それで、図書室に何かご用ですか?」 森崎「いや、なんとなく足が向いただけだ。それより体は大丈夫か? 今少しぼうっとしてたみたいだが」 少しだけ意識を飛ばしていたように見えたパチュリーを森崎が気遣う。 こうして改めて見てみると、実に線の細い少女であった。美しい薄紫色の髪と瞳も、彼女の儚さを一層引き立てている。 パチュリー「大丈夫です。……それで。右手に持ってらっしゃる包みはお弁当ですか?」 森崎「ん? ああ」 パチュリーに指摘されて、森崎は右手に持ったそれをひょいと軽く持ち上げて見せる。 青空色のハンカチに包まれたそれの中身は勿論、食べる場所を探すうちにここまで持ってきてしまった、メルラン特製のお弁当である。 パチュリー「先生には説明するまでも無いでしょうけど……図書室は飲食禁止ですよ」 それまで読んでいた本をぱたん、と閉じながら、パチュリーがジト目で森崎の方を見る。 森崎「……む(そりゃそうだよな。今まで図書室なんて利用した事が無かったからうっかりしてたぜ……さて、どうするか)」 A 「それじゃあ、パチュリーはもう食事を済ませたのか?」 パチュリーに振ってみる。 B 「これは別に良いんだ。どうせ午後からは暇だし、後でゆっくり食べるさ」 今は図書室(パチュリー)に用がある。 C 「これはうっかりしてたな。それじゃあ他で食べる場所を探す事にするよ」 図書室を出る。 D その他。何かあればどうぞ。 *先に一票入った選択肢で進行します。
[973]森崎名無しさん:2010/05/16(日) 13:29:12 ID:2PFEXIs+ B
[974]森崎名無しさん:2010/05/16(日) 13:33:57 ID:??? 司書さん(or担当の先生)はおらんのか?
[975]森崎名無しさん:2010/05/16(日) 13:57:02 ID:y3PByPLg Dそれでも図書室で食事をする
[976]森崎名無しさん:2010/05/16(日) 13:58:03 ID:y3PByPLg 1票だったorz
[977]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/17(月) 14:20:17 ID:WmR9b2zA B 「これは別に良いんだ。どうせ午後からは暇だし、後でゆっくり食べるさ」 今は図書室(パチュリー)に用がある。 パチュリー「はぁ……そうですか。それではご自由にどうぞ」 そういって、パチュリーは再び本に目を落とそうとして……森崎の視線が自分から離れていないことに気づいた。 パチュリー「……気になるのですけれど」 森崎「ん? いや、どんな本を読んでるんだろう、とかな」 パチュリー「意外ですね。本に興味が?」 森崎「本というよりはお前にだな。 授業で関わる機会は殆ど無いし、今のうちに色々知っておこうと思ってな。……ああ、迷惑か?」 パチュリー「ん、別に迷惑では……ゴホッ。……勿論、図書室では静粛に、という観点から見れば迷惑ですけど」 そう言って、パチュリーが周囲を見渡す。 昼休みが始まってまだ間もないということもあってか、周囲に人は殆ど居ない。無人と言っても良かった。 パチュリー「ケホッ。……人と長時間会話するのは苦手なので……それでも宜しければ」 軽く咳き込み、頬を赤らめながら言う。
[978]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/17(月) 14:21:27 ID:WmR9b2zA 森崎「(ふむ。断られるかと思ったが、どうやら嫌われては無いみたいだな……さて)」 A 「それで、今は一体何を読んでるんだ?」 本の内容を聞く B 「担任からは病弱ってだけしか聞いてないが、具体的に何の病気なんだ?」 病気のことを聞く C 「ここにはパチュリー一人だけなのか? 他の図書委員や司書さんは?」 図書室の事を聞く D その他。何かあればどうぞ。 *先に一票入った選択肢で進行します。
[979]森崎名無しさん:2010/05/17(月) 14:26:34 ID:CwMqojqs A
[980]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/17(月) 22:57:41 ID:WmR9b2zA A 「それで、今は一体何を読んでるんだ?」 本の内容を聞く パチュリー「見ますか? 先生にはあまり面白くない本だと思いますけど」 そう言って、パチュリーは開いていたページをついと森崎に見えるように横へ向けた。 まず目に飛び込んできたのは、ずらりと並んだアルファベット。並びからして英語ではない。恐らくはドイツ語だろう。 そして次に目につくのは、タコとも肉塊ともつかぬグロテスクな……生理的嫌悪感すら抱かせる生物の挿絵。 どうやら、びっしりと書かれたアルファベットはこの挿絵の生物の事をずらずらと説明しているらしい。ということは、図鑑か何かだろうか。 森崎「……なんだこりゃ?」 パチュリー「ガントレイの水棲生物です。ケホッ……簡潔に説明すれば、怪物の図鑑ですね」 森崎「(怪物って……ゲームとかに出てくるモンスターと比べても相当グロいぞこれ) ……ふぅん、オカルトってヤツか。パチュリーはそういうの信じてるのか?」
[981]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/17(月) 22:58:45 ID:WmR9b2zA パチュリー「……先生は、やはり信じないと?」 森崎「そりゃな。結局本や映画の中にしか出てこない訳だし。自分が目の当たりにしたってんなら話は別だが」 森崎の回答に、パチュリーは「それは残念」と呟いてから再びページに目を落とす。 ……が、次の瞬間。まるで思い出したかのように…… パチュリー「……それなら、案外森崎先生がオカルトを信じる日は遠くないかもしれませんね」 森崎「は? どういう事だ?」 パチュリー「私が言わなくても、その内判ると思いますよ。……そうですね、早ければ今日の放課後にでも」 意味ありげに微笑むパチュリー。 今の森崎には、そんな彼女の言葉にただ首を傾げる事しかできなかった。
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0ch BBS 2007-01-24