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【これで安心】森崎が幻想入り 11話目【ポスト神】
[986]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/18(火) 01:40:24 ID:HzutRiT6 森崎「(夢って何だ?! いや、それよりもこの状況は明らかに『マズイ』ッ)」 レミリア「……雑草の妖怪風情が言ってくれるじゃない。 良いわ、元々お前みたいな奴が森崎の近くに居る事自体気に入らなかったのよ。ここで綺麗さっぱり消してやるわ……!」 幽香「あら、吸血鬼がそんなに偉いのかしら? その辺を飛んでる蚊だって血くらい吸うわよ?」 言葉を交わしながらも、だんだんとその険悪さを増して行く二人。 紅い少女……レミリアの背中からはいつの間にか一対の黒い羽が生え、幽香の日傘にはバチリ、と目を灼かんばかりの光が集まりだす。 明らかに臨戦態勢。……勿論、森崎を挟んでである。 森崎「(よ、妖怪? 吸血鬼? こいつらは何を言ってるんだ……?)」 あまりの出来事に混乱しながら、森崎は昼休みのパチュリーとの会話を思い出していた。 あの時の彼女の発言はこれを予言しての事だったのだろうか。もしそうならば、ついでに命の危機も予言しておいて欲しかった。 レミリア「小便は済ませたかしら? 神様にお祈りは? 部屋の隅でガタガタ震えながらリフティングする心の準備はOK?」 幽香「全て必要ないわ。……そして、知覚する間も無く死ぬあなたにも無用の物ね」 森崎「おい、お前ら落ち着けッ! せめて俺を巻き込まない場所で……!」 間に立った森崎も必死に現状の打開を試みるが、こうなってしまってはすべてが遅い。 次の瞬間。爆音とともに紅と白の閃光が炸裂し、間にいた森崎の体は襤褸切れのように宙へと舞い……
[987]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/18(火) 01:41:25 ID:HzutRiT6 ……… …… … ガバッ!! 森崎「はっ……! なんだ、夢か……」 森崎が跳ね起きると、そこはいつものメリーの家の自室だった。 窓から見える景色は未だ暗い。どうやら、柄にも無く深夜に起きてしまったようだ。 森崎「酷い夢だったぜ……。いや、既にどんな夢かも覚えてないが……」 半身を起こした跡を見てみると、シーツが自分の汗でびっしょりと濡れていた。もう今夜はこのベッドでは寝られそうにない。 森崎「(どうしたもんかなぁ、替えの布団なんてあるハズも無いし……。しょうがねぇ、明るくなるまで外でボールでも蹴ってくるか)」 そうと決まれば善は急げ。 森崎は早速普段着に着替え、ボールの入った鞄を担いで部屋の外へと出る。 もちろん、屋根の上に居るレミリアや、隣の部屋で聞き耳を立てている幽香に気付くことも無く。 ……そして、今日もいつも通りのメリー家の一日が始まるのだった。 『3年G(がんばり)組森崎先生』 〜完?〜
[988]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/18(火) 01:47:43 ID:??? というわけで、埋めネタ終了です。 まずは、この間本編を疎かにして申し訳ありませんでした! 明日からガンガン進めていきますので……。 レミリアをメインに書くつもりが、結局微妙なことに。どうしてこうなった。ラブコメを書こうとすると指が逸れていくんだ! 新スレは明日立てます。以下は適当に使って頂いて構いません。 意見や要望、あとスレタイ案など頂けると嬉しいです。埋まらなければ後日適当に埋めますので。 ここが悪い! とか改善しろ! とかがありましたら是非どうぞ。 それではまた明日お会いしましょう。次回「魔界vsフォーレスツ・ストライカー伝説リグル!」をお楽しみに!
[989]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/18(火) 20:00:16 ID:??? 新スレ立ちました、URLはこちらです。 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1274178496/l50 これからも森崎が幻想入りをよろしくお願いします。
[990]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/29(土) 19:39:08 ID:??? 六花と七花の馴れ初めが気になる方がいらっしゃるようなので、とりあえず妄想を書き殴ってみました。 本当にこんな事があったのかどうかは私にも判りませんが。 時間軸は一応明記していますが、八日目・幽霊チーム戦の夜です。
[991]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/29(土) 19:40:25 ID:??? ガラガラ…… 七花「はふ〜、ようやくお風呂に入れる……」 お風呂道具の入った洗面器を右手に抱え、メリー家一階の浴室に続く扉を開ける七花。 今日は幽霊チームとの試合があったこともあり、体全体が汚れ、また疲れきっている。 平均以上に入浴を愛する彼女としては、一刻も早く汚れを落としてゆっくりと肩まで湯船に浸かりたかった。 七花「(うーん、もうクタクタ……。そうだ、もうお風呂は私で最後っぽいし折角だから泡風呂でも……)」 六花「……誰でございますか?」 七花「へ? ……あ、六花ちゃん?」 湯船の方に視線を移す七花。すると、そこには既に湯船に浸かっている先客がいた。 立っている訳ではないので判りづらかったが、 妖精として平均的な身長である七花より一回り小柄で華奢なその少女は、 丁度今日の試合で七花と共に抜群のコンビネーションでフィールド上を駆け回った、新たな相方であった。 六花「七花さんでございますか。失礼しました、すぐに上がるでございま……」 七花「ううん、いいの。私が気づかずに入っちゃったんだし。それより、出来れば呼び捨てにして欲しいんだけど。 お昼にそう言ったら努力するって言ってくれたじゃない?」
[992]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/29(土) 19:42:06 ID:??? サァァァァァァァァ、と頭からシャワーを浴びながら、七花が笑って言う。 熱い湯が彼女のしなやかな長髪を濡らし、そのまま緩やかな体のラインに沿ってさらさらと流れてゆく。 六花「む、たしかに言ったでございますが……しかし」 背中越しに、六花の逡巡する気配を感じ取る七花。 どうやら呼び捨てにするのが嫌というのではなく、どこか遠慮しているような様子である。 七花「(そういえば……六花ちゃんと私って、森崎様の所に来るまでは殆ど話したことも無かったんだっけ)」 体を洗いながら、ふとそんな事を思う。 決して二人の間に接点がなかったわけでは無い。 レミリアに仕えるようになったのもほぼ同時期であるし、紅魔館では寝起きする部屋も同じである。 だというのに、二人はこれまで殆ど会話という会話をしたことさえなかった。 いや、「二人は」という表現は誤りだったかも知れない。七花に限らず、六花と親しいといえるメイドは紅魔館には一人も居ない。 もちろん六花が他のメイドとの関わりを拒絶しているのでもなければ、特に孤独を好んでいるわけでもない。 ただ、なんとなく。他の妖精たちと比べて落ち着いている六花は、ひっそりと紅魔館の薄闇の中に埋没していたのだ。 七花「(うーん……いつも不機嫌そうな顔してるけど、華奢だしお人形さんみたいだし……可愛いよね)」 湯船が熱いのか頬を赤く染めている六花の顔を見ながら、七花も僅かに顔を赤くする。
[993]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/29(土) 19:43:12 ID:??? 七花が六花の外見を好ましく思っているのは確かだった。 だが、そんな上辺を超越して彼女が六花に対して抱いている感情は、ある種の一体感であった。 彼女と一緒なら何でもできる。いや、そもそも彼女は自分の半身なのではないかと、そんな錯覚すら抱くほどだ。 七花「ね、六花ちゃん。私も一緒に湯船に浸かっていい?」 六花「……狭いでございますよ」 七花「大丈夫! 人間用のお風呂だし、元々私たちには大きいくらいでしょ」 体を洗い終えた七花は蛇口をきゅっとひねってシャワーを止めると、そろそろと先客の居る湯船へと近付く。 六花「ん……」 六花もあえて制止しようとはしなかったが、 やはり気恥ずかしいのか後ろを向き、自然と二人は膝を抱えて背中を合わせるような形になる。 ちゃぷり、と僅かに水面が波打つ音。 体を包む湯とお互いの背中の温かさを感じながら、ふたりはしばしの沈黙に身を委ねる。 その沈黙を先に破ったのは、やはり七花だった。 七花「ねぇ、六花ちゃん。何であの時私にボールをくれたの? 別に私じゃなくても、六花ちゃんなら鈴仙様や美鈴にも出せたはずだよね」
[994]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/29(土) 19:44:15 ID:??? 背中越しに語りかける。 彼女の言うあの時とは、勿論今日の幽霊チーム戦の前半終了間際……七花にとって決定的な転機となった時のことだ。 あの時、確かに六花は無数のパスの選択肢を持っていた。 しかし最終的に選んだのはとても攻撃参加は出来そうにない七花。それも、七花が零したボールだから、という理由でだ。 六花「……笑われるかもしれないでございますが。 貴方と一緒なら誰が相手でも負けはしない……何故か、そんな事を思ったのでございます」 消え入りそうな声。だが、七花はそれを聞き逃さなかった。 七花「本当? えへへ。それじゃあ私たち、同じだね」 六花「一緒とは?」 七花「私だって、六花ちゃんと一緒なら何だって出来る気がするもん。これって両想いって奴だよね」 七花が笑う。勿論、彼女には後ろにいる六花がどんな表情をしているのかは判らない。だが。 七花「……一緒に居よう? これからはずっと、さ」 言った瞬間、彼女は自分の顔がさあっと赤くなるのを自覚した。 いくら女同士とはいえ、今の言葉を口に出すのは中々勇気が必要だった。お互いに顔が見えないこの状況に、七花は密かに感謝した。
[995]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/29(土) 19:45:31 ID:??? 長い逡巡。そして…… 六花「……ええ。私も、あなたと一緒にありたいと思うでございます」 たったそれだけの言葉で、七花の心臓が跳ねる。 そして再び訪れる……今度は若干の気恥ずかしさが混じった沈黙。 七花「そ、それじゃあお近づきの印にさ。とりあえず七花って呼び捨てで呼んでよ。ね、いいでしょ?」 再び、背中越しに六花の逡巡を感じる。だが、今度は答えが返ってくるのにそう長くはかからなかった。 六花「……七花」 七花「うん。……六花ちゃん」 六花の言葉に七花は胸の中に暖かいものを感じながら、出来る限り自然に名前を呼び返す。 たったそれだけの事が、何故か二人にはとても重要な事のように感じられて…… 六花「七花」 七花「六花ちゃん」 背中合わせのままで。 まるで熱に浮かされたように、何度も何度も、お互いの名前を呼び合った。
[996]森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/05/29(土) 19:47:28 ID:??? とりあえずここまで。 改めて読み返すと、幽霊チーム戦のメイドコンビには本当に何かが憑いていた。
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0ch BBS 2007-01-24