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【正常期よ】キャプテン森崎37【永遠なれ】
[341]2 ◆vD5srW.8hU :2010/06/11(金) 18:42:06 ID:TbXKwX7w ★松山のドリブル特訓→ 4 + 5 ★ 5〜9→フラグA獲得。 ----------------------------------------------------------------------------- 松山「(ドリブルの目的は究極的にはボールを取らせない事であって、ボールを運ぶ事ではない。 言われてみれば当然の事だが…ボランチの俺には特に重要な考え方だな。 俺がドリブルをする時は、仕切り直しか奪ったボールを奪い返されない為だ)」 松山は三杉の助言を頭の中で反復しながらドリブルに励んだ。 それに連れて最初は考え無しに行われていた動きも段々とおぼろげなイメージに収束し始める。 松山「(逆にボールを運ぶドリブルと言ったらどんな物があるだろうか? ウチのドリブラーと言ったら翼、日向、三杉、葵、中里、森崎辺りか…)」 パワー、スピード、テクニック全てを兼ね揃えた完璧に近い翼のドリブル。 技は最低限しか使わず身体能力で相手を文字通り蹴散らす日向のドリブル。 今は錆付いたがかつては芸術的な程素早く正確だった三杉のドリブル。 細かな体重移動と巧みなボール捌きを組み合わせた葵のドリブル。 加速力と最大速度を兼ね揃えた緩急自在な中里のドリブル。 抜群の瞬発力を全く損なわずに済むテクニックを駆使する森崎のドリブル。 瞼に焼きつく程見てきた仲間達のドリブルが順番に脳裏を過ぎり、そして消えていった。 松山「(どれも俺の目指すドリブルじゃない。俺に出来るとも思えない。 だが必ずある筈だ。俺に出来る、俺がすべきドリブルが…ボールを運ぶ為ではなく ボールを取らせない為のドリブル…相手の守備を阻む為のドリブル! …くそっ!何かを掴みかけている感覚はあるが、後一歩の所でイメージが定まらない…!)」 この夜松山は地味で静かな苦闘を遅くまで続けた。 *松山にフラグAが立ちました。
[342]2 ◆vD5srW.8hU :2010/06/11(金) 18:44:25 ID:TbXKwX7w いったんここまで。
[343]2 ◆vD5srW.8hU :2010/06/14(月) 11:54:51 ID:z3B8mzHS 翌日、全日本ユースは空を超えた。アジア最終予選開催国、インドネシアに向かって。 〜インドネシア首都ジャカルタ、スカルノハッタ国際空港〜 石崎「はるばるやってきましたァインドネシア!」 松山「東南アジアってどんな所かと思っていたけど、空港自体はあんまり目新しくないな」 三杉「空港はね。一旦空港を出ると、日本との違いに驚く事になるよ」 葵「ん〜…」 山森「どうしたんだ葵くん、キョロキョロして」 早田「トイレなら早めに行っとけよ」 葵「いえ、違うんです。記者とか集まってないのかな〜って」 井出「流石にそれはないんだな。日本は優勝候補扱いだけど、そもそもインドネシアは 日本以上にサッカー後進国なんだな。今回の予選もサッカーファンしか注目していないんだな」 森崎「ふふん、記者会見とかされたかったら俺くらいビッグになりな」 数時間のフライト後全日本ユースは目的地にたどり着いた。 空港らしく周りは人ごみだらけだったが、誰もがサッカーとは関係なさそうで 一部の選手達が期待した様な報道陣による豪勢な出迎えなどはなかった。 しかし報道陣ではなかったが、全日本ユースに熱の篭もった視線を注ぐ者達も居た。
[344]2 ◆vD5srW.8hU :2010/06/14(月) 11:55:18 ID:z3B8mzHS ブンナーク「ついにお出ましだぜ、噂の日本が」 ファーラン「やっとか。散々待たされたな」 サークーン「えーと…モリサキってのはどれだ?」 チャナ「あれだな。写真通り偉そうな顔してやがる」 それはバラバラな体格を持った4人組で、皆同じ色のジャージを着ていた。 より正確に言えば、タイの国旗を胸に縫い付けたジャージだった。 見るからに強そうな鍛え上げられた体を持つのがシンプラサート・ブンナーク。 ムエタイからサッカーに転向したDFで、タイユースのキャプテンを務める。 彼の側に並ぶ3人はそれぞれ1歳違いの3兄弟で、身長は大幅に違うものの皆細身だ。 長男のファーランは中背、次男のサークーンは長身、三男のチャナは小柄であり この三人、コンサワット兄弟はセパタクローの天才兄弟としてタイ国内では有名である。 彼らの視線は森崎に集まっていた。打ち倒すべき目標として。 チャナ「兄ちゃん、じゃあ軽く挨拶代わりと行くかい」 サークーン「おう」 ブンナーク「盛大にやれよ。なんなら頭にぶつけても構わねえぞ」 バッ! ガッ! シュバアッ! 政夫・和夫『!?』
[345]2 ◆vD5srW.8hU :2010/06/14(月) 11:55:41 ID:z3B8mzHS ファーラン「いけェコンサワット3兄弟末弟チャナ!」 チャナ「おう!」 バシュウウウウウウッ!! そしてコンサワット兄弟はニヤついたブンナークが見守る中サッカーボールを空に放り投げ、 チャナがファーランとサークーンが差し出した片足の裏を使って高く飛び上がり、 空港の天井ぎりぎりの高さでオーバーヘッドキックを放った。 ギュォオオオオオオオオオオオン! 森崎「!?」 バシッ! 幸いボールの威力自体は大した事はなく、森崎は不意を突かれながらも振り向き様にワンハンドキャッチに成功した。 早田「な、なんだなんだァ!?」 見上「なんの騒ぎだ!」 中山「ボールじゃないか!こんな人ごみだらけの場所で何処から…」 パチパチパチパチ… チャナ「へへっ、ナイスキャッチ」 サークーン「噂通りやるじゃないか」 ファーラン「これなら本番では手加減は要らなさそうだな」
[346]2 ◆vD5srW.8hU :2010/06/14(月) 11:56:05 ID:z3B8mzHS そして驚きどよめく全日本ユースの前でタイユースの主力4人はニヤニヤと拍手を送ってきた。 突然の非常識な行為に誰もが呆気に取られる中、井出が前に進み出て素っ頓狂な声を上げる。 井出「ああっ、あいつらはタイユースの4人なんだな!キャプテンのブンナークとコンサワット3兄弟だな!」 ブンナーク「ご名答だぜ。セパタクローの恐ろしさ、分かってもらえたかな?」 政夫「…和夫、見たか?俺達より高く飛んでいた…」 和夫「ああ、土台を二人にしていたな。面白いアイディアだぜ」 森崎「(いきなりフザけた事してきやがるな…どうしてくれよう?)」 A 「警備員さーん!こっちに不審人物が4人居ますよー!」 B 「返しておくぜ。そらよっ!」ロングキックで蹴り返す。 C 「焦るなよ…フィールドでちゃんと相手してやるさ」クールに受け流す。 D 「えーと、ゴミ箱は…あったあった。ポイッとな!」ボールをゴミ箱に捨てる。 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1274058672/l50にて ☆2010/6/14 11:30:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 15 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。どれか一つに確定した場合はその時点で投票を 止めて下さい。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
[347]2 ◆vD5srW.8hU :2010/06/14(月) 11:57:30 ID:z3B8mzHS 訂正:投票時間は12:30からです。
[348]2 ◆vD5srW.8hU :2010/06/15(火) 01:12:31 ID:rJ3rRuE0 まさかまさかの日本勝利! てっきり0−1か1−2で負ければ及第点だと思っていたのに… いやあ、今夜はよく眠れそうです。 予想通り更新が減っていますが、ご容赦下さい。
[349]創る名無しに見る名無し:2010/06/15(火) 01:42:51 ID:1oPkczHt 手に汗握る観戦乙でしたw いや〜、よかったよかった。
[350]創る名無しに見る名無し:2010/06/15(火) 17:19:10 ID:wgVxJZAG 予選敗退にしても全敗と1勝2敗じゃ全然気分違うもんねw 初戦がカメルーンで本当によかった
[351]2 ◆vD5srW.8hU :2010/06/17(木) 11:57:48 ID:ye6tW8xF >C 「焦るなよ…フィールドでちゃんと相手してやるさ」クールに受け流す。 ファーラン「へえ…この程度じゃ動じないってか?」 森崎「シューターっていう人種は大抵キーパーを挑発してくるもんでな。 俺を怒らせたかったら試合でゴールを奪うのが手っ取り早いぜ?」 慌てたり怒ったりするチームメイトが多い中、森崎は冷静だった。 本人の言う通り彼は数多の挑発を受けてきた上、 そもそも自分から挑発しに行くタイプなのでこの程度では怒る気にもならなかったのである。 ブンナーク「カカカッ、気に入ったぜ!益々お前の首を貰うのが楽しみになった!」 森崎「俺の首が欲しいのか?それは分かりやすいな。 確かに俺の首はどでかい勲章になるぜ。取れれば、の話だが」 ブンナーク「おう、俺はブラジルでプロ契約をしたお前に勝ったと言う勲章を 引っさげてリーガ・エスパニョーラに殴りこみをかけるんだ!協力頼むぜ?」 三杉「ずいぶんと自信がある様だが…森崎以外は無視かい?」 若島津「だとしたら調査不足にも程があるな」 サークーン「グハハ、安心しな。モリサキ以外もちゃーんと調べてあるぜ」 チャナ「ジャパンカップとアメリカユースの試合はしっかり見てあるぜ」 見上「…そこまでにしろ。これ以上騒ぎを起こすんじゃない」 やがて森崎だけでなくチーム全体がタイユースの4人組と対峙し始め、 スキャンダルを起こしたくない見上が割り込んだ。
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0ch BBS 2007-01-24