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【火の鳥と荒鷲と】キャプテン松山24【地獄の鴉】
[610]森崎名無しさん:2010/07/09(金) 01:23:36 ID:nEvHvskg B Dパイタッチといきたい、いけない
[611]森崎名無しさん:2010/07/09(金) 01:26:19 ID:gWQ9RZDE Dパイタッチ 自分だけでも選びたい。
[612]森崎名無しさん:2010/07/09(金) 01:29:29 ID:WZ2crhkY >>611 くっ、先に一票入れられたぜ じゃあ C
[613]森崎名無しさん:2010/07/09(金) 01:30:46 ID:jrLjAbdA E
[614]森崎名無しさん:2010/07/09(金) 01:32:28 ID:5nB+kC9M A だが挨拶!
[615]森崎名無しさん:2010/07/09(金) 09:51:10 ID:??? なんかキャプレナのレナートがいるよ乙でしたー
[616]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/09(金) 23:48:55 ID:??? >>611-615 キャプレナさん伝説の選択ですねー。 実はそれが呼び起こされるよーな選択肢としてDを入れました。 A ともかく挨拶をする 気分を落ち着けた松山が、「久しぶり」と挨拶をし返すと、紫は口元を綻ばせるのを扇子で隠すようにし。 霊夢のほうは眉を寄せてジト目になった。 霊夢「相変わらずぼのぼのしてるのは変わってないわね……。 こんな胡散臭い妖怪が目の前にいるんだから、挨拶の前に状況確認程度はしなさいよね」 紫「霊夢の場合それが済んだら問答無用で退治にかかるのよねぇ巫女というより通り魔みたいで怖いわ」 霊夢「妖怪に言われたくないわ本気で」 かけあいを聞きながら、松山が周囲を見回すと、今いる場所はエントランスホール脇に設置された階段の上だった。 階下からは大勢の人の気配がして騒がしい。 微かに聞こえる話し声を拾うと、さとりやこいし、ピルロ達はそちらへ纏めて降ろされてたと知れた。 松山「と、とにかく話は後にして、ひとまず降りてみんなのとこへ……」 紫「あっ待ちなさい。 余人を交えず話したいことがあるの。……ここだと難しいかしら?」 身を乗り出しかけた松山は、真後ろの声に反応する暇すらなく、一瞬の早業で全員スキマに飲み込まれた。 しかし今度はどこへも送られず前言通り邪魔が入らぬスキマ空間の内側で、スキマ妖怪は心からの微笑みを浮かべた。
[617]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/09(金) 23:50:00 ID:??? 紫「これで落ち着いて話ができるわ。無意識にも聞き耳たてられないし一安心ね」 松山「(毎回こうされる度思うが……拒否権や立場に斟酌することってあるんだろうか)」 霊夢「博麗の巫女の前で堂々人攫いして挙句私まで攫うとは良い度胸じゃない表出ろてか出しなさい」 シャンハイ「あ、あのそんな喧嘩腰では……」 半ば諦観混じりな嘆息を零す松山。 一触即発な霊夢と、彼女を宥めるシャンハイ。 だが状況の作り手な張本人は、愛想よく笑ってはいるが反省色は微塵も見せず、沈静化も待たず朗々と話しはじめた。 紫「さて、それじゃね、本来地底の妖怪と関わりを避けたい私が霊夢を連れてきた理由から……。 ん〜平行世界と時空の分岐のお話から始めるのが、一番スムーズにいくかしら?」 松山「い? いやいやいや!? ちょっと待った! んなこの状況と全然関係ないSF講釈なんて始められても困――」 紫「それが関係あるのよ。 ふぅ……私としては、この件に霊夢は噛ませたくなかったのだけどね」 霊夢「……」 紫「判り易くするのに、松山君に身近な……北海道のある中学校の話をしましょうか。 劣悪な環境で他県の選手の何倍もの努力を重ねながら、一度も優勝の栄冠に輝けなかった男の子の話ですわ」 松山「な!?」 話の繋がりが全く読めずに、松山は絶句してしまう。 しかし紫は聴こえなかった振りをし……松山を放置して何故か霊夢とシャンハイに確認を取ったりした。
[618]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/09(金) 23:52:18 ID:??? 紫「どう? 聞きたくないかしら?」 シャンハイ「……ちょっと聞きたいかも」 霊夢「さっさと話しなさいよ」 紫「満場一致ね。よかったわ」 松山「何ィ!?」 慌てたあまりに、松山は紫の肩を掴むように手を伸ばすが、それを華麗に回避し紫はいやいやと体をくねらせおどける。 紫「いやぁんそんな怖い顔しなくても……。 ふふ安心してちょうだい。松山君の過去の痛みに触れるわけじゃありませんから。 もっとも……そちらはある程度解決したのかしら、ね?」 その時の紫の微笑みはあまりに綺麗で、不意打ちを受けた様に松山が停止。 引き止める間もなく、距離を離され……紫は出だしからこう喋りだした。 紫「北海道・雪国のふらの中学サッカー部……。 グラウンドは雪で覆われ、練習もままならない。 部員全員で雪かきに明け暮れ、一日を過ごし……翌日どころか午後にはまた降り積もる。その繰り返し。 頭を下げて体育館を借りても他の部活と共用でしかなく、他校の練習量に追いつくには血の滲む努力が必要ね?」 それはまるで苦闘する姿を、実際その目で見てきたかの様に実感の篭もる口調で……。 サッカーを続けるには過酷な環境下に置かれ続けた松山が過去を呼び起こされて、知らず下唇を噛む中で、紫は続けた。
[619]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/09(金) 23:53:47 ID:??? 紫「でもそうまでしても、決して全国には手が届かなかった。何故かしらね?」 松山「……。それは……南葛や東邦が俺たち……ふらのより強かったからだ。 どんな言い訳を重ねても、強いチームがコマを進めた。それが結果であり全てだ」 紫「そうね。松山君が体験してきた重みがある。けれど大正解ではないわ。 教えてあげる。もしふらの中学が全国で最も強い世界があっても……決して優勝は叶わない。許されないの」 松山「――――」 松山は何を言われたのかわからず思考停止に陥った。 ハンマーで殴打されたように体を揺らして……理解に至ると。 どこからか重苦しく獣じみた唸りが。それが自分の口から響いたのに気付くが自制には成功した。 紫「良い自制心だわ。 ……話を続けるわね。 並列世界はね。目に出来なくとも存在するのよ。松山君の世界も勿論幻想郷も、内包する可能性の数だけある。 別の世界では、松山君でもフライハイト君でもない独逸の外来人が守矢に召喚されてるかもしれないし。 また別の世界では、松山君が海外、イギリスのプレミアリーグに乗り込んでる世界もあるかもしれない。けどね」 紫が溜めを作った。次の一言は、松山の臓腑を裂くような痛みを与えるものだが、聞き逃すなと宣告するかの様に。 紫「微細な分岐を幾度も迎え、新しい可能性に至る世界でも、ふらの中学が優勝することだけは決して無い。 そうなれば、可能性に含まれない歴史を辿った歪な世界が誕生してしまうのよ。そして時間は巻き戻るか遡る。 だからどんな世界でも、ふらの中学は敗れずにはいられない。……そうあってこそ、他の可能性が生まれ育つの」 松山「何……っ……だよそりゃあ!!!? じゃあ何か!!? 俺の、俺達の、雪国の大地に揉まれてサッカーをしてきた日々が全部無駄だってのか!? ふざけ……!!!」 紫「無駄ではないわ。 練習を重ねた松山君率いるふらのが敗れてこそ、優勝旗を持ち帰り自信を持って海外に飛び出す選手達が出てくる。 そして南米の王国にも、欧州の強豪にも引けを取らない精強な全日本が生まれる。それが……」 松山「――――――――っ!」
[620]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/09(金) 23:55:12 ID:??? そこでとうとう、黙って聞いていた霊夢がシャンハイと共に一歩進み出る。 自制に手一杯で身動きの取れない松山と、ひとまず口を閉ざした紫との間に割って入った。 霊夢「紫……そこまでにしなさい。今までのどうせ前置きなんでしょ? もういいから本題とっとと話してくれない?」 紫「あらあら怖い顔。 ごめんなさいあんまり松山君の反応が可愛くて興が乗ってしまいました。 さて、本題とは……ようするに、私が霊夢をここまで連れてきた理由なんだけどね。 地底の妖怪を連れ出すプロセス……。 並列して存在する世界で必ずふらのが敗れるのと同じに、地底の妖怪達は一度退治されなくてはならないのよ。 妖怪退治の専門家である紅白の巫女か、白黒の魔女の手によって。 それが為されないまま、地底の妖怪の介入を好きにさせると、幻想郷のパワーバランスが崩壊してしまうの」 それだけは絶対のルール。幻想郷を維持するには何としても遵守しなければならない無二の掟。 故に白黒の魔女……つまり魔理沙が道半ばで目的達成し、地上に顔を出したのを見つけた時はさぞ慌てたと付け足した。 お肌の手入れや、寛ぎ方100選を試す午後の予定全て投げ打って神社に出向き、渋る霊夢の尻を叩いて連れ出したと話す 霊夢「そんな大事なの? 妖怪なんて誰が退治したって一緒じゃない。 魔理沙が勝手に帰ったって、光に萃香に……あの変な奴もいるんだし。 どうとでもなったでしょ?」 紫「霊夢貴女ね……(さっきの富良野の話だけでは届かないみたいね……そんな容易くはいかないか) コホン。 今話したことが私と霊夢がここに居る理由よ。 そこで改めて……私達に聞きたいことはあるかしら?」
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0ch BBS 2007-01-24