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【火の鳥と荒鷲と】キャプテン松山24【地獄の鴉】
[891]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/26(月) 23:06:07 ID:??? A 萃香の能力で選手を萃められないか訊く 松山は地上に早く戻る必要があり、日数を多く割けないことから、勧誘に萃香の力を貸してもらうことにした。 一瞬、沈黙の間。 しかし萃香は、動きを止めたのは純粋に意表を突かれたからだけで、即答でOKと返した。 萃香「私の能力で選手萃めかぁ? くくっ、光は知らんだろうがさ。 実は前にさ、それやろうかと思って見送っちゃったんだよねぇ〜」 萃香は笑いつつ軽く過去を振り返り、神社での一幕、思い出話をした。 前回、トラウム・アドラーズ創成期のメンバーを萃めることは、当時は部外者だった萃香としては手を貸しにくく……。 霊夢の加入を見たことで、安直に手を貸すことをしなかった。 そんな当時の萃香の心境をここで知らされた松山は軽く驚きを得たが……しかし今回はその時と状況が異なる。 松山「だけど今は萃香さんは、トラウム・アドラーズのメンバーだ」 萃香「そうとも。 私も名を連ねてるチームの今後を占う一戦。 そいつが目の前とあっちゃあ力を惜しむ理由もない! そこいらの妖怪と違って、頼りになるとこ見せてあげるよ!」
[892]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/26(月) 23:10:03 ID:??? >>890 可能性だけは、この物語のルートに進んでから常にありました。 松山自身の意思ではありますが、守矢を離れて壮絶な苦労を今までしてきましたからね。 松山側からもマイナス感情芽生えてしまうか、今後次第です。 先着で 密と疎を操る程度の能力 → !card と!とcardの間のスペースを埋めて書き込んで下さい。マークで分岐します。 ダイヤ→ 萃香「んじゃ橋姫以外で、地底にいる名有りを萃めるよ」 ハート→ 萃香「今日の試合でキレある動きを見せてた奴を萃めるよ」 スペード・クラブ→ 萃香「明日まで名無し萃めとくから、一日で鍛え上げよう!」 JOKER→ 萃香「私の力は地底から幻想郷まで遍く覆えるんだ! ご希望の選手を言いな!」
[893]森崎名無しさん:2010/07/26(月) 23:12:56 ID:??? 密と疎を操る程度の能力 → クラブ8
[894]森崎名無しさん:2010/07/26(月) 23:15:22 ID:??? 名無し鍛えるより萃香のセーブ力上げないと勇儀と相性悪いのにな 負けていきなり約束破ることになっても萃香の責任だからどうなるんだろう
[895]森崎名無しさん:2010/07/27(火) 00:06:42 ID:??? 勇儀は松山で抑えられないかな 攻撃は巫女さん任せで
[896]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/27(火) 00:40:59 ID:??? >>894 夕食イベントも終了したので、勇儀は地霊殿側につく可能性濃厚ですね。(引き次第で……?) 試合に敗北した場合、程度は不明ですが、松山の行動に著しい制限がかかるやも。 >>895 現在の巫女さんでは、さとりやお空のディフェンスを破るのは難しいですね。 名無しの練習フェイズが差し込まれるので、霊夢に練習をさせることができれば……? 勧誘と、どちらが勝利によく結びつくか……? 申し訳ありません。 王子の扱いなど難産してるのもあり今日はここまで。 進められる時に一気に進めたいです。 お疲れ様でした。
[897]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/28(水) 00:49:45 ID:??? 密と疎を操る程度の能力 → クラブ8 スペード・クラブ→ 萃香「明日まで名無し萃めとくから、一日で鍛え上げよう!」 萃香が密と疎を操る程度の能力で、萃めると豪語してくれたメンバー達とは……全て名無しらしかった。 しかし萃香は雛の存在は知らないのだし、手早くメンバーを揃えて練習で実力を高めるというのは実に的確でシンプル。 松山「(それに水橋さんを加えてるしな。 鍵山さんの手も借りられたら借りたいが……ああやって再会約束したのに、追いかけて引っ張り戻すのも。 名無しばかりといえ人数は揃うんだ。明日一日は、試合に支障が出ない程度に練習するべきかもな)」 今日の試合疲れで、松山自身はそう激しい練習はできないが、霊夢や萃香、名無したちと練習は良案な気がした。 不思議な種の恩恵や、読書による新技習得よりも、体を動かし実力を高めるのが原点。 萃香に感謝の気持ちを伝えつつ、松山は明日の練習メニューを組み立て始めてた自分に苦笑した。 松山「(まぁ、気が変わって勧誘したくなるかもしれないし、今日寝つくまでゆっくり考えればいいか) ……。 と、ところでさ射命丸さん?」 射命丸「ほほい? 何でしょうか」 松山「さっきさ、守矢の話が出たよな。 そこでちょっとだけ聞きたいんだ。 今の……守矢ってどんなチームなんだ?」 何故か言葉を進めるにつれ、上擦り掠れる自分の声音を意識しつつ聞いた松山に、射命丸は一瞬値踏みする目をして。 射命丸「教えても構いませんが〜。記者にとってネタや情報は宝です。等価を払ってもらいませんと出せませんねぇ」 萃香「へえええ? 天狗風情がさっきの話を聞いてそう出るのかい。 条件だ情報交換だ何だと……狡辛いこと言ってないで気持ち良く話してやんな」 射命丸「あ、あやややや……かな〜り微妙に本気で凄んでますね? むむむむ……し、仕方ありません。鬼と事を構えたくありませんし、ただし今回は特例、特例ですよ!?」
[898]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/28(水) 00:52:00 ID:??? 凄む萃香に、射命丸はへらへらとして(見ようによって表面上だけに見えるが)腰を低くする態度を取った。 手帖をペラリと開くと、射命丸は語り始めた。 さばけたもので、元・所属先の情報漏洩に痛痒は一切感じる気配がない。 射命丸「それでは私の曇りなき眼から見た守矢神社についてお話しします。 前述しましたが、まず非常にチームの雰囲気もよく、纏まりの取れたチームです。 その中心とはやはりニ柱と風祝、雨好きな外来人の少年。 優勝時のメンバーがほぼ残ってるだけにモチベーションも高くコミュニケーションもよく取れており。 練習ですが、組織だった戦術練習でも、誰一人不平不満零さず真剣に取り組んでいましたね。 これは稀有なことです。幻想郷サッカーでこれだけ連携と団結に優れたチームとは史上初ではないですか?」 松山「……!」 射命丸「前線においては、風祝や外来人の子がボールを持てば、アタッカーが一斉に前へと走り出す。 中盤においては、優秀な司令塔の元、プレッシングでボールホルダーを囲み、一瞬でボールを奪う。 守備においては、洩矢の神に紅葉の神、冬の妖怪とにとりさんの指揮でラインは乱れる気配もありません。 FW全員で攻め、MF全員で中盤を支配し、DFとGKら全員で守る。 チーム全員が心を通わせてないと無理な芸当ですね。 幻想郷であんなチームを作り上げるとは、彼らの手腕に恐れ入るってもので……あ、あら?」
[899]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/28(水) 00:53:01 ID:??? 手帖に目を落としながら、手持ちの独占情報を公開するのが嬉しく熱心に語っていた射命丸。 そんな彼女が語るのを止めた時、既に目の前から肝心の松山の姿はなくなっていた。 射命丸「あややや!? もう何なんですか? せっかくの私の情報を……」 萃香「……そっとしとき。 にしても、話を聞いたらとんでもない化け物チームに仕上がりつつあるようじゃないか。 どうだ勇儀? 地上に出るならこの天狗からもっと色々話を夜通しで聞くってのはさ」 射命丸「(じ、冗談じゃないわよ。 もうあのキャプテン自分だけとっとと逃げるなんて狡賢いわね……!)」 勇儀「……悪い萃香。 またにしよう。 私もちょっくらさとりに話があるんでね」 自分の杯を片付けて立ち上がった勇儀は、松山が消えた扉に向かって歩き出した。 置いてかれた形となった萃香と、結局最後まで居残る羽目となった射命丸。 射命丸が、「それじゃ私もこれで」と言い終えるより前に、萃香の怪力で首をがっちりロックされた。 萃香「ん……じゃ……しょうがないね。晩酌の相手としちゃ調子良い奴だけど、話は退屈しなさそうだし」 射命丸「せ、殺生な……あーんネタの宝箱が逃げていきますよ……」
[900]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/28(水) 00:54:44 ID:??? 【地霊殿・七月二十四日・夜】〜月曜日〜 シャンハイと一緒に地霊殿の部屋へと戻った松山は、何をする前に先に、ベッドに背中から倒れこんだ。 洋風の天井を見ながら、右手で前髪を強めにかき上げながら、痛みに耐える様にゆっくり目を閉じた。 松山「そういうことだったのか……」 射命丸のトラウム・アドラーズ電撃移籍から、少しだけ触れられた守矢の情報に、何故心がかき乱されたのか。 自分から要求した、現・守矢のチーム像を聞いたことで、その理由がはっきりと松山には解った。 松山「(射命丸さんは……自分が移籍しても、守矢神社には少しの痛手にもならないと言った。 それは……他人事じゃない、他人事にしていい筈がない。 同じなんだ。勝手な理由で脱退して……そして何よりも……)」 重く沈む気持ちは、さとりのテストの時に味わったのとよく似ていた。 射命丸がいなくとも、自分がいなくとも。守矢神社は全く揺らがない。 それどころか、守矢組やフライハイトの手で、チームワーク抜群の真の強豪に進化を遂げつつあるのだ。 じくりと。一滴の毒が広がるような、無力感と虚無感が思ってもみない形で生まれつつあった。 松山「……ぐっぅ」 かつての松山が理想とし、とうとう夢のままに終わったチーム作り。 中学三年時の周囲の冷たさに、自分達こそ一致団結を体現したチームとしてたのは、独りよがりの夢想と知らされた。 加速する他メンバーとの温度差の違い。 そこに松山だけが皆と外れて熱を上げて気付くことが出来なかった。
[901]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/07/28(水) 00:56:50 ID:??? 松山「(ふらの中でも、守矢イーグルスでも……! 俺は最後まで、全員の心を一つにしたチームを作ることができなかった……! 俺が離れてから、守矢神社は、チームワークを武器にした理想的なチームに生まれ変わりつつある……!? 今までが……無意味じゃないか……滑稽な道化じゃないかよ……畜生!)」 突然思い知らされた余りに悔しい現実に、歯軋りが零れた。 幻想郷という結界で封鎖された世界で、頂点を目指したいと願う前の……チームワークで全国を獲ろうと夢見てた時期。 そんなこれまでの全てが"無意味"だったと脳裏で何回もリフレインする。 松山「全部、ふらので頑張ってた時も、守矢で頑張ってた時も全部、無駄で……!?」 紫『無駄ではないわ。 練習を重ねた松山君率いるふらのが敗れてこそ、優勝旗を持ち帰り自信を持って海外に飛び出す選手達が出てくる。 そして南米の王国にも、欧州の強豪にも引けを取らない精強な全日本が生まれる』 松山「――――――――……」 脈絡もなく、松山は紫の言葉を思い出した。 松山「ああ、そうか……そういう意味だったんだ……」 前触れなく、松山は紫の言葉が腑に落ちた。 言われた直後は、運命だ何だので努力を否定されたと憤ったが、そうではなかった。 ふらののメンバーと全国を目指してた時には、彼らとは本当には心が通じてなくて。 そんなチームが優勝するのは、逆に松山の夢を大きく裏切り傷付けることだったと、今になって冷静に受け止められた。
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0ch BBS 2007-01-24