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【激闘の】幻想のポイズン38【果てに】
[803]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:04:32 ID:??? 静葉「通ったはいいけど……」 穣子「……でも、他のと見比べると下手ね。 あのパス」 にとり「あははは……まあ、魔理沙も普段はパスなんてするタイプじゃないしねぇ……。 今回は萃香様相手に真正面から勝負するのは分が悪いと思ったからと……。 後は、萃香様がパスカットが苦手だから通ったんじゃないかなぁ?」 反町「ん? パスするタイプじゃないのか? あのパス、確かに静葉さんや幽香さんのものに比べれば低いけど……。 それでも、十分MFとしては通用するくらいに凄かったけど」 にとり「魔理沙がパスする時はどうしても勝ちたい時、向かってきた相手と真っ向勝負するのが不利だと感じた時くらいだよ。 あと、自分が認めた奴くらいにしかパスは出さないね。 それ以外の場合は突っ込んで打つ。 味方を生かす為にパスとかポストプレイとかは……まあ、しないねぇ」 リグル(パスか……でも、パスは私も苦手だしなぁ……) こうしてオータムスカイズの面々が魔理沙の弱点(?)について語り合っていた時。 フィールドではボールを持った霊夢が単独でバイタルエリアへと進入をしていた。 霊夢(さてと……前半もそろそろ半分過ぎそうね。 まだ私はそんなに疲れてないし……ここらで一発くらいは打っときましょうか!) ダダダダダッ! グワアッ! 超サナエ「! きましたね、霊夢さん!!」 ジョン「あ〜っとぉ!? これは霊夢選手、バイタルエリアで利き足を上げたァ! これは霊夢選手必殺! 夢想封印の構えか!?」
[804]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:05:37 ID:??? 霊夢「さーて、これが止められるかしらね? 夢想封印!」 バシュウウウウウウウウウウウウウッ!! 超サナエ「調子に乗らないで下さい! これ以上は失点しませんよ!!」 ギュオオオオオオオオオオオオオオオッ!! ほぼフリーの状態から打たれた霊夢のドライブシュート――夢想封印は。 大きく伸び上がりながら、下降をして守矢フルーツズゴールへと襲い掛かる。 その様は正にゴールを奪い取ろうとする鷹のようであり……。 ブロックに入った河童Aはまるでなすすべも無いまま、シュートを通してしまう。 三杉「決まった!」 パチュリー「……これは、ただの夢想封印じゃない」 美鈴「えっ、えっ……どっ、どういう?」 反町「まさか……霊夢さんも、打てるのか……?」 にとり「これって……!」 強烈なドライブ回転がかかったシュートを見た瞬間、観察力に長けた観客達はみなが思う。 先ほどの魔理沙のマスタースパークにも匹敵――否、それ以上の威力を持つ。 破壊力は無いがキャッチする事は非常に困難なシュートが守矢のゴールを襲うのだと。 超サナエ(ゴールは絶対許さな……え!?) ブギュルッ! バムッ!! バッ!!
[805]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:06:46 ID:??? 上空から変化をつけて落ちてきた霊夢の夢想封印目掛け、大きく飛び上がりながらパンチングに向かおうとする超サナエ。 しかし、ボールに手が触れようとした瞬間……ボールは突如軌道を変化させる。 それは超サナエにとってもなじんだ動き――そして、反町と三杉にとっても見知った奥義。 ドライブシュートに特別な回転をかけ、地面にバウンドをさせてゴールを狙いGKの動きを惑わせる必殺の技。 超サナエ「ミラクル……ドライブ!?」 霊夢「夢想封印・集よ。 あんたや永琳に出来るんなら私にも出来るに決まってるでしょう」 驚いたように目を見開く超サナエに対して事も無げに言いつつ。 霊夢は地面にバウンドをしてゴールに向かおうとするボールを見やる。 大きく飛び上がった超サナエはボールには飛びつけず、DFもいない。 シュートは枠に入っており、バウンドをしてもまず枠を外れる事は無い。 決まった。フィールドに立つ21人、全員がそう思った。 しかし、たった1人だけはそうは思っていなかった。 超サナエ「んがーっ!!」 バッ! バチィイイイイッ!! ガィイイイイン! 霊夢「!?」
[806]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:07:56 ID:??? ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ジョン「あっ……あああああ〜っ!? こ、これは凄い!! 早苗選手! 霊夢選手の意表を突くミラクルドライブ――夢想封印・瞬を鋭いパンチで防いだァァァッ!! 流石は奇跡の風祝! ミラクルキーパー! 東風谷早苗選手!!」 普通にセーブをしようとしては、当然ながら間に合わない。 ならばと、超サナエはゴールバーを大きくパンチで叩きその反動で地上へと急降下。 その勢いを借りながら体勢を整え、ボールがゴールラインを割る間際に辛うじてパンチを繰り出し弾いたのである。 超サナエにとって幸運だったのは、自分もまたミラクルドライブの使い手であるが故。 ミラクルドライブの飛ぶ方向を予めある程度予想が出来た事。 霊夢にとって不運だったのは、ドライブ回転をかけすぎた事によりすぐにバウンドをする事が無く。 その場にしばらく留まってしまい、超サナエのセービング機会を与えてしまった事だろう。 超サナエ「ミラクルドライブは私の十八番! 私の技でゴールを割らせる訳にはいきません!!」 霊夢「あんたの技って何よ……永琳だって使うじゃないの」 地面に倒れこみながら不適な笑みを見せつつ霊夢に言葉を吐く超サナエに。 それを聞いて眉を顰めつつ、肩を竦める霊夢。 そんな二人をさておき……ボールは大きく飛び上がってしまい、零れ球になる。 そして、それに対して飛び上がりながらあわせたのは……。 魔理沙「霊夢! ご馳走さん!」 ジョン「んなああああ〜っ!? こ、これは魔理沙選手! 零れ球に向けて大きく飛び上がっている!! しかもこれは背面飛び……オーバーヘッドの体勢だァ!! 早苗選手、まだ体勢を崩したままだがセーブできるか!?」
[807]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:08:58 ID:??? 超サナエ「ッ!! どんな状況でもゴールは絶対許早苗!! ただのオーバーヘッドでゴールは割らせません!!」 魔理沙「ただのオーバーヘッドじゃねェ! くらえ! これが私の新技――『ドラゴンメテオ』だ!!!」 超サナエ「なにィ!?」 霊夢の零れ球に合わせ、オーバーヘッドの体勢を取る魔理沙。 超サナエは慌てて体勢を立て直そうと立ち上がり。 拳を握ってボールを弾き返そうとするが……それを見て魔理沙はにやりとほくそえむ。 確かに今までの魔理沙のオーバーヘッドキック――『シュート・ザ・ムーン』ならば。 体勢を崩しているとはいえ、超サナエのパンチングでも十分弾けただろう。 しかし、この時魔理沙が放とうとしていたのはただのオーバーヘッドキックではない。 前回のオールスター戦から反町に対抗する為にと編み出した、新たな必殺技……。 オーバーヘッドの体勢からマスタースパークを放つという荒業――『ドラゴンメテオ』である。 魔理沙「これで2点目だァ!!」 ドッゴバアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!! 高度から放たれたドラゴンメテオの威力は、先ほどゴールを許したマスタースパークより更に上の威力。 おまけに超サナエは体勢を崩しており、圧倒的に不利な状況である。 シュートを放った魔理沙は確実に決まったと、小さくガッツポーズを取って勝利を確信する。 しかし、魔理沙は忘れていた。 守矢フルーツズには超サナエ以外にもう一人……ゴールを守る選手がいるという事を。 ズモモモモモモモ…… 萃香「ミッシング・パープル・萃香ちゃん参上! おりゃあああ!!」 魔理沙「なにィ!?」 ぺちんっ
[808]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:10:00 ID:??? 超サナエと魔理沙との間に割って入り、自らの能力――「密と疎を操る程度の能力」を駆使し。 瞬間的に巨大化をして魔理沙のシュートをブロックに入った萃香。 その巨体に魔理沙の渾身のシュートがめり込むのだが……。 しかし、巨大化をした萃香を吹き飛ばす事は出来ず。 萃香は満足げに笑みつつ、そのまま跳ね返りそうになったボールを足を大きく振ってクリアーする。 ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ジョン「ふ、防いだァァァァッ!! 萃香選手! 辛うじて魔理沙選手のシュートをブロック!! 先ほどはブロックに入れませんでしたが、やはり彼女もまた鉄壁!! 流石は鋼鉄の小さな巨人、伊吹萃香!! そう簡単にゴールは割らせません!!」 観客「萃香ちゃんちゅっちゅしたいよぉ……」「新技披露は決まらないの法則はやはりあった!!」 にとり「かぱー! やっぱり萃香さまは凄いや! あのシュートを防ぐんだもんね」 反町(あのブロック……にとりとチルノ並……? いや、それ以上か……? ……しかし、昨日は萃香さんがすぐにGKになってくれてよかったな。 もしもあのままDFで出場されてたらもっと点を取るのは厳しくなってたかも……) リグル(うっ……く、くそっ……あのシュート……私のネオリグル以上……? ……う、浮き球勝負だと勝てないのかな)
[809]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:11:01 ID:??? 魔理沙「くっそ……!」 霊夢「あんたねぇ、新技使うならせめて決めなさいよ!? 大体それ消耗大きいんでしょ!? さっき抑えてくって言ったばっかなのにこんなところで使ってどうすんのよ!? 馬鹿!?」 魔理沙「うるせぇな、チャンスだったんだから仕方ねーだろ!? 大体それを言うならお前だってあのシュート成功させとけよ! それなら私がねじ込む事だって無いんだ!」 超サナエ「ああ、もう……お二人ともそこら辺にしておきましょうよ……」 萃香(本当に仲いいのか悪いのかわからない奴らだなぁ……) 観客席が萃香と超サナエのファインセーブに沸き、反町達が両チームの攻防に目を丸くしていた頃。 しゅるしゅると音を立てて元の姿に戻った萃香は、言い争いをする博麗連合のエース二人。 そして、それを何とかなだめようとする守矢のキャプテンを見て、深い深いため息を吐いていたのだった。 ######################################################################################## 一旦ここまで。
[810]森崎名無しさん:2010/07/14(水) 21:17:14 ID:??? 早苗さんが常識人通り越して善人に見えてくるふしぎ
[811]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 21:33:09 ID:??? こうして2失点目のピンチを防いだ守矢フルーツズ。 しかし、博麗連合の二人のDFを警戒してか思うように攻め込めず……。 前半30分を過ぎても有効な手立てを見つけられず、未だスコアは0−1のままであった。 反町「うーん……守矢フルーツズは攻め切れてないな……」 レティ「DFとボランチであれだけガチガチに固められたら、早々簡単にゴールは狙えないものね……」 妖精1「……多分、人間のシュートでも人数差をかけてあのキクリってDFが来たら、防がれるでしょうしね」 ヒューイ「あの天狗がドリブルゴールはしないのかなぁ?」 にとり「文様は自分がゴールするのはあんまり好まないからなぁ……」 リグル「え、どうして? FWなら誰でも自分で決めたいでしょ?」 にとり「いやね、一緒にいるのが諏訪子様だしさ……それを立てようとするんだよ。 ……まあ、流石の文様でもドリブルゴールは無理だ。 あれだけガチガチに固められたら、文様でも突破は難しい……おっ?」 諏訪子「天狗、一か八かだ! ドリブルで突っ込め!」 文(あややや……まあ、指示なら仕方ないですかね……。 失敗しても私の責任にはなりませんし……よっ、と) シュパアアアアアアアアアアアアアアッ!! ジョン「おっとぉ!? ここは守矢フルーツズ、思い切った攻撃! なんと右サイドウイングの文選手がPA内へと突っ込みます! ですが博麗連合もこれは予想済みか、PA内を固めている! これは突破は困難に見えますが……!?」 文(無茶でも何でもやらなきゃならないんですよねぇ……ああ、やだやだ) バケバケJ「バケェ!!」 バケバケG「バケバケェ!!」 文(ここはまあまず抜けるんですけど……) コンガラ「地獄流刀殺法・大地斬!!」 文「やっぱりこうなりますよね〜」 バチィッ!!!
[812]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 21:34:19 ID:??? 一か八か、突破出来れば儲けものという気持ちでPA内へと突入をする文。 その俊足を生かした突破スピードはバケバケ達には感知する事すら出来なかったのだが……。 しかし、多くの者達がPA内に入っている密集地。 そして、そこで待ち構えていたコンガラの刀を使った鋭いタックルの前にはやはり無謀過ぎたか。 コンガラが刀を振るうと同時に文はバランスを崩してしまい……。 それでも幻想郷最速の意地があったのか。ボールは零れ球になってしまう。 コンガラ(くっ……完全に確保出来なかった!?) 文(ここまでやりゃ上出来ですよね。 さ、クリアーが得意らしいDFさんは動けませんよ) 諏訪子「よーし、よくやった! それェ!!」 キクリ(クリアーはブロックより苦手なんですけどね……!) ジョン「あーっとぉ!? やはり文選手、PA内を突破はならず!! コンガラ選手にドリブルを止められたが……しかし! これに諏訪子選手、合わせている! キクリ選手、慌ててこれに向けて飛び上がりクリアーに向かいますが……」 バチィッ!! 諏訪子「あーうー!?」 キクリ「よし……!」 文の零れ球にしたボールは、諏訪子の得意とする高いボールではなく低めのボールであった。 それに向けて諏訪子はボレーシュートを放とうとするも……。 それより先にキクリのダイビングヘッドがボールに届き、ボールはクリアーされる。 またもや得点ならずかと、守矢フルーツズ応援団のいる観客席からは深いため息が漏れるのだが……。
[813]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 21:35:26 ID:??? 西尾?「まだじゃあ! まだ終わっちょらんぜよ!!」 神奈子「西尾?君!?」 このセカンドボールをフォローしたのは、この試合殆ど消えていた西尾?である。 ボールを持った西尾?の位置は、隙を見計らって上がってきていたのか既にバイタルエリア。 相手のDFの要であるキクリ、コンガラの二人は未だに倒れており。 守矢フルーツズにとっては降って沸いた圧倒的なチャンスである。 西尾?(ここはわしがゴールを決めて同点にするんじゃ! この状況なら……抜ける!!) ジョン「あーっとぉ!? これは西尾?選手、先ほどの文選手と同様、ゴール前に突っ込んだァァ!! これには当然ながらまだ体勢を整えられていないキクリ選手、コンガラ選手は対応出来ず……。 しかし、それでもまだバケバケ選手達がPA内を塞いでいる! 果たして西尾?選手、ここを突破出来るかァ!?」 西尾?「どけェ! 今のワシに近寄るんじゃねェ!!」 バケバケB「バケェー!?」 ドガガガガァッ!! ジョン「と、突破したァァァァー!! 西尾?選手、バケバケ選手達を吹き飛ばし! 一気にゴールキーパーと一対一だァ!!」 反町「チャンスだ!! ここで決められれば、流れは一気に守矢に移る!」 にとり「後半になれば萃香様も本調子だしね!」 密集地とはいえ、相手がバケバケならば西尾?のドリブルも十二分に通用する。 その小さな体で、しかし、合気道のように相手の力を利用してDFたちを吹き飛ばしつつ。 西尾?はボールをキープしたままPA内へと進入し、博麗連合ゴールキーパーと一対一となる。
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0ch BBS 2007-01-24