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【いつか】キャプテン森崎38.1【通り過ぎた道】
[425]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/15(金) 10:00:02 ID:af4Msv8Z いったんここまで。
[426]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/15(金) 12:08:02 ID:af4Msv8Z 〜ブラジルサンパウロ州、サンパウロ市〜 タッタッタッタッタッ… 翼「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ…」 その日翼はオフだったがロードワークに励んでいた。悩み多き日常に囚われた彼は ジッとしているよりも運動していた方がまだ気を紛らわせていたし、懸命に練習に励んでいると言う 大義名分にもなるのでオフの日も軽めに走るのが習慣となっていた。 この半ば現実逃避にもなっていた鍛錬は彼に思いがけぬ出会いをもたらす事になる。 翼「フゥ…少し休憩だ…」 予定していたノルマをこなした翼は近くに飲み物を買える場所はないか見回し、何か違和感を感じる場所をみつけた。 それは大体小学生くらいに見える子供たちがランニングをしている公共のグラウンドだったが、何か目に留まる物があったのだ。 翼「うん…?」 子供達「お、おい!あれ見ろよ!」「え?何?…わっ!」「おおおおーーーっ!まさか、まさか!」 翼「あれ?俺が何か…わっ!?」 ドドドドドドドドド!! 子供達「大空翼だ!サンパウロFCの大空翼だぞ!」「凄い!本物だ!」「初めて見た!」 翼「(あ…ひょっとしてこの子達皆日系人か!?)」 そして子供達がいきなり彼を取り囲んだ時、翼は違和感の正体に気付いた。 この子供達は皆程度の差はあれど黒髪や茶髪で黄色い肌の東洋人だったのだ。
[427]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/15(金) 12:08:15 ID:af4Msv8Z 先生「こらっ、何を勝手に練習を…あああっ!?大空翼さん!?」 翼「ど、どうも…貴女は?」 先生「は、初めまして!私はこの近くの日本人学校で教師をしている者で、この少年チームの監督です!」 翼「日本人学校…なるほど…」 子供達「握手して!」「サインちょーだい!」「ヒールリフト教えて!」「ドライブシュート見せてよ!」 先生「こらっ!いい加減静かにしなさい!」 子供達『ええ〜〜〜…』 次に近づいてきた30前後に見える女性までもがのけぞり返る程驚き、慌てつつ翼に自己紹介を行う。 その間も子供達は翼の周りを駆け回り口々に騒いでおり、先生に窘められても不満を隠そうとしない。 先生「すみません…憧れのスーパースターに出会えて、皆失礼になってしまって…」 翼「…スーパースター…?」 子供達「そうだよ!翼さんは僕らのヒーローなんだ!」「翼さんのお陰で最近は日本人だからってバカにされないんだよ」 「以前は練習試合を申し込んでも鼻で笑われていたりしたもんなあ」「俺も大人になったら翼さんみたいにプロになるんだ!」 翼「そうか、俺に憧れてくれていたのか…だけど、今の俺じゃ君たちの期待には…あ、いや…」 あまりにも素直な憧れの念のシャワーを全く予期していない時に浴びた翼は思わず現状の辛さを 愚痴として口にしてしまい、直後に後悔する。しかし彼は続けざまに嬉しい衝撃に見舞われた。 子供達「な〜に言ってるのさ!」 翼「えっ?」
[428]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/15(金) 12:08:30 ID:af4Msv8Z 子供達「どんな名選手だってスランプにはなるよ!」「ペレだって百戦百勝だったんじゃないんだから!」 翼「………」 子供達「まだデビューして半年じゃないか!これからでしょ!」「さっきだって練習していたじゃないか!」 これまで何度も自分にかけた、あるいは他者からかけられた正論。当たり前すぎて何の役にも立たないどころか 更なる重荷にすら感じられたそれらはこの子供達からだと不思議な位心地よく暖かい物だった。 翼「…うん、そうだね。その通りだ」 ニコッ。 気が付けば翼は笑っていた。半年ぶりに無理やり作った物ではない笑顔を浮かべていた。 子供達「ね、ね、クリップジャンプのやり方教えて!」「俺はスカイドライブ!」「じゃあ僕は…」 先生「こらあ!いい加減練習に戻りなさい!」 翼「そうだぞ皆、特にランニングは基本中の基本だから疎かにしちゃダメだよ。技なら練習を全部終わらせた後に 見せてあげるから、今はちゃんと練習をこなしてくるんだ。じゃないと俺みたいに強くなれないぞ?」 子供達『ハーイ!!』「よーし、競争だ!」「終わるまでいなくなっちゃ嫌だぞ!約束だぞ!」 ドドドドドドド! 先生「こらー!長距離走なんだからペース配分しなさーい!」 翼「スタミナを切らしたら結局タイムは遅くなっちゃうぞー!しっかり考えて走るんだー!」 子供達『ハーイ!!』 タッタッタッタッ…
[429]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/15(金) 12:08:58 ID:af4Msv8Z 子供達の足並みがダッシュからジョギングに変わるのを見届けた二人は顔を見合わせて苦笑いをした。 先生「全く、いくら言っても聞こうとしないんだから…」 翼「すみません、割り込むみたいな形になっちゃって」 先生「いえ!元からこうなんですよ。それも仕方がないんです。私、ちょっと前までは あの子達にロクに練習試合も組んであげられなかったんですから…」 翼「やはり日本人だから?俺も経験がありますが」 先生「ええもう…ですけど、最近は変わったんです。子供達の口げんかで、日本人はサッカーが出来ない! なんて言われる事が無くなったんですよ。練習試合も組める様になりましたし、皆翼さんのお陰です」 翼「(何時以来だろう…こうやって普通に憧れられるのって…)」 今まで自分が気付かなかった功績を発見した翼は知らず知らず感動し立ち尽くし、 次いでふと自分の少年時代を思い出した。南葛市に引越し名声を得る前の少年時代… 近所でサッカーを好む子供は自分一人だけで、奇異の視線ばかりが向けられた古い記憶。 翼「………あの」 先生「はい?」 翼「迷惑でなかったら、またここに来てもよろしいでしょうか?」 先生「めっ迷惑なんてとんでもない!来て頂けるんならそれこそもう毎日でも!ええ、喜んで!」 翼「クスッ…有難う御座います」 この日の出来事は大空翼に纏わるエピソードの一つとして後に記録される事になる。 闇の中で潰れかけていた彼に救いの光を見せた出会いとして。
[430]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/15(金) 12:11:20 ID:af4Msv8Z いったんここまで。
[431]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/15(金) 15:14:38 ID:af4Msv8Z 〜インドネシア〜 一方その頃、全日本ユースにはあの男が戻ってきていた。 韓国戦の後、サウジアラビアがクウェートを3−0で下すのを見届けた全日本ユースは適度な疲れと共にホテルに戻り… 次藤「クウェートはもうちょいきばると思っていたばってん、サウジの一方的な勝ちじゃったのう」 石崎「まああんなモンじゃねえの?サウジはあのバルカンって化け物を最初から出してたし」 高杉「ただ、得失点差はそれでも中国の方が上なんだよな。イラクとの試合は残ってい、るけ…ど…」 石崎「ん?どうし、た………えっ!?」 日向「ング、プハッ…よう」 全日本メンバー『ひ…日向ァ!?』 ロビーで瓶コーラをラッパ飲みする日向と遭遇した。 森崎「(なにィ!こいつ今まで何処をほっつき回っていたのかと思えば、何の前触れも無く現れてやがる!)」 見上「日向…随分な重役ぶりだな。それでよく一企業のトップが務まる物だ」 当然こんな登場の仕方では規律に厳しい見上が喜ぶ訳が無く、見るからに刺々しい態度になる。 これに慌てた若島津と沢田は何か出来ないかとお互いに目配せをした(反町は目を逸らしていた)が、 当の日向は見上の怒りなどそよ風程度だと言わんばかりの笑顔で口を開いた。
[432]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/15(金) 15:15:52 ID:af4Msv8Z 日向「いやあ済みませんね監督。その企業にジャパンカップ直後に大変な事が起きちゃいまして、 中々面倒な事が相次いでいたんですよ。合流が遅れてご迷惑おかけしました」 見上「…その凄まじく健康そうに焼けた肌とはちきれんばかりの筋肉でそれを言うか?」 日向「だからこそですよ。いざ合流しても体が鈍っていたら何の意味も無いから急いで鍛えなおしていたんです。 そしたら随分と余裕がありそうだったんで、これならグループ予選の間は俺が居なくてもいいだろうなと」 見上「よくもそこまで厚顔無恥を体現出来る物だ。こんな勝手な行動が日本代表として許されるとは思っていないだろうな」 日向「思っていませんよ。何試合か出場謹慎は覚悟しています。その方がマスコミ受けも 良いんじゃないですかね?日向小次郎は秘密特訓であえてアジア予選を棒に振った、とかで」 見上「(自力で成金になっただけあってただの青二才ではないな。日本サッカー協会の老骨どもにも見習って欲しい物だ。 さて、どうしたものか。アジア予選はともかく、ワールドユースで使わないなどと言ったらこいつは何をしでかすか…)」 そのまま見上が容赦ない叱責を浴びせてもいけしゃあしゃあと受け流す日向の様はある種の貫禄すらあった。 ヒューガーの事情で止むを得なかったと言い張ればそれを追求するのは難しいし、 そもそも日向は世界を制する事にしか興味が無くアジアで戦えなくても何ら不満はなかったのだ。 現実問題として日向抜きでは世界相手に戦うのは厳しいのは自明の理であり、使わなかった場合は 日本サッカー協会もファンもマスコミも騒ぎ出す。それらの対処に成功しても日向自身が金と権力で何をするか分からない。 これらを踏まえた上で腹の探り合いを行う二者を全日本メンバーの面々は固唾を飲んで見守っていた。 森崎「(うわっ、性根の腐り具合に磨きがかかってやがる。自分が勝手に居なくなった癖に。 とは言え、こいつが居るか居ないかじゃ得点力は段違いなんだよな。どうしてくれようか…)」 A 「今更戻ってきてお前の居場所があると思ってるのか?とっとと日本に帰れよ」 B 「でもお前ジャパンカップでは無様だったしなあ…役に立てるのか?」 C 「監督、望み通りアジア予選の間は使わなければそれで良いんじゃ?」 D 「監督、立っている者は親でも使えと言います。罰としてむしろ使い潰しましょう」 E ここは何も言わないで成り行きに任せよう。 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1281623017/l50にて ☆2010/10/15 16:00:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 15 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。どれか一つに確定した場合はその時点で投票を 止めて下さい。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
[433]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/16(土) 00:12:37 ID:KkVoTBFR >D 「監督、立っている者は親でも使えと言います。罰としてむしろ使い潰しましょう」 森崎の発言に対する反応は千差万別だった。ギョッとする者、露骨に嫌そうな顔になる者、 特に反応しない者、異議が無さそうな者。日向本人は森崎をチラと見て薄く笑っただけだった。 そして肝心の見上は… ----------------------------------------------------------------------------- 【分岐】http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1281623017/l50にて !card と書き込むとランダムでトランプの絵柄が出るので、(!は半角)書き込んでみて下さい。 (ageでもsageでも構いませんが、★も含めて一回の判定の全文をコピペされてない場合は無効です) 先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で ★見上の裁定→!card★ と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。 JOKER→「ええい、もうお前ら若造には任せておれん。ワシがFWとして出る!」ご乱心☆ ダイヤ→「フン…確かに謹慎処分にしても屁とも思わなさそうだな」同意した。 ハート→「どうせなら秘密兵器扱いで温存する手もある」受け流した。 スペード→「何の処分も無しでは示しがつかん」固持した。 クラブ→「黙っていろ」機嫌が悪化した…
[434]創る名無しに見る名無し:2010/10/16(土) 00:14:06 ID:7xKC/zq2 見上乱心パターン多いなw
[435]創る名無しに見る名無し:2010/10/16(土) 00:14:39 ID:W+aRdjhM JOKER引きたかったー(泣)
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0ch BBS 2007-01-24