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【いつか】キャプテン森崎38.1【通り過ぎた道】
[494]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 00:33:19 ID:FSHCxCml 中里「む。森崎殿でゴザルか」 森崎「おい…何の練習なんだ、それは?」 中里「強いて言えば足腰の鍛錬にもなるが、概ね瞑想の様な物ナリ」 森崎「(瞑想なら普通に座禅組めば…ん、瞑想?何か悩みがあるって事なのか?)」 A 「明日の試合に備えて精神集中していたって所か?」無難に探りを入れる。 B 「親父さんとか親戚とかと上手く行っていないのか?」深く突っ込んでみる。 C 「瞑想なんかやる暇あったら練習すべきだろうが」直球に叱責する。 D 「お前、Jrユースの頃から全然伸びてねーな」痛い所を突く。 E 「よし、俺もやってみるか」中里のポーズを真似てみる。 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1281623017/l50にて ☆2010/10/23 00:45:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 15 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。どれか一つに確定した場合はその時点で投票を 止めて下さい。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
[495]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 16:08:29 ID:FSHCxCml >B 「親父さんとか親戚とかと上手く行っていないのか?」深く突っ込んでみる。 こんな所で大事の試合前にわざわざ忍者修行に励んでいるのは、実家の中の里絡みで問題があるのではないか? 森崎は自分なりに順序立てて考えた末に問いかけた。それに対し中里は軽く顎を撫でながら答えた。 中里「当たらずとも遠からず、でゴザルな」 森崎「なんだそりゃ。ハッキリ言えよ」 中里「存亡の危機に瀕している我が里を救う為に、時代の変化に合わせて活動するスポーツ忍者… それが拙者でゴザル。当然、保守派の忍からは出る杭として打たれる存在ナリ」 森崎「ふーん。まあ忍者がプロサッカー選手目指すなんて確かに前代未聞だろうが、 それにしたってこのままじゃ滅んじまうんだろ?だったらグダグダ言う奴らなんかほっときゃいいじゃないか」 中里「事はそう簡単ではござらぬ。忍社会は上下関係が厳しく、若輩の下忍である拙者は 日本代表に参加しているだけでもかなり大それた所業をしているのだ。森崎殿が説き伏せた父上が 骨を折ってくれねばこうしている事もままならなかったであろう。それを思うと結果を出さぬ事は許されぬナリ」
[496]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 16:08:46 ID:FSHCxCml 森崎「要はプレッシャーで緊張しているって事か(早田と同じでそう簡単に解決する悩みじゃないな)」 中里「ウム…他者に愚痴を洩らして如何にかなる問題では無い故、こうして精神修行を積んでいた」 森崎「じゃあ、これ以上は邪魔しないでおくぜ。今夜中にメンタルを整えておけよ」 中里「合点」 中里との会話を終えた森崎はホテルに戻った。改めて観察してみるとチームメイトの大半が何処か 緊張しているか、もしくはそれを隠すか抑えようとしている様子が伺えた。 森崎「(フン、ビビリどもめ。どうせ俺が居るからにはアジアで負ける心配なんか無いっての)」
[497]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 16:09:00 ID:FSHCxCml その夜全日本メンバーでは中々寝付けない者たちが何人も居た。その内のいくつかにスポットライトを当ててみよう。 政夫「ヤバいなあ、またスタメンが遠のいちまったぜ」 和夫「日向が使われないってのはまず無いだろうしなあ…」 立花兄弟は日向の加入で自分たちの存在意義が揺らがされた事を危惧していた。 守備面ではクリア以外貢献出来ない彼らは誰もが認める攻撃の専門家であり、 MFが充実している全日本ユースではFWで出られなければまず出番は無いと言って良いのだ。 新田「(よく考えてみれば、日向さんが入ったって事は二人じゃないと真価を発揮できない立花兄弟よりも 俺か来生さんのどっちかが使われる可能性が高いんだ!やるぞ!負けてたまるかァ!!)」 新田は逆に闘志を燃やしていた。当初は自分の出番を減らすと思っていた日向の存在は 三杉との特訓で自信を回復した今むしろ好都合だと割り切る事が出来ていたのだ。 無論その分チャンスが来たら必ず結果を出さねばいけないと言うプレッシャーからは逃れられなかったが。
[498]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 16:09:14 ID:FSHCxCml 松山「(いよいよだ…明日の試合に勝てば、いよいよ世界で戦う資格を得る。そうすれば、あいつらもきっと…!)」 前述の3人に比べればスタメン起用率がずっと高い松山は別の理由ではやる気持ちを抑えていた。 明日勝てば日本が史上初のワールドユース出場を達成する。通常なら彼にとっては大きな意義を持ったであろう それはしかし、とあるチームの存在とそのチームに味わわされた屈辱的な大敗をふと思い出した事で隅に追いやられていた。 松山「(オランダめ、見ていろよ!俺は、日本は、あの時の弱い俺たちじゃない!…いや待て、 明日の相手はオランダじゃない。サウジアラビアなんだ。上ばかり見ていて目の前を疎かにするのは愚かだ…)」 松山は思い出していた。彼の理想とするチームワークと彼が忌み嫌うダーティプレイを併せ持つチーム、 オランダユースの事を。一度抱いた恨みは晴らすまで絶対に忘れない男、松山は ほぼ間違いなくワールドユースに勝ち上がってくるであろうオランダユースに対する雪辱の念に燃えていた。 その一方で目下の相手サウジアラビアに集中しきれない事を自責するのが彼の不器用な所だった。
[499]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 16:09:29 ID:FSHCxCml そしてこの夜、一番緊張していたのは中山かも知れない。 中山「(早く寝ないといけないと思う程、眠れない物だな…)」 いくらベッドの中で目を瞑っていても、神経が高ぶって眠気が来ない。今の中山がまさにその状態だった。 かと言って相部屋では勝手に起きる訳にもいかない。仕方がないので中山は思考を感情と共に自由にさ迷わせた。 中山「(何故眠れないんだろう。やっぱり今までに無い位の大舞台だからか? そういえば冬の全国大会の決勝前夜もこうだった覚えがあるな。俺は大舞台に弱かったのか? …いや、何か違う。確かに俺は周りの皆と比べて国際的な試合経験が少ないが、それだけじゃない。 皆だって多かれ少なかれ緊張していたじゃないか。森崎はしていなかったみたいだが…ん?ああ、そうか)」 やがて中山は思考の果てに自分の緊張の原因に思い当たり、気が楽になった。 すると現金な物で彼の頭と体は急速に眠りを求めだす。 中山「(そうか…明日の試合に勝てば、俺は、やっと、森崎に…)」
[500]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 16:09:46 ID:FSHCxCml そして夜が明け、決戦の日がやってきた! 〜インドネシア首都ジャカルタ、ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム〜 放送「ご来場の皆様、大変長らくお待たせ致しました!本日はアジア大会の準決勝2試合をお送りします! この大会は来年行われるワールドユースのアジア予選も兼ねており、上位2チームが出場権を得るのです。 即ち今日行われる準決勝こそ世界への登竜門!選ばれた4つのアジアの強豪から更に果て無き世界に 飛び立つ権利を得る精鋭2チームは果たして一体どれか?一瞬たりとも目が離せません!」 ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!! 観客「やっとだ!この日を待っていたぜ!」「いよいよアジアの代表が決まるんだ!」「インドネシアは負けちゃったけどな」 「でもワールドユースでは期待出来ないんだろうなー…」「何言ってやがる、そんな事言っていたら応援できないぜ!」 放送「ここで予選を勝ち上がってきた4つのチームを改めて紹介してみましょう。 優勝候補筆頭と言われ、その前評判通り全勝でここまで来た日本! その日本と1点差の接戦を演じ、意地を守りつつ雪辱に燃える韓国! ノーシードでありながらイラクを蹴り落とした脅威のチーム中国! 今大会ナンバー1の守備力の持ち主と評されるサウジアラビア! この実に個性豊かな顔ぶれが今日行う生存競争の行方はどうなるのでしょうか? 間も無く始まる第一試合、日本対サウジアラビアの一戦で答えの片方が出されようとしています!」
[501]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 16:09:58 ID:FSHCxCml 地元インドネシアは既に敗退していたが、最初からそうなる確率が非常に高いと達観していた観客は それがどうしたと言わんばかりに盛り上がっていた。観客席で見守る賀茂、片桐、陽子の3人が呆れてしまう程に。 賀茂「全く、少しは悔しくないのかねこいつらは」 片桐「仕方が無いと言えば仕方が無いですよ。私たちが代表だった頃の日本もそうでした」 陽子「日本が敗退しちゃってても海外のチーム見たさに騒いでいたんだよね」 賀茂「ああ、今思い出しても腹が立つぜ。俺たちは罵られる程度にも期待されなかったのかって」 陽子「日本の民族性もあるんじゃないですか?傷口に塩をなすりこむ事は恥とみなされますし」 片桐「だがそれは自分たちの弱さへの甘えだ。もうそんな光景は見たくない」 賀茂「だな。ここでワールドユース出場を叶えれば、きっと日本も変わるさ」
[502]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 16:10:57 ID:FSHCxCml いったんここまで。
[503]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 17:33:23 ID:FSHCxCml 〜全日本ユース控え室〜 見上「よし皆聞け、まずは昨日のおさらいでサウジアラビアユースの戦力を見直す」 井出「しっかりチームと選手の特徴を把握して欲しいんだな!」 チャーバン 突破力:C 得点力:E ボールカット:B ゴール前:C スタミナ:C サウジのゲームメイカー。帯に長し襷に短しの印象は拒めないが、油断は禁物。 バルカン 突破力:E 得点力:A ボールカット:D ゴール前:A スタミナ:B 極端な体格とパワーを持つストライカー。CBとして起用される場合もあり、どちらも脅威。 オワイラン 突破力:B 得点力:B ボールカット:S ゴール前:A スタミナ:B 万能型のリベロで、守備は勿論攻撃でも要注意。指揮能力も半端なく高い。
[504]2 ◆vD5srW.8hU :2010/10/23(土) 17:33:46 ID:FSHCxCml チョークボードに書き出された分析結果を見て全日本ユースの面々が誰とも無く唸る。 既に井出の分析力はチーム内で定評を得ており、見上もなんら異を挟む事が無い為 「あの井出がここまで高く評価するのか…」と言う緊張感が自動的に流れたのである。 見上「キャプテンのオワイランのプレイは実際に見ているだろうが、ここで断言しておこう。 私はこの世代では奴以上のDFを見た事がない。ハッキリ言ってお前より上だ、中山」 中山「…ええ、俺もそう思います。ですが、気後れするつもりはありません」 見上「ならばいい。だが奴はまだ見せていない切り札をいくつも持っている筈だ。 特に恐らくオーバーラップを勝負所で仕掛けてくると思われる。チーム全員、奴の位置を常に把握しておけ」 全日本メンバー『はい!』 見上「次にバルカンだが…こんな極端な選手も中々居ない。とにかくシュートを撃つか、 もしくはシュートを受け止めるか。その二つしかやって来ないが、それだけでプロになれるレベルだ。 如何にして奴にチャンスを与えないか、それが今日の試合の鍵になるぞ」 全日本メンバー『はい!』
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0ch BBS 2007-01-24