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【RoadTo】キャプテン森崎39【Brazil】
[181]2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/07(日) 19:56:38 ID:Xkzmsx4B 中山「こんな時、俺の立場でこういう事を言うべきじゃないのかも知れないが… 有難う。お前に勝てたお陰で世界で戦える自信が出来た」 オワイラン「………?」 そして彼が語った言葉にオワイランは悲しみを忘れて首を傾げた。当然である。 オワイランは中山のデータは知っていても、彼が全日本ユース内で引け目を感じていた事までは流石に知らない。 中山「…悪いな、なんだか訳の分からない事を言ってしまった。気にしないでくれ」 オワイラン「…いや、待って欲しい」 中山「なんだ?」 シュルシュルシュル… ただ彼なりに何か中山に感じ入る物はあったらしく、オワイランは自分のターバンを外して中山に差し出した。
[182]2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/07(日) 19:56:53 ID:Xkzmsx4B 中山「これは…もしかして、俺にくれるのか?」 オワイラン「ああ、僕の家に伝わるターバンなんだ。もし良ければ来年ブラジルに持っていってくれると嬉しい」 中山「ワールドユースに?」 オワイラン「…韓国にも中国にも、DFに主力選手は居ないからね…」 ポタッ、ポタタッ… オワイラン「アジア人のDFが、一人くらい…ワールドユースで活躍していても、良い、だろう…うっ」 中山「…分かった。俺はアジアを代表するDFとして、このターバンと共にブラジルに行く!」 オワイラン「ありが…とう…うぐっ」 *中山とオワイランの関係が「誓い」になりました。
[183]2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/07(日) 19:57:04 ID:Xkzmsx4B とうとう泣き出したオワイランがターバンを託し、周りのチームメイト達もまた泣き始める。 そこを離れた中山が次に向かったのは困った様な表情でそれを遠目に眺めていた森崎の所だった。 中山「森崎」 森崎「ん?ああ、もういいのか?」 中山「ああ。俺はあいつらと一緒に悲しむ事は出来ないからな」 森崎「そりゃそうだな。今のお前はなんつーか、満ち足りた顔になってるし」 中山「ああ…そうだ。やっと、けじめがついたんだ」 森崎「けじめ?」 中山「俺は全日本ユースの一員として、ワールドユースに行く資格を勝ち取った。連れていってもらうんじゃなくてな」
[184]2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/07(日) 19:57:15 ID:Xkzmsx4B 森崎「(この試合何時も以上にやる気になっていたのはそういう訳か…)」 中山「色々と気苦労をかけちゃったな…すまない、森崎」 ペコッ。 憑き物が落ちた様な表情で頭を下げる中山に対し、森崎がかけた言葉は次の様な物だった。 A 「本当に余計な心配させてくれたな。これからガンガン活躍して償えよ?」 B 「頭なんか下げるなよ中山。そんなんじゃ世界一になれねえぞ?」 C 「本当の戦いはこれからだ。ホッとしているヒマなんかないぜ」 D 「もういいんだよ中山。今はこうして一緒のチームで戦っているじゃないか」 E 「わさビーフ買ってこいよ。それで帳消しにしてやるよ」 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて ☆2010/11/7 20:00:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 15 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
[185]創る名無しに見る名無し:2010/11/07(日) 22:20:01 ID:DRlHlfuG ちょっとわさビーフ買ってくる!
[186]2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/08(月) 15:39:02 ID:h6UlLDdF >E 「わさビーフ買ってこいよ。それで帳消しにしてやるよ」 中山「…インドネシアで、売ってるのか?アレ」 森崎「現地日本人向けの食料品店ならあるかも知れねーぞ」 中山「プッ………ハハハハハハ」 森崎「わはははは!」 *中山→(????)→森崎が解消されました。
[187]2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/08(月) 15:39:14 ID:h6UlLDdF 見上「良くやった。まずはそう言っておこう…だがこんな所で満足してはいけないのは言うまでもない」 試合直後の見上は顔も声も固いままだった。こんな時位柔らかい態度になってもいいだろうに、と思う選手が 居なかった訳でもないが、誰も口に出さなかったのは見上とはこういう監督だと受け入れていたのだろう。 見上「予選前私は言ったな。今のお前たちはアジアレベルでは突出して強く、余程の間違いが無ければ お前たちの予選突破は確実だと。そして多少の手間取った場面を除けば事実そうなった。 実力面で見れば当然の事をしただけに過ぎんのだ。日本に帰れば確実にマスコミにちやほやされるだろうが、 それでいい気になっていたらまた世界の壁に絶望するだけ…そうなりたくなければ、精進を心がけろ。いいな」 全日本メンバー『はい』 見上「…では、ホテルに戻れ。既にスタッフがささやかなパーティを用意してくれている。 英気を養うのも仕事の内だ、有難く頂いておけ」 井手「中国と韓国の試合は俺がしっかり見ておくから、皆さんはゆっくり休んで下さい!」 全日本メンバー『はい!』
[188]2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/08(月) 15:39:43 ID:h6UlLDdF それでもやはり予選突破確定の事実は喜ばしい物であり、そこかしこで頬が緩み始める。 異国にて長い大会を勝ち抜いた。これでやっと一安心。勿論先を見据えるのは必要だが、 今は一休みしよう…井出を会場に残した選手たちはそんな心境でホテルに戻った。 全日本メンバー『おおおお〜…!』 数十分後、彼らは歓声を上げていた。貸切にされたホテルのパーティ会場で 約半月ぶりに目にする日本食がビュッフェで用意されていたのである。 陽子「ハーイ、皆さん!今日はたっぷり楽しんでいってねー!」 賀茂「日本サッカー協会の奢りだ!現地の日本人コックを雇ったんだからしっかり味わえよ!」 片桐「とは言っても、体調を崩す様な暴飲暴食はするなよ」
[189]2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/08(月) 15:39:53 ID:h6UlLDdF 松山「あれっ…ええと、片桐さんは知っていますが、そちらのお二人は…?」 見上「紹介しよう。片桐くんの妹の片桐陽子くん、それから私と同期の賀茂港だ。 二人とも日本サッカー協会の一員であり、今回の予選参加でも色々手を回してもらっている」 岬「賀茂港…ひょっとして、以前の日本代表キャプテンの?」 賀茂「おっ、良く知っているじゃねえか。そうとも、闘将賀茂とはこの俺の事よ!」 三杉「(僕が知っているのは選手潰しの賀茂だけどね…)」 石崎「ど、どーも、初めまして!ぼ、僕石崎了って言います!」 陽子「うん、知っているわよ。全日本ユースの選手は勿論、選ばれなかった佐野くんや長野くんの事だって調べてあるんだから」 高杉「佐野や長野の事まで?そりゃ凄い。女性は中々サッカーに興味を持ってくれませんから、嬉しいですね」
[190]2 ◆vD5srW.8hU :2010/11/08(月) 15:40:07 ID:h6UlLDdF そして和気藹々とパーティが始まり…かけた所で一騒動あった。 陽子「そりゃあそうよ、私はそんじょそこらの女とはサッカー知識が段違いよ。ねー、森崎くん?」 パチン♪ 森崎「へ?あ、ああそうだけ…どっ!?」 ギラリ… なんと陽子が茶目っ気たっぷりに森崎にウィンクを飛ばしてきたのである。ただのウィンクと言うなかれ、 サッカーに打ち込むあまり女っ気の無い青春を過ごしてきた若者達が多いこのメンバーの中で、 初対面の筈の若い女性がいきなり親しげな態度を取ったら騒ぐなと言うのが無理である。 特にその相手が特にモテるタイプではなく、本人も浮ついた話が無かった筈の森崎なら尚更だ。
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0ch BBS 2007-01-24