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【戦わなければ】幻想のポイズン43【生き残れない】
[996]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/11/20(土) 00:19:09 ID:??? 森崎「(無茶苦茶だぞ、FWはド下手な癖にドリブルで強硬突破。 MFは片方が片方を妨害してまで功名を焦って一人だけでタックルに行き……。 DFとGKに至っては敵のエースがアタッキングエリアに入ってきてまで喧嘩ァ!? サッカーやる気があるのかコイツら!?)」 いくらチームメイト同士仲がいいとは言い難かった南葛中学や全日本といえど。 ゲームが始まれば(いざこざを忘れるとまでは言わないが)派閥が違ってもある程度の協力はしていた。 だが、今森崎の目の前で繰り広げられている光景は、それ以上の殺伐としたゲーム。 チームプレイを考えるだとかそれ以前の問題である。 これには森崎もめまいを覚えるのだが……そんな森崎の耳に、観客達の呆れたようなため息と声が聞こえてくる。 観客「やっぱ駄目だなぁオータムスカイズは……粒揃いの選手達ばっかだってのに……」 「シズハさんは名パサーだけどユウカと対立しあっていて仲が悪いし」「さるのとニトリの二大巨壁はいがみ合ってる」 「地味な仕事をする妖精トリオはさるのが嫌いだし……」「さるのと妖精トリオが喧嘩すれば、何があってもだいちゃんが止める」 「おまけに自称エースのりぐるはスタンドプレーしかしやがらねぇしなぁ……」 「勝てる試合を落としてばっかだ……もしかしたらと思ったが、今日も駄目だなこりゃ」 「キャプテンがしっかりしてねぇからだよ! あの個性派集団を纏めるだけの力がねぇ!!」 森崎「(キャプテン……? そういや、このチームのキャプテンってのは……)」 観客「コラァ! しっかりしやがれ、ソリマチ!! キャプテンだろうがァ!!」 森崎「そ、反町ィ!?」
[997]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/11/20(土) 00:20:20 ID:??? 観客の声を聞き、驚きに目を見開いてフィールドに視線を向ける森崎。 するとそこでは未だに喧嘩しあう妖精トリオとさるの・だいちゃんのコンビ。 けだるげに首をコキコキ鳴らしながら、芝を蹴っているユウカとそれを敵を見る目で見つめるシズハ。 いつの間にか失点をしていた事に愕然とし、DF陣を不甲斐ないと怒鳴るりぐる。 そして、それらから一歩はなれた場所では――1人の情けなさそうな姿をした男が、おどおどとした様子でまごついていた。 彼こそがこのオータムスカイズのキャプテン――「ソリマチ一樹(いつき)」である。 ソリマチ「(ど、どうしよう……こんなに早く失点するなんて思わなかったぞ……。 きょ、今日の試合こそ上手く行くと思ってたのに……どうしてこうなっちゃうんだ……)」 ミノリコ「……ソリマチ、ごめん、止められなかった」 ソリマチ「あ……い、いや、仕方ないよ。 そ、それより今は得点を返す事を考えよう。 ほ、ほら、みんなも喧嘩はやめよう。 今は試合ty……」 さるの「あぁ!? なんだとこの人間!? こいつらが喧嘩売ってきたんだから叱るならあいつらにしろ!!」 ソリマチ「え?」 さんたな「んだとこのさるの! 元はといえばお前が河童押したのが悪いんでしょ!!」 ひゅーい「くたばれ」 ソリマチ「う……(ちゅ、注意しなくちゃいけないのに……く、口が開かない……)」 ユウカ「ここね……祭りの場所は……」 失点をした事に対し、今日の試合ボランチとして出場をしていたミノリコがソリマチに謝るも。 ソリマチは仕方の無い事だと返答しつつ……未だに言い争いをするDF陣を注意しようとする。 しかし、矛先が自分の方へと向きそうになるや否や、ソリマチは思わずしり込みし……。 更には血の気の多いユウカが笑みを浮かべながら近づいてくると、そそくさとその場を離れてしまう。 結局、その場は何とかミノリコが場を収めるものの、結局作戦らしい作戦を立てる事が出来ず。 オータムスカイズのキックオフで試合が再開されたのだが……。
[998]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/11/20(土) 00:21:32 ID:??? ダダダダダダッ! ちぇん「(ふふふ、失点をしたからこそ私のアシストが光るのにゃん! この私が同点を演出する! そうすればらん様も喜んでくれる筈!)」 ソリマチ「あ……だ、駄目……」 ちぇん「へ?」 スワコ「オータムスカイズの攻撃パターンは予想済みなんだよ! そりゃっ!!」 ちぇん「あにゃああああっ!?」 黒い事を考えるのに定評のある、通称ブラックちぇんちゃんのサイドアタックで攻め込むオータムスカイズ。 しかし、それはオータムスカイズの何度も何度も使っていた攻撃パターンであり。 ちぇんの突破を予測していた敵チームのFW――スワコにあっさりとちぇんはボールを奪われてしまう。 ソリマチ「(きょ、今日の試合にシズハさんを起用したのはパサーとしての役割を果たして貰いたいからなんだ! ちぇんのサイドアタックは何度も使い続けていてもう相手にもわかってる。 だからこそ、今日はシズハさんのパスも絡めて戦いたかったのに――)」 それを言えなかったのは、サイドドリブラーとしての自信を持っているちぇんを傷つけたくない……。 というよりも、言って反発をされるのが怖かったからに他ならない。 ボールを奪われ目に見えて落ち込むちぇんを見ながらソリマチはあわあわと立ち尽くし。 その後、守矢フルーツズは足並み揃わないオータムスカイズを相手に楽勝ペースで試合を展開。 結果、試合が終わってみれば5−0の大差でオータムスカイズは完敗を喫してしまう。 森崎「(あ、あの情けないのがこの世界の反町かよ……。 おいおいおいおいおいおい……俺にこの世界で何をやれってんだ? 何をさせようってんだ!? おい!?)」 ソリマチ「うぅぅ……(ど、どうして負けちゃったんだ……や、やっぱり俺はキャプテンの器じゃないのかなぁ……)」 ――世界の調整者 森崎有三 9つの世界を巡り、その右手は何を掴む。 第1話 反町の世界 終 次回 第2話 秋空 何もネタがなければ無ければ続くかも
[999]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/11/20(土) 00:23:19 ID:??? という訳で調子に乗って続きの埋めネタを書いてみました。 シズハさんと静葉さん。ミノリコさんと穣子。さるのとチルノ……などなどに関係性はありませんよ。本当だよ!?
[1000]森崎名無しさん:2010/11/20(土) 00:29:40 ID:??? 楽しい埋めネタ乙でしたw …ということは、ソリマチが今後の旅の仲間になったりするんでしょうかw
[1001]1001:Over 1000 Thread このスレッドは1000を超えました。 もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。
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0ch BBS 2007-01-24