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【ザ・ニュー】ファイアーモリブレム24【森崎!!!!】
[905]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/12/30(木) 21:23:51 ID:??? リッキー「ほいさっ!」 ギュルルル… 鋭いスピンがかかったラストパスを送るリッキー。そのパスは長すぎてラインを割るかと思いきや… パシッ! カルツ「ここで負けでもしたらわしたちドイツユースのかねてよりの計画が… サッカー協会が無理をして作ったわしたちの遠征が無駄に終わってしまう! もうJrユースのような悔しさはゴメンだ!ワールドユースで優勝するためにも… シュナイダーちゃんに今度こそ栄光を掴んでもらうためにも… こんな所で躓いているわけにはいかんぜよ!!」 ここでカルツが単独ドリブルでゴールを狙おうと一気に加速する。 カルツ「どけっ!いまのわしに近寄るんじゃねぇ!」 ドガアッ!! 並み居るDFたちを得意のハリネズミドリブルで蹴散らし、いよいよ残すはキーパーのみとなった。 カルツ「こいつを抜いて勝ち越しだぜよ!」 ガイ「………!」 ここでカルツは痛恨のミスを起こしてしまう。 これまでのマンチェスターユースのゴールはロリマーのバウンドショットで1点。 そして松山のネオイーグルショットで1点を取っている。 ドリブルで1対1を仕掛けるのはこの試合で初めてだったのだ。 ――故に、彼が非常に1対1に長けたキーパーであることをその身を持って知ることになる。
[906]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/12/30(木) 21:27:03 ID:??? ガイ「むんっ!!」 ガイは拳を素早く突き出してカルツの足元からボールを零そうとする。 カルツは感じた。彼の放つ巨大な覇気を。例えるのならば、それは以前同じチームを組んでいた―― カルツ「(あの迫力ある動きはまるで……げ…ゲンさん…?)」 バコッ! カルツはあっけなくボールをこぼれ球にされてしまう。 そしてそのボールをフォローしたのはチェルシーキャプテンのリネカーである。 リネカー「…知らなかったとはいえ、あまりにも非効率すぎる攻めだったな。 この勝負が運の尽きだ。マンチェスターユース…覚悟しろ!」 ダダッ! ロリマー「うっ!」 ディーン「なにィ!」 リネカーは素早くFWの二人を抜き去ると、鬼気迫る表情の松山と相対する。 松山「今度こそ…抜かせはしない!」 リネカー「(彼にドリブルで勝負を挑むのは分が悪すぎる。ここは効率良く攻めさせてもらうよ)」 バシッ! 松山「くっ…!」
[907]森崎名無しさん:2010/12/30(木) 21:28:31 ID:??? リカルドじゃないのかw
[908]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/12/30(木) 21:28:44 ID:??? リネカーは冷静にサイドのリチャードにパスを出すと、松山の横を通り過ぎていく。 松山は感じていた。自分の周りの選手たちを次々と崩されていく恐怖を。 苦手分野を悉く攻め立てられていては、いくら根性でカバーしようとしてもいずれ限界は訪れる。 早田「ハァ…ハァ…」 リチャード「もうばててんのか。だらしねぇやつだぜ。故郷に帰って出直してきな!」 どごぉっ!! 早田「ぐはっ…!」 リチャードの強引なドリブルが、酷く消耗した早田を跳ね飛ばす。 そのまま足を振りかぶり、得意のジェットシュートを放った。 シューマッハ「(くそぉ……俺は、俺はあいつらのためにも……負けるわけにはいかないのに……)」 リチャード「こいつで決まりだぜ!はあああぁぁぁっ!!」 ロブソン「させるかあああああああああぁぁぁぁ!!」 ボドムウウゥゥゥッ!! ロブソン「おぐぐ……」 リチャード「なにィ!」 シューマッハ「ロブソン!」 ロブソンの全身全霊をかけた『ハイパワーブロック』がリチャードのジェットシュートをこぼれ球にする。 だが、そのこぼれ球に素早く駆け込むリネカー。右足を鋭く振り上げる。
[909]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/12/30(木) 21:30:02 ID:??? 松山「やらせんっ!!」 ガギィッ!! 松山「どうだ!」 リネカー「むっ…!」 ここでついに松山がリネカーを捉える。イーグルタックルでボールを奪うと周囲の状況を確認する。 松山「(なだれ攻撃を仕掛けるのなら今のタイミングしかない……だが……)」 残念なことに今のマンチェスターにはなだれ攻撃を仕掛けられるほど体力に余裕が無かったのだ。 アリティアカップにて、三杉は仲間の体力を顧ずにファストブレイクを発動させた。 司令塔として勝利の確率を少しでも高めるためには、彼のような躊躇無き覚悟というものが必要なのだろう。 だが、松山にはできなかった。仲間との和を重んじる彼だからこそ…… 味方を犠牲にする策を行う非情な、しかし非常に効率的な考えを持つことができなかったのだ。 そして、この気の迷いがこの試合の勝敗を決してしまうことになってしまう。 ダッ! リネカー「愚かな。あそこで前半に見せた全員攻撃を仕掛けていれば!」 松山「リネカー!」 ガゴゴッ! 松山「またボールが真上に…!」 ふわりと浮き上がるボール。リネカーは勝利を確信した笑みを浮かべて跳ねる。 先ほどの直接対決が示したとおり、空中戦においては松山よりリネカーに分があったのだ。だが――
[910]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/12/30(木) 21:31:15 ID:??? シューマッハ「空中戦は……俺の専売特許だああぁぁぁっ!!」 リネカー「馬鹿な!オーバーラップしてきただと…?」 バキィ!! シューマッハ「(アリティアカップでの経験が生きた…ミディアさん、感謝しているぞ……)」 松山「シューマッハ!」 シューマッハ「飛び出しならば…俺は誰にも負けない……!」 長い足を利用して、シューマッハのキックがボールを大きく弾く。 残り時間も後僅か。このまま勝負はPK戦にもつれるのだと誰もが思ったそのとき。 ロバート「勝つのは僕たちだ!行けェ!ドライブシュートだ〜〜〜〜!!」 ばっごぉぉぉぉおおおん!! 幸運にもこぼれ球をフォローしたロバートが、試合終了間際にドライブシュートを放った。 だがさすがに距離が離れすぎていたため、威力も足りなくなり普段より落下する勢いが無い。 ごいいぃぃん!! ロバート「ああっ!!」 ロバートのシュートはクロスバーに当たり、最後のロングシュートも失敗に終わった。 ゴールを空っぽにしていたシューマッハは思わず胸をなでおろす。 デイビット「これだ!」 バッ!
[911]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/12/30(木) 21:33:28 ID:??? だが、弟のシュートは無駄にはしまいと兄のデイビットが跳ね返ったボールに 無理な体勢からオーバーヘッドキックを放ったのである。 デイビット「勝つのは俺たちチェルシーだ!」 バッシュウウウゥゥゥッ!!ズバアッ!!ドグシャアッ!! ロバート「に……兄さん!?にいさーーーーーん!!」 ピッピッピイイイイィィィィィッ!! デイビットのオーバーヘッドキックがマンチェスターのゴールに突き刺さる音と、 無理な体勢でのシュートが仇になり、着地に失敗し思い切り腰を地面に叩きつけた音が同時に響いたのであった。 そして倒れたまま動かないデイビットに駆け寄るロバートの声を掻き消すように、試合終了のホイッスルが鳴り渡った。 森崎「……このデイビットとかいう選手はその後どうなったんだ?」 陽子「来期までには治るかどうか微妙な重症を負ったわ。 彼の弟のロバート君。自分があのときシュートを外さなければ… 兄さんはこんなケガをすることは無かったって、悔やんでいるらしいわ」 同じく兄を持つ陽子にとって、彼の気持ちをいろいろ理解しているのだろう。 だが、曇らせた顔をすぐに普段の明るい太陽のような顔に戻すと言葉を続ける。 陽子「マンチェスターはペース配分に失敗してしまった印象が否めないわね。 なだれ攻撃や必殺シュート…確かに強力だけれど、前半のうちに無理をして攻めすぎたのがまずかったわね。 後半に攻める力だけでなく、守る力さえも残っていなかったのは痛すぎたわ」 森崎「(俺もガッツ管理に関しては気をつけないとな。 魔法ブーストを使うべきか抑えるべきか…状況を見極める力も養っていかなければならないな)」
[912]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/12/30(木) 21:34:30 ID:??? 陽子「今回話したイングランドユースだけでなく、どの国も優勝を狙える 力を持っている、身に付けてきていると私は睨んでいるの。 来年のワールドユースには、海外遠征に向かった選手たちも続々集結し 最強の全日本ユースとして世界に挑むことになっているわ。 もちろん森崎君。あなたもその一員として、ね」 森崎「(あくまで一員、か。誰がキャプテンになるかはまだ判断できていないようだな)」 陽子「それじゃあ今夜はこの辺りにしておきましょうか。 なんだか森崎君すっごく疲れていて眠そうだし」 森崎「うっ……見抜かれてましたか」 陽子「あーらあら。私を誰だと思っているのかしら? 日本サッカー協会特別委員の片桐陽子よ。選手のコンディションくらい 見抜けないととてもじゃないけどやってられない役職よ。それじゃ、またね森崎君!」 そう言うと陽子は陽気に鼻歌を口ずさみながら、リンダの部屋の方へと向かって行く。 また酒盛りでもするのだろうか。リンダとシーダの受難を予想しつつ、森崎は自室のベッドに沈んでいった。 〜ガトーの家〜 その夜。透過魔法で一旦姿を消したガトーの家の中で、とある事件が起こっていた。 ガトー「ミシェイル。傷のほうはもう大丈夫なのか?」 ミシェイル「ああ。あの小僧から頂いた特効薬がなかなか効いて来た様でな。 さすがにまだ飛竜を自在に乗り回すことは無理だが……」 ガトー「ふむ。ならばよい。……少なくとも、足手まといにはならんからな」
[913]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/12/30(木) 21:35:37 ID:??? ミシェイル「……司祭も気付いていたか。何者だ!そこで何をしている!」 シュッ! ミシェイルは腰に刺していたナイフを、カーテンに向かって投げつける。 すると黒い影がゆらりと揺れ、漆黒のローブを身に纏った老人が二人の目の前に現れる。 ガトー「貴様……ガーネフ!」 ガーネフ「ふぇふぇふぇ…人間嫌いのガトーというのはまったくもっての嘘であったか… まさか貴様自ら進んで人間たち…アカネイア同盟軍の者たちに助力をしているとはな!」 ガトー「ガーネフよ。勘違いするではない。私が彼らに協力するのは……」 ガーネフ「理由がある?そんなことは関係ないのだよ。貴様があのアリティアの 小僧たちにオーブを集めさせると助言した事実は変わらないのだからな。 加えて……マケドニアの王子ともなにやら企んでいるらしいではないか」 ミシェイル「フッ……王子、か。既に俺はあの国のことなど知ったことではないがな。 だが、貴様がこうして俺達の前に現れた意図は……おそらくスターライト作成の阻止といったところか。」 ガトー「もはや運命は動き出した。既にスターライトの書は完成し、アカネイア同盟軍の猛者に渡したわ」 ガーネフ「ぬぬ……ガトー……お前はいつもそうだ。わしの前に立ちふさがり邪魔をする! 何故だガトー。お主とて人が支配するこの世を快くは思ってはおらぬはずだ!」 ガトー「……お主の言う通りだ。だからこそ、わしはあの者にスターライトを託したのだよ」 ガーネフ「訳の分からぬことを……かつての師とてもう容赦はせぬ。 深淵の闇に飲み込まれて朽ち果てるがいい!暗黒魔法……マフー!」 ズゴゴゴゴ……ぐおおぉぉおおお……
[914]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/12/30(木) 21:36:44 ID:??? ガトー「むぅ……ガーネフよ。お前の闇はここまでの力を生み出すほど膨れ上がっておるのか…」 ガーネフ「その原因を作り出したお主の最期には相応しいのう…さぁ、その魂を我に捧げ――!?」 メコォッ!!ドガシャアアアッ!! ミシェイルの強烈な拳がガーネフの頬を捉え、激しく床に叩きつける。 ガーネフは自分の身に何が起きたのか分からないと言う表情でうろたえる。 ローブを引きずり、床に散らばる魔法道具に足を引っ掛けながら、棚に寄りかかり何とか立ち上がる。 ミシェイル「ククク……感謝するぞ森崎有三。貴様の星の力……予想以上の力だ!」 ガーネフ「ば……馬鹿な……なぜ動ける……スターライトの魔道書を持たない貴様が……な、ぜ……」 その時ミシェイルは森崎から受け取った…彼の星の力が浸透していたカギを握り締めていたのである。 スターライトの魔力を象っているのは星と光の力。その片方を手にしていたミシェイルは辛うじてマフーの呪縛を逃れたのである。 ガーネフ「ぬ……やはり幻影での活動には色々と制限と限界があるということか……くっ!」 ぼやや…… ガトー「待て、ガーネフ!」 再び闇の中に消えようとしているガーネフを呼び止めるガトー。 それに対しガーネフはくぐもった声を喉でならしながら応える。 ガーネフ「ふぇふぇふぇ……たとえスターライトを使おうとも か弱き人間どもにわしを超える力を持つ魔道士などおろうはずもない。 ガトーよ。アカネイア同盟軍を滅ぼした後、改めてお前の命ももらいうけにくるぞ… 覚えているがいい……わしは一生貴様を……許すことはないと言うことをな…」 ブゥン…!
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0ch BBS 2007-01-24