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【迫りくる】キャプテンEDIT25【恋愛パート】
[290]森崎名無しさん:2011/02/25(金) 00:42:06 ID:??? 落田の乱入でダイナシ、リアルファイト突入
[291]森崎名無しさん:2011/02/25(金) 00:44:06 ID:??? 祈りイベントって去年の清栄戦のときのあれだよな。 苦戦というと点入れられたりしたら、それから先は1試合通して発動してるのかな。使う試合は決まってるな。
[292]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/25(金) 01:59:05 ID:??? 菱野「や、厄払いです、厄払いっ。次のボーナスイベントに備えて、厄払いですわ!」 やす子「菱野ちゃん、結構クラブ率高いよねー」 ★菱野のクリスマスプレゼント→ クラブA =★ ハート・スペード・クラブ → 手編みのミサンガだ! 全国大会で苦戦時に一度だけ発動、祈りイベントと同等の効果を起こす! --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 大前「? これは……えーと、アクセサリ、かな?」 刺繍糸を幾重にも編んだ見慣れない腕飾りに、大前は目を瞬く。 菱野「ミサンガ、というものらしいです。南米の選手が良く御守りとして着けているらしいですわ」 大前「へー……そう言われてみれば、トヨタカップの放送や雑誌の写真で、でブラジル人が着けてるのを見た気がするな。 売っているのは見たこと無いけど、もしかして菱野さんの手作りかな?」 しげしげと手にとって眺めてみる。 菱野「はい。今の日本では中々手に入らないものですので、恥ずかしながら自作しましたの。 ……あ、あんまり見つめないでください。何だか恥ずかしいですわ」 目の前で手作りの品物を見つめられるのは、恥ずかしいらしい。ますます赤くなって縮こまる菱野。 大前「ご、ごめんごめん。それじゃ、早速着けてみるね?」 菱野「は、はい。どうぞ」 手首に通して身につけると、まるでそこにあるのが当然のように感じられる。 菱野「ミサンガは、願い事が叶う時に自然と切れると言われているらしいです。 大前さんには大望がおありですから、ウンと頑丈に編ませていただきましたの」 大前「……確かにこれだけしっかりとしていたら、八月までには切れそうもないな」
[293]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/25(金) 02:00:13 ID:??? 目を眇めて、あの熱い戦場に想いを馳せる。 全国大会決勝戦。そこで繰り広げられる戦いを制し、優勝旗を勝ち取るのが、今の大前の夢だ。 切っても切れないくらい丈夫なくらいで、丁度いいだろう。 菱野「そ、その……大前さんから頂けた物に比べると、つ、つまらないものですけど――」 大前「――つまらなくなんかないさ」 はっきりと声に力を込めて言い切る。 大前「ありがとう。俺の……俺たちの夢を応援してくれる、こんなに素晴らしいプレゼントをくれて。 菱野さんはやっぱり最高のマネージャーで、そして俺の素敵な彼女だよ」 菱野「え、えへへ……そんなに過ぎたお言葉を言われると、照れてしまいますわ」 赤い顔で微笑む菱野を見ながら、大前は決意を新たにする。 大前(そうだ。菱野さんに喜んでもらうためにも、この贈り物に応えるためにも、来年は必ず勝つ。 その上、早瀬さんや小豆沢さんの意思に、森崎と大空への借り……勝たなきゃいけない理由が、また増えちゃったな) 今は二人、幸せな時間を過ごしている大前と菱野。 だが、後に黄金世代と呼ばれる選手たちの集う、長く苦しい戦いへの道からは、決して逃れることは出来ない。 大前「来年は……今度こそは勝つよ。このミサンガに誓って、ね」 菱野「はいっ! 大前さんなら、今度こそ絶対に日本一になれますよ!」 ※ アイテム・『手編みのミサンガ』を手に入れました ※ ※ 全国大会でビハインド時に一度だけ発動し、大前の全行動に+1補正、更にポストと枠外を防ぎます ※ ※ ……喫茶店のマスターにココア2杯の代金、しめて1000円を支払いました。現在の所持金:15000円 ※
[294]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/25(金) 02:01:30 ID:??? 〜翌日、12月25日〜 校長先生「え〜、以上を持ちまして、二学期を修了といたします。 明日からは冬休みですが、決して中学生らしい節度を忘れることなく行動してください。 また、落雪や凍った道路など冬ならではの事故にも気を付けて――」 大前「……これで今年の授業も終わり、明日からは冬休みか」 落田「とはいえ、監督は年末ギリギリまで練習を組む気らしいけどなあ。あーあ、冬休みくらいゆっくり休みたいぜ。なあ、輝林?」 輝林「…………(フルフル)」 落田「ほら、輝林も無言で俺に同意しているぜ!」 大前「首、横に振っているぞ……」 校長の挨拶も終わり、修了式も閉幕。大前たちはクラスごとに並んで退出しつつも、クラスメイトと無駄話に興じていた。 大前(休みでも練習、か。望むところだ! 一刻も早く、あの森崎に通じるシュート力を身に付けないといけないんだ! それに菱野さんが見ていてくれるんだし、どんなに辛い練習も耐えられ――あ) ふと、大前はあることに気づく。 落田「ま、今日くらいは休ませてくれるみたいだからいいけどさ。どうだ? 大前。 放課後は明日に備えて、俺たちみんなで鋭気を養うためにクリスマスパーティーだ! どうせお前もイブは一人身――」 大前「悪い、落田! 俺、ちょっと会いに行かなきゃならない人がいるんだ!」
[295]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/25(金) 02:02:38 ID:??? 落田「――なにィ!? だ、だ、だ、誰だよ!? も、も、も、もしかしてお前、菱野さんを誘う気か!?」 大前「(惜しい! それは昨日!)違うよ、会うのは男の人だよ」 落田「更になにィ!? ま、まさかお前……そういう趣味が!?」 大前「どーいう趣味だ……」 輝林「…………後ろの守備を、固めないと」 大前「お前も乗るなよ輝林……」 級友たちとの会話にげんなりしつつも、大前はこの後の予定を立てる。 大前(あの後、菱野さんとも話したけれど、しばらくはこの関係は秘密のままでってことにしたんだよな。 まあ、部の士気や規律にも関わることだから仕方の無い判断ではあるんだけど。 けど、俺たちを応援していた瀬川さんや、高校でも面倒をみるって言ってくれた長池さん。 それに早瀬さんにはちゃんと報告しておかないと――) … … … というわけで、放課後の柿原中華料理店。
[296]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/25(金) 02:03:41 ID:??? 早瀬「そうかそうか。いつになるかとは思ったが、とうとう決めたか! ははっ! 中学サッカー生活で、一番価値のあるゴールを決めやがったな!」 瀬川「いやいや、この程度はまだキックオフしたばっかりじゃん。ゴールってのはさ、ほら、もっと――」 長池「瀬川……それ以上いけない」 大前「は、ははは……瀬川さんだけじゃなくて早瀬さんや長池さんも、ずっと前から気付いてたんですね」 早瀬に背中をバシバシと叩かれつつも、苦笑してそう言う大前。 早瀬「馬っ鹿。そんなの当たり前だろ。むしろ、二年連中が誰も気づいてねェ風なのが不思議だぜ」 長池「相棒ぅ……硬派を気取るのも良いが、それも過ぎると地獄に落ちるぞ? ……前にもこんなことを言ったっけか」 瀬川「ま、傍から見ていたら丸分かりだったよ。マネージャーが君に歩の字だったのは。 こういうのを何ていうんだっけ? ひょっとこハチマキ?」 大前「それを言うならホの字、岡目八目ですよ」 瀬川「ま、細かいことは気にしない! いやー、それにしてもめでたいね!」 などと呵々大笑する瀬川。 やす子「私もいるわよっ!」 大前「うわっ!? 監督!?」 にゅっと、いつの間にか席に付いてホイコーローに箸を伸ばしながら言う飯地監督。
[297]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/25(金) 02:05:06 ID:??? やす子「ふーんだ! こちとらクリスマスに一人身で、こうして学生に交じって中華を頂いているって言うのに! 指導している部員とマネージャーはイブにヨロシクですかー? ぷんぷんっ」 大前・早瀬・長池((成人女性が『ぷんぷんっ』って……)) やす子「鳴紋の監督が私だったことに感謝しなさいよねー、まったく! 普通だったら、発覚した途端に退部よ退部。ま、これからも身の回りには気をつけなさいよ」 大前「は、はい……ありがとうございます、監督」 本来なら取り締まる立場である監督からのお目こぼしの言葉に、大前は素直に頭を下げる。 やす子「うんうん、謙虚でよろしい。それと、菱野ちゃんは私の妹分みたいな子なんだからね。 あんまり泣かすようなことをしていると、怖いわよ?」 大前「それは分かっています。俺だって……菱野さんには泣いて欲しくないですから」 瀬川「でも、いつかは泣かせる必要のある日が来るぜ? 具体的にはベッドの――」 大前「ぶっ!? な、何を言い出すんですかー!?」 瀬川の下世話な冗談に、思わず手を振って声を上げる。 それを見て瀬川は尚更愉快そうに笑った。
[298]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/25(金) 02:06:28 ID:??? 瀬川「――ま、ご丁寧に据えられたお膳を前に、のほほんとしてた大前くんだから。そんな日が来るのはもう何年か先だろうけどね」 やす子「分からないわよー? 男ってケダモノだもの。ある日、渦巻く欲望を押さえきれなくなってプッツンしちゃうかもっ! アグレッシブビーストモードに変化した大前くんはたおやかな女体を力の限り押し倒し、耳元で荒い息と共にささやくの……。 『飲みこんで……俺のクリアボム……』。……きゃー! いやらしいっ!」 大前「監督まで何言いだしてるんですか……」 早瀬「やめとけ、大前。このバ監督には付き合うだけ無駄だ」 やす子「それは冗談として、ホント菱野ちゃんのことは大切にしなさいよね。 釣った魚に餌を上げない、なんて真似は一番しちゃ駄目よ? 恋する乙女はうさぎさんと一緒、寂しいと死んじゃうよー?」 瀬川「とりあえず、どんなに忙しくても【2ヶ月に一回はデートする】くらいの甲斐性は見せないとね。 それも【連続で同じ場所にいくのは避けなきゃ駄目】かも。 女の子って、自分に対する評価に敏感だからね。 『ここに連れていきさえすればオッケー!』みたいに思われてるんじゃないかしら? ……そんな不安を抱かせることになるからさ。 ともかくさ。マネージャー、今までは自分の気持ちを押さえてたけど、恋人って対等な関係になったら遠慮は薄らぐもんだからね。 今まで通りの付き合い方からは変えていかないとね」 大前「なるほど……(菱野さん、結構俺に対して溜めこんでたもんな。あの時も『とーへんぼく』とか『どんかん』とか言われたし)」 恋愛ごとに対しては生き字引な風情すら漂う瀬川の忠告に、大前は耳を傾ける。
[299]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/25(金) 02:07:43 ID:??? と、ここで長池が口を挟む。 長池「それだけ分かっていて、どうして昨日は本命を誘えなかったんだ……」 瀬川「う、うるさいよ! 一番大事な子との関係はね、ちゃんと時間を掛けて育むものなんですー!」 早瀬「それはそれでどうなんだ、オイ……本命じゃない子の気持ちも考えろって」 瀬川「まあ、短いアバンチュールのお相手だね。愛は囁くけど、恋に落ちることはない、的な」 大前「うわあ……」 やっぱり、あまり鵜呑みにしない方が良い気もしてくる大前だった。 瀬川「そーいうお前らこそ、どーなのよ? 早瀬、新しい恋は見つけた? 長池、この間告白してきた子とはどーなったの?」 早瀬「……俺はもう二度と女にうつつは抜かさねェ」 長池「『俺と一緒に地獄に落ちよう……』と答えたら逃げられた……」 大前「いや、その返事はどうなんですか長池さん」 やす子「魅力的な年上女性ならここにいるわよ、早瀬くんっ!」 早瀬「鏡を見て言え。それと、監督なら指導対象に手ェ出すな。男女が逆なら犯罪だぞ」 やす子「いやーんっ、早瀬くんったら冷たいっ!」 そして、どんどん脱線していく話題。
[300]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/25(金) 02:08:43 ID:??? 柿原「……監督。俺の家で騒がんで下さいよ。他にもお客さんがいるんですから」 大前「す、すいません、柿原さん……この人は後で責任を持って連れ帰りますので」 やす子「なによー、その犬猫みたいな扱いはー?」 早瀬「躾りゃ聞く分、犬猫の方がマシだ……」 長池「猛獣だな。地獄の猛獣だ」 瀬川「ケロケロスだな!」 それを言うならケルベロスである。 大前「……本当にすみません」 柿原「いや、お前が謝らなくていい(……飯の代金は、この大人げない馬鹿どもから貰おう)」 ※ 交際費は柿原が飯地たちから取りたてました ※
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0ch BBS 2007-01-24