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【暗黒竜と】ファイアーモリブレム27【光の剣】
[569]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:31:13 ID:??? モロドフ「まぁその名のとおりその薬は一瓶を2人で飲み分けなければ効果は出ん。 お主には薬の詳しい説明はしておらんかったから、大丈夫じゃろうとは思っていたが」 森崎「(おいおい…いくらなんでも楽観しすぎだろ。下手したらリフとかと合体していたかもしれないんだぞ…?)」 たらりと冷や汗を流した森崎は、その薬瓶を静かに机の上においた。 森崎「でもどうして今さら俺にそんな説明を?」 モロドフ「さっきお主には言わなかったかの?こんなこともあろうかと予備の心臓を用意していたと」 森崎「……………………は?」 モロドフの言っている意味が分からず、森崎は気の抜けた返事を返してしまう。 モロドフ「良いか森崎殿。その薬はお主に託す。いずれその薬を使うときがやってくるじゃろう。 その時まで、大切に持っておくのじゃよ…………よいな?」 この時森崎の方を見るモロドフの顔を、森崎は一生忘れることができなかった。 モロドフの今まで見せたことのない威圧感に押され、森崎は静かに道具袋に薬を戻す。 その顔は確かにモロドフ本人そのものだった。しかし、何処か今までの陽気なものとは違うように思えた。 何か深い悲しみを背負った……辛い記憶をひた隠ししているような寂しさを感じた。それは単なる気のせいなのかもしれないが。
[570]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:32:54 ID:??? その後、2ヶ月ぶりに集まったアカネイア同盟軍の精鋭たちと再会の言葉を交わし、 いよいよ森崎たちは片桐の使いである陽子の案内で日本へと向かう時がやってきた。 陽子「久しぶりね森崎君。この城の地下でガトー司祭様が待っているわ。 エリス王女たちの魔力を使って一気にあなたたち16人を日本へとご招待するわよ」 〜アリティア城地下〜 ガトー「待っていたぞ森崎」 森崎「ガトー司祭!お久しぶりです」 ガトー「あれから2ヶ月か。お主のお陰でアカネイア王国の復興も実に捗っておる。感謝するぞ」 森崎「いやいや、俺なんかこのアリティアで子供とかと一緒にサッカーしていただけですし」 エリス「それが子供たちの心の支えとなっていたのですよ、森崎」 森崎「エリス王女……」 ガトーの横に立つエリスが優雅な微笑を浮かべる。 メディウス討伐後、森崎はマルスと共にアリティアに帰還しアベルたちと共に復興に勤しんだ。 森崎の武勇伝はアリティアの国民たちにも広く浸透しており、 凱旋時には一大パレードのような盛大な出迎えを受けたものである。 その後2ヶ月間、モロドフのアカネイアリーグ開催の手伝いや マケドニアやアカネイアとの情報の伝達なども任され、今やこの国に森崎の名を知らぬものなどいないほどまでになっていた。 森崎「俺は大したことなんてしてません。周りの皆がよく働いてくれただけで……」
[571]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:33:56 ID:??? エリス「それでもそれを指揮していたのはあなたでありませんでしたか? ふふっ…どうやら貴方には無自覚にも誰かを導いていく素質があるようですね。 あなた方の世界の言葉で言うのならば……『キャプテン』と言ったほうがいいみたいね」 森崎「そりゃあそうですよ。なんてったって俺は将来の全日本を担うスーパースター 『キャプテン森崎』なんですからね!」 得意げに鼻の下をこすりながら返す森崎。やはり美人に煽てられるのは悪い気分はしないものだ。 エリス「うふふ、頼もしいわね。森崎、マルスのことをどうか頼みましたよ」 エリス達アリティア王宮の司祭たち、そしてガトーの力により城の地下室に大きな魔方陣が発生する。 この魔方陣がアカネイアと地球…日本を結ぶアクセスラインとなっているらしい。 陽子「私も初めてこれを使ったときはおったまげたわ。まるで小さい頃に憧れた魔法少女のきぶんだったわ」 森崎「(…陽子さんって歳いくつだったっけ……?たしか俺より2つほど上だったから………いや、やめておこう)」 キラキラ瞳を輝かせる乙女の夢には特に触れず、森崎たち16人はモロドフ、そして陽子と共に揃って魔方陣へと足を踏み入れた。 ぶううううううぅぅぅぅん………シュパアッ!! 森崎有三18歳。実に約3年ぶりの故郷の土を踏む瞬間であった。 代表選抜特別試合で良い結果を残し、悲願のキャプテン就任の夢を叶えることが出来るのか? 異国を渡り歩き、多くの戦いを乗り越えてきた一人の若者を待ち受ける試練が待っている。 仲間たちと巡ってきた森崎の長い長い冒険の旅も、いよいよ終わりの時を迎えようとしていた……! 20章外伝 頑張竜と光の拳
[572]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:35:13 ID:??? 〜静岡県掛川市、ヤマハリゾートつま恋〜 マリア・チキ「うわぁ……!!」 マリア「ひっろ〜〜〜い!」 チキ「おっき〜〜〜〜い!」 誰よりもはやく同時に歓声を上げたのは集団の先頭を走るマリアとチキであった。 彼女の目に映る日本の風景は全てが初めてのものであり、立ち並ぶ建物や 木々の一本にさえ目を輝かせてキャッキャッと楽しそうにはしゃぎ回る。 パオラ「マリア様、チキちゃん、あまり先に走って行っちゃ迷子になっちゃうわよ?」 カチュア「ふふ、まるでエストみたいなはしゃぎようね、姉さん」 パオラ「あら、小さいころのあなただって似たようなものだったわよ。せっかちですぐ迷子になったりで…」 カチュア「うぐぐ……そ、その話はもう終わり!」 白騎士団で自分だけ留守番でいることに最後まで猛抗議をしたエストを振りきって 今回の選抜メンバーに選ばれたパオラとカチュアはマリアとチキの姿を見て会話を弾ませる。 リンダ「ねぇマリク。あそこに並んでおいてある大きな箱はいったいなにかしら…?」 マリク「う〜〜ん……車輪が四つ付いてるね。馬車のようにも思えるけど、近くに馬は見当たらないし……」 アカネイアでは優れた魔道使いであり、博識のマリクとリンダも日本の車には思わず首をかしげて考えにふけってしまう。
[573]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:37:12 ID:??? ミディア「ミネルバ王女」 ミネルバ「ミディア、忘れたのか?ここは我々のいる世界とは大きく支配体制の違う国。 王政国家ではないこの国で、気軽に王女などと言っては混乱を招く。 出発前の注意事項でモロドフ殿から言われたばかりであろう」 ミディア「……そうだったわね。どうにも騎士としてのくせはなかなか抜けるものじゃないわ」 ミネルバ「だから、気軽にミネルバと呼び捨てても構わぬ」 ミディア「それはいいのだけれど…せっかくだし、その堅苦しい言葉遣いも禁止したほうがいいんじゃないかしら?」 ミネルバ「……ど、努力はしてみよう」 ミディア「してみよう、じゃなくて、してみるわ、じゃないかしら?」 ミネルバ「し、してみる……わ」 普段は厳格なイメージのあるミネルバとミディアだが、この開放的な空間に 復興作業で溜まったストレスを大いに発散しているようである。
[574]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:38:21 ID:??? リフ「カシム殿……なんだかこの国はあまり空気がよろしくありませんのう……」 カシム「うん……タリスがどれだけ自然に恵まれていたのか改めて思ったよ。 でも、ここが森崎君の生まれた国かぁ……なんだか何もかもおっきくてびっくりだ」 リフ「我々は選ばれし選抜メンバーなのですじゃ。森崎殿の顔に泥を塗らぬよう、下手なことはせぬようにな」 カシム「わ、分かってるって。今回は日本サッカー協会ってところから 報奨金が出ることが決まっているんだ。精一杯働かせてもらうよ。 ところでリフさん。……おみやげは何を買うか決めました?」 リフ「ううむ、そうじゃなぁ…あの『うなぎパイ』とかいうのがここの銘菓らしいが…」 日本代表選考の手伝いと言いつつも、すっかり観光気分であるタリス出身の二人組であった。 ジュリアン「レナさん!荷物持つよ!」 レナ「ありがとうジュリアン」 ジュリアン「しっかしすごい数だね。これ全部レナさんの手料理なの? く〜〜っ!これだけ贅沢な差し入れ、この世の何処を探してもここだけにしか無い宝物だぜ!」 レナ「つい張り切っちゃって作りすぎちゃったの。……日本の皆さんの口に合えばいいのだけれど」 ジュリアン「そんなの合うに決まってるさ!森崎だって『お袋の味みたいだ』って泣いて喜んでたじゃないか」 レナ「そ、そうよね。私はサッカーはあまり得意じゃないからこう言うことでしかみんなの役に立てないけれど… それでも選ばれたメンバーの一人だもの。この3日間、チームスタッフとして頑張らせていただきますね」 ジュリアン「レナさん……(くっあー!幸せってのはこういうことを言うんだろうなぁ…)」
[575]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:41:04 ID:??? アカネイアから支払われた報奨金を全額叩いて孤児院を設立してからはや1ヶ月。 ジュリアンはレナの支えとして、充実した生活を送っているようだ。 だが公共の場では己の立場を弁え、一定の距離は保つことを心がけているらしい。 シーダ「マルス様、あれあれ!空を見てください!」 轟音をあげながら空高く飛ぶ鉄の塊を指さして、シーダが驚愕の声を上げる。 マルス「あれは…ええと……『飛行機』だね。 グルニアの戦車みたいに燃料を使って大勢の人々を乗せて運ぶ乗り物みたいだよ」 マルスは予めモロドフに渡されたガイドブックのページをめくりながら必死に答える。 シーダ「あんなに高く飛ぶだなんてエルカイトでも無理よ。 シズオカかぁ……タリスなんかとは比べものにならないほどの都会ね……」 マルス「…大丈夫だよシーダ。アリティアの家臣もみんな祝福してくれている」 シーダ「は、はい……」 メディウスを討伐後、マルスはシーダに正式に婚約者としての交際を申し込んだ。 戦闘やサッカーでは指揮を遺憾なく発揮する彼も、なかなか決心に踏み込めなかったのは 様々な理由が伺えるが、その背中を押してくれたのはあのアカネイア王女ニーナらしい。 彼女は復興のために全力を尽くし、毎日のように各国を訪れては励ましの言葉をかけて回っていた。 マルス「この任務を終えて、アリティアとタリスの復興が終わったら、その時には……」 シーダ「そ、その時には……」 ずいっ!!
[576]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:42:24 ID:??? 森崎「おーおーどこもかしこももりあがっちゃってまー 季節は真冬だってのに暑苦しいったらありませんことねアベルさん」 アベル「ですよねぇ森崎さん。この世界の問題の一つである『温暖化』の原因にならなければいいんですがねぇ」 いきなり二人の間に割って入ってきたのはエストと離れ離れになり不機嫌極まりないアベルと あまりにも周りのはしゃぎようにげんなりしてしまった森崎だった。 マルス「うわぁ!び、びっくりしたぁ!」 シーダ「ちょ……森崎くん!アベル!」 森崎「いつまで辺りをうろちょろしてるんだっての!いい加減合宿所に入らないと皆に迷惑がかかるだろ?」 アベル「マルス様、あくまで今回我々は日本サッカー協会へのご助力という立場です。 今後アカネイアサッカーリーグ創立の協力者になって頂くかもしれない大事な交渉相手。 あまり待たせていては信用問題にも関わります」 マルス「ご、ごめんアベル。あまりにも見たことのないものばかりですっかり舞い上がっちゃっていたよ」 シーダ「反省してます……」 恥ずかしそうに頭をかくマルスとしょんぼりと項垂れるシーダ。 戦場で多くの兵士たちを鼓舞してきた王族とはいえ、彼らもまだ歳相応の少年少女なのだろう。 モロドフ「まぁまぁ。どうやらまだ全日本のスタッフは到着していないみたいですし」 陽子「ゆっくりいきましょうよ。大丈夫、時間はまだまだたっぷりあるわ!」 森崎「…ま、たまにはこういうのもいいかもしれないかな」
[577]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:44:07 ID:??? 彼らは5年という長い間ドルーア帝国の驚異にさらされていたのだ。 森崎たちの住む日本にあるごくありふれた平和というものに飢えているに違いなかった。 ふと見渡せば、戦時中には診ることの出来なかった無邪気な笑顔があちこちに溢れている。 これを見ることが出来ただけでも、森崎は彼らと共に戦い、そして勝利することができて良かったと思えた。 〜合宿所宿舎内〜 荷物を置き、あとは全日本ユースのスタッフたちが到着するのを待つだけとなった森崎達。 しばらくすると大型のバスが駐車場内へと入ってくる。 リンダ「うわあ!さっきの箱より2倍以上の大きさよ!」 マリク「あれほどの巨大なものをあんなにスムーズに動かせるなんて… いったいあの中にはどれだけの手練の魔導師たちが乗っているんだ…!!」 森崎「(ここまで来るといちいち突っ込んでいられん…)」 まずバスの中から現れたのは、全日本ユースの監督である見上辰夫。 そして日本サッカー協会の重役であり、今回の企画の責任者でもある片桐宗正である。 片桐「本日はわざわざ遠いところからご苦労さまでした」 モロドフ「いえいえ、こちらこそお招きいただき感謝いたしますぞ」 互いに頭を下げて腰を低くしてあいさつをする。その背後から現れ、 まっすぐに森崎の方へ向かってくる姿があった。それは……
[578]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/22(火) 04:46:27 ID:??? 再会、そして…→!card !とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します ダイヤ→翼「やぁ森崎。久しぶりだね」相変わらず生意気な笑顔で翼が挨拶に来た! ハート→日向「よぉ。すっかり仲良しごっこが板についてきたみてぇじゃねぇか」不敵な笑みで日向が挑発してきた! スペード→若林「…………」若林がただひたすら無言でこちらを睨みつけてくる…… クラブ→中山「森崎じゃないか!久しぶりだな!」中山が笑顔で再会を喜びに来た! JOKER→サイドブレーキを忘れた大型バスだ!
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0ch BBS 2007-01-24