※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【暗黒竜と】ファイアーモリブレム27【光の剣】
[734]森崎名無しさん:2011/03/27(日) 18:20:34 ID:??? 力が欲しいか・・・ って奴ですか
[735]森崎名無しさん:2011/03/27(日) 18:23:46 ID:??? 超ラムカーネさんですな。
[736]森崎名無しさん:2011/03/27(日) 18:27:00 ID:??? クラブが出てたら山森が第二部で闇のオーブとメリクルソード持ってボスとして出てきたりしたのかな?w
[737]森崎名無しさん:2011/03/27(日) 18:48:17 ID:??? さすがにそれはないだろうけどw 敵として登場したのは確かだろうね
[738]森崎名無しさん:2011/03/27(日) 19:29:42 ID:??? 話題に全く上らないがハートも見たかったなw
[739]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/27(日) 20:35:13 ID:??? 迫り来る影→ ダイヤK >ダイヤ→顔にツギハギのある黒いコートの長身の謎の男だ。 BJ「君、待ちたまえ」 山森「…え?」 BJ「君は確か中山くんの後輩の山森くんじゃなかったかな」 山森「あ……貴方は確かキャプテンのかかりつけの医者の……」 山森に突然声をかけてきたのは中山がリハビリ時に通っていた病院の医者であった。 皮膚の色がツギハギを境目に違うその顔はまるで映画に出てくるようなバケモノのようであったが、 その瞳に映る穏やかで暖かな感情を、山森は感じ取ることが出来た。 BJ「BJと呼んでくれ。……随分慌てた様子に見えたが、何かあったのかい?」 山森「いえ……特にそういうわけでは。 あ、そうだ。もしかしてキャプテンになにか御用があったのではないでしょうか?」 BJ「ああ。…そのつもりだったが私は目の前で苦しんでいる患者を見逃せるほど非情な男ではないのでね」 山森「…え?」 BJ「中山くんから君のことは聞いているんだ。自分と同じように伸び悩んでいるとね。 なまじ一度世界の舞台にたったからプライドだって高いだろうから、 今の辛い状況にきっと苦しんでいるだろうと心配していたよ」 山森「キャプテンが……俺のことを……」
[740]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/27(日) 20:36:34 ID:??? BJ「私は彼の運動能力がある日を境に極端に落ちてしまった原因をいろいろ調べまわっている。 なんとしてでも中山くんには以前のような伸び伸びとしたプレーをしてもらいたいんだ。 これは彼とだけの約束なんだがね。彼のプロになった際の契約金を治療費として受け取る約束をしているんだよ」 いたずらっぽく含み笑いをするこの男に、山森は何か安心感を抱く。 彼になら今の自分の悩みを打ち明けられる。中山が世話になっているこの人になら。 山森「あの……よければ話を聞いていただけませんか?」 BJ「…その言葉を待っていた。私に今必要なのは多くの情報だ。 以前中山くんと似た症状を患った少年を治療したことがあったのだが…… その時は過去に例のない症状を前に、私は為す術もなかった。 だが……もう彼のような悲しい患者な絶対に生み出させん。 山森くん。君たちが能力を発揮できなくなった状況を出来るだけ詳しく話してくれないか」 山森「は、はい……俺の知っていることでしたら全部……」 BJ「なるほど。それではその若林という少年と一緒に練習をした日を境目に 以前まで出来たことが出来なくなったり、調子が悪くなったりしたんだね?」 山森「はい……逆に他の先輩方は次々とレベルアップしていきました。 まるで僕達の成長を吸い取られでもしたかのように、です」 山森は去年の春先にケガで一時帰国した若林と練習をしたことをBJに話す。 BJは手にした資料と山森の顔を交互に見比べ、真剣にメモを取り話を聞いている。 BJ「(あの少年の場合は時が進むにつれ徐々に衰弱していった……今回のケースとは少し違うのか?)」
[741]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/27(日) 20:37:47 ID:??? 徐々に能力が落ちるのではなく、重ねてきた強化がパタリと消滅してしまう。 山森の話では、特に仲間との連携ができなくなり、チームメイトに大きな迷惑をかけてしまっていたらしい。 BJ「なるほど。貴重な情報を教えてくれて感謝する。 これはお礼だ。…と言ってもスポーツドリンクぐらいじゃ割にはあわなかったかな」 山森「いえ、そんなことはありませんよ。これだけ貰えればきっと試合のハーフタイムに皆さんに配ることが出来ますから」 BJはクーラーボックスに詰め込まれた山森に渡すと、ノートを鞄にしまい立ち上がる。 BJ「……弱気になるなよ山森くん。人の才能というものはそれぞれのDNA情報で決まってしまうことがあると言うものも多い。 だが優れた才能を持つものだけが常に勝利し続けてきたというわけではない。 知恵を絞り、力を結集し、大きな力を革命でなぎ倒してきた事例はいくらでもあるのだから。 諦めなければ、意外となんとかなるものさ。人はそれほど弱いいきものではない」 山森「……はい!」 BJ「うん、良い返事だ。ところでその例の少年…若林くんが何処にいるかは君は知らないかい?」 山森「えっと……あ、そういえばさっき森崎さんと一緒にグラウンドの方に向かったはずです」 BJ「そうか、ありがとう。彼からも少し話を聞かなければならなそうだからね。案内してくれるかい?」 山森「分かりました。グラウンドはこちらです」 山森に案内され、BJはグラウンドの方へと向かう。丁度森崎たちがグラウンドへ辿りつくのと同時刻であった。 ※前向きになったことで、山森の技が+1、速さが+1され、 『ブレイブパス』(1/4 +4 吹っ飛び3)を習得ました!
[742]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/27(日) 20:38:52 ID:??? 森崎「…まだ翼と日向は来ていないみたいだな」 照明が点き、眩い光が夜のグラウンドに影を落とす。ゴール前に森崎と若林がボールを抱えて立っている。 フィールドの外ではマルス達がこれから訪れる対決を待ち、固唾を飲んで見守っている。 若林「森崎。俺はな」 森崎「ん…?」 突如口を開いた若林の言葉に森崎は耳を傾ける。 若林「この3年…お前にあって俺にないものを必死に探した。 それがお前に追いつき、追い越すための一番の近道だと思った。 己の慢心を捨て、一からやり直すつもりで鍛錬に励んできたつもりだ。 そして見つけたんだよ。お前にあって俺に無い物をな」 森崎「……それはご苦労なこったな。よっぽど力をつけてきたとでも?」 若林「とぼけてるんじゃねぇよ。今は俺も持っている『リセット』の力のことだ。 今のお前の掴んでいる栄光は虚構にまみれたまがい物のはずだ。 お前はこれまで俺や翼、日向が受けて耐え忍んできた敗北や屈辱を…… 全て自分の都合のいいように『勝利』に変えてきただけにすぎない。そうじゃないのか?」 いきなり痛いところを突いてくる。森崎自信に自覚はないとはいえ、片桐たちの説明では若林の言うとおり 再起不能の怪我を負ったり、大事な大会の途中で敗北した場合、自分はリセットで時間を巻き戻してきたらしいのだ。 森崎「そんなの……俺が知ったことじゃない。俺達にこの力を与えた大人たちの都合だろ? 俺が必ず勝つようにシナリオを組まれたんじゃ仕方がねぇじゃねぇか。 ……まぁ、俺にとっちゃここまで都合のいい展開はまさに願ったり叶ったりだけどな」 若林「それも今日で終わる。……俺が終わらせてやるんだ」
[743]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/27(日) 20:41:12 ID:??? 若林は帽子のつばに手をかけ、息を吐く。森崎は思わず身構えて構えを取る。 若林「終りにしようぜ。身の丈に合わないことをこれ以上続けるのも正直疲れてきただろう?」 森崎「何を……する気だ!」 若林「昔のように……本来俺たちが取るはずだった関係に戻すだけさ。 この歪んだ、お互いを妨害しあう狂った関係は今日、ここで終わる」 ザッ… 若林が動く。照明の前に立ち、森崎に正面から相対する。 森崎の視線も動く。両目にめいっぱいに飛び込んでくる『光』に思わず目が霞んでいく。 森崎「(うっ……な……んだ……これ……)」 若林「森崎、お前は俺の存在を疎ましく思っていたかもしれんが、俺は別に……最初はそんなことはなかったんだぞ? ケガで出場できなかった俺の代わりに南葛のゴールを守ってくれるお前に感謝したいくらいだったさ。 まぁその後の度重なる妨害工作にさすがに恨みを抱かずにはいられなかったが」 森崎「なに…!?」 若林「『若林さん』と俺を慕って来てくれたお前に、俺は感謝してもし足りないんだ。 なぁ……あの頃に戻らないか?またあの時のように、俺を慕い教えを受けにこないか?」 森崎「!?」 穏やかな声が森崎の耳に入ってくる。感謝の篭った暖かな感情が森崎の心をかき乱す。 若林の声が脳内に入ってくるたび、森崎は全身の力が抜け落ちていくような感覚を覚える。
[744]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/03/27(日) 20:42:15 ID:??? 若林「お前も陽子さんから聞いているんだろう?俺が、俺の力が中山達の能力を貶めていると。 やめて欲しいか?お前がこれまでどんな手段を用いても積み上げてきた能力を奪われるのは辛いか? でもな。ここを勘違いしないでくれ。俺は別に好きで他人の能力を奪っているわけじゃないぞ。 ただ元に……本来の俺達の姿に戻しているだけに過ぎないんだ。 お前のその無理やり宛てがわれた『主役補正』を消し去る力が今の俺には備わっている!」 ビカビカビカビカァッ!!! 森崎「(やめ……!……マル……アベ……シム……!!)」 若林の体が激しく発光していく。その姿が瞳に焼きつくたびに森崎の力が抜けていく。 フィールドの外にいるマルス達に助けを求めようにも声が出ない。 若林「過去のことは全部水に流してやる。受け入れてやる。 一度だけでいいんだ。もう一度呼んでくれないか?俺のことを『若林さん』と。 今のお前の力は全日本には必要だ。万が一俺がケガで離脱しても安心してゴールを託せる。 さぁ……言えよ。今の力を失いたくないのなら……俺を『若林さん』と言ってくれ!」 照明の光が眩しすぎて、森崎は両手で顔全体を覆い隠す。 だが若林の声まではかき消すことは出来なかった。 若林「森崎、お前には俺の助けとなってほしい。あの頃のように、俺の側で」 森崎「(くっ……だ、駄目だ……力が……抜けていく……も、もう……)」 この苦しみから解き放たれるには『若林さん』と言うしか無いのだろうか? だがその言葉は自分が若林に屈したという証明になってしまう。 昔のように、彼に畏怖し彼の影に隠れる存在でしかなくなってしまう。 しかしこのままでは若林の言うように本来の、元の自分の力に戻ってしまうかもしれない。 それだけではない。これまで自分が歩んできた全てを忘れてしまうような気がしたのだ。
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24