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【楽な戦い】Another-C_4【なんて無い】
[769]森崎名無しさん:2011/04/26(火) 18:07:15 ID:PwB58NQo D というか、この男はまさか?
[770]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/04/26(火) 18:34:06 ID:??? > E なんでそんな事を知っているんですか? ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 三杉「なんでそんな事を知っているんですか?」 男「逸話って言っただろ、少年? 何処かの誰かに聞いた話ってやつさ。」 三杉「でも伝説が捻じ曲がる前の話なんて、普通はそんな事まで知らない。 ましてサッカーをよく判らないと言う人間なら尚のこと・・・ 何より、貴方の口振りにはリアリティがあり過ぎる。」 三杉の疑問を軽く掃おうとした男だったが、その言葉は疑問に油を注ぐだけだった。 三杉は湧き出る矛盾点と、疑問点を続け様に指摘してみせた。 男は少々弱った顔になって顎をなでる。 男「参ったね、どーも・・・ま、頭のイイ奴は嫌いじゃあないけどな。 少なくともイイ加減な性格した奴よりはよっぽどな・・・。」 三杉「僕は貴方の質問を真剣に考えて答えました。 貴方も真剣に答えてくれないと割に合わないと思いますが?」
[771]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/04/26(火) 18:35:18 ID:??? 話を脱線させようとする男に対して三杉は厳しく追及した。 最初は眉唾で胡散臭い話を聞かされると思っていたが、どうやらこの話は三杉の知識欲を刺激した。 知識欲というかマニアの欲求に位置するあれだが、そこはまあ置いておく。 男「『しつこい奴はモテナイぜ』と言いたいが、そんな容姿をしてる奴には無意味かな。 ま、全部は話せないがそこは事情だと納得してくれよ少年、でなければこの話はお開きだ。」 三杉「・・・」 A 納得する B 納得しない C 殴ってでも聞き出す 2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)
[772]森崎名無しさん:2011/04/26(火) 18:35:54 ID:BkQaYD3c A
[773]森崎名無しさん:2011/04/26(火) 18:39:40 ID:jh9uF+MM A
[774]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/04/26(火) 20:15:56 ID:??? >A 納得する ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今度は男の言葉に嘘はないものと三杉は判断した。 嘘はなく話せない事情があると言うならば、そこを追求するわけにはいかなかった。 好奇心がつい湧き出てしまうような状況だが、それに任せて良い事がある例などそうは無い。 三杉「判りました、納得します。 ここで話を打ち切られたら中途半端で気持ちが悪いですから。」 男「聞き訳が良くて助かるね。」 三杉「では改めて続きを、話せる事だけ・・・」 男「マンマミーア・・・あいあい。 そのジャイロと呼ばれた選手だがな、どーもオレと同じ血統らしいんだな、コレが。 だが血縁にあろうが、どうでもいい奴の事なんざオレは知ったことじゃあない。 その男の事をよく知っているのは、そしつが血統の誇りに値する人間だったから・・・さ。」 三杉「血統・・・」 男「なんでそれが判明したか、ってのは話せない事情の世界だぜ。 そんな事よりも、ジャイロがチームの為でなく何の為にサッカーをしたかってのが話の主旨だ。」
[775]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/04/26(火) 20:16:58 ID:??? そう言えばそうだった。 チームの為にプレイをしていると言った自分とは対極として話を出された事を思い出した。 確かにチームの中に居て差別を受けるような人間がチームの為にプレイする筈がない。 そしてプレイスタイルも確かに対極だ。 チームの弱点を補い長所を引き出したい三杉に対し、 スパーストライカーと呼ばれた男は独力だけで1000ゴール以上を上げたという。 男「その男はサッカーをするためにサッカーをしていたんじゃあない。 まして自分の名誉や金のためにサッカーをしていたわけでもない。 ジャイロは全ての黒人のため、差別と戦ったのさ。」 三杉「全ての黒人のため・・・差別と・・・・・・」 男「1888年、ブラジルでは奴隷制度が廃止されたが、社会体制は尚もって変わりなかった。 貧困と労働に晒され、娯楽などは与えられない・・・サッカーも白人の玩具だった。 当時のブラジル代表が全員白人だったと言えば、少しは想像がつくだろう。」 三杉(確かに・・・今では白人の代表選手の方が珍しいくらいだ。) 男「だがそんな中でも黒人は彼等なりに豊かな文化や伝統を築いて明るく生きてきた。 ジャイロが立ち上がったのは、北米で発祥したKKKが弾圧を受け、 南米・・・ブラジルにまで逃げてきたからだ。」 三杉「KKK・・・!」
[776]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/04/26(火) 20:18:16 ID:??? KKK:ケー・クラックス・クラン・・・つまりは白人至上主義者である。 元奴隷商人や、南北戦争終結後に自由を得た黒人達への反感を募らせていた人間達に結成された組織・・・ 初めは愛国目的でのデモでしかなかったKKKの活動は、いつしか過激な物に変わっていった。 黒人への脅迫、暴行事件が起こりはじめ・・・更にこれに批判的な白人までもが敵として暴力を振るわれ、 投票権を行使しようとした黒人が殺害される事件まで発生したのである。 KKKは1870年代にテロ集団と認定され、その規模は次第に縮小していった。 ※ブラジルに逃げてきた・・・というのは当スレの創作設定です。 男「その反応ならば想像もついているだろう・・・黒人の少ない希望を打ちのめす事件が幾つも起こったと。 これによってネガティブに、卑屈なっていく黒人を変える為にジャイロは立った。 彼の活躍はブラジルに生きる黒人の希望となったものさ。 何しろ自分よりも遥か上流の白人達が、誰一人ジャイロに敵わないのだからな。」 三杉「・・・」 男「彼の活躍は黒人のメンタリティに大きな変革をもたらした。 黒人の中で子供達はサッカーに夢中になり、自らもその夢を抱き・・・ 大人の中には、白人に与えられたパターナリスティックな観念に疑問を抱く物が現れた。 それはブラジルの黒人運動となって息吹をあげたのさ。」 三杉「そんな話が・・・」
[777]森崎名無しさん:2011/04/26(火) 20:19:12 ID:??? この人の正体が判った気がするw
[778]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/04/26(火) 20:19:52 ID:??? 男「ジャイロの活動時期は、黒人運動の発祥の前に始まり・・・揺籠期の終焉と共に終えている。 その間、彼がサッカー活動によって得た報酬は一軒の家のみ・・・ 1000ゴール以上の結果を残して、たった一軒の家しか得られない・・・想像がつくか?」 三杉「いえ・・・信じられる話ではありません。」 男「しかし事実だ・・・。 そして黒人の目覚めを促したジャイロを白人達は逆恨みした。 彼の偉業を歴史のページから切り取ったのさ・・・。 ・・・ゆえに、ジャイロの事を語る人間はブラジルでも数少ない。 その知識も正確でなく捻じ曲がっている部分があるのはそういう理由さ。」 三杉「・・・ジャイロはそれで満足だったんでしょうか・・・・・・」 ジャイロの身の上を真実とした上で、三杉はその心情を推し量った。 どれだけ誇りに溢れたメンタルを持ち、そしてどれだけ報われなかったのだろうかと。 1000ゴールがどれだけの偉業かを考えれば、1軒の家だけが報酬とはあまりに酷い。 だがそんな三杉に対し、男は言った。 男「大満足だったろうな。」 三杉「えっ・・・!」
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0ch BBS 2007-01-24