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【守矢の頂を】キャプテン松山27【目指す荒鷲】
[129]森崎名無しさん:2011/05/03(火) 21:26:25 ID:??? そんなの決まってる! 『愛』が溢れているからさ!(ニコッ)
[130]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2011/05/03(火) 23:07:00 ID:??? 松山「倉庫の壷を生贄にしてラーの翼神竜召喚!」 → クラブ9 ダイヤ・ハート・スペード・クラブ6以上→ 輝夜は交渉に応じて竜の杖を返してくれた! 松山の願い……素直に聞き届けてくれるか、実は本人も疑問視していたのは日々の不幸故か。 しかしそんなことは杞憂で……輝夜は満面満足した態度で、パンパンと手を叩いてイナバ達を呼んだ。 輝夜「ちょっと貴方は玄関で待ってなさい。 雑用を任せてるイナバ達に包ませて届けさせるわ」 松山「え? あ、ああわかった。(元々こちらの都合できたんだし、長居させてもらえる筈ないな)」 ちょっと不躾に退去させられるみたいで、若干障りはしたもの、郷に入りてはと自分を納得させ、松山は従った。 納得して、松山が退出し気配が遠ざかると、入れ替わりに客間には八意永琳と、妖怪兎達が数名やってきた。 準備にかかるのを横目にしながら、輝夜はつまらなさそうに永琳に向かって言う。 輝夜「ねーえーりん。 見たこともない幻想の獣を引き連れた異界の王様相手ならともかく平民相手よ? 私達が、主に私が対等に交渉の席につく必要あったの? 永琳がちょちょいと記憶弄って、月の追っ手達みたいに追い返したりすればよくない?」 永琳「駄目よ姫様。 少し前までの彼相手なら一考の余地はあったけれど……。 今は博麗の巫女に太古の鬼に、地底の覚妖怪まで後ろ盾についている。迂闊に手を出すべきじゃないわ。 それに……私達の手元に残るのは、竜の杖よりこちらが望ましい」 永琳は【The Winged Dragon of Ra】の威光を受け流して、慈しむように愛でるようにラーの姿をじっと見つめる。 永琳「これで三枚全て揃った。 何の因果かうどんげが所有する事になった【Obelisk the Tormentor】 スキマ妖怪の画策のおかげで渡りのついた【Slifer the Sky Dragon】 八咫烏を降ろした影響で地底に紛れ込んだ【The Winged Dragon of Ra】 異世界では遊戯とスポーツにおいて莫大な加護をもたらす光の創造神が私達の側につくことになった」
[131]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2011/05/03(火) 23:08:03 ID:??? シャッフルし、一枚であった筈が、永琳の手にはいつしか三枚、三幻神のカードと名高いそれらが集っていた。 同時に音もなく、隣の部屋と隔てていた襖が開き…… 永琳「貴女達の力も貸してもらうことになるけど……不服はないわね?」 ???「八意様のお力になれること嬉しく思います」 ???「月から持ち去られた古酒と悪戯のお返しもせねばなりません!」 客間の横の部屋に待機していたのは、地上人と思えない美貌と神性を備えた二人の姉妹だった。 その背後にびくびくと、近寄りがたそうに畏まっている他の妖怪兎達とまた異質な三名の兎の姿もある。 鈴仙「ううっ、おっかない人が増えてどんどん話が進行していくよう」 ???「(こ、これまで以上に厳しいしごきが待ってるのかなぁ……)」 てゐ「(ウサウサ……あのカードすっごい値打ちもんみたいだけど、売り払った日には皮剥がされそウサ)」 ここに一同、揃い踏みした新生・永遠亭ルナティックスのメンバー。 彼女達をぐるりと見回した永琳は、最後に唯一の主人・月の姫の下へ傅いた。 輝夜「ご苦労様。 これで全部、永琳の謀通りに私達の有利に転がった、でいいのね?」 永琳「そうよ輝夜。 五つの難題とは……いわば私達の力を増し、敵対チームの力を削ぐ策の隠れ蓑に過ぎない」
[132]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2011/05/03(火) 23:10:02 ID:??? 永琳「一つ目の難題――緋想の剣の献上。 緋想の剣を手に入れようとすれば、比那名居の娘が暴発し、私達に関わりないところで大暴れしてくれる。 異変が起こればそれだけ時間を徒に浪費し、永遠亭以外のチームの改変や改革も遅くなる。 二つ目の難題――月の都の古酒を持ち帰ること。 これについては…… スキマ妖怪がしでかしてくれたおかげで、彼女達が私達の陣営に加わってくれる意中通りの結果になった。 三つ目の難題――地底から太陽を昇らせ持ち帰ること。 守矢神社の優勝で力を増した二柱の神様達が、太陽から二つの存在を降ろしたことはすぐに判った。 放置すれば、地底の妖怪達と妖怪の山、強力な外来人が束になって最強のチームを形成されてしまう。 そこで魔女やあの少年は実に上手く動いてくれたわ。 ラーは私達の手に。 核融合の力を得た地獄鴉と地底の妖怪達は守矢神社とは別個のチームとなってくれた。 両方いずれとも、今の私達なら撃破は容易い。 四つ目の難題――竜の杖の献上。 最近、観測された揺らぎ……異世界と繋がる扉の存在から現れる異邦人。 予期せぬ因子が勝手な動きをしないよう、抑えの一手として欲したのだけど、重要度は低いわね。 五つ目の難題――世界樹の苗木の献上。 これが私達の元へ来てたなら……いえ、花の妖怪の手に渡ってしまった今、論じても時間の無駄ね。 万事思惑通りといかないまでも、繰り糸に気付かぬまま、実に都合よく掌の上で踊ってくれたわ」
[133]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2011/05/03(火) 23:11:41 ID:??? ???「はむはむ。八意様の深慮遠謀に気付いた時遅く、敗れて地を這うのですね」 ???「策は功を奏し、兵隊の鍛錬も布陣も抜かりない。 後は私が、い、いえ、私達が全ての相手を正面から叩き伏せるだけですね」 片や童女のように桃の実を齧り、片やボールがあればすぐでもゴールへ蹴りこみそうな雰囲気の、個性豊かな姉妹 二人に、やんわりと微笑を投げかけて……永琳は今日訊ねてきた若者二人の姿を脳裏に浮かべて…… 永琳「(あの少年も風祝も、表立った互いの敵対者ばかりに囚われすぎたわね。 私達だけではない……パテギアで復調する紅魔館の魔女。人里にも動きがあると報告を受けている。 全力のスキマ妖怪達……世界樹の恩恵により花の妖怪もこれまでとまるで別物になる筈。 さて未熟な荒鷲君。 貴方が警戒するのは果たして……守矢神社だけでいいのかしら?)」
[134]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2011/05/03(火) 23:12:41 ID:??? 〜人里〜 幻想郷において、人間が妖怪に襲われることなく暮らせる場所、人里。 その往来を、普通にしてるだけで人目を惹く異質な取り合わせの二人組が歩いていた。 慧音「しかし朝からよく食べるなお前は。 この後、練習試合を控えてるのに大丈夫か?」 ???「……心配はいらん。 衣食住の面倒を見てもらってる恩は返す。 どんな奴が相手だろうと、この俺がゴールにいる限りどんなシュートだろうと必ず止める」 隣歩く無愛想な巨漢の言葉に…… 女性としては背が高めながら比較対象的に小さく見える慧音は、至極真面目な顔をした。 慧音「お前はもう少し社交性というものを身につけたほうがいい。 どうだ? 明日から寺子屋の子供達に混ざってみないか?」 ???「……遠慮する」 慧音「そうか残念だ。 それにしても出席を取る時、なんて呼べばいいんだ? どうも名前が覚えにくくてな」 雑談を適当にしながら、巨漢の……よくよく顔を見れば少年らしさを残した顔の男がぼそりと告げた。 ???「無愛想かもしれんが、あんたに感謝しているのは本当だ。 帰る手立てを探してくれてる事……それにこの、黄金の練習具を余所者風情に貸し与えてくれた事。 この恩義には働きで報いる。 どんな化け物共がシュートの雨を降らそうが、決して通さん……!」
[135]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2011/05/03(火) 23:13:42 ID:??? 〜紅魔館〜 幻想郷の霧の湖の近く、人の寄り付けぬ赤い屋敷のサッカーコートで、激しい練習を繰り返す者達がいた。 咲夜「いくわよ美鈴……殺人ドール!!!」 ドドドドドドドドドッッ!!! ギュオオオオオオオアッ!!! 人間の身で、紅魔館でメイド長の要職につく十六夜咲夜の必殺シュート・殺人ドール。 待ち受けるのは、ゴールキーパーである紅美鈴。 これだけを見れば通常の練習だが……。 美鈴「今度こそ、成功させてみせる……ヒットポイントに気を集中させ……はああああっ!!!」 その技が成功した瞬間。 カッ、と閃光と昇竜の姿が見えた気がしたと、後にメイド長は語った。 そして同じ紅魔館で、場面は変わる。 パチュリー「はぁッ、ハァッ……!」 レミリア「そこまでよ! ……って私の台詞じゃないんだけどね。 でも本当にその辺にしておきなさい。 友人としての忠告は聞くものよ」 体力向上を目的としたランニングを延々重ねる友人がとうとう倒れ付したのに、紅魔の主はやれやれと肩を竦めた しかしのそりと、当の本人が起き上がる。 パチュリー「気持ちは……受け取っておく。 だけどねレミィ。 もどかしいのよ……! やっと満足に力を振るえる体を手に入れたんだから……! 今のままだと結局ハーフまでの出場しかできない……一分一秒でも惜しいのよ……!」 レミリア「……そう。(あの白黒め。 まったく。 こんな形で火をつけてくれてまったくもって憎らしい。 そういえば、あの鼠……まだチームを決めてないとかほざいてたわね。ふん……どうしてくれようか)」
[136]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2011/05/03(火) 23:14:45 ID:??? 〜夢幻館〜 どこにあるかも定かではない夢幻の館で、彼女はティータイムを楽しみつつ、ある苗木を愛でていた。 多発してるという異邦人の出没。 それが縄張りを荒らされたように煩わしく感じていた夢幻館の主だったが…… 幽香「まったくね……貴方ぐらいよ? ここまで私を虜にするなんて……」 彼女を知る者が見れば騒然とする程、陶然とした表情をして、苗木を指先でつつく。 それに呼応して、異世界では地上と天上を繋ぐとされる、世界のシンボルとまでされる神秘の樹木の苗木は震えた 幽香「こうして対話を重ねるだけで、力が満ちてくるのがわかる……。 こうなると色々と欲が出てきてしまうわ……。 貴方の訪れを祝う為には、私も特上の成果を持ち帰らないとプライドが許さない……!」 もとより他者に敗れることなど論外と考えてたが、殊更敗れるわけにいかない理由を豊かな胸に抱いて―― 幽香「さて、私が強くてもサッカーは一人では勝ち抜けない。 そうね誘ってみるべきは……アイツは動くかどうか知れないから弟子を捕まえてみようかしら?」 嗜虐的な笑みをたっぷり浮かべて、花の女王は始動する
[137]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2011/05/03(火) 23:15:50 ID:??? 〜マヨヒガ〜 そして幻想郷、外の世界、異世界のどこにあるとも知れぬ境界に潜むここマヨヒガでは…… 紫「〜と、あちこち慌しく動き始めたみたいよ?」 ???「そう。(ズズ〜)」 いつもながら胡散臭い美少女・八雲紫と卓を囲んでいるのは、霊夢とは違った巫女装束の若干大人びた少女。 紫の式が淹れてくれたお茶を舌で堪能しつつ、柳眉を動かし片目を開ける。 ???「まったく楽隠居の身を……ここまで大事な大会に引きずり込んでくれて……賠償請求するわよ?」 紫「あらやだ。 このまま朽ちて枯れていいなんて……本に思ってたと言わせないわよ?」 ゆったりと、流し目を送る紫だが、巫女は素っ気無く拒絶を示すように開けた目が閉じられた。 紫「(やれやれ……どうしてこう……血統的な問題なのかしら? 大きな祭事には、中心に巫女がいないと始まらないのよ……私の気苦労を誰かわかってくれないかしらね?)」 そろそろもう一度、からかい甲斐のある少年を意味ありげに翻弄してみようかと紫が考えた時。 ???「勘で忠告しとくけど。 根が素直の子を困らせ愉しむなんて趣味悪いことして……すれきった性格になって後悔しても後の祭りよ?」 紫「うぐっ!? (そ、そういえばその兆候は……確かに……)」 暢気に構えてるのは、実は戦力は充分との余裕の表れ。 マヨヒガの面々は気楽に、ゆるりと大会まで気鋭を養っていた。
[138]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2011/05/03(火) 23:16:52 ID:??? 〜そして再び、永遠亭〜 各所で細波のように、いずれ大波となるであろう動きをとんと知らぬまま―― 松山は、永遠亭の玄関で、訪れた目的の……長大な杖が収まった包みを抱え込むように受け取った。 松山「ありがとうございます! さて次はリュカさんを探さないとな!」 永琳「あら、お礼を言うのはこちらの方だわ」 松山「???」 永琳「それじゃまた。 今度はフィールドの上でか……怪我人として運ばれてきたら面倒を見てあげるわ」 そう言われた松山は、前半を真面目に受け取り…… 後半部分については、大会前にそんなことにならないよう、身の安全に気をつけようとひっそりと誓う。 松山「よし午前の目的は達成した! さ〜て一端家に帰ろうシャンハイ!」 シャンハイ「ハーイ! あっ永遠亭で御代支払って昼食を包んでもらいました」 いつの間にか、薬の備蓄と並行して食料を買い込んでたシャンハイを褒めつつ、松山達は空路で帰途についた。 〜少年・帰宅中〜 松山「ただいま、と。 さて人探し前にまずは腹ごしらえだ。 シャンハイどんな食べ物もらったのかな?」
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0ch BBS 2007-01-24