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【暗黒から】ファイアーモリブレム30【英雄へ】
[905]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/05/23(月) 22:27:37 ID:??? 森崎「(何だか今まで無駄に豪壮に見ていた節があったからな。 まぁ、これからは胸をはってあいつより上の立場にいられるんだ。 なんといっても大会優勝GKとして俺の名はこれから語り継がれていくんだからな――ん?)」 ぱちり…… 森崎「中山!」 中山「……森崎……」 森崎「いや〜よかったよかった。一時はどうなることかと思ったぜ。 なんども無理な体制からブロックに飛んだことで体に負担がかかりすぎたんだと。 でもこうして意識を取り戻してくれてほっとしたぜ。……もうあんな悪夢はゴメンだからな」 中山「ああ……そうだな。悪夢はもう……終わる」 ガタッ。 森崎「お、おいおいいきなり立ち上がって大丈夫なのか? ちょっとスタッフさーん!中山が目を覚ましたんですけどー!」 隣の部屋にいるスタッフに声をかける森崎だったが、その時突然森崎の体が固まった。 この感覚には覚えがある。確かカダイン砂漠で暗黒魔法マフーに襲われそうになったとき…… 森崎「なっ…?なんだ……これは……か、体が……!!」 必死に体を動かそうとするが、強い力で抑えつけられているかのようにびくともしない。 なんとか首を動かし中山の方へ視線を向けるが、そこにいたのは中山一人だけではなかった。 森崎「き……貴様は……!!」 ラムカーネ「よぉ。久しぶりだな。会いたかったぜ」
[906]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/05/23(月) 22:28:43 ID:??? 中山「…………」 自分と同じ体格、同じ顔。唯一違うところといえば髪の一房が心を奪われるほどの黄金色に輝いているということ。 かつて自分がより大きな力を発揮するために頼っていた未知なる力。 ガトーの館にて抑制された成長の力を解放するために自分の意志で追い出した『超モリサキ』の姿であった。 ラムカーネ「くっくっく……はっはっはっはぁ!まずは優勝おめでとうと言っておこうか。 『森崎有三』の名に恥じない実にご立派な活躍だったぜ。 まぁ、少々味方のDFの助けになりっぱなしだったのはいただけなかったがな」 森崎「ぐっ……どうして貴様がここにいる!あの時俺の体から消し飛ばしたはずなのに!」 ラムカーネ「なぁに。簡単なことさ。お前が『仲間』と協力し大きな力を得たように 俺もちょっとばかし『仲間』と友情を育んで協力してもらっただけさ」 森崎「なんだと…!?」 するとラムカーネの横にゆらりと黒い影が現れる。その影は徐々に人の姿へと変わっていき… 森崎のよく知る人物をはっきりと映し出していた。 森崎「ガーネフ……!馬鹿な!お前はあの時リンダのスターライトで……!」 ガーネフ「ふぇふぇふぇ……あれしきの魔法でこの魔王ガーネフが滅びると思いてか。 まぁ……こうして未だ実体化が出来ない不便な姿にまで追い込まれたことは素直に認めるがのう」 相手の不快感を煽るような相変わらずのしゃがれた声で愉快そうに喉を鳴らすガーネフに、森崎は拳を震わせる。 森崎「いったい何を企んでやがる!中山に何かしたのか!?」 ガーネフ「何かした?いや…これは彼が自分で望んだことなのじゃよ。 自らすすんで闇に堕ち…闇を求め……そして願いを叶えようとしたのじゃよ」
[907]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/05/23(月) 22:30:01 ID:??? 森崎「願い…?」 ラムカーネ「お前はまだ知らなかったようだから特別に教えてやるよ。 あの憎き若林によって平凡な能力にされた中山は悩み苦しんだ。 森崎と一緒に世界の舞台に立ちたいという儚い夢を叶えられなくなったのだと。 だが……中山は望んだんだ。どんなことをしてでもその夢を叶える力を手に入れたいと」 ガーネフ「平凡な男には平凡な夢がお似合いだとタカをくくっていたが……なかなかどうして素晴らしい欲望の持ち主じゃった。 偶然にも一時的に強大な力を手に入れた反動によるものじゃろうかのう。 おとなしく身の丈に合った生き方を選んでいればこんなことにならずに済んだのに…くちおしやくちおしや」 森崎「黙れ!結局は中山をそそのかしたのは貴様らだろ!許せねぇ……!俺はお前らが許せねぇ!!」 ラムカーネ「だとしてもだ。力を望み手に入れる原因を作ったそもそもの原因は……」 鏡から覗き込まれているかのように、自分と同じ姿をした男がまっすぐに指を付き出してくる。 ラムカーネ「森崎有三。お前だ。お前が……お前があのとき無茶な選択をしなければ……!」 森崎「無茶な……選択……」 ラムカーネ「察しが悪いのか?それとも認めたくないのか? だったらその身を持って思い出させてやるよ。…中山。今までよく我慢してくれたな」 スッ……スタ、スタ、スタ…… 森崎「ぐっ……な、中山……!?」 光を失った、感情の欠片もないどす黒い瞳がこちらを覗き込んでくる。 すると中山は森崎の腕をつかみ、自分の首もとへとゆっくりと持ち上げる。 森崎「! ま、まさか……!!」
[908]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/05/23(月) 22:31:30 ID:??? ラムカーネ「さすがに思い出したか。こいつの運命を大きく歪ませた大元の原因。 『破滅のツボ』をついたのはお前だ。もう一度言う。中山を苦しみの道へ誘ったのはお前だ。 森崎有三。お前がやったんだよ。お前がな……!」 森崎「あ……うあ……あああぁぁぁああああ!!」 ガーネフ「おやおや。罪の意識に苛まれ苦しみの悲鳴を上げておるようじゃのう。 中山殿。お主の助けが必要なようじゃ。大事な『親友』を救ってやってはくれんかのう?」 森崎「!」 今度は中山の右手が森崎の頬をなぞり、そなまま首筋へと下がっていく。 日本の指が立てられ、激しく脈を打つ動脈の側へと中山の冷たい指が当てられる。 ラムカーネ「大事な大事な親友の好意を無下にするようなお前じゃないだろう? どうやら中山はあのときのお礼をしたいんだそうだ。ありがたく受け取っておけよ」 ガーネフ「なぁに、心配はいらん。大事な親友がまさか体に大きな犠牲を植えつける 『破滅のツボ』など押すはずもなかろうて。ふぇっふぇっふぇっふぇ……」 森崎「中山……!バカな真似はよすんだ!中山…!目を……目を覚ましてくれ中山!!」 森崎の必死の叫びが医務室にこだまする。だが、中山はぴくりとも表情を変えずに森崎の方を見つめたままだ。 森崎「(なんとか……なんとかしなくては……このままでは俺は……!!)」 その時自分の腕に少しだけ力が入る。指の先端から青白い光が発されているのが見えた。 ガトーの館で超モリサキを吹き飛ばしたときと同じ力が自分に力を呼び戻してくれたのだろうか。
[909]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/05/23(月) 22:33:11 ID:??? ☆どうしますか? A中山の腕を払いのける B中山のツボ押しを甘んじて受け入れる 2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。
[910]森崎名無しさん:2011/05/23(月) 22:38:37 ID:lIhcKi9k B 破滅のツボはなあ、シリアスに考えたら完璧に森崎が悪いもんなあ。 まあ、ギャグ時代の話をシリアス時代につないでる以上、 こういう矛盾点というか、目をそらしている部分はあるよねー。
[911]森崎名無しさん:2011/05/23(月) 22:39:28 ID:VpGexgLs B 二部のステダウンの原因かな
[912]森崎名無しさん:2011/05/23(月) 22:45:17 ID:??? 受け入れて罪滅ぼしになるかは分からないが 綺麗な森崎になるなら過去の清算はしていきたいな
[913]森崎名無しさん:2011/05/24(火) 00:48:20 ID:??? どうかな、こんな作られた状況で甘んじるなんて罪滅ぼしにならない展開かも 読めん……
[914]森崎名無しさん:2011/05/24(火) 01:01:56 ID:??? 若林の帽子が気になる
[915]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/05/24(火) 22:51:32 ID:??? >B中山のツボ押しを甘んじて受け入れる 指が動く。腕が動く。今ならこの腕を動かし中山の腕を払いのけることが出来る。 破滅のツボを押されずに済む。ようやく取り戻した自分の力を失わずに済むのだ。 これからの輝けるプロサッカー人生のために、はやく行動を起こさなくてはいけない。 頭の中ではそれが分かっているはずなのに、一刻も早く腕を払わなくてはいけないのに。 森崎「できない……できるわけがないよ……」 自分の行為がここまで中山を追い込んでいたことを知り、森崎は涙を流していた。 今まで一番の親友だと笑顔で語りかけていた裏で、ここまで恨まれていたことに嗚咽が止まらない。 森崎「すまない…中山……俺が……俺が悪かったんだ……。 お前が苦しむ原因を作ったのは俺だったのに…俺はそんな大事なことからずっと目を逸らし続けて… それなのに一番の親友みたいな顔で接して……俺は、俺はお前になんてことを……!」 決して彼を貶めようとして取った行動ではなかった。だが結果を見れば間違いなく自分が中山を闇に堕としてしまったのだ。 恨まれてしまってもおかしくはない。それでも中山は自分に対して健気に接し、守備で貢献してくれた。 その優しさが余計に後悔を際立たせる。やり直せるものならやり直したいと願わずにはいられない。 ラムカーネ「(……おもったよりはやく諦めたな。だが、これで中山は……)」 ガーネフ「(ふふ……光を失いかけた生命が慟哭しておる…… いいぞ。その調子だ。星の加護を受けたその男の力を無に帰すのだ!)」 森崎「(俺は許されないことをした。……中山がそれで満足してくれるのなら……俺は……)」 森崎は一度上げかけた腕を力なく落とし目をつむった。指先から青白い光も掻き消える。 覚悟はできている。たとえこれで自分が中山のように力を失うことになろうとも。 自分のやってきた咎を精算出来るというのならば、甘んじて罰を受け入れてやる。 そう決め込んだものの、やはり震えは止まらない。恐怖で口の中がカラカラに乾く。
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0ch BBS 2007-01-24