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【皇帝の】キャプテン森崎42【逆襲】
[160]2 ◆vD5srW.8hU :2011/06/15(水) 23:28:51.37 ID:tWEw7xqo 国際Jrユース大会への出場を許す際、ミューラーの師匠は彼にとある試練を施した。 その内容は数多の岩石と共に3つのボールを崖の上から転がし、岩を捌かせつつ ボールが底まで転がり落ちる前に全て確保させると言う狂気の沙汰としか思えない物である。 ミューラーは4年前の時点で見事この試練をクリアしていた。 それを今度は7つのボールでやらされたのだ。 ミューラーの師匠「覚悟は良いなミューラー。失敗しても成功するまで続けるぞ! お前の未熟さと限界を思い知らせてくれる!」 ミューラー「は、はいっ!」 ゴガッ!ゴトトッ!ポーンポンポン…ガラガラガラガラ! ドゴオッ! ミューラー「ぐはあっ!」 グシャアアッ!! ミューラー「ギャアアッ!!」 ボコボコボコボコッ! ミューラー「う、ぐぐぐぐぐ…」
[161]2 ◆vD5srW.8hU :2011/06/15(水) 23:29:03.45 ID:tWEw7xqo ミューラーの師匠「どうしたミューラー。所詮お前はその程度か」 ミューラー「グハー、グハー…!」 たちまちミューラーは傷と血と泥だらけになった。常人なら死んでもおかしくないこの苦行を何度も受けて 大した怪我も無く何度も立ち上がり続けるのは彼らしかったが、そんな彼でも7つのボールを 捕らえる事など全く不可能に見えた。10回以上やって、4つ取れたのが精一杯だった。 ミューラーの師匠「(まあ出来なくて当たり前だがな。こんな荒行、ミューラーが将来ピークに達しても 5つが限界だろう。7つも取れたら最早それは人間ではない。人間はあくまで人間としてしか強くなれん)」 それこそがミューラーの師匠の狙いだった。彼は無理難題を押し付け、それを失敗させる事で ミューラーを「お前はまだ未熟だ。自惚れるな」と叱り飛ばそうと思っていたのだ。 中途半端に損なわれた自信を修復出来ないまま実戦に挑ませるよりも、 一度完全に自信を粉砕しておいた方が長期的には良い結果を出すと判断して。 ミューラー「(こ、これが俺の未熟さ…俺の限界…!これが俺が乗り越えなければいけない物なんだ! 立て!まだ終わっていない!俺はまだ師匠の思いに報いていない!死んでも良いから成功させるんだ!)」 だがミューラーはこの師匠の意図に気付かなかった。むしろ曲解していた。 彼は師が己を更なる高みへと導こうとしていると思い、必死にその期待に応えようとしていた。
[162]2 ◆vD5srW.8hU :2011/06/15(水) 23:29:20.94 ID:tWEw7xqo ミューラーの師匠「もう集めた岩石も後一回分しかない。次が最後だ」 ミューラー「!!ラストチャンス…!」 ミューラーの師匠「ほうれ、足掻いてみせろ!」 ガラガラガラガラ!ゴロゴロゴロゴロゴロ!! ポーンポンポン…コロコロ… ミューラー「(くそっ!ボールの軌道は簡単に読めるんだ!一つ一つ拾う場所まで走るのも間に合う! だが拾ったら手が塞がれて機動力が落ち、上に蹴り返したら不規則に転がって間に合わなくなってしまうんだ! どうすればいい…どうすれば!ダメなのか…俺は、俺は限界を超えられないのか!?)」 そして窮地に追い詰められた時、ミューラーは非常識を乗り越える術をみつけた。更なる非常識を用いる事で。 ミューラー「(ハッ………!!ひ、閃いたぞ!手を塞がれず、転がさずにも済む方法!)ダリャァアアアッ!!」 ダダダダダッ! ブンッ! ベシャッ!! ミューラーの師匠「!!!??」
[163]2 ◆vD5srW.8hU :2011/06/15(水) 23:29:31.76 ID:tWEw7xqo ミューラー「グォオオオッ!!」 バシャッ! ミューラー「ヌォオオアアア!!」 ブシュゥ! ミューラー「ウォオオオオオオ!!」 ベキャッ! ミューラー「ザァアアアアアッ!!」 ボシュッ! ミューラー「ブァアアアアアアッ!!」 ベショッ! ミューラーの師匠「バ、バカな…!お前は、一体、何を…!!」 ミューラー「ラストォオオオオオオオオオッ!!!」 バギュルビリィイイッ!!
[164]2 ◆vD5srW.8hU :2011/06/15(水) 23:30:13.11 ID:tWEw7xqo 十数秒後、ミューラーは悠々と歩きながら7つのボールを回収した。 正確には彼の拳によって破裂させられ、転がる事が出来なくなったボールの残骸を。 ミューラーの師匠「…ミューラー。これは何のつもりだ?」 ミューラー「師匠。これはサッカーの修行ですよね?」 ミューラーの師匠「うむ。そうだが…」 ミューラー「サッカーでは、試合中ボールが”偶然”破裂してしまったら、別に反則にはなりません。 試合を中断してボールを取り替えてから、試合が再開されますよね?」 ミューラーの師匠「………!?!」 ミューラー「……………」 ミューラーの師匠「フワァーーーーーーッハッハハハハハハ!!!よくもやったなこの馬鹿弟子が! ワシの考えていた方法とは違ったが、お前は自らの壁を乗り越えてみせた!胸を張ってドイツの為に戦うが良い!!」 ミューラー「はいっ!!」 ミューラーの師匠「(人間に出来ない事をやってみせるとはな…ワシが作ったのは神か、それとも悪魔か? どちらでもいい、見てみたい!この怪物がフィールドで何が出来るかを!!)」 〜回想シーン終了〜
[165]2 ◆vD5srW.8hU :2011/06/15(水) 23:30:33.99 ID:tWEw7xqo ミューラー「今だァアアアアアアアアアアアアアッ!!!」 バッ! ブォオオオオオオオオオオオオオッ!! バキィ!ボゴッ! プシューーーーーーーーー……… 翼「………えっ?」 日向「なん…だと…」 森崎「は?え、え…?」 シュナイダー「…お、おおお…」 カルツ「………なんだこりゃ?」 ミューラーの師匠「(良くやったぞ、ミューラー!)」 審判「…へ?あれ?ぼ、ボールが…な、何だ?」
[166]創る名無しに見る名無し:2011/06/15(水) 23:31:33.94 ID:56KJlYdE 支援
[167]2 ◆vD5srW.8hU :2011/06/15(水) 23:32:31.17 ID:tWEw7xqo 今日はこれだけです。 能力の高さで勝負するミューラーにあえてキャプ翼っぽい必殺技を 与えるのなら、こんな感じだろうなーと思って作りました。
[168]創る名無しに見る名無し:2011/06/15(水) 23:33:51.31 ID:aGkcZXx2 ミューラーらしすぎるパワーアップで燃えるぜ! やっぱりキャプ森は最高やでえ〜乙でした!
[169]創る名無しに見る名無し:2011/06/16(木) 11:41:39.68 ID:hd0Fo7vx このままではサイクロン=不発のイメージが・・・
[170]創る名無しに見る名無し:2011/06/16(木) 20:06:26.25 ID:UTzLsaKQ "../test/read.cgi/morosaki/1305965431/169" >>169 それはそれで何の問題も無いような。 ネオサイクロンフラグにも…
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0ch BBS 2007-01-24