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【いざ】ファイアーモリブレム31【新天地!】
[89]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/06/01(水) 00:07:28 ID:??? >>88 乙感謝です! ============ ???「ええ、そうなのよ。たったいま外に出たばかりで…」 ??「……そうですか。わかりました。これ、お見舞いの品です。政男くんにお大事にとお伝え下さい」 ???「本当に…ごめんなさいね森崎くん」 森崎「いえ、気にしないでください。それでは失礼しました」 ガチャ…バタン。 部屋の扉越しから聞こえる二人の会話が途切れ、玄関の扉が閉められる乾いた音が聞こえた。 どうやら母親は自分の言うとおりに居留守に協力してくれたらしい。 中山母「……本当にこれでいいのね?」 中山「うん。ありがとう母さん」 本当にその言葉通りの感情が込められたか疑問に思うお礼を言い、中山は居間のソファーに腰を掛ける。 中山「ははっ……何をやってるんだよ俺は……」 これで森崎の見舞いをやり過ごしたのは何度目になるだろうか。 あの日。ワールドユース大会決勝戦のあと。力を使い果たしてフィールド上に倒れ、 医務室に運び込まれた後のことを中山は思い返していた。 中山「(俺は…取り返しの付かないことをしてしまった。よりにもよって…一番大事だったはずの親友に――)」
[90]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/06/01(水) 00:08:38 ID:??? 破滅のツボ。それは自分が南葛SC時代に森崎に突かれ、全身の運動能力を破滅に導いた原因である。 そのツボを押されたことで、中山の運命は大きく狂わされることになる。 リハビリに継ぐリハビリの末、ようやく人並みの運動能力を取り戻せたのも束の間、 破滅のツボによる体へのダメージはついに限界を迎え、ついには表向きは死亡したものだと周囲を誤魔化さなければならなくなった。 中山「(……どうしてあんなことをしてしまったんだ。俺は……俺は森崎と一緒に試合に出たかっただけなのに)」 初めはささやかな願いでしかなかった自分の夢は、新たな力を手に入れた途端に風船のようにみるみる膨らんでいく。 試合に出たい、試合に勝ちたい、試合で活躍したい、とその夢は不相応な野望へと姿を変えていく。 中山「(俺は……自分が受けた苦しみを森崎にも与えてしまったんだ……会わせる顔なんて…あるわけがない)」 あの時。どす黒い感情に全てを飲み込まれ、森崎の破滅のツボを突こうとする瞬間がフラッシュバックする。 必死に腕を振り払おうとするが、ゆっくりと着実にその腕は森崎の首筋へと伸びていく。 一番怖かったのは、自分の意識の何処かに間違いなくあの時の恨みを晴らそうとする悪しき心があったことだった。 中山「(それでも森崎は俺の全てを受け入れてくれた。自分も俺のように夢を諦めなくてはいけなくなったのかもしれないのに……)」 思い返すたびに後悔と自分に対する嫌悪だけが湧き上がる。 怖いのだ。自分の悪意のせいで力を失った森崎の姿を見てしまうのが怖いのだ。 自分が憧れ、一緒に試合に出たいというそれだけのために どんなに苦しいリハビリにも耐えられた『夢の象徴』である彼が壊れていくのを見たくない。
[91]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/06/01(水) 00:09:41 ID:??? 中山はこの数日間、森崎を避けるように過ごし続けていた。 片桐の話では、森崎はワールドユース大会での活躍を認められ、 ドイツブンデスリーガのブレーメンとプロ契約を交わす話が出来上がっているらしい。 そして自分にも同じくブンデスリーガの契約の話が持ち上がっているのだが、中山は迷い続けていた。 最大の親友かつ最大のライバルでもある森崎と同じリーグで戦える。きっとこれ以上の夢はない。 だが、その夢は同時に絶対に見たくない光景をむざむざと見せつけられる可能性があるのだ。 自分の、いや、森崎と一緒に押した『破滅のツボ』により中学時代の自分と同じように 試合中に倒れ全てを失う森崎を目の当たりにしなくてはいけなくなるかもしれないのだ。 中山「(全てを捨てて逃げ出せるものなら逃げ出したい……でも、俺は……)」 逃げるわけにはいかなかった。黙っていても心の底から溢れてくる夢、欲望の塊が中山を黙らせはしなかった。 森崎に対する謝罪と後悔の念よりも、その夢は中山の体ひとつで抱えきれないほどに膨れ上がっていた。 そして数日後。中山は片桐の案内によりケルンの入団テストが行われるというグラウンドへと憂鬱な気分で向かっていったはず…だった。
[92]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/06/01(水) 00:11:09 ID:??? その日、一人の男が涙を流した。多くの大切なものを失った悲しみで。 それと同時に一人の男は多くの大切なものを手に入れた。 その二人はまったく似ていなかった。違う容姿、違う体格、違う才能。違う運命を抱えていた。 その二人は互いの全てを掛けて戦った。己の夢と野望を成就せんがために。 その日、一人の男が光を失い、一人の男が影を手に入れた。 男は誓う。光あるところに影が生まれる。光を取り戻すには影が必要なのだと。 男は動く。多くの影を集めるため、己の全てを掛けて。夢と野望を成就せんがために。 その男は二人の仲間を手に入れた。永遠に近い時を共に歩む同士だった。 その日、一人の男が多くの大切なものを手に入れ、その代償で力を失った。 それと同時に一人の男に新たな力が授けられた。その代償で多くの大切なものを失った。 その二人はよく似ていた。同じ容姿、同じ体格、同じ才能、同じ運命を抱えていた。 その二人は表と裏、太陽と月、陰と陽、常に互いを干渉しあう光と影のようだった。 後にアカネイア大陸の吟遊詩人に歌い継がれる3つの連なる歌から紡がれるサ・ガ。 今こそ語ろう。大いなる運命に翻弄された英雄たちの物語を。 今こそ作ろう。もう二度とあのような悲劇を繰り返さないためにも。 そう。全てはこの日のために。トモダチとの誓いを果たすために――。 ファイアーモリブレム 第二部 英雄戦争編 〜森崎の謎 光と影のGK〜 プロローグ
[93]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/06/01(水) 00:12:34 ID:??? 中山「さすがは名門ケルンの入団テストといったところか」 中山が見たのは自分と同じようにテストを受けるであろう選手たちが溢れかえる広場だった。 自分より一回りもふた回りも体格に優れた屈強な男達がこれでもかというほど並んで立っている。 よく見れば、ワールドユース大会で戦ったことのある選手もチラホラと目に入ってきた。 中山「(あれは確かオランダユースのイスラス…?あっちにいるのはアルゼンチンユースのバビントンだったか…? 他にもエース級の選手があちこちにいる。こんなメンバーの中、俺が合格できるのか…?)」 これまで森崎に対する後悔の念による後ろ向きな考えでこのドイツまで乗り込んできた中山。 だが、やはり自分は心の根っこからサッカー人なのだろう。 こうして周囲を一流のユースクラスの選手に囲まれれば、否応無く対抗心に火がつきはじめる。 ????「お待たせしました。私がこのチームの監督を務めるエレミヤと言うものです」 中山「(女の人が監督…?珍しいチームもあったものだ。でも…きれいな人だなぁ)」 中山たちの目の前に現れたのはとてもサッカーのフィールドとは不釣合いの 司教服に身を包み、ウェーブがかった紫色の髪と柔和な表情が妙な色気を醸しだす美女だった。 エレミヤ「貴方達の力を試させてもらいます。まず手始めに…… サムスーフ山に巣食う盗賊たち、『サムシアン』を殲滅してもらいましょう」 中山「な、なんだ?サムスーフ山?盗賊?」 まったく聞き覚えのない単語が突然耳の中に飛び込んできた中山は訳がわからず狼狽える。 それを待ってましたと言わんばかりに、チームスタッフと思わしき一人の少女が前へと歩み出てきた。 エレミヤと同じ髪色のその少女は、どこか儚げな表情を浮かべながら中山たちの方を見やる。 ややおどおどとした、挙動不審な仕草が妙に愛らしく思えてしまうのは彼女が俗にいう美少女と呼ばれる存在だからだろう。
[94]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/06/01(水) 00:13:48 ID:??? ???「えーと…それでは説明いたしますね。今回の標的であるサムシアンとは… 元々はサムスーフ山の悪魔と恐れられた凶悪な賊集団です。 以前の暗黒戦争でその多くはマルス王子によって討伐されたようですが、 逃げのびた者たちはこの森をアジトに再び勢力を広げつつあります。 以前のように村を襲い、女子供をさらい、悪行の限りを行っているとか…」 ????「ふーん…まあ、どうでもいいけど。で? エレミヤ様のご命令は、そいつら一人残らず殺せってことね?」 エレミヤの隣に立っていたチームマネージャーと思わしき金髪の少女が 髪をふわりとかきあげながらめんどくさそうに口を尖らせて呟く。 つり目の一見きついイメージを思わせるが、整った顔の各パーツから相当の美人であることが伺える。 ???「はい。一人残らず、です。サムシアンの犠牲になった人々は大勢います。 彼らを倒せば、もうこれ以上、犠牲にあう人々が出ることも…」 ????「どうでもいいのよ、そんなこと。弱い奴が奪われるのは当然でしょ」 おどおどした少女は相変わらず物騒な単語を自信なさ気な口調で、しかしはっきりと自分たちに聞き取れるように語っている。 つり目の少女は興味なさ気に髪をいじりながら聞き流すように話を聞いている。 ???「それではこれが貴方達の装備になります。 この斧で相手を攻撃すれば体力を回復できますので怪我も怖くありません。安心して戦ってくださいね」 中山「え…?えええぇぇぇ!?」 突然手渡された鈍く光る刃物に中山は仰天の声を上げて辺りを見回す。 だが、他の選手達はさも当然のごとく斧を受け取って軽い素振りをして手に馴染ませていく。 ???「もしどうしても怖くなったのでしたら…どうぞこれを」
[95]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/06/01(水) 00:15:03 ID:??? 自分を取り巻く現状を認識できず、口をパクパクさせることしかできない中山に、 おどおどした少女は微笑みながらゆっくりと顔を近づけながら何かを被せてきた。 少女の放つ甘い香りと同時に、無機物独特の冷たい感触が顔全体を覆い、視界が僅かに狭くなる。 中山「(……仮面?でも、いったいどうしてこんなことを…?)」 何がどうしてこうなったか分からないが、今現在中山がいる場所はケルンの入団テストの会場などではなかった。 この集団の監督と思わしき美女の話ではサムスーフ山の盗賊たちを成敗しに向かうらしいが…? ???「皆さん、準備は出来ましたか?それでは始めましょう」 ????「ちょっと。あんたが仕切んないでよね。アイネ、ローロー、行くわよ。エレミヤ様の命を果たすの!」 中山「(アイネ…?ローロー…?いったいこの娘たちは何を言っているんだ…?)」 突然斧を手渡され、仮面を被せられた中山はとりあえず自分と同じような格好をした集団の後をついていくことにした。 一応面識はあるはずのイスラスやバビントンとなんとかコンタクトを取ろうと彼らの姿を捜し回る。 謎の仮面集団→ !card !とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します ダイヤ→「…よう、久しぶりだな」この異様な状況でも冷静なイスラスを見つけることができた。 ハート→「あの…ここは一体どこなんでしょうか?」不安な表情(仮面なので分かりにくいが)のバビントンを見つけることができた。 スペード→「おい貴様。さっきからなにをうろちょろしてるんだ」金髪を後ろに束ねたイタリアンが話しかけてきた。 クラブ→「ウキキ…お前、はやく前に進め後ろがつかえてる」不気味な喋り方の大柄な男に話しかけられた。 JOKER→クライネ「ちょっとアンタ。あたしの護衛を任せるわ。ありがたく思いなさい」強引に腕を引っ張られた!
[96]森崎名無しさん:2011/06/01(水) 00:15:26 ID:??? 謎の仮面集団→ スペードA
[97]森崎名無しさん:2011/06/01(水) 00:38:47 ID:??? まさかの101匹中山さんか…?
[98]森崎名無しさん:2011/06/01(水) 00:49:14 ID:??? >リンダ「それでは続いて第4位の発表です。森崎くんを覗いたキャプ森キャラの中で > 見事に最も多くの票数を得たのはこの人です!」 なにィ!?覗きでござるか!?
[99]森崎名無しさん:2011/06/01(水) 00:50:48 ID:??? 忍者自重。
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0ch BBS 2007-01-24