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【最終兵器】Another-C_6【ファンタジスタ】
[977]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/16(火) 21:28:39 ID:??? 紫「遠く離れた東と西で、全く同種の伝承が語り継がれている・・・何故こんな事が起こるのかしら? 出鱈目であれば、何処か途中で途絶え・・・一地方単位の伝説で残れば良い方でしょうに。」 藍「・・・・・・実際に起こった事だから、ですか?」 紫「そう、即ちそれが“真理”だからよ。」 藍「・・・・・・!」 紫「同じように伝承や文化として、人々に知られている真理が他にも沢山あるわ。 誰もがそれを迷信や御伽噺と思い、“真理”を知っていながら認識出来ない。 覚えておきなさい、世界の各地に存在する似たような伝承や文化には何かしら“真理”があると。」 それだけ言うと、紫は口を閉ざした。 それ以上は何も言わなくなったのである。 いつにない真剣な表情で語った主人に、従者も真剣にその言葉を受け止めた。 だがしかし、藍は紫の言葉の中の真理認識する事は出来なかった。 紫がこの時抱いていた危惧に、藍の思考が到達する事はなかったのだった。
[978]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/16(火) 21:32:38 ID:??? これで一旦幕間となります。 以降は三杉達と同じ世界にてマエリベリー主観の話が始まります。 一応ここまでにアナカンで登場したキャラも登場します。 続きは明日以降になりますが、多分10〜15レスの間には収まると思います。 そしてよく知らんのに東方キャラを描写して全力でスミマセンでした。 恥ずかしさと不安で溢れてますが、途中からなんか脳内で変な汁が出てきました。 ワルノリってこういう時にするもんですよね。 それではまた。
[979]森崎名無しさん:2011/08/17(水) 20:17:34 ID:??? >>980なら次スレに岡山姉出演
[980]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/18(木) 17:50:52 ID:??? >>179 空気を読まず投下! ・・・すみません、流石にどんな顔して書けばいいか分からないんですw ============================================= 2−1)秘封倶楽部 メリー「・・・という夢を見たのさ!」 そう言って、私マエリベリー・ハーンは今朝の夢の報告を締め括った。 おっと、話を聞かせていたのは“秘封倶楽部”の仲間であるこの2人によ。 蓮子「メリー・・・夢って言ってるけど、それじゃあそのタケノコは何なの?」 ・・・と、事実に対して冷静にツッコミを入れて来たのが蓮子、宇佐見蓮子。 私と同じくK大学に通う純血の日本人。 秘封倶楽部を最初に結成した貴重な初期メンバー。 『星を見れば今の時間が分かり、月を見れば今居る場所が分かる』っていう、ちょっと気持ち悪い目を持ってる。 (まあ私の目も蓮子の事を言えた事では無いけれど、それはそれ、これはこれ。) それなのに、時間通りに待ち合わせの場所に来た例がないのは少し不条理に思ってる。 でもそんな事は些細な事で、蓮子が一緒じゃない放課後が今ではピンと来ない。 こうしていつものカフェで一緒に過ごすのが当たり前と思える存在。 私にメリーって愛称を付けたのも蓮子だしね。
[981]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/18(木) 17:51:54 ID:??? ナムリス「ボク達をからかう作り話にしてはチョット手が込みすぎてますね、メリー先輩。」 呆れたように苦笑して見せているのがナム、ナムリス・ユブンタイ。 学年は1つ下の後輩だけれど、実は年齢はもっと下・・・ 去年、飛び級で私達と同じK大に編入してきた秀才だったりする。 飛び級なんか出来ちゃう秀才が、うち程度の偏差値の大学に何の用かと周囲は言うけれど・・・ 私も蓮子もそういうのを気にした事はない。 ナムリスの多用な知識や調査・リサーチの正確さは、今や秘封倶楽部にとって必要不可欠。 元々の情報源だった、蓮子の表裏ルートのそれを上回っているみたいだから、きっと相当よね。 最初、蓮子はその事に地団駄を踏んで悔しがっていたけど、効率を考えて割り切ったみたい。 それに彼の人となりが不快とは対極なのも大きい。 この気難しい蓮子が心を許す数少ない人物と言えば理解も早いかな。 後は・・・親が石油王だとかそんな噂を聞くけれど真偽は不明で、私も蓮子も特に追求はしていない。 そこには興味ないし、(事実は別にして)それを鼻にかけていないという事の方が私達には余程重要。 まあそんな感じで蓮子の次くらいに、一緒に過ごすのが当たり前と思える存在。 白い肌の私、浅黒い肌のナム、その中間の蓮子・・・うん、なんだか凄く国際的でしょ? ・・・ちなみに秘封倶楽部は私と蓮子、それとナムの3人だけの霊能サークル。 けれども一般にイメージされる霊能サークルのような、除霊・降霊といった霊能的の事はやってない。 そのせいで、周囲の人間からは不良サークルと云われてたりもするけれど・・・ でも本当は色々と活動はしてる。 ・・・私と蓮子の目と、それからナムの情報を使ってね。
[982]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/18(木) 17:53:09 ID:??? 蓮子「だからさ、このタケノコは一体どういう事なの?」 メリー「説明した通り夢の中の竹林で拾った物よ、夢から覚めたら2人に見せようと思ってね。 ・・・ベッドで目を覚ました時、実際手に持っていた時は流石に混乱した訳だけどね・・・。」 そうなのだ・・・夢だとばかり思っていたのに、向こうで採った物が現実に現れた。 赤い屋敷でお茶を御馳走になったり、竹林でタケノコを拾って黒い鼠の様な何かに襲われたり・・・ 走ったり、空を飛んだり・・・・そうだ、色々とあった筈なのに身体は全然疲れてなかった。 夢じゃない訳がない、そう思うけれど・・・手の中にあったタケノコだけが私を悩ませていた。 メリー「ね、どう思う? これって一体何なのかな・・・夢遊病?」 ナムリス「からかっている・・・という事じゃないみたいですね。」 私が冗談めいた態度をやめて真剣に相談の言葉を投げかけると、ナムの目の色が変わった。 どうやら彼も真剣に話を受け止める気になったようだ。 蓮子は最初からそのつもりだったみたいで、硬い表情がずっと変わらない。 私の周囲、または私自身に何が起こっているのか・・・世界の仕組み全てが見えている(ような気がする) この親友なら、少なからず混乱している私に対して何かヒントを出してくれる筈だって。 ・・・この時はそういう事を期待してた。 何だか判らないけれど妙に不安な気持ちになっていたから。
[983]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/18(木) 17:54:37 ID:??? 2−2)Change ability of Strange Dream 蓮子「能力が“結界を操る物”に変わりつつあるんじゃないかな・・・。」 突拍子もないかとも思ったが、私は自分の考えた結論を口に出していった。 あー、やっぱり思ったとおり。 メリーはこれを聞いて目を真ん丸くしている。 メリーは『結界の境目が見える』っていう、ちょっと気持ち悪い目を持っている。 この目があるからこそ、我が秘封倶楽部は秘封倶楽部として活動が出来ているわけだが。 あ・・・つまりね、秘封倶楽部の活動って言うのは、世の中に点在している結界を暴き・・・ その結界の向こう側の世界を覗き見る事にあるの。 つまりは世界の隠された秘密を知りたい、世界の仕組みを知りたいって言う・・・ まあぶっちゃけた話、興味をそそられるからってだけで活動しているんだけどね。 前にも裏表ルートから“冥界”の写真とやらを手に入れて、 私の目で星と月から位置を割り出して、世界の秘密を暴こうとしたわ。 そう、“西行法師”で有名な“蓮台野”での話。 その時も確かにちょっと不思議な光景を見たわけだけど・・・あ、それは別のお話だったわね。 ともかく、私にはメリーの話が只の夢の出来事だなんて思えなかった。 ****** 一旦ここまでです、まだ続きます
[984]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/23(火) 16:37:32 ID:??? 蓮子(普通の人間は一生知る事のない、密やかな世界の仕組がある事を、私たちは経験している。 だから質悪く私たちをからかおうとしているのでない限り、メリーの話は全て現実と解る。 でなければ夢の中で拾ったタケノコが、起きたら実際にあったなんて事は起こらないし。) 色々と可能性は考えられたが、それでも私はメリーの身に起こった事実を確信していた。 蓮子(きっとメリーは夢の中で行ったんだ……結界の向こう側に。) メリーは夢の中で秘封倶楽部の活動の一つの到達点に達していた。 それはとてもとても素晴らしく、羨ましい事だった。 そして夢の世界で拾った物が、現実でもその手の中にある…最高じゃない? ・・・けれど、これは同時に危険な事実も私たちに告げていた。 蓮子(メリーは夢の中で怪物のような物に追われたと言っていた… つまり“その世界”には、人間に危害を及ぼす可能性のある生物も存在していると言うこと。 そして夢で拾った物が現実でも現れるとしたら…) 夢の中で負った傷は現実でも負う、夢の中で死ねば現実でも死ぬ。 こう考える事に対して何の疑問も生じない。 つまり秘封倶楽部がやろうとしている事は、そう言った世界に足を踏み入れるという事と同義なのだ。
[985]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/23(火) 16:39:42 ID:??? ・・・それから、何故メリーがこの様な不思議に巻き込まれたのか言う考察。 これについては、一つの可能性しか頭になかった。 理系ならば、もっと他の可能性も挙げて証明と反証を繰り返すべきかも知れなかった。 けれどもこの時の私はそんな事も出来なかった。 メリーだけが得体の知れない何かに巻き込まれ、何処か遠い世界の人になろうとしている… そう考えるのが、とてもとても嫌だった。 蓮子(置いてかれたくない。) …だからそう言った。 『能力が“結界を操る物”に変わりつつある』と、努めて冷静な声で。 不思議な力が更に不思議な力に変化する過程で起こった事件と… メリーがまだそれを使いこなせなかったから起こった事件なのだと思いたくて。 そう、私もメリーやナムと一緒にその世界へ行ってみたいと思っているんだ。 ・・・って、ちょっと私にしては重い事を考えていた。 それくらいの大事件と私が捉えていたって・・・皆には解ってもらえるかな。
[986]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/23(火) 16:54:10 ID:??? 2−3)此方 メリー「・・・聞いておいて何だけどさ、やっぱり夢だったんだと思う。 だって、あんなに色々な事があって走ったりもしたのに、筋肉痛とか全然無いし。」 蓮子「そう? ・・・でもさ、現実だったらワクワクじゃない? ねえ?」 そう言うと蓮子はナムリスの方を向いて同意を求めた。 ナムリスは『全くです』と笑顔で答える。 蓮子「ほら、メリーだってそうでしょ?」 メリー「確かにそうだけどねー、なんか実感が湧かないって言うか・・・混乱してるのかな・・・」 流石に体験した当人としては胸湧く気持ちと不安の間で揺れているのか、言葉の抑揚はいつもよりも小さい。 蓮子もナムリスも普段のメリーの様子を知ってか、もろ手を上げるような喜び方はしなかった。 とは言え、内心ではこれがどれほど興奮を呼び起こす事なのかは想像に難くない。 もしも蓮子の仮説が正しければ、秘封倶楽部は新たなステージに立つ事が出来るからである。 ただ、その鍵となる当人の気持ちを置いて勝手に盛り上がる真似は彼女達には出来ない。 それだけの事であった。
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0ch BBS 2007-01-24