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【最終兵器】Another-C_6【ファンタジスタ】
[988]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 18:52:34 ID:??? メリーと蓮子…2人の間で気持ちの整理がついていた。 蓮子の希求がメリーへと伝播し、彼女の得も言えぬ不安感を拭ったのである。 2人の様子をナムリスは外から笑みを浮かべながら見ていた。 まるでこうなる事が分かっていたかのように、ここまでのナムリスは出来る限り言葉を発せず、 存在感も可能な限り減じてきていた。 だがここでようやく彼が主体的に言葉を紡ぎ始めた。 ナムリス「メリー先輩の話が夢か現か、真偽は今の我々には知り得ません・・・。 けれど、ボクはメリー先輩が夢の中で結界の向こう側へ行ったと考えます。」 メリー「結界の向こう側…」 蓮子「うん、私もそう思う。」 ナムリス「それが何によってもたらされたか…メリー先輩の力なのか、それとも外的要因なのか? ……蓮子先輩はメリー先輩の能力が変わってきていると仰っていますが…。」 蓮子「何か反証でもあるの?」 ナムリス「いいえ、非常に興味深い考察だと思います。 問題はそれが今後の我々の活動にどのような変化をもたらすか、です。」
[989]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 18:54:06 ID:??? 蓮子「相変わらず奥歯に物を挟んだ話し方をするのね… 言いたい事、主張があるんだったらハッキリ言いなさいよ。」 ナムリスの物言いに焦れた蓮子が直球で不平を示す。 言われた側のナムリスは肩を竦めて困り笑いの顔をする。 いつもの光景である。 ナムリス「ふふ、すみません。 ではハッキリ申し上げます。 それが100%メリー先輩の能力だと言うならば、我々の活動に変化はありません。 今まで通り結界を暴いて行く中で、自ずと結果の方から飛び込んでくるでしょう。」 メリー「そうね、私の力だと仮定すればそうなる筈よね。」 蓮子「それじゃあ外的要因の方は?」 ナムリス「・・・研究と検証が必要になるでしょう。 偶発的な物ならば、二度と同じ状況は有り得ないかも知れませんが。」 蓮子「はぁ……ちょっとナム、何を言いたいのか解らないんだけど?」 ナムリス「今のままの活動だけでは、我々はいずれ行き詰る……そう申しています。」 断じて告げたこの言葉は、蓮子とメリーの2人にも確かに理解が出来た。 これまで秘封倶楽部の活動は、点在する結界を暴き、覗き見る事が主体であった。 突き詰めれば、そこから得た情報から世界の隠された秘密を考察し…… 世界の矛盾を解き明かす事にあった。
[990]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 18:55:07 ID:??? ・・・しかし今回の事件によって、秘封倶楽部の活動は転機を迎えようとしていた。 何故ならば、結界の向こう側に行きたいという望みが発生したからだ。 覗き見る事よりも更に先の世界がある、これを彼女たちは知ってしまったのだから。 メリーの能力に100%依存する現象だったならば、なんら問題は無い。 結界の向こう側にはいずれ行けるだろう、メリーの力の変化が顕実化すれば。 だが外的要因があるとすれば、いつまで経っても結界の先に行く事は出来ない。 そこに辿り着くには、同じような偶然を待ち続けるしかないのだ。 これまでの秘封倶楽部の活動だけではいつまでも満足する事はないだろう。 メリー「解ったわナム。 貴方の言う通り、私達は今までの結果では満足出来なくなるわよね。」 蓮子「活動範囲・・・って言うか分野を広げたいという提案って事ね。」 ナムリス「仰る通り・・・ですが、そこまで深く考える必要はありません。 既に我々は副次的にその活動へと手を染めているのですから。 たとえば蓮子先輩・・・」 蓮子「・・・なぁに?」 ナムリス「貴女が超弦理論を研究しているのは、既存の自然物理学では証明できない事象があるからです。 それを解き明かし、別のアプローチから世界の仕組みを知る手段が“ひも”に在ると・・・ そう考えているのではないでしょうか?」 蓮子「・・・・・・!」
[991]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 19:08:55 ID:??? 言われて蓮子はハッとした。 たしかに“ひもの研究”は、世界の仕組みを知る為に蓮子自身が選んだテーマだった。 その中では今自分達が住んでいる宇宙以外に、法則の異なる別の宇宙が膨大に存在すると仮定されている。 結界から覗き見える向こう側の世界は、その宇宙の中の一つではないかと蓮子は考えていたのだ。 まさかナムリスの口からこんな関連性を示唆する言葉が出てくるとは思っておらず、 それ故に彼女は大層驚きを示したのだった。 ナムリス「そしてメリー先輩の相対性心理学も、そして霊と肉体の関係を異なる次元で説明する物。 ・・・同じようにボクも、自分なりの目的に沿って専攻を選びました。」 メリー「ナムの専攻って、確か超広義考古学だっけ?」 蓮子「・・・ああ、別名なんでも考古学だったわよね?」 メリー「蓮子、流石にそれは酷いわよ。」 ナムリス「ハハ、蓮子先輩の仰る通りですよ。」 蓮子「ほれ見ろ!」 ドヤ顔する蓮子と不服そうにジト目で睨むメリーを無視し、ナムリスは話を続ける。
[992]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 19:10:42 ID:??? ナムリス「超広義考古学では、古来より伝わる伝説、宗教、文化・・・ 世界の地域、物事の大小を問わず、その類似性と背景を調べています。」 メリー「それが今回の話と何の関係があるってーのよ?」 少し膨れた顔でメリーがぼやいた。 どうやらフォローしたにも関わらず、失礼な蓮子の言葉を是とした事を根に持ったらしい。 ナムリスとしては苦笑しつつ説明を続けるしかなかった。 ナムリス「・・・・・・ボクには常々不思議に思っている事がありました。 ドッペルゲンガーという言葉をお2人は御存知ですか?」 メリー「・・・・・・馬鹿にしてんの?」 ナムリス「滅相も無い。 そう、その言葉を知らない人は居ません。 自分と同一の存在・・・もしも出遭ってしまったら数日の内に死ぬと知られています。 しかしこの日本でも“影のわずらい”という単語で全く同一の内容の伝説があるんです。 その言葉の起源は鉄砲の伝来よりも遥かに昔・・・むしろ西洋文化が一般に伝わった時、 これはドッペルゲンガーという言葉で塗り替えられてしまいましたが。」 蓮子「それが古来より伝わる伝説の類似性ってやつね?」
[993]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 19:16:17 ID:??? ナムリス「ご明察です。 遠く離れた東洋と西洋で、全く同種の伝承が語り継がれている・・・。 何故このような事があるのでしょうか?」 メリー「偶然じゃないって言いたいのよね・・・」 ナムリス「ええ、ボクはそこに何らかの真理が隠されているのではないかと考えているのですよ。」 蓮子「真理ねえ・・・。」 ナムリスの提示した例から、超広義考古学の研究については何となく掴めた。 そこから彼が考察している事も、言葉としては理解が出来る。 ・・・が、流石に突拍子もなかったのか、蓮子もメリーもここでウーンと唸りだした。 ナムリス「フフ、首を傾げるのも無理はないでしょうね。 ちなみに今ボクが執心しているのが太極図と世界のカードの類似性です。」 蓮子「太極図と言うと・・・風水とかのアレ?」 ナムリス「はい、正確にはその源流である中国三大宗教の一つ・・・ “道教”が示す世界の概念を示した図を指します。」
[994]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 19:17:45 ID:??? メリー「世界のカードと言うのはタロットカードの『世界』でしょ?」 ナムリス「その通りです。 いつか詳しく話す機会があるかも知れませんが、両者は驚く程似ています。 まあボクが興味を持っている理由は、道教の最終目的が太極へと到り仙人になる事だからなのですが。」 蓮子「仙人?」 メリー「な、何を言っているの?」 ナムリス「まあ、言ってしまえば太極とは全ての始まりの宇宙。 超弦理論で言えば、膨大に存在し得る宇宙の中でも基本となる宇宙を示します。 実は今日のメリー先輩の話で『空を飛んだ』という単語が飛び出してから、 ボクはずっと興奮しているんですよ・・・まさにそれは仙人の所業ではないのかと。」 蓮子「じゃあ、その・・・・・・なんだ。 ナムは結界の向こう側が太極って物だと思ってるの?」 ナムリス「その通りです、ボクはその太極へと行ってみたいのですよ・・・貴女方お2人と一緒にね。」 メリー「ナム・・・」 蓮子「ふぅ・・・つまり考えてる事は一緒って事でしょ? 相変わらずアンタは気持ちを伝えるのが下手ねえ。」
[995]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 19:34:37 ID:??? ・・・結局のところ、話は秘封倶楽部の事へと戻っていた。 メリーも蓮子も、先程2人だけで感じたシンパシーをナムリスに向けて。 取り合えず彼女等は、自分達が専攻する研究を活動にフィードバックする事を 追々考えていこう・・・と結論付けたのだった。 その後3人は結構な時間を歓談で消費した。 そして『そろそろお開きにしようか』と蓮子が口にした時、ナムリスは再び口を開いた。 ナムリス「・・・そうだ、蓮子先輩に以前からお見せしたい物があったんですよ。」 蓮子「はい・・・?」 ナムリス「ちょっとしたスポーツテストの映像なんですけどね・・・ 既存の物理学では説明できない現象が起こっています。 超弦理論の中のハドロンで説明出来ないか、蓮子先輩に是非とも検証して頂きたいのです。」 蓮子「んー・・・別にいいけど。」 メリー「ナム、物理学じゃ説明できない現象ってどんなの?」 ナムリス「ええ、サッカーにおける・・・所謂オーバーヘッドキックの映像なんですが。 異常に高く跳躍しているんですよ、重力を始めとした全ての力が矛盾を示す程度に。 もちろんトリック映像ではありませんからね?」
[996]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 19:36:51 ID:??? 蓮子「よく判らないけど、環境データはあるの? 温度や湿度だけじゃなくて大気組成とかもよ。 あと対象が他のテストをしている時の映像も勿論必要だからね?」 ナムリス「御安心下さい、全ての記録がありますから。」 『明日お渡しします』・・・そう言ってナムリスは注文票を手に持って席を立った。 どうやら今日は彼が交際費を持つらしい ・・・と言うか、大概は彼が率先して払うの通例だ。 メリーも蓮子も最初は遠慮していたが、『もてなしは男の義務だ』という主張を頑として譲らないため、 悪いと思いながらも甘えているのだった。 蓮子「そーゆー所が石油王の御曹司って噂される理由かねえ?」 メリー「フフ、それは石油王に失礼でしょ、スケールちっちゃ過ぎ。」 笑い合いながら席を立つ2人。 マフラーを首に巻き、揃って店を出たのだった。 半年後にイタリア、フィレンツェの地に立つ事など、この時は2人とも考えてもみなかった。 〜To be continued〜
[997]埋めアナカン ◆lphnIgLpHU :2011/08/25(木) 19:41:04 ID:??? と言うわけでこのスレのお見苦しい埋めネタは終了です、ありがとうございました。 後は1000まで適当に埋めて下さるとありがたく思います。 それではパルマ戦が続く次スレでまたお会いしましょう。 ・・・ちなみにこちらです。 【Forza】Another-C_7【FIORENTINA!!】 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1313560138/l50
[998]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/09/06(火) 15:24:00 ID:??? _,,. -‐-、_ く ヽ,. 「キャプ森住人」に共通する |_(__)_囮 ;彡 見分け方を発見した <____.プ=彡 イ|`'”''} `'”'^Vィ.} それは…キャプ森住人は |/)ヶ イ タバコの煙を少しでも吸うとだな… ┌─;/ ハ '二'' ,/|ミrn <⌒\ー┘゚ / ''"ニニj" 匚'‐'_] \ \ / ",.ニニ!__>、 ̄ ̄ 鼻の頭に ヽ_,.へ、 ノ o| ̄/ ヾ 血管が浮き出る / ゝ> |(.o_/ ヽ
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0ch BBS 2007-01-24